たいそうのおにいさん歌で保育が変わる!歴代と活用術

たいそうのおにいさんの歌を保育士が使いこなす完全ガイド

振付が完璧でなくても、保育士が楽しんでいる姿だけで子どもは体操に夢中になります。

この記事でわかること
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歴代たいそうのおにいさんと代表曲

初代・砂川啓介から現在の佐久本和夢まで13人の軌跡と、各時代を彩った体操曲をまとめて紹介します。

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年齢別おすすめ体操曲の選び方

乳児〜5歳児まで、発達段階に合った曲の選び方と保育現場での活用ポイントを解説します。

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よしお兄さん直伝!振付指導のコツ

14年間歴代最長を誇るよしお兄さん(小林よしひさ)が保育士向けに伝授した、苦手でも使えるプロの体操指導術を紹介します。

たいそうのおにいさんの歌と歴代お兄さん一覧

 

おかあさんといっしょ」のたいそうのおにいさんは、1961年の番組開始以来、現在まで13人が就任してきました。それぞれの時代に子どもたちの心をつかむ体操曲が生まれ、保育現場にも大きな影響を与え続けています。

以下に歴代のたいそうのおにいさんと担当した代表的な体操曲をまとめました。

代数 お名前 就任期間 代表体操曲
初代 砂川啓介 1961〜1969年 元気に一、二
2代目 佐久間俊直 1963〜1967年 おもちゃのラッパ
3代目 岡田祥造 1967〜1969年 元気に一、二
4代目 向井忠義 1969〜1973年 ジャンポンポン
5代目 小西幸男 1969〜1971年 ジャンポンポン
6代目 輪島直幸 1971〜1978年 地球をどんどん
7代目 川原洋一郎 1973〜1974年 ジャンポンポン
8代目 瀬戸口清文 1974〜1987年 コケコッコたいそう、ぞうさんのあくび
9代目 天野勝弘 1987〜1993年 ぞうさんのあくび
10代目 佐藤弘道(ひろみちお兄さん) 1993〜2005年 あ・い・うー
11代目 小林よしひさ(よしお兄さん 2005〜2019年 ぱわわぷたいそう、ブンバ・ボーン
12代目 福尾誠(まことお兄さん) 2019〜2023年 からだ☆ダンダン
13代目 佐久本和夢(かずむお兄さん) 2023年〜現在 からだ☆ダンダン

初代お兄さんが就任した1961年から数えると、65年以上の歴史があります。長い歴史ですね。

特に保育士に人気が高い曲として挙がるのが、ひろみちお兄さん(佐藤弘道)の「あ・い・うー」、よしお兄さん(小林よしひさ)の「ぱわわぷたいそう」や「ブンバ・ボーン!」、そして現在も多くの園で踊られている「からだ☆ダンダン」です。これらの曲は子どもが動きをイメージしやすい歌詞と、緩急のある振付が特徴で、保育室での毎日の体操から運動会まで幅広く活用されています。

なお、8代目の瀬戸口清文さんは13年間という在任期間で就任中に最も多くの体操曲(5曲以上)を担当しましたが、2018年3月に逝去されています。瀬戸口さんはその後も「いないいないばあ」などの体操指導に携わっており、保育の世界への貢献は今も語り継がれています。

参考:たいそうのおにいさんの歴代一覧と体操曲の詳細については、以下のページが参考になります。

たいそうのおにいさん(Wikipedia)

たいそうのおにいさんの歌を年齢別に選ぶポイント

体操曲は「子どもが知っていそうな曲」を選べばいい、と思っていませんか。それだけでは不十分です。

発達段階に合わない曲を選んでしまうと、子どもたちが動けずに途中で飽きてしまったり、先生だけが一人で踊るという状況になりがちです。保育で体操曲を選ぶときは「年齢との相性」「動きの難易度」「曲の長さ」の3点を必ずチェックすることが原則です。

