おたまじゃくしの歌の歌詞を保育で活かす全ガイド
歌詞の「手が出る足が出る」の順番、実は科学的に逆です。
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おたまじゃくしの歌の歌詞【全文】1番〜4番
「おたまじゃくしはカエルの子」は、日本の保育現場で長く歌い継がれてきた童謡です。1番の歌詞だけを知っている方は多いですが、実はこの歌には4番まで歌詞があります。
保育士として子どもたちと歌う場面が多いからこそ、歌詞の全文を正確に把握しておくことが大切です。以下に全4番をまとめました。
| 番号 | 歌詞 |
|---|---|
| 🎵 1番 | おたまじゃくしは カエルの子 なまずのまごでは ないわいな それがなにより 証拠には やがて手が出る 足が出る |
| 🎵 2番 | でんでんむしは かたつむり さざえのまごでは ないわいな それがなにより 証拠には つぼやきしょうにも ふたがない |
| 🎵 3番 | かぜにゆらゆら すすきのほ ほうきのまごでは ないわいな それがなにより 証拠には すすきでどらねこ どやされぬ |
| 🎵 4番 | たこ入道は やっつあし いかのあにきでは ないわいな それがなにより 証拠には いかにはちまき できやせぬ |
1番はカエル、2番はかたつむり、3番はすすき、4番はタコと、毎番ユニークな生き物・自然物が登場します。これが基本です。
2〜4番は「一見すると似ているが、実は全く別のものだ」という内容が続く構成になっています。子どもたちに「他にも似てるけど違うものって何があるかな?」と問いかけながら歌うと、発想力を刺激する保育につながります。
保育の場面では、2番以降を使うことで語彙力が広がる効果も期待できます。「でんでんむし」「かたつむり」「つぼやきしょう」など昔ながらの言葉に触れられるのも、この歌の魅力の一つです。
歌詞の詳細な解説と音源はこちらのサイトで確認できます。
童謡・歌詞の全文と音源が確認できる公式ページ。
おたまじゃくしの歌の原曲と歌詞の誕生にまつわる由来
この歌のメロディには、驚きの歴史が隠されています。意外ですね。
「おたまじゃくしはカエルの子」のメロディの源流をたどると、アメリカの南北戦争(1861〜1865年)にまでさかのぼります。原曲は北軍の行進曲として歌われた「リパブリック讃歌(The Battle Hymn of the Republic)」です。
ただし、日本への伝わり方はそこまで単純ではありません。この歌の歌詞の元ネタは、1940年(昭和15年)に音楽家・灰田勝彦(1911〜1982)がリリースした「お玉杓子は蛙の子」というハワイアン・コミックソングです。このオリジナル曲のメロディはハワイ民謡「ナ・モク・エハ(Na Moku’eha)」がベースになっており、間奏に「ごんべさんの赤ちゃん」のメロディが組み込まれていました。
その後、戦後になって歌詞はそのままで、メロディが童謡「ごんべさんの赤ちゃん」のものに差し替えられて現在の形になりました。つまり「ごんべさんの赤ちゃん」→「リパブリック讃歌」→南北戦争の行進曲、というルーツをたどります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作詞 | 東辰三(あずまたつみ)・永田哲夫 |
| 原曲の歌手 | 灰田勝彦(1940年リリース) |
| 元メロディ | ハワイ民謡「ナ・モク・エハ」 |
| 現在のメロディ | 「ごんべさんの赤ちゃん」=リパブリック讃歌系統 |
| 最終的な原曲 | アメリカ南北戦争の北軍行進曲「リパブリック讃歌」 |
この話を子どもに伝えるときは「この歌のメロディ、実はアメリカの行進曲と同じなんだよ」と教えると、歴史や国際感覚への入口にもなります。つまり文化的な奥行きが深い歌です。
歌詞の成立背景と原曲の詳細が学べるページ。
おたまじゃくしはカエルの子 歌詞の元ネタ・原曲 – 世界の民謡・童謡
おたまじゃくしの歌の歌詞と科学的事実のズレ(保育の豆知識)
「おたまじゃくしはカエルの子」の1番の歌詞には「やがて手が出る 足が出る」というフレーズがあります。「手が先で足が後」という順番のように読めますが、これは実際のおたまじゃくしの成長とは逆です。
実際には、おたまじゃくしは後ろ足(後肢)が先に生え、そのあとに前足(前肢)が生えてきます。保育の場面でこの違いに触れると、子どもたちの「え、本当に?」という好奇心を引き出すきっかけになります。これは使えそうです。
おたまじゃくしが足を生やすまでの成長スケジュールはおおよそ以下の通りです。
- 🥚 卵が孵化するまで:産卵からおよそ1〜2週間程度
- 🐟 後ろ足が生え始める:孵化からおよそ2〜3週間後
