里の秋 歌詞 4番|意味と保育での歌い方注意点

里の秋 歌詞 4番 意味 保育

4番の歌詞を知らずに歌うと保護者からクレームが来ます

この記事の3つのポイント
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4番の歌詞は終戦後に追加された

1945年のNHKラジオ放送時には3番までで、4番は戦地から父親が帰還する内容として後から作られました

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保育現場では3番までが一般的

4番の歌詞には戦争関連の表現が含まれるため、保育園や幼稚園では3番までを歌うケースが多数です

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家庭環境への配慮が必要

父親不在の家庭や複雑な家庭事情を持つ子どもへの配慮として、歌詞選択に注意が求められます

里の秋 4番の歌詞全文と意味

 

「里の秋」の4番の歌詞は以下の通りです。

「さよならと手をふる父は まだ帰らぬ夢に見る 栗の実 煮てます いろりばた お芋もほくほく 今年こそ 父は帰ると 待つ夜長」

この歌詞は終戦直後の1945年に追加されました。戦地から父親が帰還することを待ち望む子どもと母親の心情を表現しています。

つまり戦時色が強い内容です。

当時は多くの家庭で父親が戦地に赴いており、家族が再会を心待ちにしている状況が日本中にありました。歌詞に登場する「栗の実」や「お芋」は秋の収穫物であり、父親の帰りを待ちながら家族で囲む食卓の温かさを象徴しています。

歴史的背景を知ることで、この歌が単なる童謡ではなく、時代の記録でもあることが理解できますね。

里の秋 歌詞の歴史的変遷と作成経緯

「里の秋」は1941年に斎藤信夫が作詞し、海沼実が作曲しました。元々は「星月夜」というタイトルで、NHKラジオ番組「お話の時間」の挿入歌として発表されました。

当初は3番までの構成でした。

しかし終戦後の1945年12月24日、NHKラジオで「復員だより」という番組が放送され、その際に4番の歌詞が追加されたのです。この4番は川田正子の歌唱で全国に届けられ、戦地から帰還する父親を待つ家族の心情を代弁する歌として大きな反響を呼びました。

当時の日本では約600万人の軍人が海外に残されており、家族の帰還を待つ家庭が全国に存在していました。4番の歌詞は、そうした時代の空気を反映した社会的メッセージとしての役割を果たしたということですね。

作詞者の斎藤信夫は長野県出身で、故郷の秋の風景を思い浮かべながらこの詞を書いたと言われています。

NHKアーカイブスには当時の放送記録が保存されており、「里の秋」放送時の詳細な情報が確認できます。

保育現場で里の秋 4番を歌う際の注意点

保育園や幼稚園で「里の秋」を歌う場合、4番の歌詞をどう扱うかは慎重な判断が必要です。なぜなら、現代の家庭環境は多様化しており、父親不在の家庭や複雑な家庭事情を持つ子どもが少なくないからです。

厚生労働省の調査によれば、ひとり親家庭は約142万世帯存在します。

4番の歌詞は「父は帰ると待つ夜長」という表現があるため、父親がいない子どもにとっては心理的負担になる可能性があります。このため、多くの保育現場では1番から3番までを歌うことが一般的になっています。

3番までなら問題ありません。

また、保護者から「なぜ4番を歌わないのか」と質問された場合に備えて、歴史的背景と配慮の理由を説明できるようにしておくことが大切です。説明の際は「家庭環境への配慮」という表現を使うと、保護者の理解を得やすくなります。

事前に保護者会で説明しておくのも一つの方法ですね。

里の秋を保育で活用する季節の指導案

「里の秋」は秋の季節感を子どもたちに伝える優れた教材です。歌詞に登場する「栗」や「母さん」「ともし火」といった言葉から、日本の秋の風景や家族の温かさを感じ取ることができます。

指導案として活用する場合、以下のような展開が効果的です。

歌唱活動の展開例

  • 導入:秋の食べ物(栗、お芋)の実物や写真を見せる
  • 展開:歌詞の意味を一緒に考える時間を設ける
  • まとめ:家族との思い出を絵に描く活動につなげる

歌詞に出てくる「ともし火」については、現代の子どもには馴染みが薄い概念です。どういうことでしょうか?