具体的な選び方のポイントをまとめると以下の通りです。

  • 🍼 乳児(0歳〜):音のリズムに反応できる時期。先生が抱っこしながら歌ってあげるスタイルがベスト。ゆったりしたテンポで音の変化があるものを選びましょう。
  • 👶 1歳児:歩き始め、シンプルな動きを繰り返せる。「どうぶつたいそう1・2・3」のような動物になりきる曲が大人気。同じ動きを何度も繰り返すものが向いています。
  • 🐸 2〜3歳児:足腰がしっかりしてジャンプや転がりもできる時期。「かえるのたいそう」「バナナくん体操」のようにストーリー性のある曲が盛り上がります。
  • 🌟 4〜5歳児:複雑な振付や友達と合わせる動きにも挑戦できます。「ブンバ・ボーン!」「からだ☆ダンダン」など、緩急のある曲がやる気を引き出します。

曲の長さについては、3分以内が基本です。特に2歳以下の子どもは集中力が続かないため、2分前後の曲が現場では扱いやすいとされています。よしお兄さんも「どれほど長くても3分まで」と保育士向けセミナーで語っていました。これは覚えておいて損はありません。

また、たいそうのおにいさんが監修・担当した曲は、子どもの発達を踏まえたうえで振付が設計されているという強みがあります。振付の根拠が明確なので、保護者に説明するときにも「NHKの専門家が監修した体操です」と伝えられる安心感があります。つまり信頼性が一段高いということですね。

参考:年齢別の体操曲の選び方について、詳しくはこちらも参考になります。

【年齢別】保育園の体操人気曲30選!ねらいや選び方も解説(マイナビ保育士)

よしお兄さん直伝!たいそうのおにいさんの歌の指導コツ

「体操が苦手」「振付を覚えられない」という保育士は少なくありません。でも実は、よしお兄さん(小林よしひさ)自身も、もともと人前に出るのが苦手だったと明かしています。

よしお兄さんが2023年に保育者向けWebセミナーで伝えた指導ポイントは、現場ですぐに使えるものばかりです。歴代最長の14年間という実績に裏付けられた言葉は重みが違います。

以下のポイントが特に役立ちます。

  • 🎭 「なりきる」戦略を使う:子どもたちの前に立つときは「体操のお兄さん・お姉さんを演じる」という感覚を持つことで、緊張が和らぎます。「別のキャラクターになる」意識を持つだけで、動きが大きくなり子どもの反応も変わります。
  • ✂️ 振付は「間引く」でOK:難しい部分は思い切って省略していい、というのがプロのアドバイスです。サビだけフルで覚えて、AメロとBメロは足元のステップだけにするという割り切りが、実は子どもにとっても見やすくなります。
  • 🏃 「走る」だけでも立派な振付:よしお兄さんが0〜5歳向けに最もすすめる動きは「走ること」です。年齢を問わず取り入れやすく、子どもも自然に参加しやすいという利点があります。2歳以上なら「ジャンプ」も加えると盛り上がります。
  • 🎶 曲を分割して教える:最初から全部見せるのではなく、サビ→Aメロ→Bメロと分割して少しずつ覚えてもらう方が子どもの習得が早くなります。「できた!」という達成感が次へのモチベーションになります。

保育士自身が楽しんでいる姿を見せることが何より大切です。これが条件です。子どもたちは先生の表情や動きを鏡のように真似しています。完璧な振付よりも、先生の笑顔と全力の動きの方が、子どもの心に火をつけます。

参考:よしお兄さんによる体操指導のポイントが詳しく掲載されています。

よしお兄さん直伝!プロが教える体操指導のポイントとは(ほいくis)

たいそうのおにいさんの歌が保育に与える発達的意義

「子どもが楽しく踊れればいい」だけで体操曲を選んでいる保育士は、実はもったいない選び方をしているかもしれません。

たいそうのおにいさんが関わる体操曲には、子どもの発達を総合的に促す設計が組み込まれています。身体を動かすだけでなく、言葉・リズム感・協調性・感情表現といった複数の力を同時に育てる仕掛けがあるのです。これは使えそうですね。

