トマトの歌 歌詞と保育で使える全活用ガイド

トマトの歌 歌詞を保育で活かす完全ガイド

この歌を「夏だけ歌えばいい」と思っているなら、年間で使える機会を8割以上も見逃しています。

この記事でわかること
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歌詞の全文と意味

作詞・荘司武、作曲・大中恩による童謡「トマト」の歌詞を丁寧に解説。回文のしくみや色の変化など、子どもに伝えたいポイントを整理します。

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年齢別のねらいと導入法

2歳〜5歳の各クラスで使えるねらいと、導入の声かけ例を具体的に紹介。子どもの反応が変わる伝え方のコツもわかります。

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食育・言葉遊びへの発展方法

歌を歌うだけで終わらず、食育活動や言葉遊び、製作活動へとつなげる実践アイデアをご紹介。保育の幅がぐっと広がります。


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トマトの歌の歌詞の全文と意味をわかりやすく解説

 

童謡「トマト」は、作詞・荘司武、作曲・大中恩による昭和の名作です。歌詞はシンプルながら、言葉遊びと季節感がぎゅっと詰まった2番構成になっています。

歌詞全文(作詞:荘司武 / 作曲:大中恩)

歌詞
1番 トマトって かわいい なまえだね
うえから よんでも ト・マ・ト
したから よんでも ト・マ・ト
2番 トマトって なかなか おしゃれだね
ちいさい ときには あおい ふく
おおきく なったら あかい ふく

1番の歌詞は「回文」という言葉遊びを題材にしています。「トマト」は上から読んでも下から読んでも「ト・マ・ト」になる回文で、これが曲の最大の特徴です。つまり言葉の面白さを歌にした、という点がポイントです。

2番では、トマトが成長するにつれて色が変わる様子を「おしゃれ」と表現しています。小さい頃は青(緑)い服を着ていて、大きくなると赤い服に着替える、という擬人化の表現が子どもの想像力かき立てます。歌詞に登場する「あおいふく」の「あお」は、昔は緑色もまとめて「青」と表現していた文化的背景があり、青信号や「青りんご」も同じ用法です。これは子どもと一緒に話し合えるトピックになりますね。

大中恩は「いぬのおまわりさん」や「ことりのうた」なども手がけた昭和を代表する童謡作曲家で、子どもが歌いやすいやさしいメロディラインが特徴です。結論は「シンプルさが最大の強み」です。

参考:大中恩が手がけた童謡のまとめと楽曲背景について詳しく掲載されています。

なっとく童謡・唱歌 大中恩の童謡

トマトの歌の振り付け・手遊びの基本パターン

「トマト」は歌うだけでも楽しいですが、振り付けを加えると子どもの集中度が格段に上がります。これは使えそうです。

基本の振り付けパターン

  • 🎵「トマトって かわいい なまえだね」→ 両手で大きな丸を作り、顔の前に持っていく
  • 🎵「うえから よんでも ト・マ・ト」→ 右手の人差し指で空中に「ト」「マ」「ト」と書くように動かす
  • 🎵「したから よんでも ト・マ・ト」→ 今度は下から上に向かって同じ動作
  • 🎵「おしゃれだね」→ 自分の服をつまむ仕草
  • 🎵「ちいさい ときには あおい ふく」→ 両手で小さなものを示すジェスチャー(手を近づける)
  • 🎵「おおきく なったら あかい ふく」→ 両手を大きく広げる

テンポはゆったりしているので、2歳児でも動きを真似しやすいのが特徴です。大切なのは保育士が楽しそうに演じることで、それだけで子どもは引き込まれます。

振り付けにはいくつかのバリエーションがあります。たとえば「ト・マ・ト」のところで1文字ずつ体全体を使ってリズムを取るアレンジや、二人組になって向かい合って動作する方法も、特に4〜5歳児で盛り上がります。また、振り付けをあえて子どもたちに自由に考えさせると、5歳児クラスの創作活動として発展させることができます。保育士が「どんな動きが合うかな?」と問いかけるだけで、子どもたちは生き生きとアイデアを出してくれます。

振り付き動画の参考として、保育士向けに丁寧に解説されています。

トマト|まな&ゆうによる振り付き動画 – ほいくnote

トマトの歌が保育でもたらすねらいと年齢別の活用法

保育でこの歌を取り入れるとき、「ただ楽しく歌う」で終わっているとしたら、発達支援のチャンスを逃しています。年齢別にねらいを意識するだけで、同じ歌が何倍もの効果を持ちます。

大阪芸術大学の研究によると、保育現場での手遊び歌についての調査で「83%が保育の導入として使われている」と報告されており、活動への切り替えツールとして非常に有効です。「トマト」のようなシンプルな曲は、特に短い準備時間でも取り入れやすいという利点があります。

