英雄ポロネーズ楽譜を無料で入手する完全ガイド

英雄ポロネーズの楽譜を無料でダウンロードする方法と注意点

無料楽譜サイトで申し込んだだけなのに、毎月数千円の課金が続いていた——そんな落とし穴にはまった人が続出しています。

🎵 この記事でわかること
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無料で入手できる信頼サイト

IMSLP・Musopen・chopinfreemusicsheetなど、著作権クリアの楽譜が手に入るサイトを具体的に紹介します。

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課金トラップと著作権の注意点

MuseScoreの無料会員でダウンロードする際の落とし穴と、パブリックドメインの正しい理解を解説します。

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難易度と版の選び方

全音ピアノピースFランクの原曲から簡単アレンジ版まで、自分のレベルに合った楽譜の選び方を詳しく説明します。

英雄ポロネーズの楽譜が無料で手に入る理由——著作権とパブリックドメイン

 

ショパンが英雄ポロネーズ(Op.53)を作曲したのは1842年のことです。1849年に49歳で亡くなったショパンの著作権は、没後70年が経過した時点でパブリックドメインとなりました。つまり、現在は誰でも合法的に複製・印刷・配布ができる状態です。

これが基本です。

ただし、大切な注意点がひとつあります。著作権が切れているのは「ショパンが書いたオリジナルの楽曲」だけであり、現代の出版社が新たに校訂・編集した楽譜には、その校訂者や出版社の著作権が新たに生じています。たとえば、ヘンレ版やエキエル版(ナショナル・エディション)は近年の校訂版であるため、版そのものには著作権があります。つまり、「ショパンの曲はパブリックドメイン→どの楽譜も無料OK」という考え方は間違いです。

パブリックドメインの楽譜と、校訂版の有料楽譜はまったく別物と理解しておきましょう。

IMSLPに掲載されている英雄ポロネーズの楽譜の多くは、19世紀に出版されたパデレフスキ版やミクリ版など校訂者の権利が消滅したものか、著作権フリーで提供されている版です。これらは合法的に無料でダウンロードできます。ただし、IMSLPのサイト自体も「各ファイルがあなたの国でパブリックドメインかどうかを保証するものではない」と明記しており、国によって著作権の扱いが異なる場合があるため、利用前に一度確認することをおすすめします。

ピアノ曲事典でも英雄ポロネーズはパブリックドメインと明記されています。

ポロネーズ第6番「英雄」Op.53 著作権情報 — ピアノ曲事典

英雄ポロネーズの無料楽譜ダウンロードサイト3選——IMSLP・Musopen・chopinfreemusicsheet

代表的な無料楽譜サイトを3つご紹介します。それぞれ特徴が異なるため、目的に合わせて使い分けると便利です。

✅ ①IMSLP(International Music Score Library Project)

クラシック音楽の楽譜データベースとして世界最大級の規模を誇るサイトです。英雄ポロネーズのページには複数の版がまとめて掲載されており、PDFを直接ダウンロードできます。楽譜の品質も高く、初版に近い形で閲覧できる版も揃っています。登録不要で使えるため、手軽さは抜群です。

英雄ポロネーズのIMSLPページはこちら。

Polonaise in A-flat major, Op.53 — IMSLP 無料楽譜ページ

✅ ②Musopen

著作権フリーのクラシック音楽楽譜とMP3音源を提供するサイトです。英雄ポロネーズのPDFと音源をセットでダウンロードできる点が特徴的で、楽譜を見ながら演奏を確認したいときにも便利です。

✅ ③chopinfreemusicsheet(FC2サイト)

日本語で運営されているショパン専門の楽譜サイトです。英雄ポロネーズ(Op.53)のPDFが無料で配布されており、「保存も印刷も自由」と明記されています。ショパンピアノ奏法の校訂による楽譜が使われており、完成度が高いと評判です。楽譜動画(YouTube)とセットで確認できるのも大きな魅力です。

