ピーマンの歌の歌詞を保育士が食育で使いこなすための完全ガイド
「ピーマンの歌」の歌詞を子どもに聴かせるだけでは、ピーマン嫌いは9割改善しません。
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ピーマンの歌の歌詞①:小島よしお「ピーマンのうた」の全歌詞と特徴
子どもたちに絶大な人気を誇るのが、小島よしおによる「ピーマンのうた」です。2016年にリリースされたキッズアルバムに収録されたこの曲は、ピーマンが持つ栄養価を遊び心たっぷりに伝える内容になっています。歌詞の全体像を確認しておきましょう。
| パート | 歌詞(抜粋) |
|---|---|
| サビ | ピー!(マン!)ピーピー!(マンマン!) |
| 1番Aメロ | 苦いけど(がんばれー!)中身スカスカだけど(負けるなー!)4つで1日分のビタミンCがとれるのさ(押忍!) |
| 1番Bメロ | なんで子供に人気がないの?(ピーマン!)それは苦味があるからさ(ピー!マン!)だけど苦味を乗り越えて(ピーマン!)君たちは大人になるんだぞ!(押忍!) |
| 2番Aメロ | いためたり(がんばれー!)油であげたり(負けるなー!)食べる方法何百通りもあるんだよ(押忍!) |
| 2番Bメロ | 中身が空っぽのわけは(ピーマン!)種を熱から守るため(ピー!マン!)空っぽになってるその中に(ピーマン!)君たちの夢をつめるのさ!(押忍!) |
この歌詞の特筆すべき点は「4つで1日分のビタミンCがとれる」という具体的な栄養情報が含まれている点です。ピーマン約4個(160g程度)でビタミンCの1日推奨量100mgを摂取できるという事実を、歌の中で自然に子どもたちに届けています。
これは使えそうです。保育士が「今日のおやつにピーマン出るよ!4個で1日のビタミンが取れるんだって!」と事前に伝えるだけで、子どもたちのハードルが少し下がります。
また「中身が空っぽのわけは種を熱から守るため」というくだりは、保育現場での科学的な食育の導入にもなります。ピーマンの「中身が空洞」という構造的な理由を歌詞で自然に伝えているため、4〜5歳児クラスで「なぜピーマンは中が空っぽなの?」という問いかけを導入として使えます。子どもたちが自分で考える時間を作ると、食育の深みが一段増します。
保育士としての使い方の基本は「歌詞の情報を拾って補足する」ことです。歌をただ流すのではなく、「押忍!」のかけ声部分を子どもたちと一緒に言ったり、「ピー!(マン!)」の掛け合いを保育士と子どもで分担したりすると、参加型の音楽活動として盛り上がります。
歌ネット「小島よしお ピーマンのうた」歌詞全文(ピーマンのうたの完全な歌詞を確認できます)
ピーマンの歌の歌詞②:「ごめんねピーマン」の歌詞と共感型食育への活かし方
「ごめんねピーマン」は、NHKの長寿子ども番組「おかあさんといっしょ」内の人形劇コーナー「にこにこぷん」で歌われた楽曲です。作詞は井出隆夫、作曲は越部信義というNHKの名コンビによる作品で、後にぽろり・茂森あゆみなど複数のキャストがカバーしています。
歌詞の全体は以下のとおりです。
- ごめんねピーマン ぼく きみが嫌いなんだ
- ごめんねピーマン きみは 悪くないのに
- 食べられなくて お皿の中に一人残っちゃったら さみしいよね
- ごめんねピーマン わがままだよね ぼくは
- ごめんねピーマン 目つぶり 食べてみたよ
- ごめんねピーマン 倒れそうに なっちゃったよ
- きみは今夜も オバケになって
- ぼくを夢ん中で 追いかけるの
- ごめんねピーマン 早く仲よく しようね
この歌詞が他のピーマン関連楽曲と決定的に異なるのは、「ピーマンを食べなさい」と命令しない点です。嫌いなピーマンに対して「ごめん」と謝るという構造が、子ども自身の感情に寄り添う設計になっています。
つまり「共感」が食育の入口になっているということですね。
保育士として使うときのポイントは「否定しないこと」です。「ピーマン食べなきゃダメ!」ではなく「ピーマンが嫌いでも、ごめんねって思えることが大事だよね」という声がけに変えるだけで、子どもたちの反発が大幅に和らぎます。
この歌詞の「お皿の中に一人残っちゃったらさみしいよね」という表現は、特に2〜3歳児に有効です。「おさらのピーマン、さみしそうだね」と保育士が一言添えるだけで、子どもが自発的にピーマンに手を伸ばすケースが現場で多く報告されています。
📌 給食時間の活用例として、食事前に「ごめんねピーマン」を1番だけ歌ってから、「今日は仲良くできるかな?」と問いかけると、子どもたちが自分の意思でチャレンジしようとする空気が生まれます。強制せず、共感を軸にした食育アプローチが条件です。
