秋の童謡一覧と保育での使い方・ねらいを徹底解説
「どんぐりころころ」の正しい歌詞を54%の保育士が間違えたまま子どもに教えています。
秋の童謡一覧|9月・10月・11月の月別おすすめ曲
秋の保育で「何を歌えばいいかわからない」と悩む保育士さんは少なくありません。実は、秋の童謡は9月・10月・11月でそれぞれ旬のテーマが違います。月ごとに歌を使い分けることで、子どもたちが季節の移ろいをより自然に感じられるようになります。
以下の一覧を参考に、月別で歌を選んでみてください。
| 月 | おすすめの秋の童謡 | 主なテーマ |
|---|---|---|
| 9月 | むしのこえ/とんぼのめがね/うさぎうさぎ/まつぼっくり/つき | 虫・月・お月見 |
| 10月 | どんぐりころころ/大きな栗の木の下で/やきいもグーチーパー/山の音楽家/こぎつね | 木の実・食べ物・動物 |
| 11月 | まっかな秋/赤とんぼ/たきび/ふるさと/もみじ | 紅葉・里山・冬の入り口 |
9月は「虫の声」や「月」にちなんだ歌がぴったりです。むしのこえは文部省唱歌で、1910年から110年以上歌い継がれています。つき(でたでたつきが)やうさぎうさぎはお月見行事の導入にも使いやすいです。
10月は木の実を中心とした歌が活躍します。どんぐりころころは1番だけでなく2番の歌詞もあり、「どじょうさんが一緒に遊ぼうと言って泣いた」という内容。さらに幻の3番が存在することも知られています。
11月になると、紅葉や里の秋を感じる歌が増えます。まっかな秋は「まっかだな まっかだな」という印象的なフレーズで子どもにも覚えやすく、保育士バンクの調査でも乳児クラスから人気が高い歌です。
つまり、月ごとの使い分けが基本です。
秋の童謡を年齢別に選ぶポイントとねらい
年齢によって音の受け取り方はまったく異なります。これが大切なポイントです。0歳児はメロディより「声」そのものに反応するため、保育士が伴奏なしでゆったりと歌いかけるだけで十分な刺激になります。
【乳児(0〜2歳)のねらいと向いている秋の童謡】
- 🎶 0歳児:保育士の声に耳を傾け、安心感・心地よさを育てる。おすすめはまつぼっくり(ゆったりしたリズム)、まっかなあき。伴奏不要で声だけでOKです。
- 🎶 1歳児:手を動かすなど体でリズムを感じ始める時期。大きな栗の木の下で(手遊び)やどんぐりころころが最適。手を叩いたり揺れたりする動きを引き出せます。
- 🎶 2歳児:歌詞の言葉を真似し始める。とんぼのめがね、まつぼっくり、やきいもグーチーパーなど言葉のリズムが面白い歌を選ぶと語彙の発達につながります。
研究によると、手を動かす手遊び歌は脳への血流を約10%アップさせ、発達を促す効果が期待できます(Instagram:子育ては土台づくり より)。乳児期こそ、歌と動きを組み合わせた秋の童謡を積極的に取り入れてほしいのです。
【幼児(3〜5歳)のねらいと向いている秋の童謡】
- 🎵 3歳児:友達と一緒に歌う楽しさを育てる。むしのこえ、うさぎうさぎ、こぎつねなど歌詞の内容を理解して表現できる曲が適しています。
- 🎵 4歳児:音程やリズムを意識して歌えるようになる。かまきりじいさん、赤とんぼ、山の音楽家など少し歌詞が長い曲にも挑戦できます。
- 🎵 5歳児:情景を想像しながら表現する力が育つ。もみじ、まっかな秋、ふるさとなど情緒豊かな唱歌が心の育ちにつながります。
年齢に合わせた選曲が条件です。
幼児期の秋の童謡は、語彙力・想像力・情緒の発達に深くつながります。保育計画のねらいに「季節の歌を通して自然への関心を持つ」「友達と歌う一体感を楽しむ」と書けるのもポイントです。
参考:わらべうたと子どもの発達の関係性については、保育専門メディアの詳細記事が参考になります。
「わらべうた」が子どもの発達を左右する!?保育学・心理学的視点からの解説(マイナビ保育士)
秋の童謡「どんぐりころころ」「むしのこえ」の歌詞と正確な知識
「どんぐりころころ」の1番冒頭、正しい歌詞は「どんぐりころころ どんぶりこ」です。驚きですね。「どんぐりこ」と覚えている人が半数以上いるという実態があり、保育士向け調査でも54%が誤って子どもに伝えていたというデータがあります。
「どんぶりこ」とは水に音を立てて落ちるさまを表す言葉で、「お池にはまって」という次の歌詞につながります。つながりを理解すれば、子どもに自然と説明できます。
- 🔍 1番:「どんぐりころころ どんぶりこ お池にはまって さあたいへん」
