高野辰之ふるさと意味と保育現場での活用法

高野辰之ふるさと意味

「兎追いし」は実は害獣駆除で、村人総出で兎の肉を食べていました。

この記事のポイント
📚

高野辰之の人物像

長野県出身の国文学者で、多数の文部省唱歌を作詞した人物です

🎵

ふるさとの歌詞の意味

故郷の山や川での思い出と、いつか帰りたいという願いが込められています

👶

保育での活用ポイント

子どもたちに日本の原風景と家族への想いを伝えられる教材です

高野辰之とふるさとの歌詞に込められた想い

 

「ふるさと」は1914年(大正3年)に尋常小学校唱歌の第六学年用として発表された楽曲です。作詞者の高野辰之は長野県水内郡永江村(現在の中野市)出身の国文学者で、14歳で母校の代用教員として勤務した後、上京して国語・国文学の研究に没頭しました。heartful-rhythm+2

文部省の国語教科書編纂委員として活躍した高野は、33歳の時に国定音楽教科書「尋常小学唱歌」を編纂しました。彼が作詞した素材の多くは故郷の中野市にあり、生家から見える熊坂山や大平山、そして数十メートル先を流れる斑川(はんがわ)が「ふるさと」の舞台となっています。bou-tou+2

歌詞の1番は「うさぎを追いかけたあの山、こぶなを釣ったあの川、今も夢のように思い心巡る、忘れられないふるさとよ」という意味です。特定の地名を出さずに「かの山」「かの川」と表現したことで、日本中どこにでもある風景として、誰もが自分の故郷を思い浮かべられるようになりました。rkb+1

つまり普遍的な表現です。

ふるさとの意味と高野辰之の故郷の原風景

歌詞に登場する「兎追いし」は、ただ子供がうさぎと戯れて遊んでいるという意味ではありません。実際には冬季のたんぱく源確保のため、村人総出で行われた「野兎追い」という行事でした。utaten+2

2月末から3月、降り積もった雪が締まる頃に村中の大人も子供も総出で行われたこの行事は、山の下側に並んで雪の穴に隠れている兎を山の上に追い上げるものでした。野兎は冬の間、木の枝や木の皮を食べる害獣とされており、害獣駆除の意味と、捕獲した兎の肉鍋を囲んでみんなで食べて親睦を深め、近づく春を待つという意味がありました。

参考)https://ameblo.jp/mto193914/entry-12437530486.html

高野が「故郷」を作詞したころは全国的に行われていた行事だったため、多くの人が共感できる内容だったのです。生家近くを流れる斑川は、高野が幼い日に遊んだ川で、現在は「ふるさと橋」という名前の大きな橋がかかっています。hmtskz.seesaa+2

当時の暮らしが見えてきますね。

高野辰之ふるさと歌詞の2番と3番の意味

2番の歌詞「如何にいます父母、恙なしや友垣、雨に風につけても、思ひいづる故郷」は現代語訳すると「父や母はどうしているでしょうか、友たちは無事に暮らしているでしょうか、雨や風にみまわれるたびに思い出すふるさとよ」という意味です。

参考)唱歌『ふるさと』の歌詞 意味(現代語訳)|文学の話。

「友垣」とは友だちのことで、交わりを結ぶことを垣根を結ぶことになぞらえた表現です。「恙なしや」は「病気や災難に遭うことなく変わらず平穏に暮らしているだろうか」と気遣う言葉で、「雨風」は苦しいことや辛いことの比喩の意味合いがあると解釈できます。utaten+1

3番の歌詞「志を果たして、いつの日にか帰らん、山は青き故郷、水は清き故郷」では、故郷を離れた目的が明確に表明されています。当時は多くの若者が立身出世を夢見て田舎から都会へ出ていき、功成り名遂げたら故郷に帰るという大望を持っていました。

参考)唱歌「ふるさと」について :: 同志社女子大学

高野辰之自身も長野から東京へ出て東京音楽学校の教師となり、後に故郷に錦を飾っています。3番は未来のことを語り、自分の夢を果たしたあとにふるさとへ帰ってこようという意志が伝わる内容です。yumeji-komoriuta+1

時代背景が重なっているんですね。

保育士が知っておきたいふるさとの意味と活用法

小学校学習指導要領の音楽には「共通教材」という項目があり、どの会社が発刊する音楽教科書にも必ず掲載しなければならない歌が各学年に4曲ずつ決められています。その24曲中、6曲が高野辰之作詞、岡野貞一作曲の歌で、6学年では「おぼろ月夜」と「ふるさと」が採用されています。

参考)唱歌「ふるさと」の作詞者 高野辰之: ☆kariのつぶやき

保育現場では、この歌を通して子どもたちに日本の原風景や家族への想いを伝えることができます。歌詞が難しいため、「兎が美味しい山」と勘違いする子どもも多いですが、これは「うさぎを追いかけた」という意味であることを丁寧に説明する必要があります。

保育園や幼稚園での活動としては、歌を歌うだけでなく、子どもたちに「自分の好きな場所」や「家族との思い出」を絵に描いてもらう活動と組み合わせると効果的です。東日本大震災の後、「ふるさと」が涙ながらに合唱される光景がよく見られるようになり、住み慣れた我が家へ一刻も早く帰りたいという願いが込められていました。

