よさこいの歌歌詞を保育士が子どもに伝える完全ガイド

よさこいの歌の歌詞を保育士が子どもに伝える完全ガイド

「よさこい鳴子踊り」には著作権があり、高知市外で使うとJASRACへの使用料支払いが発生します。

この記事でわかること
🎵

よさこいの歌・歌詞の全文と意味

「土佐の高知の はりまや橋で 坊さんかんざし買うを見た」の由来・背景・現代語訳をわかりやすく解説します。

🏫

保育園での歌詞の教え方・指導ポイント

子どもへの歌詞の伝え方・鳴子の使い方・振り付けとの連動方法など、現場で使えるヒントをお届けします。

⚠️

著作権・使用料の落とし穴

「よさこい鳴子踊り」のJASRAC管理楽曲としての注意点と、保育士が知っておくべき著作権ルールを整理します。


<% index %>

よさこいの歌の歌詞の全文と各番の意味

 

「よさこいの歌」として保育士に最もよく知られているのは、高知県民謡の「よさこい節」と、昭和29年に作られた「よさこい鳴子踊り」の2つです。ここでは、特に保育現場でよく使われる「よさこい節」の歌詞と「よさこい鳴子踊り」の歌詞を中心に確認していきましょう。

まず「よさこい節」の代表的な歌詞は以下のとおりです。

歌詞 現代語訳・意味
1番 土佐の高知の はりまや橋で 坊さんかんざし 買うを見た / よさこい よさこい 高知のはりまや橋で、お坊さんが女性の髪飾り(かんざし)を買っているのを見かけました。
2番 御畳瀬(みませ)見せましょ 浦戸を開けて 月の名所は 桂浜 / よさこい よさこい 浦戸(港)を開けて月の名所・桂浜をご覧あれ!という地元自慢の一節です。
3番 言うたちいかんちゃ おらんくの池にゃ 潮吹く魚が 泳ぎよる / よさこい よさこい 「何を言っても勝てないよ。うちの海(高知沿岸)にはクジラが泳いでいるんだから!」という自慢の歌。

「よさこい鳴子踊り」の冒頭の歌詞はこうなっています。

歌詞 意味
よっちょれよ よっちょれよ よっちょれ よっちょれ よっちょれよ 土佐弁で「そこをどいてくれ」「寄れ!」の意味。踊り子が通る道を開けるよう呼びかける言葉です。
高知の城下へ 来てみいや じんばも ばんばも よう踊る 「高知の城下へ来てみよ。老若男女みんなが踊っているよ」というお祭りへの誘い文句です。
鳴子両手に よう踊る よう踊る ほいほい! 両手に鳴子を持って元気よく踊ろう、という場面の盛り上がりを表す歌詞です。

「よさこい」という言葉自体は、土佐弁で「夜さ来い(今晩おいでなさい)」という意味があります。もともとはお座敷で歌われていた民謡で、漢字では「夜さ来い」「夜更来」「宵更来」などと表記します。保育の場でよく使われる「よさこい鳴子踊り」の歌詞は、1954年(昭和29年)に高知在住の音楽家・武政英策氏によって、第1回よさこい祭りの直前に作られた比較的新しい曲です。

歌詞の番数が多いことも特徴で、「よさこい節」には10番以上の歌詞が伝承されています。保育現場では1〜3番程度を使うことが一般的です。

参考(よさこい節の歌詞・意味の詳細解説)。

よさこい節 高知県民謡 – 世界の民謡・童謡

よさこいの歌の歌詞が生まれた背景・由来を知ろう

「よさこい節」の最も有名な歌詞「土佐の高知の はりまや橋で 坊さんかんざし 買うを見た」は、江戸時代末期(安政年間)に実際に起きた出来事がもとになっています。これを知ると、子どもへの説明がぐっとしやすくなります。

