ドロップスのうた 歌詞 保育の歌
ドロップスのうた 歌詞の意味と物語
「ドロップスのうた」は、泣き虫の神さまの涙が世界中に散らばって“ドロップス”になり、子どもも大人もなめたり食べたりする、という物語仕立ての歌です。
1番では「朝やけ」「夕やけ」を見て泣く神さまの涙が「真っ赤」「黄色」と色で描かれ、2番では「悲しくても」「うれしくても」と感情の対比が先に来て、その涙が「すっぱい」「あまい」と味で描かれます。
この“色→味”“景色→感情”の切り替えが、同じメロディーでも場面が変わった印象を作り、子どもにとっては想像のスイッチになります。
保育で歌詞を扱うときは、説明を長くするより、問いかけを短く置くと集中が続きます。例えば導入で「朝やけってどんな色?」「すっぱい涙って、どんなときに出る?」と聞いてから歌うと、子どもの中で言葉が“体験”に結びつきやすいです。
また、「ぽろん ぽろん」「ぺろん ぺろん」「ちゅるん ちゅるん」といった擬音は、意味説明より先に“音の面白さ”として成立するので、声に出す練習素材として非常に優秀です。
ドロップスのうた 歌詞の言葉量と発音
声楽を学ぶ人が保育の歌を扱うとき、つい「音程」「声量」へ意識が偏りがちですが、この曲はまず言葉が多く、子音が多いフレーズが続くこと自体が難所です。
参考になる指摘として、「音程の上下も激しく、言葉も沢山入っていて、リズムも細かい」「言葉をはっきり、日本語のイントネーションに気を付ける」といった歌唱ポイントが挙げられています。
練習のコツは、歌う前に“読み”を完成させることです。
- 「むかし/なきむしかみさまが」を一息で言う(途中で息継ぎしない)。
- 「あさやけ みて ないて/ゆうやけ みて ないて」を、アクセントではなく“言い切り”でそろえる(語尾が曖昧になるとリズムが崩れます)。
- 擬音語は母音を揃える:「ぽろん」は“o”が核、「ぺろん」は“e”が核、「ちゅるん」は“u”が核、という意識で声を前に集める。
保育現場では、子どもの発音は未熟でも当然です。だからこそ大人側は、子音を硬くしすぎず、口の形(母音)で明るさを作ると、模倣が起きやすくなります。特に「ぺろん ぺろん」は“え”の母音が浅くなると平板に聞こえるので、軽く笑った口で“え”を保つだけで表情が出ます。
ドロップスのうた 歌詞と声域の歌唱ポイント
保育向けの曲紹介でも「テンポのよいリズム」「声域が広く高音の部分もあるので、5歳児におすすめ」と言及されており、幼児にとっても“音域の広さ”が課題になりやすい曲です。
このため、声楽学習者がクラスで歌う場合は、まず自分が“響きで”高い音を出せているかを点検すると、子どもの前で無理な声を出さずに済みます。
具体的には、次の2点を押さえると安定します。
- 跳躍(音程が上下する箇所)は、息を増やすより母音を縦にして抜く。歌唱ポイントとしても「音程の上下も激しい」とされるため、喉で追いかけると破綻しやすいです。
参考)http://arxiv.org/pdf/2311.10057.pdf
- 擬音語は“音の遊び”ですが、音高が不安定になりやすい部分でもあります。「ぽろーーーーん ぽろん」のようにイメージを持って歌う工夫が紹介されているので、声楽的にはレガートの芯を作り、最後の子音だけで遊ぶのが安全です。
さらに意外と見落とされるのが、歌詞の内容が“涙”なので、声色を暗くしすぎると子どもが構えてしまう点です。ここは悲壮感ではなく「お話の不思議さ」「色や味の変化」を前面に出し、明るい語り口で歌うほうが、保育の場では受け入れられます。
参考)https://aclanthology.org/2023.acl-long.513.pdf
ドロップスのうた 歌詞と保育の歌のねらい
保育でこの歌を扱う価値は、「味覚」「色彩」「感情」を、短い歌の中で往復できる点にあります。
1番は視覚(朝やけ・夕やけ、赤・黄)、2番は感情(悲しい・うれしい)と味覚(すっぱい・あまい)で構成されるため、歌の後に活動を接続しやすいのが強みです。
また、保育向けの紹介でも「『涙がポロンポロン』『子どもがなめますペロンペロン』といった歌詞に自由に振り付けをつけて楽しく歌う」ことが提案されており、表現遊びへ展開しやすい曲として位置づけられています。
ねらいの立て方(例)は、次のようにシンプルで十分です。
- 言葉のリズムを楽しむ(擬音語をはっきり言う)。
- 感情語を使う(悲しい・うれしいを、表情や声色で区別する)。
- 色や味をイメージする(赤・黄、すっぱい・あまいを連想して発言する)。
年齢差の扱いも工夫できます。5歳児向けにおすすめされる理由として声域の広さが挙げられているので、低年齢クラスで使うなら“全部歌わせる”より“サビ的な擬音部分だけ参加”に寄せる方法が現実的です。
反対に年長では、言葉量が多いからこそ「早口になっても言葉が潰れない」練習になり、声楽的なディクション教育の入口にもなります。
保育のねらい作成や領域「表現」との接続を確認したい場合は、保育者養成の文脈で“子どものうたの取り扱い”を論じた資料も参考になります(曲名が具体例として挙げられています)。
参考)https://hokurikugakuin.repo.nii.ac.jp/record/602/files/27-02%20%E5%A4%9A%E4%BF%9D%E7%94%B0.pdf
保育指針と子どものうたの扱い(領域「表現」のねらいの観点)を確認できる参考。
https://hokurikugakuin.repo.nii.ac.jp/record/602/files/27-02%20%E5%A4%9A%E4%BF%9D%E7%94%B0.pdf
ドロップスのうた 歌詞と声楽の独自視点
検索上位で語られやすいのは「歌詞」「意味」「難しい」「歌唱ポイント」ですが、声楽を学ぶ人向けに一歩踏み込むなら、この曲は“日本語母音の色分け”を体感できる教材になります。
「ぽろん(o)」「ぺろん(e)」「ちゅるん(u)」は、母音の響きが違うだけで音色が変わることを、子どもにも大人にも直感的に教えられます。
つまり、幼児の歌として扱いながら、指導者側は“母音で音程を支える”基礎練(ベルカントの入口的発想)を実践できる、珍しいタイプの童謡です。
ここで意外と効く練習が「擬音語だけで歌う」方法です。歌詞を全部歌う前に、メロディー上で「ぽろん ぽろん/ぺろん ぺろん/ちゅるん ちゅるん」だけを通すと、子どもは楽しく参加でき、大人は母音を揃えたまま音程移動する感覚を掴めます。
歌唱ポイントとして「言葉をはっきり」「イントネーションに注意」と言われる曲なので、逆に“言葉を減らして精度を上げる”工程を先に入れると、最終的な完成度が上がります。
もう一つの独自ポイントは、歌詞の“涙”を「悲しみ」だけに固定しないことです。2番は「うれしくても泣いて」と明示され、涙の多義性(嬉し涙)が含まれています。
保育の場では、ここを丁寧に扱うと「泣く=悪い」ではなく「気持ちが動くと涙が出ることもある」という理解につながり、歌が情緒教育の入口にもなります。