うたてん「ごめんねピーマン」歌詞ページ(ふりがな付きで子どもへの読み聞かせにも活用できます)
ピーマンの歌の歌詞③:「ピーマン体操」の歌詞と最新アニメを使った保育導入術
「ピーマン体操」は、2023年に放送された人気TVアニメ「【推しの子】」第9話で登場した挿入歌です。有馬かな(CV:潘めぐみ)が子役として歌う劇中歌として話題になり、その後公式MVとして配信されると保育士・幼稚園教諭の間でSNSを中心に急速に拡散しました。作詞・作曲はKijibatoです。
歌詞には、ピーマンに関する栄養情報がそのまま織り込まれています。
- 「ピーマン♪ 食べたらスーパーマン♪ みんなもおどればピーターパン♪」
- 「種まきをして すくすく育って ちいさな白いお花さかせたら ビタミンたっぷり緑の果実 その野菜の名前は ピーマン♪ 緑黄色の野菜♪」
- 「赤ピーマン 黄ピーマン オレンジピーマン 白ピーマン 黒ピーマン 紫ピーマン みんな大好き緑ピーマン! いろんな色があって楽しいね」
- 「ビタミンとベータカロテン 食物せんいとカリウム 栄養がたっぷりで最強~!」
- 「今はちょっぴり苦くても いつかきっと大好きになる」
この歌詞の教育的な強みは「栄養素名が歌詞として明記されている」点です。ビタミン・βカロテン・食物繊維・カリウムという4つの栄養素が歌詞に登場しており、そのまま食育の素材として使えます。
意外ですね。アニメの挿入歌がここまで栄養情報を詳しく含んでいるとは、多くの保育士が気づいていない点です。
4〜5歳児クラスで「ピーマンにはどんな栄養が入ってるか知ってる?」と問いかけた後にこの歌を流すと、「ビタミン!」「カリウム!」という言葉が自然に子どもの口から出るようになります。難しそうな言葉も歌のリズムで記憶されやすくなるのが手遊び歌の強みです。
また「いろんな色があって楽しいね」というくだりは、ピーマンが緑だけでなく、赤・黄・オレンジ・白・黒・紫など多彩な色を持つことを教える絶好の導入になります。実物のパプリカや赤ピーマンを給食前に見せながら「これも全部ピーマンの仲間なんだよ」と伝えると、子どもたちの驚きと食への興味が高まります。
歌ネット「ピーマン体操 有馬かな(潘めぐみ)」歌詞ページ(アニメ推しの子挿入歌の全歌詞はこちらから確認できます)
ピーマンの歌の歌詞を使うべき理由:子ども88.2%が野菜嫌いというデータの活かし方
カゴメの「野菜定点調査2025」によると、子どもが嫌いな野菜の第1位は「ピーマン」(28.1%)です。さらに別の調査では、3〜10歳の子どもの88.2%がなんらかの野菜嫌いを持つという結果が出ています。約9割の子どもが何かしらの野菜に苦手意識を持っている、というのが現実です。
これだけ広く野菜嫌いが存在するのに、なぜ「歌」が有効なのでしょうか?
その根拠は「系統的脱感作」という心理学の概念にあります。怖いもの・嫌なものでも、安心した状態で繰り返し接することで徐々に慣れていく仕組みのことです。保育の現場で言えば、「楽しい音楽の場面でピーマンという言葉に繰り返し触れる」体験が、実際に給食でピーマンを前にしたときの心理的ハードルをわずかに下げてくれます。
大阪芸術大学の研究(2021年)では、「手遊び」が言葉の発達・数の理解・旋律の記憶・リズム感など多面的な発達を助長することが確認されています。歌は単なる娯楽ではなく、発達支援の手段です。
実際、小島よしおが幼稚園でロケを行った際、「ピーマンのうた」を聴いた後にピーマンが食べられるようになった子どもがいたと本人が証言しています。30人中29人のピーマン嫌いが克服したという事例もABEMAニュースで紹介されています(2022年7月29日放送)。つまり、歌が持つ力は食育において無視できません。
保育士として「ピーマンの歌」を使う際の重要なポイントは、歌う”タイミング”です。給食直前に歌うより、給食の2〜3日前から繰り返し取り入れることで「知っている野菜」として子どもの中に定着し、給食の場面での受容感が高まります。
🎯 食育と音楽を連携させる手順(3ステップ)
- 【Step 1】給食の2〜3日前から、その週に出る野菜の歌を繰り返し歌う
- 【Step 2】給食前日に実物の野菜を見せ、「昨日歌ったピーマンだよ!」と関連づける
- 【Step 3】給食当日の食前に「ピーマン見つけた人?」と声がけして参加意識を高める
「急にピーマンを食べさせようとしない」が原則です。段階的な慣れが、長期的な食習慣につながります。
農畜産業振興機構「子どもの野菜嫌いと食育」(野菜嫌い克服に向けた食育の考え方を専門家が詳細に解説したPDF)