当時、高知市五台山にある竹林寺(四国八十八箇所の第三十一番札所)に、鋳掛屋(いかけや)の娘・お馬(当時17歳)が洗濯物を届けに出入りしていました。煩悩を断つはずのお坊さんたちの中に、お馬に心を奪われた者が現れ、そのお坊さんがはりまや橋の小間物屋でかんざしを買った——という出来事が当時の民衆の間で「おかしなことよな!」と話題になったのです。

その後、純信というお坊さんとお馬は駆け落ちを試みましたが、関所破りで捕まり、純信は藩外追放、お馬は仁淀川以西への追放という処分を受けました。当時の世間には、「お坊さんが恋をして駆け落ちとは!」という強いインパクトがあったわけです。

これが驚きの事実です。純信はかんざしを直接買っていない可能性が高く、郷土史研究家の間では「かんざしを買ったのは同じ寺の慶禅(慶全)という別のお坊さん」とするのが有力な説です。純信とお馬の駆け落ちが起きたあと、誰かによって坊さんの名前がすり替えられた可能性が指摘されています。歌詞の背景は意外なほど複雑ですね。

もとの歌詞は「おかしなことよな はりまや橋で 坊さんかんざし 買いよった」でした。それを坂本龍馬などの土佐脱藩浪士たちが京都でアレンジし、「土佐の高知の」という現在の形に変えたとされています。つまり今の歌詞はいわば「替え歌」から生まれたわけです。

はりまや橋は江戸時代に豪商・播磨屋と櫃屋(ひつや)が往来のために私設した小さな橋で、現在は高知市の観光名所として整備されています。子どもたちに「歌詞には本当にあった話が入っている」と伝えると、より興味を持って歌に親しんでくれることが期待できます。

参考(よさこい節の背景・はりまや橋の由来)。

幕末に流行った替え歌で、高知を有名にしたよさこい節 – 日興フロッギー

よさこいの歌の歌詞を保育士が子どもに教えるポイント

保育士として「よさこいの歌」を子どもたちに教えるとき、難しいのは古い言葉と方言が多い点です。ここでは、子どもが楽しみながら歌詞を覚えられる指導のコツを整理します。

まず大切なのは、歌詞の「音の楽しさ」を先に体感させることです。「よっちょれよ!」「よさこい!」といったかけ声は、子どもにとって口に出すだけで楽しいリズムを持っています。細かい意味より先に、かけ声部分を繰り返し声に出す練習から始めると効果的です。意味より先に音を体に入れるのが基本です。

次に、歌詞の意味をかみ砕いて伝えます。「よさこい」は「今晩来てね!」という言葉、「よっちょれ」は「どいて!あっちへ!」という言葉だと教えるだけで、子どもたちの顔がぱっと明るくなることがあります。歌の中の言葉が「意味のある言葉」だとわかると、子どもは歌うことに主体性を持ちやすくなります。

歌詞を覚えさせるときは、以下のような順番が効果的です。

  • 🎤 かけ声パート(「よさこい!」「よっちょれよ!」)を繰り返し練習する
  • 📝 1番の歌詞だけを集中して覚える(最初から全番を覚えようとしない)
  • 🖼️ 「はりまや橋」「かんざし」「お坊さん」などのイラストを見せながら歌う
  • 🥁 鳴子や太鼓のリズムに合わせて歌詞を唱える(聴覚+触覚で定着)
  • 🏃 振り付けと歌詞を同時に練習する(体の動きが歌詞の記憶を強化する)

年齢別のアプローチも意識したいところです。3歳児クラスではかけ声のみに絞り、4〜5歳児クラスで1〜2番の歌詞を丁寧に教えていくと無理がありません。年長さんになれば「よっちょれ=そこをどいて」の意味まで伝えると、歌いながら意識的に体を動かす楽しさが生まれます。

子どもへの振り付け指導では、歌詞の内容を動きで表現することがポイントになります。「浦戸を開けて」なら両手を広げる仕草、「鳴子両手に」なら実際に鳴子を持つ、というように、歌詞と動きがリンクすると子どもの記憶に残りやすいです。これは使えそうです。

