斉唱 保育園 歌い方
斉唱 保育園 歌い方 ねらい
斉唱を「全員同じ声量で歌うこと」と捉えると、がなり声や早口が増え、結果的にそろいにくくなります。
保育園の斉唱は、まず「気持ちがそろう」「言葉がそろう」「出だしがそろう」を優先し、最後に声量や音程を整える方が失敗しにくいです。
ねらいの立て方は、次の3つのどれかに絞ると現場で回しやすくなります。
- 「楽しく歌う」：保育者が楽しそうに歌い、自然に参加が増える状態をつくります（まずは歌の時間が苦痛にならないことが土台）。
- 「少しずつ覚える」：1回を短くして飽きる前に切り上げ、サビ→前後の順で段階的に広げます。
- 「聞こえやすい声」：音量ではなく、口を開けて自然な声で届く歌い方を狙います。
「今日は“にこにこの声”でそろえる」「今日は“お口しっかり”でそろえる」のように、ねらいは“1日1個”が現実的です。
ねらいを明確にすると、指導が「できない子を直す」から「みんなで同じコツを試す」に変わり、クラスの空気も整いやすくなります。
斉唱 保育園 歌い方 発声
斉唱が乱れる原因は、音程以前に「声の出し方がバラバラ」なことが多いです。
特に「大きな声で歌おうね」は、張り上げ・喉詰めにつながりやすいので、代わりに「お口をしっかり開けてね」など身体操作に言い換えると安定しやすいです。
発声の導入は、短く・体感でできるものが効果的です。
教育系の指導例では、口を縦に開き力を抜いて息をのばすことで「ひびき（響き）」を体験させ、頬に手を当てて振動を感じる方法が紹介されています。
この「振動＝うまく出た感覚」を子どもがつかむと、怒鳴らなくても通る声へ寄っていきやすいです。
保育で使いやすい“発声あそび”の例（2分以内で終える想定）。
- ハミングで「ふ〜ん」：唇を軽く、息を長く（力を抜く合図にしやすい）。
- 母音ストレッチ：「あ・え・い・お・う」を“同じ形で長く”（母音が揃うと言葉も揃いやすい）。
- サビだけ小さく1回→普通で1回：声量の前に“入口のそろい”を作る（盛り上がる場所が明確になる）。
意外と効く小技は「テンポを必要以上に遅くしない」ことです。
ゆっくりすぎる伴奏は歌いにくい場合があるため、テンポよくメロディを強調して弾く、という考え方が提案されています。
発声の最終目的は、専門的な頭声づくりではなく「話す声と歌う声の違いを、子ども自身が実感できる状態」に置くと、練習が前向きになりやすいです。
斉唱 保育園 歌い方 声
斉唱を整えるとき、保育者の声かけは「音楽用語」より「イメージ語」が通りやすいです。
たとえば、がなり声になりやすい場面では「まあるい、やさしい声で」「にこにこの声で」など、子どもが真似しやすい表現にすると気づきを促しやすいとされています。
声かけの基本は、できた瞬間を拾って具体的にほめることです。
「Aくんの歌がきこえてきたね！」のように“何が良かったか”を言語化する声かけが、歌う意欲につながる例として示されています。
「もっと上手に」よりも肯定的な言葉で自信を支える、という方針も複数の保育向け解説で共通しています。
斉唱の「そろう」は、全員に同じ注意を投げるより、狙いを一言で統一するほうが早いです。
- 例：「今日は“お口しっかり”でいくよ」→全員の操作が同じになる
- 例：「“やさしい声”でサビだけ」→場面が限定され、成功体験が作りやすい
また、子どもが歌詞を噛むときは、叱るより“耳で覚える回数”を増やすのが近道です。
「何度も聴くことで自然に覚える」「最初から正確に聴かせることが大切」という考え方が、保育での歌指導のポイントとしてまとめられています。
斉唱 保育園 歌い方 サビ
斉唱を短時間で形にするなら、「サビから歌い始める」を軸にすると成功率が上がります。
曲の出だしは単調で覚えにくいことがあり、サビは盛り上がりや特徴があるため、先にサビから入る方法が推奨されています。
保育者が何度か歌い、子どもが自然に歌い出すのを待つ、という“急がない導入”も提案されています。
サビ先行は、指導の段取りもシンプルになります。
- 保育者が正しい音程・リズムで楽しそうに歌う（子どもをピアノの近くに集め、反応を見る）。
- サビの短いフレーズだけ、同じ形で数回（テンポよく、メロディを強調）。
- 歌えた子が出たら拾ってほめる→参加が増える。
さらに、斉唱が崩れやすい「出だし」は、最初の1語だけそろえる練習が効きます。
通して歌う前に“歌い出しだけ”を短く繰り返すと、集中が切れにくく、修正も短時間で済みます（長くやり直さない）。
歌詞理解については、完全に理解できなくても楽しく歌えれば問題ない、という立て付けも示されています。
その上で、難しい言葉ははっきり発音して聴覚で覚えさせるとよい、という整理が実践的です。
斉唱 保育園 歌い方 通して歌う
検索上位の定番は「少しずつ覚える」ですが、現場で差が出るのは“通して歌うタイミング”です。
通して歌うのは達成感につながる一方、長くなると子どもの負担になるため、反応を見て回数を増やしすぎないことが選択肢として示されています。
「通し→直し→通し」を連発すると、集中が切れた子から声が乱れ、斉唱が崩れやすくなります。
そこで、通して歌う前に「短い成功」を挟む設計が有効です。
- サビだけ成功→1番の前半だけ成功→1番通し、のように段階を刻む（“少しずつ覚える”の具体化）。
- 長い曲はフレーズに分け、全部にこだわらず“盛り上がる一部分だけ歌う”発想も推奨されています。
意外な視点として「BGMで耳を育てる」を保育の生活に埋め込むと、練習時間を増やさずに斉唱が整いやすくなります。
自由遊びの時間にさりげなく聴かせると効果的、ただし間違って覚えると直しにくいので最初から正確な音程・リズムで聴かせる、という注意点が明記されています。
行事前に“がんばりすぎる”場面ほど、保育者側は「まず歌の楽しさを伝える雰囲気づくり」を守ると、最終的にそろいやすいです。
保育者が「みんなといっしょにこの歌をうたいたい！」という気持ちでリードすることが大切、という提案もあります。
参考：保育での歌指導（サビから、少しずつ、音域などの実践ポイント）
参考：口の開け方と母音で「ひびき」を体感する具体的な方法（頬に手を当てて振動を感じる等）
https://www.kyoiku-shuppan.co.jp/textbook/shou/seikatsu/document/ducu3/docu303/post-20191209-0193.html
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