- 🔍 2番:「どんぐりころころ よろこんで しばらくいっしょに あそんだが」「やっぱりおやまが こいしいと ないてはどじょうを こまらせた」
さらに「むしのこえ」も知識を整理しておきたい一曲です。登場する虫は5匹で、マツムシ・スズムシ・コオロギ・ウマオイ・クツワムシ。それぞれの鳴き声(チンチロリン・リンリン・きりきり・ちょんちょんちょん・がちゃがちゃ)が歌詞に詰まっています。
これは外遊びや自然観察の導入に最適です。秋の散歩中に実際の虫の声を聴きながら歌えば、5歳児でも虫の名前と鳴き声を自然に覚えられます。
「虫のこえ」の歌詞の意味と虫の写真が確認できる参考ページです。
唱歌「虫のこえ」の歌詞に出てくる虫がわかる動画と解説(ひまわりの歌う)
「どんぐりころころ」と「むしのこえ」の歌詞は正確に把握しておくのが原則です。
保育士が知っておきたい秋の童謡「赤とんぼ」の歌詞の深い背景
赤とんぼは幼児クラスで歌われることの多い童謡ですが、実は歌詞に誤解されやすいポイントが2つあります。知らないと子どもへの説明が不正確になるため、押さえておく価値があります。
まず1番の「負われて見たのは いつの日か」という歌詞。「おわれて」は「追われて」ではなく「負われて(おんぶされて)」という意味です。「負われて見た」ってどういう意味?と子どもが聞いてくることが多いです。「お姉ちゃんや先生におんぶされながら空のトンボを見た、という思い出の歌なんだよ」と伝えると、子どもが情景をイメージしやすくなります。
次に3番の「姐(ねえ)や」について。これは「お姉さん」ではなく、作詞者・三木露風が子どもの頃に世話をしてくれた「子守娘」のことを指します。三木自身が著書の中で「姐やとあるのは子守娘のことである」と明記しています(参考:同志社女子大学コラムより)。
- 「負われて見た」=おんぶされて見た(追われてではない)
- 「姐や」=子守娘のこと(実の姉ではない)
- 作詞:三木露風、作曲:山田耕筰(1921年発表)
- 著作権は作詞・作曲ともに2015年末までに消滅しており、現在はパブリックドメインです
「赤とんぼ」の著作権は、作詞の三木露風が1964年没、作曲の山田耕筰が1965年没のため、それぞれ没後50年が経過した2014年末・2015年末に保護期間が終了しています。つまり現在は無料で使用・編曲できます。楽譜コピーや発表会での演奏も許諾不要で問題ありません。
赤とんぼの歌詞の意味と歴史背景を詳しく解説したコラムです。
歌詞の誤解を解いて子どもに正確に伝えることが大切です。
保育士だけが気づける!秋の童謡で広がる「行事×歌」連携術
秋は保育行事が最も集中する季節です。9月のお月見、10月の運動会・芋ほり、11月の発表会・七五三と続く中で、童謡を行事の「导入・まとめ・雰囲気づくり」として活用すると保育の質が一段上がります。これは使えそうです。
行事別のおすすめ童謡を以下にまとめました。
| 行事 | おすすめ秋の童謡 | 活用のポイント |
|---|---|---|
| 🌕 お月見(9月) | うさぎうさぎ/つき/ぽんぽこたぬき | 月や動物の絵本と合わせて導入に使う |
| 🏃 運動会(10月) | うんどうかいのうた/やきいもグーチーパー | 毎日歌って本番への期待感を高める |
| 🍠 芋ほり(10月) | やきいもグーチーパー/おいもころころ | 出発前の手遊びとして盛り上げる |
| 🎻 音楽会(11月) | 山の音楽家/もみじ/まっかな秋 | 楽器遊びや合唱として発表できる |
| 👴 敬老の日(9月) | かたたたき/100さいのうた | おじいちゃん・おばあちゃんへ披露する |
行事の1〜2週間前から毎日歌い込むことで、本番に自信を持って歌える子どもに育ちます。短い期間に詰め込むより、毎日少しずつの方が記憶への定着率が高いことはわかっています。
また、「山の音楽家」は音楽会の準備として特に優れています。バイオリン・ピアノ・太鼓など楽器ごとの歌詞があるため、子どもが担当楽器への親しみを持ちやすく、発表会前の練習期間に取り入れると自然な導入になります。
行事に合わせた歌の選定を1か月前から計画するのが原則です。月案・週案に「行事×歌」の連動を記載しておくと、指導計画の一貫性もアピールできます。
保育行事と童謡の活用アイデアを年齢別にまとめた詳細ページです。
9月に楽しめそうな歌・童謡〜いもほりや秋にちなんだ歌のピアノと歌詞〜(HoiClue)

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