ガラピコぷ~の歌を保育に活かすポイントと選び方

ガラピコぷ~の歌を保育で活かすための完全ガイド

「ガラピコぷ~の歌を保育に取り入れるとき、著作権手続きをしていない保育士は罰則を受ける可能性があります。」

ガラピコぷ~の歌を保育に活かす3つのポイント
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代表曲の特徴を知る

6年間・801話で生まれた30曲以上のキャラクター別ソング。チョロミー・ムームー・ガラピコそれぞれの個性が歌に反映されており、子どもの共感を引き出しやすい。

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振り付けで身体発達を促す

「チョロミーのぱっちりダンス」などは手指・全身運動を組み合わせた振り付けで、3〜4歳のリズム遊びに最適。保育のねらいに合わせて選曲できる。

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著作権のルールを確認する

園内の日常保育での演奏は問題なし。ただし卒園式DVDに収録してお渡しする場合は、JASRACへの申請と使用料(1曲あたり約110円〜)が必要になるケースがある。

ガラピコぷ~の歌はどんな番組から生まれたのか

 

「ガラピコぷ~」は、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」内で2016年4月4日から2022年3月30日まで放送された着ぐるみ人形劇です。同番組の13作目にあたり、通算801話が製作されました。ちょうど6年間にわたる放送は、現在の子どもたちの保護者世代がリアルタイムで親しんだ作品としても記憶されています。

舞台は「しずく星」という水と緑に満ちた惑星。登場するのは活発なウサギの女の子チョロミー、内気で優しいオオカミの男の子ムームー、そして遠い星からやってきたロボットのガラピコという3人組です。3人の個性はあえて対照的に設計されており、「どんな子でも大丈夫」というメッセージが根底にあります。

これが原則です。

キャラクターデザインは「3歳の子どもが描き分けられるように」意図的に設計されており、チョロミーは赤、ムームーは青、ガラピコは白とイメージカラーが明確に分けられています。保育現場でキャラクターを子どもに紹介するときも、色で覚えさせると理解しやすいでしょう。

2018年の大みそかにはNHK紅白歌合戦に出演するなど、「おかあさんといっしょ」の看板枠として高い人気を誇りました。

また、番組が2022年に終了したあとも人気は衰えず、同年8月には配信限定ベストアルバム「いいね!」がリリースされ、全30曲を収録。Spotify、Apple Music、Amazon Music など主要ストリーミングサービスで現在も聴くことができます。

NHKエデュケーショナル公式:ガラピコぷ~ベストアルバム収録曲詳細(すくコム)

ガラピコぷ~の歌の代表曲と保育でのねらい

ベストアルバム「いいね!」に収録された30曲の中から、保育現場で特に活用しやすい曲をピックアップして紹介します。まず曲の特徴を理解することが、場面に合った選曲の第一歩です。

曲名 特徴 活用場面
ガラピコぷ~のテーマ 3人の掛け合いがある32秒のOPテーマ 朝の会・活動の導入
チョロミーのぱっちりダンス 体の部位を使った全身ダンス リズム遊び・運動遊び
ワクワクがとまらない テンポが速く、気持ちを高めるリズム お楽しみ会・発表会
ムームーの歌 ゆったりとした落ち着いた旋律 午睡前・感情整理の場面
ともタッチの歌 友だちとの絆をテーマにした歌詞 誕生日会・クラスのまとめ
こわくないラップ ムームーがラップで不安を吹き飛ばす 行事前の緊張をほぐす場面
だめだめ!よこはいり 社会ルールを楽しく学ぶ内容 生活習慣・道徳的な活動

曲の長さに注目することも大切です。「ガラピコぷ~のテーマ」のような短い曲(約32秒)は注意の持続が難しい2〜3歳児のクラスに向いており、「いいね!の日」(約2分34秒)のような曲は、少し集中して聴ける4〜5歳児向けの場面に合います。

曲の長さと年齢のマッチングが基本です。

「だめだめ!よこはいり」のような社会ルールを扱う曲は、単に歌うだけでなく、「なぜよこはいりしてはいけないの?」という会話のきっかけにも使えます。音楽が倫理的な気づきのフックになるのは、この番組ならではの強みです。