昔の日本の家庭では電気がなく、ろうそくやランプを使っていたことを説明すると、子どもたちの理解が深まります。実際にろうそくの灯りを見せる体験活動を組み合わせると、より印象的な学びになります。

また、「里の秋」を歌った後に、秋の自然観察や収穫体験(芋掘りなど)を実施すると、歌詞の内容と実体験が結びつきます。歌と体験を組み合わせることで、子どもたちの記憶に残りやすくなるということですね。

里の秋の音楽的特徴と子どもへの伝え方

「里の秋」は音楽的にも保育に適した構造を持っています。メロディーは4分の4拍子で、ゆったりとしたテンポが特徴です。音域も子どもの声に合った範囲に収まっており、無理なく歌えます。

音域はドからラまでの6度です。

この曲の音楽的な特徴として、日本的な旋律の動きがあります。西洋音楽のような大きな跳躍が少なく、隣接する音への滑らかな移動が中心です。このため、音程が取りやすく、初めて歌う子どもでも親しみやすい作りになっています。

保育現場での指導では、以下のポイントを意識すると効果的です。

指導のコツ

  • テンポはゆっくりめに設定する(♩=60-72程度)
  • フレーズの切れ目で自然に息継ぎできるよう指導する
  • 「しずかなしずかな」の部分は実際に静かな声で歌う体験をさせる

子どもたちには「秋の夜、家族が一緒にいる温かい場面」をイメージさせながら歌うよう促します。歌詞の情景を思い浮かべながら歌うことで、表現力も自然と育ちます。

ピアノ伴奏は簡素な和音進行で構成されているため、保育士にとっても弾きやすい楽曲です。

里の秋 歌詞に見る日本の家族観の変化

「里の秋」の歌詞を通して、昭和初期から現代までの日本の家族観の変化を読み取ることができます。歌詞に登場する「母さん」と子どもが囲炉裏端で過ごす場面は、当時の典型的な家庭の風景でした。

現代とは大きく異なりますね。

1940年代の日本では、三世代同居が一般的で、家族全員が一つの部屋で過ごすことが多くありました。厚生労働省の統計によれば、1950年代の三世代世帯の割合は約45%でしたが、2020年には約5%まで減少しています。

家族形態の変化は急速です。

また、「父は帰ると待つ夜長」という4番の歌詞は、父親が外で働き、母親が家を守るという性別役割分担を前提としています。現代では共働き家庭が約7割を占め、父親の育児参加も増加しているため、この歌詞が描く家族像は時代とともに変化していることがわかります。

保育現場で「里の秋」を扱う際は、こうした時代背景を理解した上で、現代の多様な家族のあり方を尊重する姿勢が求められます。歌詞をそのまま教えるだけでなく、「昔の日本の家族の様子を知る教材」として位置づけることが大切ですね。

里の秋と他の秋の童謡との比較活用法

「里の秋」を他の秋の童謡と組み合わせることで、より豊かな季節学習が実現できます。秋の童謡には「虫の声」「もみじ」「まっかな秋」などがあり、それぞれ異なる秋の側面を描いています。

比較することで理解が深まります。

例えば「虫の声」は秋の夜の自然音に焦点を当て、「もみじ」は紅葉の美しさを歌い、「まっかな秋」は秋の色彩を表現しています。一方「里の秋」は家族の団らんと食べ物という生活文化的な要素を含んでいます。

それぞれ視点が違うということですね。

保育カリキュラムとして、1ヶ月の中で複数の秋の歌を段階的に導入する方法があります。

段階的導入の例

  • 第1週:「虫の声」で秋の自然に親しむ
  • 第2週:「もみじ」で秋の色彩を学ぶ
  • 第3週:「里の秋」で秋の生活文化を知る
  • 第4週:「まっかな秋」で秋の総まとめをする

この方法により、子どもたちは多角的に秋という季節を理解できます。また、歌と連動して自然観察や制作活動を組み合わせると、より記憶に残る学習体験になります。

「里の秋」の後に、実際に栗や芋を使った調理体験(芋煮会など)を実施すると、歌詞の内容が生活と結びつきます。体験と音楽を組み合わせることで、子どもたちの五感を刺激する総合的な学びが実現できるということですね。

各園の年間計画に応じて、これらの活動を柔軟に組み込むことが可能です。


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