保育士向けの実用的な教材資料として、コロムビアの「親子よさこいDancing」は幼稚園・保育園向けに振り付けと歌詞が整理されており、参考になります。また、YouTubeで「よさこい節 フル歌詞付き」と検索すると、子どもと一緒に確認できる動画が多数あります。

参考(子ども向けよさこいダンス指導の参考情報)。

【2024年度】保育園・幼稚園の運動会のパラバルーン・ダンスなど紹介 – ほいくしバンクコラム

よさこいの歌の歌詞と著作権——保育士が知らないと損する注意点

保育士として知っておきたい重要な話があります。「よさこいの歌」と一口に言っても、著作権の扱いが曲によってまったく異なる点です。

「よさこい節(民謡)」については、作詞・作曲者が特定されない伝承民謡であるため、著作権の保護期間が満了しています。つまり、歌詞を保育活動内で歌ったり、プリントに掲載したりすること自体は著作権法上の問題が生じにくい状況にあります。フリーに近い扱いができる、というのが一般的な理解です。

一方で「よさこい鳴子踊り」は事情が異なります。この曲は1954年に武政英策氏が作曲した著作物であり、JASRACと信託契約が締結されている楽曲です。高知市のよさこい祭り以外で使用する場合、JASRACへの著作権使用料を支払う義務が発生する可能性があります。

曲名 著作権の状況 保育での使用における注意
よさこい節(民謡) 著作権保護期間が満了。伝承民謡 通常の保育活動内での使用は問題になりにくい
よさこい鳴子踊り JASRAC管理楽曲(1954年・武政英策作曲) 高知市のよさこい祭り以外での使用はJASRACへの申請が必要な場合あり
市販の子ども向けよさこいアレンジ曲 各楽曲の著作権者・制作会社に帰属 DVDや音源を購入した場合の使用範囲を確認すること

実際のところ、保育園・幼稚園などの非営利的な教育活動で運動会に使用する場合は、JASRACが包括契約を学校等と締結しているケースが多いです。ただし、この包括契約の対象範囲は園によって異なります。自園の契約状況を確認することが一番の近道です。

特に気をつけてほしいのは、YouTubeやSNSでの演奏動画を保育活動に使用するケースです。動画自体に著作権があり、またその動画が使用している楽曲にも著作権が存在します。市販のDVD教材(PETIPAなど著作権フリー音楽を使用しているものもあります)を活用するか、著作権フリー素材を使った音源を選ぶのが安全な選択肢になります。

替え歌を作って子どもたちに教えることも保育の現場では珍しくありません。民謡「よさこい節」のメロディに園独自の歌詞を乗せる場合、メロディが伝承民謡であれば著作権上の問題は生じにくいです。ただし、市販のアレンジ版を元に替え歌を作る場合は別途許諾が必要になる場合があるので、元の楽曲がどの権利者のものかを確認しましょう。

参考(よさこい鳴子踊りとJASRAC著作権について)。

よさこい祭りについて(詳細)– 公益社団法人高知市観光協会

よさこいの歌の歌詞に込められた文化的背景を保育に活かす独自視点

「よさこいの歌」の歌詞は、単なる踊りの伴奏曲ではなく、日本の地方文化・風刺・ユーモアが凝縮した「生きた教材」です。保育士がこの視点を持つことで、子どもたちへの伝え方の幅がぐっと広がります。

まず注目したいのは、歌詞がもともと「替え歌文化」から生まれた点です。元の歌詞が土佐脱藩浪士たちによって改変され、全国に広まったという経緯は、歌が人々の手によって育てられてきたことを示しています。つまり「歌詞は変わっていくもの」という柔軟な姿勢を持つことが、保育の場でも大切です。

よさこい祭り自体が誕生したのは1954年(昭和29年)であることも、保育での文脈整理に役立ちます。戦後の焼け野原から復興を目指す高知市の人々が、景気回復の願いを込めて始めたお祭りでした。第1回の参加者はわずか21団体・750人でしたが、平成15年(2003年)の第50回大会には約170団体・2万人の踊り手が参加するまでに成長しました。ちなみに東京ドームの収容人数は約5万5千人ですから、2万人という規模はドームを3分の1以上埋めるほどの大人数です。祭りが人々に希望と力をくれるものだということが、数字からも伝わってきます。

