キャンプだほい歌で保育をもっと盛り上げる完全ガイド

キャンプだほい歌を保育に活かす完全ガイド

「キャンプだほい」は1番しか知らない保育士が、子どもの語彙力発達の機会を毎回2回分も逃しています。

🏕️ キャンプだほい歌 保育活用 3つのポイント
🎵

歌詞は全3番!毎番テーマが変わる

1番「山・川・海」、2番「鳥・虫・森」、3番「出会い・歌・ごはん」と、各番で新しい体験テーマが展開。全部歌うことで語彙と想像力の発達に効果的です。

🙌

「ホイ」でハイタッチ!アレンジ自在

「ホイ」の部分でハイタッチやペアで手をクロスするなど、2人組・輪になるアレンジが豊富。人数や場面に合わせて柔軟に使えます。

📅

行事前の「導入」として1ヶ月前から練習が鉄則

お泊まり保育・遠足・キャンプファイヤーの1ヶ月前から普段の保育に取り入れることで、当日の不安軽減と期待感アップに繋がります。

キャンプだほい歌の歌詞と全3番の意味を徹底解説

「キャンプだほい」は、大ヒット曲『バラが咲いた』で知られるマイク真木さんが作詞・作曲したキャンプソングです。1971年(昭和46年)にボーイスカウト歌集に収録されたのが始まりで、半世紀以上にわたって子どもたちに歌い継がれてきた、まさに「本物の定番」といえます。

知っておきたいのは、歌詞が全3番あるという点です。多くの保育士が1番しか歌っていませんが、実は全番を通じてテーマが丁寧に設計されています。1番では「はじめて見る山 はじめて見る川 はじめて泳ぐ海」と自然の壮大な景色が登場し、2番では「はじめて見る鳥 はじめて見る虫 はじめて遊ぶ森」と生き物・森との出会いへと深まっていきます。そして3番では「はじめて逢う人 はじめてうたう歌 はじめて作るごはん」と、人・歌・食という人間らしい体験に到達します。

つまり3番で完結です。

毎番の最後に「今日から友だち 明日も友だち ずっと友だちさ」というフレーズが繰り返されます。これはただの決まり文句ではなく、新しい体験を通じて友情が育まれていくというメッセージが意図的に込められているのです。保育士がこの構造を理解して子どもに伝えると、歌の体験がよりいっそう豊かになります。

また、タイトルにある「ホイ」という言葉。これは「はい」や「よいしょ」のような掛け声です。この掛け声が曲中に何度も登場することで、自然と子どもたちが声を出してリズムに乗れる仕掛けになっています。歌詞だけでなく、こうした掛け声の仕組みを意識して使うと、場の一体感が格段に高まります。これは使えそうです。

登場する体験 テーマ
1番 山・川・海 自然の景色
2番 鳥・虫・森 生き物との出会い
3番 出会い・歌・ごはん 人・文化・食

なお、一部のメロディラインが1961年にNHK「みんなのうた」で紹介されたポリネシア民謡『サモア島の歌』に似ているという指摘もあります。「青い青い空だよ 雲のない空だよ」という部分が「はじめて見る山 はじめて見る川」と雰囲気が重なるといわれています。どこか懐かしく耳に入ってくる理由の一つかもしれません。

参考:歌詞と楽曲の解説(世界の民謡・童謡)

キャンプだホイ 歌詞と解説 キャンプソング
世界の民謡・童謡

キャンプだほい歌の振り付けと保育での正しい導入手順

「キャンプだほい」の最大の特徴は、「ホイ」という掛け声の部分にハイタッチの動きが入ることです。この振り付けを正しく子どもに伝えるには、段階を踏んで導入することが大切です。

まず最初の段階は、歌詞なしでリズムだけを体感させることです。手拍子だけで「ホイ」のタイミングをつかませると、小さな子でも音楽の構造が体に入りやすくなります。次に歌詞を加え、「ホイ」のところでハイタッチを自然に出せるように練習します。これが基本です。

振り付けの基本パターンをまとめると以下のとおりです。

  • 🎵 「キャンプだホイ」の「ホイ」→ 胸の前で両手を軽くたたく(自分でハイタッチ)
  • 🙌 2人組バージョン→ 向かい合って「ホイ」のたびに相手の手をたたく(アルプス一万尺スタイル)
  • 🔄 輪になるバージョン→ 「今日から友だち」のフレーズで隣の子と手をつなぐ
  • ✋ クロスバージョン→ ペアで手をクロスして握手し、2人の距離感・信頼感を育む

年中・年長クラスでは、2人組のペアバージョンが特に盛り上がります。お互いのリズムを合わせなければならないため、自然なコミュニケーションが生まれるからです。「アルプス一万尺」が好きなクラスなら、同じ感覚で取り組めるので導入もスムーズです。

