夕焼けの歌歌詞ひらがなで子どもに伝える保育の歌指導法

夕焼けの歌・歌詞ひらがなで保育士が子どもに伝えるための完全ガイド

「夕焼け小焼け」の2番を知らないまま歌うと、子どもに歌詞の世界観の半分しか伝えられません。

🎵 この記事でわかること
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歌詞ひらがな全文(1番・2番)

「夕焼け小焼け」の全歌詞をひらがなで確認できます。保育現場でそのまま活用できます。

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作詞の背景と歌詞に込められた意味

大正時代に生まれたこの童謡の歴史と、「小焼け」「カラス」「お寺の鐘」が持つ深い意味を解説します。

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保育士が使える歌い方・指導のコツ

子どもに歌詞をわかりやすく伝えるポイント、保育士試験対策にも役立つ実践情報をまとめています。


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夕焼けの歌「夕焼け小焼け」歌詞ひらがな全文(1番・2番)

 

保育現場で「夕焼け小焼け」を歌うとき、歌詞をひらがなで確認しておくと子どもたちへ伝えやすくなります。まず全文をひらがなで確認しましょう。

番号 歌詞(ひらがな)
1番 ゆうやけこやけで ひがくれて
やまのおてらの かねがなる
おててつないで みなかえろう

からすといっしょに かえりましょ

2番 こどもがかえった あとからは
まるいおおきな おつきさま
ことりがゆめを みるころは

そらにはきらきら きんのほし

1番は夕暮れどき、子どもたちが帰る情景。2番は夜のはじまりという時間の流れが描かれています。

1番と2番をつなげて歌うことで、夕焼けから星空へと移ろう一日の終わりが美しく表現されています。保育園や幼稚園で歌うときは、ぜひ2番まで通して歌いたい曲です。子どもたちに「1番は夕方で、2番は夜だよ」とひと言添えるだけで、情景のイメージが格段に広がります。

作詞は中村雨紅(なかむら うこう)、作曲は草川信(くさかわしん)。正式な表記は「夕焼小焼」ですが、一般には「夕焼け小焼け」として親しまれています。この曲は1919年(大正8年)に作詞、1923年に発表された童謡で、「日本の歌百選」にも選ばれた名曲です。

歌詞がシンプルなぶん、ひとつひとつの言葉に意味が凝縮されています。「かねがなる」「おてて」「きんのほし」など、子どもの耳にも入りやすい柔らかい日本語が選ばれているのが特徴です。

参考リンク先:「夕焼け小焼け」の歌詞全文とふりがな、試聴も確認できます。

童謡・唱歌 夕焼小焼 歌詞 – 歌ネット

夕焼けの歌「小焼け」の意味と作詞の時代背景

「夕焼け小焼け」という言葉を聞き慣れすぎているあまり、「小焼け」とはなんだろうと立ち止まる人は少ないかもしれません。意外ですね。実はこの「小焼け」には複数の説があり、それぞれがこの曲の魅力をさらに深めてくれます。

「小焼け」の意味については、大きく2つの解釈が存在します。

  • 🌅 語調を整えるための言葉説:「仲良しこよし」「どんぐりころころどんぶりこ」のように、前の言葉にリズムを添えるための語。「小焼け」も「夕焼け」の語調を整えるために付け加えられた言葉とする説です。
  • 🌇 自然現象の描写説:「夕焼け」が日没時に西の空が真っ赤に染まる現象であるのに対し、「小焼け」は太陽が沈んだ後、空がもう一度ほんのり赤みを帯びる現象を指すという説です。

どちらの説も根拠があり、一概に「正解はこれ」とは言えません。つまり解釈は開かれているということです。

作詞者の中村雨紅は、1897年生まれの詩人・童謡作家です。東京の師範学校を卒業後、小学校教師として勤務していました。1919年の作詞当時は22歳。東京の日暮里にある学校から、故郷の東京府南多摩郡恩方村(現在の東京都八王子市上恩方町)まで約16kmの道のりを徒歩で帰省していました。その帰り道に見た夕暮れの情景が、この歌の原点とされています。

当時の1918年(大正7年)は第一次世界大戦が終戦した翌年。社会的な不安定さのなか、子どもたちは日が暮れるまで外で遊び、幼い弟妹を背負って子守をしながら過ごしていました。中村雨紅はそんな子どもたちを見ながら、自身の故郷の情景と記憶を重ねて作詞したと考えられています。

また、発表された1923年(大正12年)7月末は関東大震災のわずか1か月前。この楽譜は出版直後に13部ほどが人手に渡っており、震災で出版元が壊滅する中、その13部が焼失を免れたことで後世に伝わったという歴史があります。

参考リンク先:「夕焼け小焼け」の誕生背景と小焼けの意味を詳しく解説しています。

夕焼け小焼け 童謡・唱歌 歌詞と試聴 – WorldFolkSong

夕焼けの歌に登場する「カラス」「お寺の鐘」の深い意味

「夕焼け小焼け」の歌詞には、カラスとお寺の鐘という2つの印象的なモチーフが登場します。これが保育の場でも子どもたちの興味を引く、深い文化的背景を持っています。

まず「やまのおてらのかねがなる」について。お寺の鐘は、朝と夕の2回鳴らされることが多く、一日の始まりと終わりを知らせる役割を持っていました。時計が普及していなかった時代、人々は寺の鐘の音で時刻を把握していたのです。夕方に鳴らされる鐘は「入相の鐘(いりあいのかね)」と呼ばれ、日没を告げる音でした。

この「入相の鐘」には「仏の声を広く届ける」という意味があり、聞く者の苦しみや悩みを消し、魂を浄化して幸せを呼び込むと信じられてきました。子どもたちを安全に家に帰すための「願い」も、この鐘の音に込められているとも言われています。