ガラピコぷ~の歌を使ったリズム遊びと振り付けのポイント

「チョロミーのぱっちりダンス」は、頭・おてて・かかとといった体の部位を歌詞に合わせてタッチするダンスです。振り付けのポイントは「部位を触る→声に出す→笑う」という3ステップで繰り返されること。子どもは繰り返しの中でリズム感と身体認識を同時に育てます。

これは使えそうです。

リズム遊びには大きく3つの効果があります。1つ目は音感とリズム感の向上で、一定のビートに合わせて体を動かすことで音楽的な基礎が身につきます。2つ目は協調性の醸成で、集団でダンスをそろえる体験が「お友だちと合わせる」感覚を育てます。3つ目は自己表現力で、歌に乗りながら自分の感情を身体で表現する経験につながります。

保育士側の工夫として、振り付けを一度にすべて教えようとしないことが重要です。最初の週は「おてて」の部分だけ、次の週に「あたま」を加えるなど、少しずつ積み重ねると子どもが達成感を得やすくなります。

  • 🖐️ 手指を使う部分は「小指から順番に折る」など細かい動作を取り入れると手先の発達に効果的です。
  • 🦶 「かかとをたたく」などの足元の動作は体幹バランスの練習になり、3歳以上で特に有効です。
  • 👫 2人組でペアになって向き合いながら踊るアレンジは、友だちとの関わり方を育てます。

「ワクワクがとまらない」はテンポが速い分、保育士がゆっくりめのスピードから始めて徐々に速さを本来のテンポに近づけていくアレンジが有効です。子どもが「もっと速く!」とリクエストするようになると、活動への主体性が生まれます。

ガラピコぷ~の歌が子どもに刺さる理由:キャラクター別の魅力

ガラピコぷ~の歌が保育現場で長く愛される理由の一つは、キャラクターごとに歌の「個性」が明確なことです。チョロミーの歌は元気でテンポが速く、ムームーの歌はゆったりと優しく、ガラピコの歌は独特のロボットっぽいリズムで進みます。

子どもは自分の気分や性格に近いキャラクターに自然と引き寄せられます。活発な子どもはチョロミーの曲に飛びつき、おっとりした子どもはムームーの曲を好む傾向があります。つまりクラスの多様な子どもそれぞれに「自分の曲」ができやすい設計です。

意外ですね。

また、ガラピコというロボットのキャラクターが「感情を学ぶ過程」を歌で表現しているのも注目ポイントです。ガラピコは当初、他人の感情が全く理解できない設定で物語が進みます。「こわくないラップ」はムームーの不安を認めながら前向きになる歌で、感情の言語化が難しい子どもにとって共感しやすい内容になっています。

保育の場でいうと、集団生活の中でうまく気持ちを伝えられない子どもへのアプローチとして、キャラクターの歌を介した共感づくりが有効です。「ムームーもこわかったんだよね、でもどうしたと思う?」という問いかけが自然に生まれます。

  • 🐰 チョロミーの歌:元気・活発なクラスの雰囲気づくり、運動前の導入に最適
  • 🐺 ムームーの歌:落ち着きや思いやりをテーマにした読み聞かせ後のまとめに向く
  • 🤖 ガラピコの歌:感情の名前を学ぶ場面や、友だちとのトラブル後の振り返りに効果的

3人のキャラクターを使い分けることが条件です。

ガラピコぷ~の歌と著作権:保育士が知らずにやりがちなNG行動

保育現場でガラピコぷ~の歌を使う際、著作権について「よくわからないまま進めてしまう」ケースが後を絶ちません。結論から言うと、保育士が知らないでいると思わぬトラブルにつながる場面があります。

まず、園内での日常保育でCDをかける、子どもたちと一緒に歌うなどの行為は、著作権法38条により「非営利・無料・無報酬」の条件を満たせば手続き不要です。毎日の保育時間で使うぶんは問題ありません。

