ウサギ歌を保育士が使う月見と手遊びの完全ガイド

ウサギの歌を保育に活かす月見と手遊びガイド

実は「うさぎのダンス」で踊っているのはウサギではなく、子どもたちなのです。

🐰 この記事でわかること
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童謡「うさぎ」の歌詞と由来

江戸時代から歌い継がれた唱歌「うさぎ」。十五夜・お月見の導入に最適な理由と、保育での活用ポイントを解説します。

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「兎のダンス」の意外すぎる事実

大正13年発表の名曲「兎のダンス」。実は歌詞に隠された「踊っているのは誰か?」という驚きの事実を徹底解説。指導に役立つ視点が得られます。

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年齢別・場面別の使い方まとめ

0歳児から5歳児まで、どのウサギ歌をいつ・どう使えばよいか。場面別の導入アイデアと年齢別のねらいを、実践的にまとめています。

ウサギの歌「うさぎ」の歌詞と江戸時代からの由来

 

保育の秋といえば、外せない行事がお月見です。そのとき真っ先に候補に挙がるのが、文部省唱歌「うさぎ」(うさぎ うさぎ なにみてはねる)でしょう。この曲は江戸時代から全国で歌い継がれてきたわらべうたを起点に持ち、昭和7年(1932年)に文部省発行の「うたのほん(下)」に採用されて唱歌として定着しました。現在は小学校3年生の歌唱共通教材にもなっています。

歌詞はたった一節ながら、深い情緒があります。

> うさぎ うさぎ なにみてはねる

> 十五夜お月様 みてはねる

「十五夜(じゅうごや)」とは旧暦の毎月15日の夜、満月のことです。この満月を見て、月の中のうさぎも嬉しくてはねている、という情景が描かれています。つまり、月の中にいるうさぎに問いかけ、自分で答えるという構造になっているのが面白いところです。

🌕 なぜ「月にうさぎ」なの?

月のクレーターが作る影の模様が、日本ではうさぎが餅つきをしている姿に見えると古くから言い伝えられてきました。この伝承の起源は古代インドの仏教説話集「ジャータカ物語」とされています。物語では、老人(実は帝釈天)に食べ物を捧げるために自らを火に投じたうさぎを哀れんだ帝釈天が、その姿を月に映したとされています。日本ではこれが「餅つきをするうさぎ」のイメージと結びつき、各地に伝わりました。

一方、中国では薬草を杵でつく薬師として描かれており、国によって解釈が異なります。子どもたちに「どうして月にうさぎがいるの?」と問われた際には、こうした背景をやさしく語ってあげると、行事への親しみが格段に深まります。

この曲は陰音階(ミ・ファ・ラ・シ・ド)という日本古来の音階を使っており、しっとりとした独特の雰囲気があります。結論は、「うさぎ」は音楽的にも文化的にも奥深い素材だということです。

保育での活用については、お月見会(9月〜10月)の導入として読み聞かせの前や、製作活動の前にさりげなく歌い始めると、子どもたちが月やうさぎへの興味を持ちやすくなります。まずは保育士自身がゆったりと口ずさむところから始めてみましょう。

🔗 唱歌・わらべうた「うさぎ」の曲の由来解説とおすすめ絵本(ひまわりソング)
※「うさぎ」の歌詞の意味・音楽的解説・わらべうたとしての背景が詳しく紹介されています。

ウサギの歌「兎のダンス」の意外な真実と歌唱指導のポイント

「ソソラ ソラ ソラ うさぎのダンス♪」でおなじみの「兎のダンス」は、大正13年(1924年)に雑誌『コドモノクニ』5月号で発表されました。作詞は野口雨情、作曲は中山晋平という、大正時代の童謡界の名コンビによる作品です。亀田製菓が2000年に選んだ「日本の歌百選」にも名を連ねています。

実はこの曲、踊っているのはウサギではないという驚きの事実があります。意外ですね。

歌詞に登場する「耳に鉢巻」「足に赤靴」という表現を見てください。ウサギが本当に鉢巻をしたり赤い靴を履いたりするはずがありません。これは大正時代の「お遊戯」ブームを反映した表現で、「鉢巻きをウサギの耳に見立てた子どもたちが」「赤い靴を衣装として揃えて踊っている」様子を描いているのです。つまり、この歌は子どもたちが発表会でウサギ役を演じている光景を歌った曲なのです。