輪になるバージョンは、特にお泊まり保育の前夜や、キャンプファイヤーを囲む場面と相性が抜群です。子どもたちが自然と「今日から友だち」という歌詞の意味を体で感じることができます。意外ですね。

保育に取り入れるタイミングとしておすすめなのが、お泊まり保育や遠足の約1ヶ月前から普段の保育の中で練習を始めることです。行事当日だけ歌うのではなく、事前に慣れ親しんでおくことで、当日に不安な気持ちの子どもも安心して一緒に歌えるようになります。慣れ親しんだ歌が「安心の合図」になるというわけです。

参考:保育士バンク!によるキャンプだホイ動画解説

ERROR: The request could not be satisfied

キャンプだほい歌が子どもの発達に与える5つの効果

「キャンプだほい」をはじめとする手遊び歌は、保育の中で「場つなぎ」として使われがちです。しかし実際には、子どもの発達に対してかなり具体的な効果があることが研究で示されています。

手を動かすと脳の血流が約10%上昇するという研究結果があります。特にスプーンを持つなど「慣れた動き」ではなく、リズムに合わせて普段しない手の形を作るような「考えながらの動き」が脳への刺激として有効とされています。「キャンプだほい」のハイタッチやクロスタッチはまさにこの条件を満たしており、楽しみながら脳を動かす設計になっています。

発達への効果を具体的に挙げると、以下のようなものがあります。

  • 🧠 脳の活性化:リズムに合わせて考えながら手を動かすことで、脳への血流が増加し発達を促進
  • 👂 音楽的感性の育成:テンポの速い曲に合わせることで、拍子・リズム感が自然に身につく
  • 💬 語彙力・言語発達:山・川・海・鳥・虫など多様な言葉が繰り返し登場することで、語彙習得に効果的
  • 🤝 社会性協調性の向上:2人組・輪のアレンジを通じて、相手とタイミングを合わせるコミュニケーションが生まれる
  • 🌿 季節感・自然への興味:歌詞を通じて山・川・虫・森など自然への関心を育む

特に注目したいのが語彙力への効果です。1番のみを歌い続けると、子どもが触れる語彙は「山・川・海」の3語だけに限定されてしまいます。3番まで歌えば「山・川・海・鳥・虫・森・人・歌・ごはん」と合計9つの異なる体験語彙に触れられます。語彙力が3倍になるということです。

国立大学の研究でも、手遊び歌を通じて「言葉の発達や数の理解を助け、旋律を記憶する・拍子を感じる・リズムを記憶するといった音楽的経験ができる」ことが示されています。

参考:大阪芸術大学「保育における手遊びの効果」

https://www.osaka-geidai.ac.jp/files/2021geikyou5_2.pdf

参考:国士舘大学「手遊び歌の使用法における一考察」

https://kokushikan.repo.nii.ac.jp/record/6522/files/1346_2555_011_07.pdf

キャンプだほい歌の年齢別・場面別おすすめ活用術

「キャンプだほい」は年中〜年長(4〜6歳)向けの曲として紹介されていることが多いですが、実際の使い方・アレンジの工夫次第で幅広い年齢と場面で活用できます。

年齢ごとのポイントを整理すると次のようになります。

  • 🌱 3歳児(年少):テンポが速いため無理に全部覚えさせようとしなくてOK。「ホイ」の掛け声だけを一緒に言うところから始め、リズムの楽しさを体感させることが目的です。
  • 4歳児(年中):2人組のハイタッチバージョンに挑戦できる時期。相手に合わせる楽しさを実感し始めるので、社会性の育成に活かしやすいです。
  • 🏆 5歳児(年長):クロスタッチや輪になるアレンジなど複雑なバリエーションも楽しめます。お泊まり保育の導入として最も効果的な年齢です。

場面別に使い分けるとより効果的です。

  • 🚌 遠足・バスの移動中:外に向かう気分を盛り上げる最高の一曲です。座ったまま手拍子だけでも楽しめます。
  • 🔥 キャンプファイヤーの前:火を囲む前の緊張を和らげ、一体感を生み出すために全員で輪になって歌います。
  • 🌙 お泊まり保育の夜:不安な子どもが多い時間帯です。慣れ親しんだ曲を全員で歌うことで「大丈夫、一緒だよ」という安心感につながります。
  • 🌄 朝の会・外遊び前:テンポが速いのでスイッチが入りやすく、子どもたちの活動意欲を高める導入として効果的です。

特に見落とされがちなのが「朝の会への活用」です。お泊まり保育のような特別な日でなくても、遠足前の1週間は毎朝歌うだけで子どもたちのワクワク感がどんどん高まっていきます。行事の準備として準備コストゼロで使えるのが最大のメリットです。

