お餅つきの歌の歌詞と由来・年齢別の使い方まとめ
「お餅つきの歌は1曲しかない」と思っている保育士さん、実は5曲以上バリエーションがあって選び方を間違えると子どもが覚えられないまま行事が終わります。
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お餅つきの歌の歌詞【代表3曲の全文】を保育士向けに解説
保育現場で「お餅つきの歌」と呼ばれる曲は、じつは1つではありません。大きく分けると、童謡として広く歌われている作詞・作曲者のある曲と、作者不詳のわらべうたの2系統があり、それぞれ歌詞の世界観もテンポも異なります。どの曲を選ぶかによって、子どもたちの反応も変わってきます。
保育園・幼稚園でもっともよく歌われる童謡のひとつがこちらです。「めだかの学校」「ちいさい秋みつけた」を手がけた中田喜直が作曲した軽快なメロディーで、歌詞はこのような内容です。
| 番 | 歌詞 |
|---|---|
| 1番 | もちつき ぺったんこ それつけ ぺったんこ ついたら のばして のしもち ぺったんこ |
| 2番 | もちつき ぺったんこ それつけ ぺったんこ ついたら まるめて あんもち ぺったんこ |
「のしもち」「あんもち」という具体的な言葉が1番・2番に登場するのが特徴です。子どもたちが実際のお餅の形をイメージしやすい構造になっています。
②「もちつき」(作詞:天野蝶/作曲:一宮道子)
こちらも保育施設で長年親しまれている曲です。「ぺったんこ それ ぺったんこ」という歌い出しで、よりシンプルなくり返し構造が特徴です。
| パート | 歌詞 |
|---|---|
| 主旋律 | ぺったんこ それ ぺったんこ お餅をつきましょう ぺったんこ ぺったんこ それ ぺったんこ |
| くり返し | ぺったん ぺったん ぺったんこ |
歌詞が短くシンプルなため、2歳児クラスや乳児クラスに導入しやすいのが強みです。
③「十五夜さんのもちつき」(わらべうた・作者不詳)
秋のお月見の時期に使われる伝統的なわらべうたです。歌詞はこのようになっています。
| 歌詞 |
|---|
| 十五夜さんのもちつきは トーン トーン トッテッタ トーン トーン トッテッタ トッテ トッテ トッテッタ |
| おっこねた おっこねた おっこね おっこね おっこねた |
| とっついた とっついた とっつい とっつい とっついた |
| シャーン シャーン シャンシャンシャン シャーン シャーン シャンシャンシャン |
| トッテ トッテ トッテッタ |
「おっこねた」はこねる動作、「とっついた」はついた後の餅を取り出す動作を表しています。擬音語が豊富で、2人組の手遊びとしてリズムゲーム感覚で楽しめます。
なお、「十五夜さんのもちつき」は替え歌の文化が強く残っており、「お正月のもちつきは」「三月三日のもちつきは」と季節に合わせてアレンジされています。これが原則です。
参考:わらべうたの歌詞全文と由来をまとめたページ
お餅つきの歌の歌詞が持つ由来と保育での活かし方
「ぺったんこ」という言葉は、子どもにとって音の響きが楽しいだけでなく、杵が餅米に打ち込まれる実際の音を表した擬音語です。この背景を知っておくと、保育での導入がぐっと深まります。
餅つきの由来は古代中国にさかのぼります。稲の収穫に感謝し、来年の豊作を祈る儀式として生まれ、弥生時代に日本へ伝わったとされています。日本では「稲作信仰」が根強く、稲には「穀霊(こくれい)」が宿ると考えられてきました。神聖な米をさらについて固めた餅は「生命力の結晶」とされ、お祝い事や特別な日のハレの食として扱われてきたのです。
保育園での餅つきは12月上旬から中旬が最適時期です。「寒い時期に戸外で身体を強くする」という意味に加え、「正月準備として餅をつく」という古来の習慣が由来となっています。