歌詞のフレーズ 一般的なイメージ 実際の意味
耳に鉢巻 ウサギが鉢巻をしている 子どもが鉢巻をウサギの耳に見立てている
足に赤靴 ウサギが赤い靴を履いている 子どもたちが衣装として赤い靴を履いている
ピョッコ ピョッコ 踊る ウサギがはねている 子どもたちがウサギ役で跳ねて踊っている

この解釈を知っておくと、発表会や運動会のお遊戯に取り入れる際に、子どもたちへの伝え方が変わります。「うさぎさんになって踊ろう」という声かけが、曲の成り立ちとぴったり合うわけです。これは使えそうです。

🎵 歌唱指導で注意すべき点

曲はハ長調・4分の2拍子(テンポ♩=88)で、明るくリズミカルな仕上がりです。ただし、曲の冒頭に8分休符(ウン)が入っており、ここで歌い出しのタイミングを誤ると、全員の声がバラバラになりやすいです。

指導のコツは「せーの」の後に「ウン」をみんなで言う練習を先にすること。最高音は「ミ」の音で、音域的には比較的歌いやすい設計ですが、シンコペーションのリズムが続くため、力任せに歌わないよう「軽やかにステップを踏む感じで」と伝えると子どもたちもイメージしやすくなります。

音域の面では問題は少ないですが、「兎のダンス」は幼児の声域からやや外れる部分があるとされています。実際に歌わせてみて声が張り上がるようであれば、半音〜1音程度キーを下げて演奏するのがおすすめです。保育士自身がピアノで移調する技術があると、子どもの声に合わせた柔軟な対応ができます。

🔗 兎のダンス – Wikipedia
※楽曲の発表年・作詞作曲者・歌詞・音楽的特徴・利用例が詳しく掲載されています。

ウサギの歌を活かす保育でのお月見導入アイデア

お月見会を保育の場で行うとき、ただ「今日はお月見です」と伝えるだけでは子どもたちの気持ちは動きません。歌を軸にした導入が、子どもたちの「なんで?」「もっと知りたい!」という興味をうまく引き出します。

🌕 年齢別の導入イメージ

年齢 おすすめの使い方 ねらい
0〜1歳児 保育士がゆっくり「うさぎ」を口ずさみながらうさぎのぬいぐるみを見せる 音・声・動きへの感覚的な興味を育む
2〜3歳児 「うさぎさん、月を見てるんだって」と語りかけてから歌う 歌詞のイメージを楽しむ・言葉との結びつき
4〜5歳児 「なんで月にうさぎがいるの?」と問いかけてから歌い、絵本や製作に展開 伝統行事の由来を知り、興味・表現力を深める

4〜5歳児の場合、「月にうさぎが住んでいる」という伝承の由来(インドのジャータカ神話)を紙芝居や短い語りで紹介してから歌うと、歌詞の「なにみてはねる」という問いかけが子どもたちの心に届きます。絵本なら月のうさぎをテーマにした作品を事前に読み聞かせるのがスムーズです。

🌕 お月見会での歌の使い方の流れ(例)

  1. 絵本や語りで月のうさぎの話を聞かせる
  2. 保育士が「うさぎ」(唱歌)を静かに歌う
  3. 一緒に歌いながら手をうさぎの形にして動かす
  4. 兎のダンス」をリズムよく歌い、身体を動かす
  5. お月見製作(うさぎのお面・お団子制作など)へつなげる

うさぎ歌の導入が充実するほど、その後の製作や行事に対する子どもたちの集中度が上がります。「うさぎ」のしっとりした雰囲気から「兎のダンス」の明るいリズムへと曲を使い分けることで、活動の強弱をつけやすいのも保育士にとっての利点です。これが基本です。

🔗 「お月見」の由来|子どもにわかりやすい解説(ほいくnote)
※お月見の意味・由来・保育現場での伝え方と導入アイデアが丁寧にまとめられています。

ウサギの歌「パンダうさぎコアラ」の手遊び効果と使い方

うさぎが登場する手遊び歌として、特に低年齢の子どもたちに根強い人気があるのが「パンダうさぎコアラ」です。NHKの教育番組「おかあさんといっしょ」から生まれたこの曲は、0〜1歳児にもおすすめとされており、保育の現場で長年使われてきた定番曲です。