参考:ほいくis「お泊まり保育で歌いたい手遊び歌8選」

保育士だけが知るキャンプだほい歌の独自アレンジと応用アイデア

ここからは検索上位の記事ではほとんど触れられていない、現場目線のアレンジ活用術を紹介します。

まず「替え歌アレンジ」です。歌詞の「はじめて見る山」の部分を「はじめて食べるカレー」「はじめて泳ぐプール」など、その日の行事内容に変えてしまう方法です。子どもたちはオリジナルの替え歌に予想外に強い反応を示します。「せんせい、まちがえた!」と笑いながら歌い直すことで、場が温まりやすくなります。これは使えそうです。

次に「スピードアレンジ」があります。1番はゆっくり、2番は普通、3番は速くと、テンポを段階的に上げていく方法です。最後の3番でテンポが最高速になると、子どもたちは大爆笑しながら必死についてきます。終わったときの達成感と一体感は格別です。クラスのまとまりが必要な時期に特に有効です。

「感情のせアレンジ」も効果的です。「今日は悲しそうに歌おう」「今日は眠そうに歌おう」と感情を指定して歌う方法で、4〜5歳児の感情表現の学びにつながります。同じ曲でも感情によってまったく違う表現になることに子どもたちが気づき始めます。感情理解が条件です。

さらに「発語支援への活用」という視点もあります。「キャンプだほい」の「ホイ」という短い掛け声は、言葉の習得に課題がある子どもにとって発語の練習に使いやすい言葉です。実際に療育の現場でも「楽しく発語につなげる」目的でこの曲が使われており、YouTubeでは療育専門チャンネルが「発語を促す手遊び歌」として紹介しています。

  • ✏️ 替え歌アレンジ:「はじめて食べるカレー」など当日の行事に合わせて歌詞を変える
  • スピードアレンジ:テンポを段階的に上げて盛り上がりを演出する
  • 😄 感情のせアレンジ:感情を指定して歌うことで表現力・感情理解を育む
  • 🗣️ 発語支援への活用:「ホイ」の掛け声から発語練習につなげる療育的視点

アレンジは一度に全部試す必要はありません。クラスの雰囲気に合わせて1つずつ試していくのが基本です。

キャンプだほい歌の練習法と保育士が準備しておくべきポイント

実際に保育の現場で「キャンプだほい」を使う際に、準備不足で困る場面がいくつかあります。事前に押さえておくだけで当日がスムーズになるポイントをまとめます。

まず「ピアノ伴奏の準備」です。「キャンプだほい」は4分の4拍子・ハ長調が基本で、比較的弾きやすい曲ですが、テンポが速いため練習が必要です。特にアレンジでさらにテンポを上げることを想定するなら、まずゆっくりのテンポで安定して弾けるようにしておくことが先決です。ピアノなしで歌うだけでも十分に楽しめますが、伴奏があると曲の雰囲気が3段階くらい上がります。

YouTubeには保育士向けのピアノ伴奏動画も多く公開されています。保育士試験向けの動画が特に丁寧な解説付きで参考になります。

参考:行事のうた「キャンプだホイ」ピアノ伴奏動画(YouTube)

【行事のうた】キャンプだホイ(お泊まり保育・キャンプ)
難易度★☆☆☆☆ (さおリズムリサーチによる) ◾️リピートはしておりません◾️ 両手見本演奏(この動画)の他にゆっくり右手演奏ゆっくり左手演奏も収録してあるのでご自宅での練習に役立ててください♪両手/右手/左手※※※※※※※※※※※※※※...

次に「振り付けの見せ方」です。子どもたちに教えるとき、向かい合って教えると左右が逆になります。まず「先生のまねをしてね」と鏡のように向き合いながら教えるか、同じ方向を向いて一緒に動くかを、クラスの習熟度に応じて選ぶといいでしょう。

「歌詞カードの活用」も意外と効果的です。イラスト付きの歌詞カードを作って保育室に貼っておくと、子どもたちが自然に歌詞を覚え始めます。山・川・海・鳥・虫・森など、絵がイメージしやすい歌詞ばかりなので、絵と言葉を結びつける語彙学習にもなります。

最後に、保護者への共有も検討してみましょう。行事前に「キャンプだほいを練習中です。おうちでも一緒に歌ってみてください」と連絡帳やおたよりで伝えるだけで、家庭でも練習が続きます。保育園と家庭が同じ曲で繋がることで、当日の子どもの安心感が増します。おうちでの練習が条件です。

  • 🎹 ピアノ伴奏はゆっくりのテンポから安定させて練習しておく
  • 🪞 振り付けを教えるとき「鏡式」か「同じ方向式」かを意識する
  • 🖼️ 絵付き歌詞カードを作ると語彙学習との相乗効果が生まれる
  • 📝 保護者に事前共有してお家での練習を後押しする

「キャンプだほい」は、たった1曲の手遊び歌ですが、正しく深く使うことで、子どもたちの発達支援・行事の成功・保護者との連携まで、多くの場面に貢献してくれる一曲です。準備の手間をかけた分だけ、確実に子どもたちの笑顔として返ってきます。