つまり、歌詞の「ぺったんこ」という一言の中に、日本人が大切にしてきた稲作信仰と家族・地域のつながりが凝縮されているということです。子どもたちに歌を教えるとき、「このぺったんこはね、おもちをつく音なんだよ」「みんなが力を合わせてつくのよ」と一言添えるだけで、文化的な理解が育まれていきます。
🍡 歌詞の言葉に注目するポイント
- 「ぺったんこ」→ 杵が臼の餅に打ち込まれる実際の音
- 「のしもち」「あんもち」→ 子どもが具体的な食べ物をイメージできる言葉
- 「おっこねた」→ こねる動作を擬音化した表現
- 「とっついた」→ ついた餅を取り出す「返し手」の動作
- 「シャンシャンシャン」→ 完成した餅を伸ばすときの音、あるいは祝いの鈴の音
歌詞一つひとつが餅つきの工程と対応しているため、行事の前後に歌を使うと食育的な効果も期待できます。これは使えそうです。
参考:餅つきの由来や鏡餅・お年玉との関係を詳しく解説しているページ
童謡「もちつき」より、餅つきの由来とお正月の「神・餅・お年玉」の関係 ー ひまわりの童謡・唱歌
お餅つきの歌の手遊び・振り付けを年齢別に使い分けるコツ
お餅つきの歌は、年齢によって使い方を変えることが大切です。同じ歌でも振り付けのレベルや導入の工夫次第で、0歳児から5歳児まで幅広く活用できます。
乳児クラス(0歳・1歳・2歳)向け:「もちつき(天野蝶作詞)」がおすすめ
「ぺったんこ それ ぺったんこ」は歌詞がシンプルで短く、くり返しが多いため乳児クラスに適しています。0歳児は保育士が抱っこやひざの上でゆっくり手をたたかせてあげるふれあい遊びとして使えます。1歳児なら「ぺったん」のリズムに合わせて自分で手をたたく模倣遊びへ発展します。2歳児では片手を「臼」、もう片手を「杵」に見立てて振り下ろす動作を楽しめるようになります。
幼児クラス(3歳・4歳)向け:「十五夜さんのもちつき」がおすすめ
2人組で向かい合い、1人が「臼役」でテンポよく手拍子を打ち、もう1人が「杵役」でその合間に手を差し入れるというリズムゲームです。1歳児から模倣は可能ですが、本格的な2人組遊びは3歳児から楽しめます。
| 年齢 | ねらい | 導入の工夫 |
|---|---|---|
| 1歳児 | 繰り返しのリズムで模倣力・集中力を育む | 保育士がひざの上で一緒に動作をしてみせる |
| 2歳児 | 両手を使った動きとリズム感を養う | 「うさぎさんがもちをついてるよ」とイメージを促す |
| 3歳児 | 季節や行事への関心を広げる | 「今日は満月!」と行事とつなげた導入にする |
| 4歳児 | 友達とリズムを合わせて協調性を高める | 「どんな味かな?」と想像をふくらませる導入で意欲を引き出す |
年長クラス(5歳)向け:「もちつき(小林純一作詞)」で本格的な役割分担
5歳児クラスでは「ついた後にのしもちにする」「あんもちにする」という歌詞の内容を踏まえて、グループで「つく役」「返す役」「のす役」に分かれる劇的な表現あそびへ発展させることができます。歌詞に複数の工程が含まれているため、協働学習的なねらいにもつながります。
振り付けを工夫する上で注意したいのがテンポの調整です。最初はゆっくり歌って動作を覚えさせ、慣れてきたら少しずつ速くしていくと難易度が上がり、子どもたちが夢中になります。これが基本です。
参考:「十五夜さんのもちつき」の年齢別ねらいと導入方法の詳細
十五夜さんのもちつき|まな&ゆうによる振り付き動画 ー ほいくnote
お餅つきの歌の歌詞を行事・食育と連動させる独自アイデア
保育士として「お餅つきの歌」を単なる季節の歌で終わらせてしまうのはもったいない考え方です。歌詞の内容を実際の行事や食育と連動させることで、子どもたちの学びが何倍にも深まります。これは知っていると得する視点です。
歌詞カードを活用した「見える化」の実践