🖐️ この手遊びの主な効果

  • 脳の発達への刺激:手指を動かすことで脳を活性化させる効果があると言われています。「パンダうさぎコアラ」では目を囲む・耳に手を当てる・丸くする、と動作が次々変わり、複数の手指運動が自然に促されます。
  • コミュニケーション能力の発達:保育士や親と向き合い、同じ動きを共有することで、言葉が出なくてもアイコンタクトや真似を通じた関係性が育まれます。
  • 語彙と動物への興味:「パンダ」「うさぎ」「コアラ」という具体的な動物名が出てくることで、名前と動物の結びつきを自然に学べます。

歌のスピードを段階的に上げていくと、年齢が上の子どもにも十分楽しめます。「速くなってきたよ!」という声かけ一つで盛り上がりが全然変わります。0歳児にはゆっくりと目を合わせながら、2歳児以上には少しテンポを上げてゲーム感覚で楽しむのが効果的です。

⚠️ 使う場面での注意点

活動前の導入、食事の前の切り替え、絵本の前など「子どもの気持ちを切り替えたいとき」に最適です。一方、0〜1歳児には動作が速すぎると混乱するため、最初はゆっくり・繰り返し見せることが大切です。子どもが真似し始めたら一緒に喜ぶ、という一対一の関わりが信頼関係を深めます。愛着関係が条件です。

うさぎの動作は「両手を頭の上に立てて耳を作る」ものですが、月見の時期には「うさぎのポーズ、できるかな?」と問いかけてから手遊びを始めると、季節の行事との自然なつながりもできます。

🔗 脳の発達を促す効果あり?!保育中に使える子どもが喜ぶ「手遊び歌」(飛鳥未来きずな保育園)
※パンダうさぎコアラを含む手遊び歌の脳発達への効果・年齢別おすすめ曲が掲載されています。

ウサギの歌を選曲するときに保育士が知っておくべき音域の基礎知識

保育士として歌を選ぶ際に「子どもが楽しそうに歌えているか」という観察は当然しているかと思います。ただ、声を張り上げているのか、自然に歌えているのかを見極めるためには、子どもの声域(歌いやすい音域)を知っておくことが重要です。

研究によると、幼児の歌唱声域は年齢によって大きく異なります。3歳頃はおよそ「レ〜シ」の範囲、4〜5歳になると「ド〜レ(高)」まで広がっていきます。これを知らずに大人の音域を基準に選曲すると、子どもが声を張り上げて歌う状況が生まれます。張り上げ声は声帯に負担をかけ、健康上のリスクにもつながるとされています。

🎵 ウサギ歌の音域チェック

曲名 最高音 幼児への適性 注意点
うさぎ(唱歌) ラ(陰音階) 4〜5歳に比較的適する 音域は広め、ヨナ抜き音階で独特の難しさあり
兎のダンス 3〜4歳はやや難 8分休符の歌い出し、シンコペーションあり
パンダうさぎコアラ 比較的狭い音域 0〜3歳に適する テンポ調整で年齢幅が広い

芦屋大学の研究論文(2024年)によると、「パンダうさぎコアラ」のような歌詞に動物が出てくる手遊び歌は、年齢・発達に合わせた動作とともに行うことで、表現力と感覚的な発達を同時に促す効果があるとされています。選曲の際には歌詞だけでなく音域と動作のしやすさを合わせて判断することが、子どもにとって無理のない音楽体験につながります。

また、「うさぎのダンス」は楽譜上の調がハ長調ですが、幼児の声域に合わせて半音〜1音程度キーを下げて演奏するほうが自然に歌いやすいケースも多いです。ピアノで簡単に移調できる技術があると、日常的な保育の質がぐっと上がります。これが条件です。

一般社団法人・白藤学院による研究でも、「乳幼児の発達に沿う保育の歌を選曲する必要性」として、声帯への負担・歌い出しの音の高さ・歌詞の発音しやすさの3点を総合的に考慮した選曲が推奨されています。選曲の参考にしてみてください。

🔗 乳幼児の発達に沿う保育の歌を選曲する必要性(白藤学院 研究紀要・杉山真規)
※0〜3歳の心体の発達段階と、それに対応した選曲基準・年齢別推奨曲一覧が掲載されています。

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