具体的には以下の点が挙げられます。

  • 🧠 脳への刺激:音楽に合わせて身体を動かすことで、左脳(言語・論理)と右脳(感覚・創造)の両方が活性化します。毎日10分程度の体操でも、継続することで集中力の向上につながるとされています。
  • 💬 言語発達との連動:「あ・い・うー」や「ブンバ・ボーン!」のように擬音語・擬態語が多い体操曲は、言葉の音を楽しみながら語彙を増やすきっかけになります。特に2〜3歳の言語爆発期には効果的です。
  • 🤝 社会性の育ち:みんなで同じ動きをそろえる体験は、「合わせる楽しさ」を身をもって学ぶ機会です。集団生活の土台となる協調性が自然に育まれます。
  • ❤️ 感情表現の豊かさ:「ぱわわぷたいそう」のように強弱・緩急がある曲は、感情を身体で表現する力を引き出します。内向的な子どもが、体操をきっかけに感情表現が豊かになるケースも保育現場では多く報告されています。

神奈川県では、10代目たいそうのおにいさん・佐藤弘道さんが監修した「キラキラ体操」を幼児・児童向けの公式コンテンツとして公開し、保育・スポーツ指導の現場で幅広く活用されています。行政もその教育効果を認めているということですね。

参考:元NHK体操のお兄さん・佐藤弘道氏監修の幼児向け体操の情報はこちら。

「かながわ体力つくり キラキラ体操」動画(神奈川県ホームページ)

【保育士目線で考える】たいそうのおにいさんの歌に隠れた”使いこなしの差”

同じ曲を使っているのに、ある先生のクラスでは子どもが喜んで踊り、別のクラスでは座って眺めるだけ——この差はどこから生まれるのでしょうか。

答えはシンプルです。「導入の仕方」と「先生自身のテンション」の2点が、体操の成功率を大きく左右しています。曲や振付そのものは関係ありません。

特に意識してほしい「使いこなしの差」を生む3つのポイントを紹介します。

  • 🌅 毎日同じ時間に同じ曲を流す:習慣化のパワーは絶大です。「この音楽が流れたら体操の時間」という体内時計が子どもに育つと、先生が「さあ体操しましょう」と言わなくても自然に集まってきます。3〜4週間で効果が出るケースが多いです。
  • 🎬 「最初の8カウント」に全力を注ぐ:曲のイントロや最初の動きで子どもの目を引けるかどうかが、参加率を決めます。最初の8カウントだけ特に大げさに、全力で動いてみましょう。子どもは「あ、面白そう!」と感じたら自然についてきます。
  • 🎁 「参加しない子」を無理に誘わない:体操に参加しない子には「やりたくなったらおいで」と声をかけてそのまま進める方が、結果的に全員参加につながりやすいです。無理に誘うと体操そのものへの嫌悪感が生まれてしまいます。音楽の再生ボタンを押す係など、体操以外の形で関わる機会を作るのも有効な対策です。

よしお兄さんが「集中できていない子がいても、別の形で関わる機会を作ればいい」と語っていたように、保育における体操は「全員が同じ動きを完璧にすること」が目的ではありません。「体を動かす楽しさ・表現する喜びを感じてもらうこと」が原則です。

また、毎月の体操曲を固定しすぎると子どもが飽きることがあります。「おかあさんといっしょ」が毎年4月に体操曲をリニューアルするように、保育現場でも季節や行事に合わせて曲を変えることで、子どもの気持ちのリフレッシュにつながります。

現在は歴代のたいそうのおにいさんが関わった曲やオリジナル体操を収録した保育向けCD・配信サービスも充実しています。保育向け音楽サービスや「NHKこどもパーク(Amazonプライムビデオ)」を活用すると、過去の「ぱわわぷたいそう」「ブンバ・ボーン!」など懐かしの体操も手軽に子どもたちと楽しめます。

参考:保育園・幼稚園でおすすめの体操と取り入れ方についての詳細はこちら。


【健康体操】朝だよ!ごぼう先生