ショパン ポロネーズ曲集 無料楽譜一覧 — chopinfreemusicsheet

3つのサイトは無料で使えます。

ただし、いずれのサイトも印刷した楽譜を「商業目的で販売する」「無断で第三者に再配布する」といった行為は認められていません。個人練習や教育目的での使用に限る、という点は頭に入れておきましょう。

MuseScoreで英雄ポロネーズの楽譜を使うときの注意点——課金トラップを避ける方法

MuseScoreは世界中のユーザーが楽譜を投稿・共有するプラットフォームです。英雄ポロネーズの楽譜も多数掲載されており、閲覧は無料でできます。ここが重要なポイントです。

楽譜の「ダウンロード・印刷」に関しては、状況によって異なります。

MuseScoreの会員種別 ダウンロードできる楽譜
無料会員(Basic) パブリックドメイン・オリジナル作品のみ
有料会員(Pro) 著作権保護された曲を含む全楽譜

英雄ポロネーズ自体はパブリックドメインのため、原則として無料会員でもダウンロード可能です。ただし、MuseScoreに投稿されている楽譜はプロの校訂者ではなく一般ユーザーが作成したものが多いため、音の間違いや不自然な運指が含まれているケースがあります。

気をつけたいのが「課金への誘導」です。MuseScoreは楽譜ページの「ダウンロード」ボタンをクリックすると、無料トライアル登録を促す画面に移行します。この登録時にクレジットカード情報を入力すると、トライアル期間終了後に自動で月額プランに移行する仕組みになっています。実際にRedditやレビューサイトには「サインも同意もしていない3ヶ月のサブスクに勝手に登録されていた」という声も寄せられています。

これは痛い出費になります。

MuseScoreで楽譜を閲覧・利用したい場合は、まずIMSLPや上記の専門サイトで目的の版が入手できないかを先に確認するのが得策です。どうしてもMuseScoreで使いたい楽譜がある場合は、トライアル登録後のキャンセル手続きを忘れずに行いましょう。

英雄ポロネーズの難易度と楽譜の版の違い——全音Fランクからアレンジ版まで

英雄ポロネーズの難易度は「全音ピアノピース Fランク(最高ランク)」です。これはショパンの幻想即興曲(Dランク)や革命エチュード(Eランク)を上回る難易度に位置しており、ピアノ経験10年以上が一般的な目安とされています。

難所は一つではありません。

主な技術的難所を挙げると、序奏部の「右手4度の半音階+左手8度のスケール」、中間部の「左手オクターブ連打」(約37小節にわたって続く)、そして主旋律を4回繰り返しながら表情を変えていく「音楽的解釈の難しさ」の3つが代表的です。中でも中間部の左手オクターブ連打は、経験豊富な演奏者でも「脱力しないと手首を痛める」と口をそろえるほどのハードさです。

上級の曲というのが正直なところです。

とはいえ、現在は初級・中級向けのアレンジ版が多数存在します。よく知られているのが「ハ調アレンジ版」で、変イ長調(♭4つの調)から弾きやすいハ長調に移調されたものです。ぷりんと楽譜などの有料サービスで購入できるほか、YouTubeには初級向けの楽譜動画も公開されており、楽譜を見ながら練習することが可能です。

版の選び方については、以下の目安が参考になります。

  • 🎹 原曲を忠実に弾きたい上級者 → エキエル版(ナショナル・エディション)またはヘンレ版が定評あり(有料・各2,000〜3,500円程度)
  • 🎹 権威ある無料版が欲しい方 → IMSLPのパデレフスキ版またはミクリ版が安定
  • 🎹 初~中級の簡単アレンジが欲しい方 → ぷりんと楽譜の「ハ調アレンジ版(330円)」、または無料のYouTube楽譜動画