年齢別ねらいと声かけ例

年齢 ねらい 導入の声かけ例
2歳児 模倣力・リズム感を育む 「トマトのまんまるを手で作ってみよう!」
3歳児 色の変化と言葉のイメージをつなげる 「青いトマトと赤いトマト、どっちになるかな?」
4歳児 回文の面白さ・語構造への気づき 「上から読んでも下から読んでも同じって、不思議じゃない?」
5歳児 創作表現・言葉の応用 「他の野菜でも作れるかな?自分だけの歌を考えよう!」

特に4歳児以上では、回文という概念を扱える貴重な機会です。「しんぶんし」「たけやぶやけた」など他の回文を一緒に探す活動に発展すると、言語への関心が一段と深まります。語彙が広がる年齢であるからこそ、この学びは大きい。5歳児では、「きゅうり」や「にんじん」などを題材に自分たちで替え歌を作る活動も保育の実践例として報告されています。

参考:保育に童謡を取り入れるねらいについて詳しく解説されています。

トマトの歌を食育・野菜嫌い克服に活かす実践アイデア

「トマトが苦手な子どもに、この歌を歌ってから給食を出すと食べられることがある」という現場報告は、実は保育士の間で広く共有されています。これは心理学的に理にかなった現象です。

歌と簡単な振り付けを組み合わせると、子どもは「野菜=楽しいリズム・遊び」という記憶として残しやすくなり、食卓での抵抗感が下がりやすくなる傾向があります。「トマトの歌を知っている食べ物」として認識が変わることが、最初の一口のハードルを下げる効果をもたらします。食育の観点からは非常に有効な手法です。

食育と連携できるアイデア

  • 🍅 給食前の導入に使う:「今日の給食にトマトが出るよ。みんなで歌ってから食べよう!」と一言添えるだけで、子どもの気持ちがトマトに向く
  • 🌱 夏の野菜観察と組み合わせる:プランターや園庭でトマトを育てている場合、緑色の実が赤くなる過程を観察しながら「あおいふく → あかいふく」の歌詞とリンクさせる
  • 📸 ドキュメンテーションに活用する:子どもたちが歌いながら野菜を観察している写真を保護者に共有することで、家庭でも「トマト=楽しい体験」につながる

夏(7〜9月)はトマトが旬の季節です。旬の時期に合わせて取り入れることで、季節感を味わいながら食育や野菜観察ともリンクしやすくなります。旬が基本です。ただし、言葉遊びのねらいで使う場合は季節を問いません。

参考:歌と遊びを通じて野菜嫌いを克服する保育の実践的なアイデアが紹介されています。

野菜嫌い 保育 食育 歌と遊びで楽しく克服

トマトの歌の回文を使った言葉遊び発展活動【保育士だけが知る応用術】

「トマト」という曲のユニークな点は、歌詞そのものが「言語教育の教材」になっていることです。ほとんどの保育士は「楽しい歌」として使っていますが、実は小学校国語の「回文」学習の先取りにもなる、非常に知的な側面を持っています。これは意外ですね。

回文とは、前から読んでも後ろから読んでも同じ言葉になる言葉の構造です。「トマト(と・ま・と)」はその代表例で、3文字であるため視覚的にもわかりやすく、4歳以上の子どもには十分に理解できます。葛飾区立図書館の教育資料でも「とまと」が回文の代表例として紹介されており、言語教育との親和性は高いです。

保育で使える回文の発展活動

  • 📝 回文さがしゲーム:「しんぶんし」「たけやぶやけた」など、他の回文を出して子どもに声に出させる(4歳以上)
  • 🃏 ひらがなカードで作る回文:ひらがなカード(50音表)を使って、自分で回文を作る活動(5歳)
  • 🖊️ 回文を絵に描く:「新聞紙」「竹やぶ」など回文の言葉を絵で表現する製作活動に発展させる

この活動は「言葉の面白さに気づく」という幼児期の言語発達において重要なステップです。文字への興味が芽生え始める4〜5歳の時期に、難しい「国語の勉強」としてではなく、歌遊びの延長として体験できるのが「トマト」という曲の最大の強みと言えます。

ひらがなカードを活用する際は、市販の「あいうえおカード」が手軽です。子どもが文字を目で追いながら音と形をセットで学べるため、1セット用意しておくと活動の幅が広がります。手元に確認するだけで次の活動につながります。

参考:回文の定義と小学校低学年向け活用例が掲載されています。

回文(かいぶん) – 葛飾区立図書館

トマトの子守り歌