感情を育む教材として活用できます。

高野辰之とふるさとの意味を保育で伝えるポイント

保育現場で「ふるさと」を活用する際は、歌詞の時代背景を理解しておくことが重要です。この歌が作られた大正時代は、多くの人が故郷を離れて都会へ出ていく時代でした。現代でも転勤や進学で引っ越しを経験する家庭は多く、子どもたちが「ふるさと」という概念を理解するきっかけになります。

具体的な活動例として、子どもたちに「好きな山や川はある?」「おじいちゃんおばあちゃんの家はどこ?」と問いかけることで、自分なりの「ふるさと」を意識させることができます。また、歌詞に出てくる「小鮒」について実物の写真や絵本を見せると、当時の暮らしへの理解が深まります。

季節の行事と組み合わせて、秋の遠足で山や川を訪れた後にこの歌を歌うと、歌詞の情景がより身近に感じられます。高野辰之記念館では、彼の生涯や研究成果をたどることができ、遊歩道なども整備されているため、保育士の研修旅行先としても適しています。

参考)国文学者 高野辰之

体験と結びつけると理解が深まります。

長野県中野市公式サイト「国文学者 高野辰之」

高野辰之の生涯と功績について詳しく解説されており、保育士が教材研究をする際の参考になります。

高野辰之ふるさと意味と現代の保育への応用

現代の保育現場では、グローバル化が進む中で日本の伝統文化や童謡を伝えることの重要性が高まっています。「ふるさと」は文化庁実施の「親子で歌いつごう日本の歌百選」にも選ばれており、世代を超えて歌い継がれる価値のある楽曲です。

保護者との連携を考えると、この歌は祖父母世代も知っている曲なので、三世代で一緒に歌う機会を設けることで家族のコミュニケーションを促進できます。長野県中野市では防災行政無線の定時放送で高野辰之作詞の曲を月替わりで流しており、地域全体で童謡を大切にする文化が根付いています。

保育園でも毎日決まった時間に「ふるさと」を流すことで、子どもたちの生活リズムを整える効果が期待できます。石川県七尾市では17時に「ふるさと」が流れることで、子どもたちが「そろそろ家に帰らなきゃ」というスイッチが入る仕組みになっています。

参考)童謡『故郷(ふるさと)』を弾き続ける意義を改めて文字起こし|…

日常に取り入れやすい曲ですね。

保育現場で音楽を活用する際は、ただ歌うだけでなく、楽器を使ったリズム遊びや、歌詞の情景を身体で表現するリトミック活動と組み合わせると、より深い学びにつながります。高野辰之が作詞した他の曲「春が来た」「春の小川」「紅葉」「おぼろ月夜」なども併せて紹介することで、四季の移り変わりや日本の自然への理解を深めることができます。

高野辰之ふるさと意味を深く理解するための資料

保育士が「ふるさと」についてさらに学ぶためには、高野辰之記念館の訪問がおすすめです。記念館は1991年に開館し、高野が学び教鞭をとった小学校ゆかりの地に建てられています。hmtskz.seesaa+1

展示では高野の生涯や研究成果をたどることができ、北信濃地区にある歌碑の写真なども見ることができます。記念館のある永江地区内には遊歩道なども整備されており、唱歌で歌われる”日本の心のふるさと”を実際に体験できます。city+1

生家から数十メートルの所を流れる斑川には「ふるさと橋」という名前の橋がかかっており、欄干には鉄琴が並べられています。備え付けのマレットで左から順番にリズムよく叩いていくと、「ふるさと」のメロディーが奏でられる仕組みになっており、子どもたちを連れて訪れる価値があります。

実際に訪れる価値がありますね。

高野辰之は文部省唱歌だけでなく、全国の校歌や中山晋平作曲の「飯山小唄」なども作詞しており、日本の音楽文化に多大な貢献をした人物です。保育士として子どもたちに音楽を教える際、作詞者や作曲者の背景を知っておくことで、より深みのある指導ができるでしょう。

唱歌「故郷」の歌詞の意味と作られた背景

歌詞の詳しい解釈と時代背景について、保育教材として活用できる情報が掲載されています。

主な参考資料📖

  • 中野市公式サイト:高野辰之の生涯と功績
  • 高野辰之記念館:展示内容と施設情報
  • 文部科学省:小学校学習指導要領(音楽)
  • 文化庁:親子で歌いつごう日本の歌百選

保育現場で「ふるさと」を活用する際の注意点⚠️

  • 歌詞が文語体なので、必ず現代語訳を用意する
  • 「兎追いし」の意味を正しく説明する
  • 子どもの発達段階に応じて歌詞の一部を選んで教える
  • 保護者向けにも歌詞の意味を説明する機会を設ける

高野辰之作詞の主な童謡🎵

曲名 学年 季節のテーマ
日のまる 1学年 愛国心
春が来た 2学年
春の小川 3学年
紅葉 4学年
おぼろ月夜 6学年
ふるさと 6学年 故郷への想い

これらの曲を年間指導計画に組み込むことで、季節感を意識した音楽教育ができます。


菜の花畑に入り日うすれ: 童謡詩人としての高野辰之