英雄ポロネーズのIMSLPリンクや各版の解説が詳しくまとめられている参考記事はこちらです。

【ショパン】英雄ポロネーズのimslpリンクや楽譜のおすすめをチェック! — music-largo.jp

英雄ポロネーズとはどんな曲か——保育士も知っておきたい曲の背景と構成

英雄ポロネーズは、ショパン32歳の1842年夏に、恋人ジョルジュ・サンドが所有するフランス・ノアンの別荘で作曲されました。正式名称はポロネーズ第6番変イ長調 Op.53といい、「英雄」という名称はショパン自身がつけたものではなく、後世に広まった通称です。ショパンは作品に標題をつけることを嫌っていたため、この点は少し意外かもしれません。

3拍子の舞曲です。

「ポロネーズ」とはフランス語で「ポーランド風の」を意味する宮廷舞踏音楽のジャンルで、ポーランドの民族精神を象徴する音楽形式です。ショパンが生きた時代、ポーランドはロシアに占領されており、亡命してパリに暮らすショパンは祖国に戻ることができませんでした。英雄ポロネーズには、そうした時代背景の中でショパンが抱いた愛国心と憂国の想いが込められています。

曲の構成は「複合三部形式(序奏―A’ABA―中間部―再現部―コーダ)」という起承転結が明快な形になっています。16小節を一つのブロックとして積み上げていく設計で、専門的な楽典の知識がなくても、聴いた瞬間に音楽の流れが理解できるのが特徴です。総演奏時間は約7分30秒というデータもあり、ピアノ独奏曲としては相当な迫力と長さを持っています。

誰でも1度聴いただけで魅力がわかる曲ですね。

保育士の先生がピアノ演奏力を高める目的でクラシック音楽を学ぶ際にも、英雄ポロネーズは「音楽の歴史的背景を知る教材」として非常に有益です。ショパンの生きた時代背景を子どもたちに伝えることはなかなかないとしても、音楽が生まれた背景を知ることで、演奏に込める表現力は格段に変わります。

英雄ポロネーズの構成や演奏上の注意点が細かく解説されているページは非常に参考になります。

ショパン『英雄ポロネーズ』解説・楽譜の版の違い — fchopin.net

保育士視点で考える英雄ポロネーズ楽譜活用の独自アドバイス——難曲をどう「使う」か

保育士にとって英雄ポロネーズを「弾きこなす」ことを目標にするのは、現実的ではないケースも多いです。現場で求められるピアノレベルは「バイエル修了程度」が目安とされており、英雄ポロネーズの全音Fランクとのギャップは非常に大きいと言わざるを得ません。

ただ、学ぶ意義はゼロではありません。

英雄ポロネーズを「弾く曲」ではなく「教材として聴かせる曲」として活用する視点があります。たとえば、ピアノ音楽の歴史や表現の幅を子どもたちに伝えるとき、圧倒的な迫力のある音楽の実例として紹介する使い方が考えられます。また、自分の演奏技術向上の目標曲として設定することで、ハノン・ツェルニー・ソナチネなど基礎練習のモチベーションを維持しやすくなるという声もあります。

目標設定は大事ですね。

さらに「英雄ポロネーズの主旋律の冒頭だけ弾けるようにする」という部分練習の考え方も実用的です。全曲を完成させることを目指さずに、最も有名なAテーマの最初の16小節だけを丁寧に練習するだけでも、大人のピアノ学習者として大きな達成感が得られます。楽譜の無料ダウンロードができるからこそ、手軽にトライできる環境は整っています。

初めて挑戦するなら無料楽譜で十分です。

難易度の高いピアノ曲の練習をサポートするサービスとして、最近は動画と楽譜がセットになったアプリやオンラインレッスンサービスが充実しています。たとえば「ピアノマーベル」のようなデジタル学習サービスでは、リズム練習・片手練習・テンポコントロールなど段階的な練習が可能で、独学でも取り組みやすい環境が整っています。独学で英雄ポロネーズに挑みたい場合は、まず無料サイトで楽譜を入手し、こうしたデジタルサービスと組み合わせるのが効率的です。

保育士に求められるピアノのレベルや練習法の参考として、以下のページも確認しておくと良いでしょう。


CD+楽譜集 珠玉のショパン名曲選 英雄ポロネーズ