「もちつき(小林純一作詞)」の歌詞には「のしもち」「あんもち」という具体的な言葉が出てきます。これらをイラストカードにして歌いながら見せることで、言語と食体験が結びつきやすくなります。実際に餅つき行事の後に「これがのしもちだよ」「あんもちはどれかな?」と問いかけると、子どもたちの理解が深まります。食育につながる意識は大切です。
「替え歌」で季節を通じて歌える工夫
「十五夜さんのもちつき」の替え歌文化を活かして、年間を通じた歌として組み込む方法もあります。
- 🍂 秋(9月〜10月):「十五夜さんのもちつきは」→お月見の導入に
- ❄️ 冬(12月〜1月):「お正月のもちつきは」→餅つき行事・お正月の導入に
- 🌸 春(3月):「三月三日のもちつきは」→ひな祭りの導入に
同じメロディーで替え歌するだけで、年間を通じた行事の導入ソングとして活用できます。子どもたちも「あ、この歌知ってる!」という安心感から行事に入りやすくなります。
保護者と共有する「家庭連携メモ」への活用
お便りやクラスだよりに「今月はこの歌を歌っています」と歌詞を掲載し、意味や由来を一言添えて伝えると、家庭でも歌が続きやすくなります。「ぺったんこの音はね、杵が餅に当たる音なんだって」と親子で話すきっかけができ、保育との接続が生まれます。保護者との連携が子どもの学びを支えます。
参考:HoiClueによる保育の手遊びアイデア集
もちつき手あそび・2人で楽しむ手遊びの詳細解説 ー HoiClue(ほいくる)
お餅つきの歌を使う行事で保育士が注意すべき安全管理
お餅つきの歌を活かした餅つき行事は、子どもたちに喜ばれる一方で、安全管理を怠ると重大な事故につながるリスクがあります。厳しいところですが、これだけは押さえておかなければなりません。
誤嚥・窒息リスクへの対応
東京消防庁のデータによると、年末年始に餅が喉に詰まる事故が集中しています。特に乳幼児は咀嚼・嚥下機能が未発達なため、消費者庁は「1〜2歳児には餅を提供しない」よう強く呼びかけています。保育施設での試食は「小さく切り分けた小指の先ほどのサイズ」にし、必ず保育士が見守りながら「よく噛んでね」と声かけを続けることが原則です。
実際、餅を使った保育行事について提供方法を再検討した園の事例も報告されており、「歌と手遊びで楽しみ、試食は別のメニューに切り替える」という選択肢も現実的です。歌だけで行事の雰囲気を十分に作れることを覚えておけばOKです。
参考:食品による子どもの窒息・誤嚥事故防止に関する公的情報
杵・臼の安全な体験のための役割分担
杵は重く、つきたての餅は高温です。子どもが杵を持つ際は、次の役割分担が有効です。
- 🦺 補助担当:子どもの横で杵を一緒に持つ大人
- 🧤 衛生管理担当:マスク・手袋着用で餅の成形を行う大人
- 🔥 火の元担当:蒸し器の管理専任の大人
- 👀 見守り担当:子どもが臼に近づきすぎないよう誘導する大人
保護者参加型の行事であれば、事前に「補助をお願いしたいこと」「子どもから目を離さないこと」を書面で伝えておくと、当日の混乱を防げます。
衛生管理のチェックポイント
餅は傷みやすい食品です。作業前の手洗い・消毒・マスク着用を参加者全員に徹底します。つきたての餅は直接素手で触れず、使い捨て手袋か清潔なラップを使って成形するのが安全です。子どもたちにも「お餅を触る前に手を洗おうね」と習慣づけると、食育的な意識にもつながります。衛生管理が条件です。
こうした準備を丁寧に整えることで、お餅つきの歌を歌いながら安全に楽しめる行事が実現できます。どうしても自園での準備に不安がある場合は、道具の搬入から進行・後片づけまで一括対応してくれる出張餅つきサービスを利用する方法もあります。保育園・幼稚園での実績が豊富な業者に依頼することで、保育士は子どもたちの見守りに集中できます。
参考:保育園での餅つき行事の安全管理と当日の流れを詳しく解説
保育園で餅つきイベントを開催!子どもたちと安全に楽しむために ー 開運出張もちつき隊

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