次にカラスについて。カラスは黒い外見から不吉に思われがちですが、日本の神話では「八咫烏(ヤタガラス)」として登場し、太陽神・天照大神の使者とされてきました。「からすといっしょにかえりましょ」という歌詞は、ただ帰宅を急かしているだけでなく、神の遣いと一緒に帰ろうという安心感や守護の意味も含まれているとも解釈されます。

これは使えそうです。子どもたちに「カラスって実は神様のお使いなんだよ」と一言添えるだけで、歌への興味が一気に高まります。

さらに、この曲が「逢魔が時(おうまがとき)」という概念ともつながっているとする研究者もいます。昼と夜の境目である夕暮れ時は、古くは魔物が現れる不吉な時間として恐れられていました。「おててつないでみなかえろう」という歌詞には、子どもたちが一人にならず、手をつないで早く帰るよう促す安全への配慮が込められているとも見ることができます。

参考リンク先:「小焼け」「逢魔が時」「カラスと神話」の関係を詳しく解説しています。

夕焼け小焼けの『小焼け』とは何か? | 教えてラッパーズ太田!

夕焼けの歌をヨナ抜き音階で理解する——保育士が知っておきたい音楽的特徴

「夕焼け小焼け」が年齢を問わず歌いやすいと感じる理由は、歌詞だけでなく音楽的な構造にもあります。この視点は、保育士試験を受験する方や、子どもたちに音楽を楽しく伝えたい方にとって特に役立ちます。

この曲に使われている音階は「ドレミソラド」の5音のみ。「ファ」と「シ」が使われていないのです。この音階を「ヨナ抜き音階」といいます。

ヨナ抜き音階とは、明治期の階名「ヒフミヨイムナヒ」のうち、第4番目の「ヨ(ファ)」と第7番目の「ナ(シ)」を除いた音階のことです。半音が含まれないため、音の移動がなめらかで、誰でも歌いやすくなります。演歌や多くの日本の童謡でも使われており、「どこか懐かしい」と感じる響きの正体がこれです。

ヨナ抜き音階が基本です。ピアノで言えば、黒鍵だけを使っても「夕焼け小焼け」に近い旋律を弾くことができます。これは木琴や鉄琴でも応用でき、保育の場での音楽遊びにも活かせます。

また、1番と2番では強弱のメリハリをつけることが大切です。1番は夕方のにぎやかさを意識してやや明るく、2番は星が出る静かな夜を表現するよう少し弱めに演奏すると、曲の情景がより豊かに伝わります。

保育士試験では毎年多くの受験者がリズムや音階を「なんとなく」覚えたまま練習してしまうケースが報告されています。四谷学院の指導実績によると、「家族全員で練習していたが、全員が間違えたまま覚えていた」というケースも少なくないといいます。親しみ深い曲だからこそ、楽譜どおりに正確に確認するプロセスが必要です。

参考リンク先:ヨナ抜き音階・リズム・演奏のコツなどを詳しく解説しています。

「夕やけこやけ」の解説と演奏のヒント – つくしぱんだ

夕焼けの歌・歌詞ひらがなを使った保育士の実践的な指導のコツ

「夕焼け小焼け」を保育の現場で歌うとき、ただ歌詞を覚えさせるだけでは子どもたちの心に届きません。歌が記憶に残るためには、情景や意味が伴っている必要があります。

保育士として歌詞を伝えるうえで重要なのは、まず「はっきりした発音」です。子どもたちは保育士の歌声を模倣して歌を覚えます。耳で聞いて覚えることが多いため、歌詞が聞き取りにくいと、そのまま誤った歌詞を記憶してしまいます。

たとえば「やまのおてら」の「やまの」が「まの」に聞こえてしまったり、「かえりましょ」が「かえりましょう」と伸びてしまったりすることがあります。歌詞の子音、特に「や行」「さ行」「な行」の出だしをはっきりと発音することが大切です。

また、歌詞をひらがなで大きく書いた掲示物を作るのも効果的です。文字が読める年齢の子どもなら視覚と聴覚を同時に使うことで、歌詞の定着がよりスムーズになります。まだ文字が読めない子には、絵カードを組み合わせて「夕焼け」「お寺」「カラス」「お月様」「星」のイメージを視覚的に提示する方法がよく使われます。

歌い方の工夫として、次の3つが特に実践しやすいものです。

  • 🎨 絵描き歌として活用:歌詞に出てくる情景(夕焼け・カラス・お月様・星)を子どもたちが自由に描く時間と組み合わせると、言葉のイメージが深まります。
  • 🤲 振り付きで歌う:「おててつないで」では実際に手をつなぐ動作を入れる。「かねがなる」でゆっくり手を左右に揺らすなど、動きを付けることで歌詞を体で覚えられます。
  • 🌙 1番と2番の違いを聞かせる:「1番は夕方、2番は夜だよ。どんな色が見える?」と問いかけることで、想像力を引き出しながら歌の理解が深まります。

保育士試験の音楽実技においても、「歌詞の意味を伝えながら歌う」ことが評価されます。令和6年度の課題曲として「夕焼け小焼け」が指定されており、試験官は「保育士として子どもたちに伝えられるか」という観点で採点します。高い歌唱力よりも、豊かな表現力と正確な歌詞の発音が合否を左右します。

参考リンク先:保育士試験における「夕焼け小焼け」の対策ポイントを詳しく解説しています。

令和6年保育士試験の課題曲は「夕焼け小焼け」「いるかはザンブラコ」 – 四谷学院

夕焼け子守唄