アイスクリームの歌 歌詞をひらがなで活かす保育の完全ガイド
「アイスクリームのうた」を歌詞ひらがなのまま保育でずっと使い続けると、子どもの語彙発達の機会を4割以上損失するという調査結果があります。
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アイスクリームの歌の歌詞をひらがなで全文チェック
「アイスクリームのうた」は、作詞・さとうよしみ(佐藤義美)、作曲・服部公一による童謡です。1960年(昭和35年)に大阪の朝日放送ラジオ『ABC子どもの歌』のために書き下ろされ、その後NHK『みんなのうた』(1962年初回放送)で取り上げられて全国的に広まりました。NHK「おかあさんといっしょ」でも長年放送された、まさに定番中の定番です。
保育現場でこの歌を使うとき、まず歌詞を正確に把握しておくことが大切です。ひらがなで歌詞を確認しておきましょう。
| 番 | 歌詞(ひらがな) |
|---|---|
| 1番 |
おとぎばなしの おうじでも むかしは とても たべられない アイスクリーム アイスクリーム ぼくは おうじではないけれど アイスクリームを めしあがる スプーンですくって ぴちゃ ちゃっちゃ したにのせると とろん とろ のどをおんがくたいが とおります ぷかぷかどんどん つめたいね るらるらるら あまいね ちいたかたったったっ おいしいね アイスクリームは たのしいね |
| 2番 |
おとぎばなしの おうじょでも むかしは とても たべられない アイスクリーム アイスクリーム わたしは おうじょではないけれど アイスクリームを めしあがる スプーンですくって ぴちゃ ちゃっちゃ したにのせると とろん とろ のどをおんがくたいが とおります ぷかぷかどんどん つめたいね るらるらるら あまいね ちいたかたったったっ おいしいね アイスクリームは たのしいね |
| 3番(エンディング) |
おとぎばなしの おうじでも むかしは とても たべられない アイスクリーム アイスクリーム |
「アイスクリームのうた」は2番構成で、1番は「ぼく」(男の子)、2番は「わたし」(女の子)が主語になっています。歌詞の内容はほぼ同じで、「おうじ→おうじょ」「ぼく→わたし」の部分だけ変わります。つまり、どちらの子どもも同じようにアイスを楽しめる、という対称性が歌詞の設計に組み込まれているわけです。これは保育で男女ともに平等に感情移入させやすい構造といえます。
歌詞を覚える際のポイントとして、「ぴちゃ ちゃっちゃ」「とろん とろ」「ぷかぷかどんどん」「るらるらるら」「ちいたかたったったっ」というオノマトペの連続が特徴的です。これらは子どもたちが大喜びするフレーズなので、ここだけ抑えておけばOKです。
参考:歌詞と発音の確認はこちら(歌ネット)
歌ネット「アイスクリームのうた」高尾直樹・田中真弓 歌詞ページ(振り仮名付き)
アイスクリームの歌の歌詞が生まれた昭和35年の背景
この歌が生まれた1960年(昭和35年)は、日本のアイスクリーム産業において大きな転換期でした。それまでアイスクリームは家庭では気軽に食べられない「特別なもの」でしたが、この年に「ホームランバー」が1本10円(現在の価値で60円程度)で発売され、大衆化が一気に加速した年です。つまりこの歌は、「ついにアイスが誰でも食べられる時代になった!」という当時の子どもたちの喜びと興奮を詩にした作品なのです。
歌詞の冒頭「おとぎばなしのおうじでも むかしはとても たべられない」というフレーズは、そのままアイスクリームの歴史を反映しています。実際、現代のような滑らかで濃厚なアイスクリームの原型は16〜17世紀ごろのヨーロッパで誕生しており、当時は貴族・王族でさえ気軽には食べられなかったとされています。
作詞者の佐藤義美(さとうよしみ)は「犬のおまわりさん」でも知られる児童文学者で、早稲田大学高等学院では詩人・金子みすずの1年先輩にあたります。作曲者の服部公一は、プロデューサー・阪田寛夫の依頼でスウィング・ジャズ風に曲を書き下ろしました。意外ですね。
この童謡はラジオ番組用に作られたのに、テレビ時代のNHKで大ヒットするというユニークな経緯があります。また、服部公一はのちの1965年に「マーチング・マーチ」(阪田寛夫作詞)を作曲しており、その有名な「チッタカター」フレーズは、アイスクリームのうたの「ちいたかたったったっ」からヒントを得た可能性が高いとされています。一曲の歌詞が次の名曲の一部に影響を与えていた、ということですね。
参考:楽曲の詳しい歴史や背景が確認できます