ピーマンの歌の歌詞を保育士が独自アレンジする方法【応用・発展活動】
定番の「ピーマンの歌」を使い続けていると、子どもたちが慣れてしまい「また同じ歌だ」と関心が薄れてしまうことがあります。保育士としての腕の見せどころは、既存の歌詞をベースに現場独自のアレンジを加えることです。
「ごめんねピーマン」の歌詞は替え歌しやすい構造になっています。「ピーマン」の部分をそのクラスの子どもが苦手とする野菜に差し替えるだけで、完全オリジナルの食育ソングが完成します。「ごめんねブロッコリー」「ごめんねトマト」と入れ替えれば、その子の苦手意識に直接働きかける歌に変わります。
「小島よしおのピーマンのうた」の「押忍!」「がんばれー!」のかけ声部分を子どもたちに割り振ると、掛け合い遊びとして活動の参加感が格段に上がります。普段声が小さめの子でも、掛け声の役割があると積極的に声を出してくれるというのは保育あるあるです。これは使えそうです。
「ピーマン体操」の振り付けは、年長クラスで運動会の演目として使われた保育施設もあります。アニメ「推しの子」のキャラクターと結びついているため、アニメを知っている子どもが自然とリーダー役になって振り付けを教え合うという、自主的な関わりが生まれやすい曲です。
発展活動として「野菜なりきりゲーム」との組み合わせも効果的です。ピーマン・トマト・ニンジンなどの野菜カードを子どもたちに引かせ、自分の野菜の歌を歌いながら他の野菜を探して集まるというゲームです。クラス全体が同時に動くため、特に4〜5歳児クラスのリトミックやサーキット活動との組み合わせに向いています。
スケッチブックシアターとの連携も忘れずに取り入れましょう。A4サイズのスケッチブック1冊(300〜500円程度)に各ピーマンの色や形のイラストを描き、「赤ピーマン、黄ピーマン」の歌詞に合わせてページをめくるだけで、視覚と聴覚を同時に刺激する豊かな活動になります。
マンネリ打破が基本です。「また同じだ」と感じさせない工夫こそが、子どもたちの主体的な参加を引き出す保育士の技術です。
ほいくnote「やさいのうた」振り付き実演・年齢別ねらいの解説(手遊びの詳細な振り付けと保育への取り入れ方を確認できます)
ピーマンの歌の歌詞を保育に活かす前に押さえておきたいピーマンの知識
「ピーマンの歌」の歌詞をより深く子どもたちに伝えるためには、保育士自身がピーマンについての知識を正確に持っていることが大切です。歌詞の内容に合わせた豆知識を添えることで、音楽活動が知的な食育へとつながります。
まずピーマンが苦い理由から整理しておきましょう。ピーマンの苦味の正体は「クエルシトリン」というポリフェノール成分と、香りの成分「ピラジン」の組み合わせです。子どもはもともと苦味や酸味を敏感に感じ取る味覚を持っており、これは腐敗物や毒物への防衛本能とも関係しているとされています。だからピーマン嫌いは「わがまま」ではなく、生物として自然な反応なのです。「ごめんねピーマン」の歌詞がこの感情に寄り添っているのはそのためです。
次に「ピーマンの色」について。歌詞にも登場しますが、ピーマンは熟成の程度によって色が変わります。緑ピーマンは未熟な状態で収穫したもので、そのまま置いておくと赤や黄色に変化します。ピーマンとパプリカは植物学的に同じ種(トウガラシの甘味種)で、主に大きさや肉厚さで区別されます。
| 色 | 特徴 | ビタミンC含有量(目安) |
|---|---|---|
| 緑ピーマン | 苦味・青臭さあり | 76mg / 100g |
| 赤ピーマン(完熟) | 甘味強く苦味少ない | 170mg / 100g |
| 黄ピーマン(パプリカ系) | 最も甘味が強い | 150mg / 100g |
赤ピーマンのビタミンCは緑ピーマンの約2倍以上です。赤や黄色のパプリカを食べさせることで、苦味の少ない段階からピーマンへの親近感を育てることも食育の戦略として有効です。
また「ピーマンの歌(小島よしお)」の歌詞にある「食べる方法何百通りも」という表現は、調理法によって苦味が大きく変わるというピーマンの特性を反映しています。ピーマンの苦味成分クエルシトリンは、油炒めや揚げ調理によって大幅に軽減されます。保育士がこの知識を持っておくと、保護者向けの食育アドバイスにもつなげられます。
栄養の話が条件です。歌詞の「なぜ」を補足できる知識を保育士が持つことで、子どもの「なんで?」にその場で応えられる食育が生まれます。
エデュケア食育研究所「子どもの苦手克服レシピ〜ピーマン〜」(ピーマン嫌いを克服するための調理の工夫と食育アドバイスを解説)

小林種苗 ピーマン びっくりピーマンのタネ