- 🐸 前足が出てくる:後ろ足が生えてからさらに1〜2週間後
- ✅ しっぽが吸収されてカエルへ:前足が出てからさらに数日〜2週間
つまり、孵化から完全なカエルになるまでは早くても2か月ほどかかります。産卵から全変態まで合わせると、身近な生き物のなかでもかなりドラマチックな変化をする生き物です。
こうした科学的事実と歌詞を組み合わせて保育に取り入れると、「歌で知ったことを実際に確かめてみよう」という探究心が育ちます。梅雨の時期(5〜6月)はおたまじゃくしが見られる最盛期でもあるため、歌を歌いながら実際に飼育・観察するとより学びが深まります。
おたまじゃくしの成長の順番に関する参考情報。
オタマジャクシの手足はどんな順で生えるの – 学研・なぜなに学習相談(PDF)
おたまじゃくしの歌を使った手遊びと保育への取り入れ方
「おたまじゃくしはカエルの子」は、手遊びと組み合わせることで乳幼児から幼児クラスまで幅広く活用できる歌です。歌詞に合わせた動きをつけることで、子どもの体を使った表現力や、語彙の定着率が上がります。
年齢別に取り入れ方を整理しました。
| 年齢の目安 | おすすめの活用方法 |
|---|---|
| 0〜1歳児 | 保育士が子どもの手を取ってリズムに合わせてゆらゆら動かす。メロディに親しむことが目的。 |
| 2〜3歳児 | 手をくねくねさせておたまじゃくしを表現。「手が出る」「足が出る」のところで体の一部を出す動作を加える。 |
| 4〜5歳児 | 歌詞の意味を理解した上で1〜4番をフル活用。かたつむりやタコのポーズを作るなどキャラクター遊びと組み合わせると楽しめる。 |
手遊びの振り付けを導入する際は、保育士が楽しそうに実演することが何より大切です。子どもは保育士の表情や動きを見て真似をするので、テンポよく体全体を使って示しましょう。
歌を最初に教えるときには、いきなり全員で歌わせようとするよりも、まず登園時のBGMとしてメロディを流しておく方法が効果的です。耳に馴染んでから教えると、子どもは驚くほどスムーズに覚えます。歌が耳に入る環境を先に作ることが条件です。
また、梅雨の時期に合わせて「かたつむり」が登場する2番も積極的に使いましょう。1番だけで終わらせず2番以降も丁寧に扱うことで、一つの歌から複数の自然・生き物に興味を広げることができます。
手遊び歌の保育での活用に関する参考情報。
子どもが歌いたくなる!保育園での歌の教え方 – 保育士バンク!コラム
おたまじゃくしの歌の歌詞で広げる自然観察・梅雨の保育アイデア(独自視点)
多くの保育現場では「おたまじゃくしはカエルの子」を梅雨の季節の歌として歌うだけで終わってしまいがちです。しかし、この歌は自然観察の導入ツールとして活用すると、子どもの知的好奇心を一段階引き上げる「問いの種」になります。
歌詞の各番に登場する生き物・自然物を素材に、保育室の中でも環境を作りやすいのがこの歌の強みです。以下のような展開が可能です。
- 🐸 1番(おたまじゃくし):近くの公園や用水路でおたまじゃくしを観察・採集し、飼育ケースで育てる。後ろ足が生えた日を記録する「成長カレンダー」を子どもが作ると達成感が生まれる。
- 🐌 2番(かたつむり):梅雨の雨上がりに外に出てかたつむりを探す。殻のらせん模様を拡大鏡で観察するだけで子どもの目が輝く。
- 🌾 3番(すすき):秋のコーナー遊びに応用可能。すすきの穂を実際に触って「ホウキに似てるね」と比較する体験が語彙の定着を促す。
- 🐙 4番(タコ):海の生き物への興味の入り口に。タコの足は何本かを数えて「8本」を確認するだけで算数の準備にもなる。
この歌を「4番まで歌い切ったらどの生き物が一番好きだった?」と問いかけるだけで、子どもたちの対話が始まります。これが大切です。
こうした活動を記録する際には、写真付きの「発見ノート」を各クラスで作ることをおすすめします。月案・週案の自然観察の記録としても活用できるため、保育士側のドキュメンテーション作業を兼ねられる点もメリットです。
保育園での飼育活動に関する参考情報。
保育園で飼育をしよう!おすすめの生き物と育て方のポイント – 保育士バンク!コラム
また、自然観察の活動記録をデジタルで管理したい場合、保育向けICTツール(例:「Lotas(ロータス)」「コドモン」など)を活用すると、写真を添付した観察記録が保護者へのお便りとしてそのまま配信できます。月案への組み込みと保護者共有を一度にできるため、時間節約の観点からも検討する価値があります。
梅雨の自然保育に関する長野県の実践ガイドも参考になります。
おたまじゃくしを探しに行ったら…保育士の自然観察レポート – ほいくる

『おたまじゃくしの歌』『カエルの合唱』 手袋シアター