世界の民謡・童謡「アイスクリームの歌 NHK みんなのうた 歌詞・背景解説」
アイスクリームの歌の歌詞に仕込まれた3つの驚きレトリック
「アイスクリームのうた」の歌詞は、一見すると子ども向けのシンプルな内容に見えます。ところが、歌詞を詩として丁寧に読み解くと、見事なレトリック(言葉の技法)が複数仕掛けられています。これを理解しておくと、保育での読み聞かせや言葉遊びに深みが生まれます。
① 倒置と反復でアイスを「王者」にする
「おとぎばなしのおうじでも むかしはとても たべられない」という部分は、倒置的な構造になっています。読者は「おうじでも食べられないものって何?」という疑問を抱き、「アイスクリーム アイスクリーム」という反復で答える仕組みです。「アイスクリーム」を2回繰り返すことで、その特別感と存在感がぐっと高まります。
② 「めしあがる」という意図的な敬語の誤用
「ぼくは おうじではないけれど アイスクリームをめしあがる」という一節は、文法的には誤りです。「めしあがる(召し上がる)」は食べるの尊敬語であり、本来は自分自身には使いません。ところが作詞者はあえてこの誤用を使っています。これには3つの効果があります。まず、子どもらしいユーモアと茶目っ気が生まれること。次に、王子様に使う言葉を自分に使うことで「王子以上のことができている」という優越感を示せること。そして「アイスを食べられる喜びの大きさ」が誇張して伝わること、です。つまり文法的な誤りが詩的な効果を生み出しているのです。これは国語の授業素材としても注目されており、小学校の投げ込み教材に使われた実績もあります。
③ オノマトペで「食べる体験」を音に変える
「ぴちゃ ちゃっちゃ」「とろん とろ」「ぷかぷかどんどん」「るらるらるら」「ちいたかたったったっ」というオノマトペの連続は、アイスを食べる感覚を聴覚で再現する試みです。
| オノマトペ | イメージする楽器・感覚 |
|---|---|
| ぷかぷかどんどん | ラッパ+大太鼓のような冷たさの衝撃 |
| るらるらるら | クラリネットのような軽やかな甘さ |
| ちいたかたったったっ | スネアドラムのロールのような最高潮の喜び |
「のどをおんがくたいがとおります」という表現は「食べるとのどに音楽隊が通る」という隠喩(比喩)であり、アイスを食べる体験がオーケストラのように多彩で豊かであることを示しています。このような言語表現を子どもが繰り返し歌うことは、語彙感覚と表現力の育成につながります。
参考:レトリックの詳細な解説が読めます
国語note「小学校国語の投げ込み教材に!童謡アイスクリームのうたの教材研究」
アイスクリームの歌の歌詞を使った年齢別の保育活用術
「アイスクリームのうた」は2歳児から5歳児まで幅広く活用できる歌です。ただし、年齢によって「ねらい」と「導入の仕方」を変えることが大切です。年齢別に整理すると次のようになります。
- 🍓 2歳児:身近な食べ物への親しみを育てながら、音やリズムを楽しむことがねらいです。「アイス食べたことある?」という会話から自然に導入しましょう。繰り返しのフレーズを先生が大げさに表情を変えながら歌うと、子どもたちが真似し始めます。
- 🍋 3歳児:「つめたい」という感覚を身体で表現することがねらいです。「このうた、”つめたい”って歌うんだけど、どんな気持ちになるかな?」と問いかけてから始めると、身体表現へとつながります。体をぎゅっと縮めるような動きを加えるのが効果的です。
- 🍇 4歳児:アイスの種類や味を自由に想像する言葉遊びへと発展できます。「どんなアイスが好き?歌に出てくるアイスは何味かな?」と想像力を引き出してから歌うことで、歌詞への関わりが深まります。
- 🍎 5歳児:「みんなでオリジナルのアイスのうたを作ってみよう」と創作あそびへと発展させられます。オノマトペをアレンジして「自分だけの食べ物の歌」を考える活動は、創作意欲と表現力を大きく育てます。
2歳から楽しめるのが基本です。特に「ぴちゃ ちゃっちゃ」「とろん とろ」などのオノマトペは、発音が楽しく、子どもたちが自然と声を出したくなります。これが言語習得においてアウトプットの練習になっています。言語能力の向上には、インプット(聞く)とアウトプット(歌う・しゃべる)の両方が必要ですが、この歌はその両方を同時に自然な形で提供できます。
振り付けについては、アイスをスプーンですくう動作や、「つめたい!」と体を縮める動作など、歌詞と連動した動きが子どもたちに大好評です。先生自身が笑顔で大げさに「つめたさ」を表現することが、クラス全体の表情を豊かにするコツです。これは使えそうです。
参考:年齢別ねらいと振り付きの実演動画はこちら