鳴子についても、子どもたちに丁寧に伝えたいところです。鳴子(なるこ)は田んぼの害鳥を追い払うために使われてきた農具が起源で、高知では縁起物とされてきました。両手に一対を持って踊るスタイルは「よさこい祭り」から全国に広まったもので、鳴子をカチカチと鳴らすことで、子どもは音を通じて民謡の世界に参加できます。鳴子の音は子どもの聴覚と運動感覚を同時に刺激できるため、歌詞の定着にも効果的です。

さらに、「よさこいソーラン」は1992年に北海道の大学生が「よさこい節+ソーラン節」を融合させて生み出したものです。高知の伝統が北海道の若者によって再発明されたことで、日本全国の学校・保育園・幼稚園の運動会にまで広がりました。歌詞は高知の民謡に由来しながらも、全国各地で独自にアレンジされ続けています。歌詞は時代と地域で育つものですね。

保育の現場では、こうした背景をすべて子どもに伝える必要はありません。ただ保育士自身が「この歌詞には歴史と人の思いが詰まっている」と知っていると、子どもたちへの言葉の選び方や歌への向き合い方が変わります。それが子どもたちの感受性を育てる一歩になるのではないでしょうか。

参考(よさこい文化の幼児音楽教育への導入についての論文)。

「よさこい文化」の幼児音楽教育への導入 – 洗足学園音楽大学研究紀要(PDF)

よさこいの歌の歌詞を使った保育活動のアイデアと注意点まとめ

「よさこいの歌」を保育活動に取り入れる際の具体的なアイデアと注意点を整理します。

  • 🎶 朝の会帰りの会での歌唱:1番だけに絞り、かけ声を全員で合わせる練習から始めると、クラスの一体感が生まれやすいです。
  • 🥁 鳴子づくり工作と組み合わせる:画用紙と割り箸を使った手作り鳴子をつくり、歌いながら鳴らす活動にすると、子どもが「自分の楽器」で参加できて達成感が高まります。
  • 🗺️ 高知の絵地図・食べ物の紹介とセット:「はりまや橋ってどんな場所?」「カツオってどんな魚?」と話を広げると、社会・生活の学びにもつながります。
  • 🎭 運動会の表現演技:年長クラスでの演技として取り組む場合は、最低2〜3ヶ月前から少しずつ歌詞に親しむ時間を作るのが理想です。
  • 📱 著作権フリーの音源を選ぶ:市販のDVD教材やJASRACフリーの音源を確認してから使用することで、後からトラブルになるリスクを避けられます。

保育士として「よさこいの歌の歌詞を正確に把握している」こと自体が、子どもへの説明力に直結します。歌詞の意味を知らずに振り付けだけ教えるより、「よっちょれって土佐の言葉でどいて!って意味なんだよ」と一言添えるだけで、子どもたちの目が輝くことがあります。歌詞を知ることが指導の出発点です。

また、保護者への説明の際にも、歌詞の由来を軽く触れるだけで「保育士さんが丁寧に教えてくれている」という信頼感につながります。これは保育士にとってのメリットでもあります。

運動会に向けて歌詞と振り付けを準備する保育士は、ぜひ歌詞の意味→かけ声の練習→鳴子との組み合わせ、という順で段階的に取り組んでみてください。子どもたちが「よさこい!」と声を上げて踊る姿は、保育士にとっても忘れられない瞬間になるはずです。

参考(高知市公式・よさこい祭りの詳細情報)。

よさこい祭り – 公益社団法人高知市観光協会

牡丹 花柄 ミニ着物ドレス サテン 浴衣 花魁コスプレ よさこい衣装 キャバドレス レディース 夏祭り 花火大会 舞踊 和装 (KS01-白)