栽培方法と保育と食育と野菜と観察日記

栽培方法と保育と食育

栽培方法と保育と食育
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ねらい

身近な動植物に親しみ、育てて食べる体験で「食を営む力」の基礎へつなげます。

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安全・衛生

保健・安全に配慮しつつ、栽培・収穫・調理までを園の生活の一部として設計します。

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歌・手遊び

野菜の歌や手遊びを導入に置き、観察・水やり・収穫の言葉を自然に増やします。

栽培方法の保育の食育のねらい

 

保育の栽培活動は、「戸外に関心を持つ」「身近な自然に関わる」ことを重視し、遊びを通して学びへつなげやすい活動です。

野菜の栽培活動には、好き嫌いの解消を促す、五感を使う、食べ物への興味を育てる、命を育てる実感につながる、など複数の教育的目的が整理されています。

食育の視点では、保育所での食育目標は「食を営む力」の基礎を培うことで、活動は食事時間だけでなく生活全体を通して計画的・総合的に展開する必要があります。

食育の活動は「料理」「視聴(絵本等)」「製作」「遊び」と組み合わせる設計が多いとされ、栽培方法を“単発イベント”ではなく“日常の遊び”として組み込むほど強くなります。

参考)保育で育てやすい野菜は?ねらいや栽培するポイントを解説!


つまり、栽培=理科っぽい学習に寄せすぎず、「遊び」「表現」「ことば」「人間関係」まで含めて育つように置くのがコツです。​
この設計を支える合言葉は「先生だけではしない」で、子どもが世話をした実感が収穫の喜びと食べる意欲に直結しやすい点が示されています。​

栽培方法の保育の野菜の選び方

保育園の栽培では、子どもが「何を育てているか」を認識できる量に絞ることが重要で、多く育てすぎない(目安として3つ程度)という実務的な提案があります。

同時に、農薬は園の環境や健康配慮の観点から避け、害虫ネットや雑草管理などの工夫を“学び”として扱う考え方が紹介されています。

農薬を使わない場合は、風通し・日当たり・水はけを整え、間引きで密集を避けるといった基本管理がポイントになります。

野菜の種類は、園庭やプランターなど環境条件に左右されるため、「袋やバスケット栽培」の提案が研究で言及されている点は、園庭が狭い園にとって現実的です。​
また、園によっては栽培技術が職員だけで完結しにくいので、近所の協力者、園外の経験者、販売店員、農協などから知識を得て進める実態も報告されています。​
この“園外の力を借りる前提”で計画を作ると、年度途中で担当が替わっても破綻しにくく、継続的な食育になりやすいです。​

栽培方法の保育の観察日記と水やり

栽培の基本工程は、種まき・苗の植え付け・水やり・収穫といった流れに整理でき、当番制やグループ制にすると生活のリズムへ載せやすいとされます。

成長を「絵に描く」「観察日記にする」活動は、見たことを言語化・表現化し、食材理解を深める導線になります。

さらに、栽培活動が日常的にある子どもは、食物の生産・加工・流通への理解がより詳細になりやすいという研究報告もまとめられています。

意外に効く工夫は、水やりの“量”より“観察の視点”を固定することです(例:葉の色、匂い、土の湿り、虫の有無)。​
五感を使うという目的が明記されている以上、観察日記は「背が伸びた」だけで終わらせず、「触るとザラザラ」「匂いが強い」など感覚語を拾うほど食育に近づきます。​
また「一緒に遊んでいるときに誘いかけた」「ぞうさんジョウロ」など、道具・言葉かけで子どもの意欲を引き出す具体例が示されているため、園の文化に合わせて“合図”を決めると回ります。​

栽培方法の保育の衛生と安全

食育の指針では、飼育・栽培に関して「日常生活の中で子ども自身が生活の一部として捉え、体験できるように環境を整える」こと、そして「保健・安全面に留意」して食材につながるものを選ぶことが求められています。

同じく指針では、調理器具や食材の扱いについても「安全・衛生面に配慮」し、子どもの興味に応じて日常的に用意すること、全職員の連携(栄養士・調理員含む)を大切にする方針が述べられています。

つまり、栽培方法の計画は「担任だけで回す企画」ではなく、給食・保健・保護者連携まで含む“園の運営”として組むほうが事故予防にも学びの連続性にも強いです。

現場のチェック観点としては、①土いじり後の手洗い動線、②収穫物の一次洗浄、③アレルギー配慮、④誤食しやすい小物(支柱留め具等)、⑤虫対策(刺激の強い薬剤を使わない)を事前に合意しておくと混乱が減ります。

参考)保育園で野菜栽培を行なうねらいとは。育てやすい野菜や栽培のポ…


また、栽培がうまくいかない「失敗」も起きやすいですが、栽培知識が手探りであること自体が課題として挙げられ、経験者に聞くことで解決しやすいと整理されています。​
失敗を“隠す”より、「なぜ枯れた?」「水?日当たり?」と振り返り、次の苗で試す設計にすると、食育が“命の学び”として立ち上がります。​

栽培方法の保育の食育の歌の導入(独自視点)

栽培方法を食育へつなぐ際、導入で子どもの興味を立ち上げる方法として、野菜にちなんだ絵本や図鑑、製作、手遊びの活用が提案されています。

この流れの中で「歌」を“単なる盛り上げ”にしない独自視点は、歌詞やリズムを「作業手順」や「観察視点」の合図に転用することです(例:水やり前の手順、収穫のときの約束、名前の確認)。

手遊びとして野菜・食材を扱う保育向け動画の例もあり、歌を入口に語彙(野菜名・部位・料理名)を増やし、観察日記の言葉へ接続しやすくなります。

具体的には、①朝の会で「今日見るポイント」を歌のフレーズにして共有、②水やり当番の交代を歌の区切りで行う、③収穫後に“食べる前の言葉”へつなぐ、の3点が運用しやすいです。​
食育の指針が示す「楽しく食べる体験」「食への関心」「自然とのかかわり」を満たすには、歌を“感情のスイッチ”として使い、栽培の継続を支える設計が有効です。​
歌があると、うまく育たない時期でも活動の核が残りやすく、結果として年度を通じた食育計画が崩れにくくなります。​

園の食育・栽培活動の位置づけ(指針・子ども像・計画の考え方)

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/06/dl/s0604-2k.pdf

幼児教育・保育における野菜栽培活動の目的(五感・好き嫌い・遊びとしての栽培)

https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/joho/1305_joho01.html

手遊び・野菜の歌の導入例(食育活動に使える題材のイメージ)

https://www.youtube.com/watch?v=4X5Sgy-eWyQ

モリンガ 種 分かりやすい栽培方法付き プランター植え可 種まき時期4月~8月 (550g)