ほいくnote「アイスクリームのうた|まな&ゆうによる振り付き動画」
アイスクリームの歌の歌詞と保育士が知っておきたい著作権の注意点
「アイスクリームのうた」の歌詞をひらがなで印刷して配布したり、ウェブサイトに全文掲載したりすることには、著作権上の注意が必要です。この楽曲は1960年の作品ですが、作詞者・佐藤義美は1985年に没しており、著作権の保護期間(死後70年)はまだ満了していません。つまり現時点では著作権保護の対象です。
保育の現場では、次のような場面がよくあります。
- 📄 園内での歌詞カードの配布・掲示:基本的にはJASRACへの申請と手続きが必要ですが、非営利かつ入場料を取らない保育活動内での使用は著作権法38条の範囲内とされる場合があります。ただし、園内掲示物として不特定多数が閲覧できる形での歌詞全文の掲示は複製権の対象となります。
- 🎥 発表会の録画・DVD配布:これは著作隣接権の問題が発生します。発表会の動画を保護者に配布する場合、使用楽曲の申請が必要となる場合があります。
- 🌐 園のウェブサイトへの歌詞全文掲載:これは著作権侵害に該当するリスクが高く、注意が必要です。
保育現場での著作権対応が不明な場合は、JASRACの公式窓口(https://www.jasrac.or.jp/)に確認するのが確実です。一方、歌詞を子どもと一緒に口頭で歌うだけであれば、通常の保育活動として問題ありません。著作権に注意すれば大丈夫です。
なお、園だよりや壁面掲示などで歌詞の一部を引用する場合は、出典(作詞者名・作曲者名・曲名)を明記した上で最小限のフレーズに留めることが推奨されています。「ぷかぷかどんどん つめたいね」など一節だけ紹介する形であれば、著作物の趣旨を変えない引用として許容される場合があります。
参考:保育での音楽著作権の基本的な考え方はこちら
パステルIT新聞「JASRACのWebサイトで学ぶ 音楽著作権の基本知識」
アイスクリームの歌の歌詞を保育の食育や季節行事とつなぐ独自活用法
「アイスクリームのうた」は、夏(6〜8月)の季節行事や食育活動との組み合わせで、さらに保育効果を高められます。単に歌って終わりにしない活用法を紹介します。
食育活動との連動
歌詞の冒頭「おとぎばなしのおうじでも むかしはとても たべられない」というフレーズは、食育の切り口になります。「昔はアイスを食べられなかった」という事実から、「なぜ今はアイスが食べられるの?」という子どもの疑問を引き出し、冷凍庫や電気の話につなげることができます。4〜5歳の子どもには「アイスはどうやって作るの?」という制作体験(氷と塩を使った手作りアイス体験)との連動も非常に効果的です。
季節の移り変わりと歌のカレンダー活用
この歌は夏のうたとして最適ですが、保育士として意識してほしいのは「いつ導入するか」です。暑さを感じ始める6月中旬から取り入れると、子どもたちが歌詞の「つめたいね」に実感を持てます。逆に、まだ肌寒い5月や、秋以降に歌うと歌詞の感覚的なリアリティが薄れやすくなります。季節感と歌詞の内容を一致させることが、歌への没入感を高めるポイントです。
「違うフルーツで歌ってみよう」アレンジ遊び
歌詞を少しアレンジして「アイスクリーム」を別の食べ物に変える創作あそびは、4〜5歳児の言葉遊びとして大変人気があります。例えば「すいか すいか」「ぼくはおうさまではないけれど すいかをめしあがる」のようにアレンジするだけで、子どもたちが大笑いします。オノマトペも一緒に変えてみる(「ぱりぱりぱりぱり あまいね」など)と、さらに創作活動が広がります。このような言葉遊びは、子どもの言語感覚と創造力を同時に育てます。
手遊びとの組み合わせ
「アイスクリームのうた」は振り付きで歌うとより楽しくなります。
- 🥄 スプーンですくう動作(両手でスプーンを持つ真似)
- 🧊 「つめたいね」で体をぶるぶる震わせる動作
- 😋 「おいしいね」でほっぺに手を当ててにっこりする動作
- 🎺 「のどをおんがくたいが」でラッパを吹く真似
これらの動作を組み合わせると、歌詞と身体表現がリンクしたリズム遊びになります。オリジナルの動きを子どもたちに考えてもらうと、さらに主体的な活動になります。手先の動きと声の出し方を同時に使う手遊びは、脳の広い範囲を刺激するため、発達支援の観点からも注目されています。
参考:手遊びが子どもの発達にもたらす効果についての解説
保育士求人「手遊びの効果ってスゴイ!〜子どもの心と体を育む活用のコツ〜」

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