ただし、注意が必要なのは以下のケースです。

  • 📀 卒園式や発表会の様子をDVDに収録して保護者に配布する場合:JASRACへの申請と使用料が発生します。1曲ずつの計算になり、収録50個まで1分あたり110円(消費税込)が目安です。仮に3分の曲を1曲使って50枚のDVDを作成すると、約330円の使用料になります。
  • 📱 園のSNSやYouTubeなどに動画を投稿する場合:インターネットへの公開は「演奏権」とは別に「配信権」にあたり、JASRACへの手続きが必要です。無許諾で公開すると著作権侵害になる可能性があります。
  • 🎹 楽譜をコピーして配布する場合:複製権の問題が生じます。正規の楽譜集を購入するか、JASRACへの申請が必要です。

JASRACへの著作権手続きは「J-RAPP」というオンラインシステムから申請できます。

JASRAC公式:学校や保育で音楽を使うときのルール解説(ジャスラの音楽著作権レポート)

「JASRACに登録されているか確認する」のが条件です。

なお、原盤権(CDやストリーミングの音源そのもの)については、JASRACとは別にレコード会社への許諾が必要になるケースもあります。DVDに市販のCD音源をそのまま使う場合、1曲あたり数千円〜数万円になることも珍しくありません。この部分が見落とされがちなポイントです。

痛いですね。

安全に使える方法としては、ピアノ伴奏保育士自身が演奏・歌唱したものを動画に使う、著作権フリーのアレンジ音源を使うなどがあります。演奏技術に不安があるなら、楽譜集「NHKおかあさんといっしょ ピアノソロ」などの正規楽譜を活用するのが現実的です。

保育士目線で選ぶ:ガラピコぷ~の歌を場面別に使うコツ【独自視点】

ガラピコぷ~の歌には「歌詞の内容がそのまま子どもへの指導言語になる」という、他の子ども番組の歌にはあまりない特徴があります。これを知っている保育士とそうでない保育士では、同じ曲でも引き出せる育ちが変わります。

たとえば「だめだめ!よこはいり」という曲は、「割り込みはなぜいけないの?」という話し合いのきっかけに使えます。単に注意するのではなく、「チョロミーもだめだって言ってたよね。どうしてだと思う?」と問いかけることで、子どもは自分で考える場面を持てます。

つまり「歌=ルールの代わり」として使えるということです。

同様に「なきむしラップ」は、泣いてしまうことを「悪いこと」ではなく、気持ちの一部として認めるメッセージを持つ曲です。感情のコントロールが難しい子どもが多いクラスや、環境の変化が大きい4〜5月の時期に積極的に取り入れると、自己肯定感の醸成に役立ちます。

場面別の活用アイデアをまとめると、次のようになります。

  • 🌅 朝の会(集合の導入):「ガラピコぷ~のテーマ」(約32秒)を毎朝かけることで、”この音楽が鳴ったら集まる”という環境信号になります。行動変容を促す条件付けとして機能します。
  • 🤸 運動遊び・体操前:「ワクワクがとまらない」でテンションを上げてから、より激しい運動に移ることで、安全に活動に入れます。
  • 🍽️ 給食・おやつ前:「ムームーの歌」のような落ち着いたテンポの曲で気持ちを切り替える時間をつくります。食前の落ち着きが食事の質にも影響します。
  • 🌙 午睡前:「なにもしない一日」など、穏やかな曲調を低いボリュームで流すことで、眠りへの移行をスムーズにします。
  • 🎂 誕生日会・節目のまとめ:「ともタッチの歌」は友情・絆がテーマなので、クラスのまとめや誕生日の主役へのお祝いに使うと感情が動きやすくなります。

「場面ごとに選曲が変わる」だけ覚えておけばOKです。

また、ガラピコぷ~の歌はストリーミングで手軽に聴けるため、Spotify や Apple Music のアカウントを保育用端末に設定しておくと、選曲から再生まで10秒以内に対応できます。スマートスピーカーと組み合わせれば「チョロミーのぱっちりダンスかけて」と声で操作することも可能で、準備の手間が大幅に減ります。これは使えそうです。

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