延長保育の料金は何時から発生するか保育士が知るべき全知識
延長保育の料金が発生するタイミングを1分でも間違えると、保護者トラブルや月額数千円の徴収ミスに直結します。
延長保育の料金は何時から発生するか:認定区分別の基本ルール
「延長保育の料金は18時から」と一律に思い込んでいる保育士さんは少なくありません。しかし実際には、保護者が受けている認定区分によって料金が発生する時刻がまったく異なります。これが保護者説明ミスの最大の落とし穴です。
まず押さえるべきは、保育の認定区分が2種類あるという点です。就労時間が月120時間以上の場合は「保育標準時間(11時間)」の認定を受け、120時間未満の場合は「保育短時間(8時間)」の認定となります。この区分が、延長保育料の発生ラインを決定します。
| 認定区分 | 保育可能な時間帯の目安 | 延長保育料が発生するタイミング |
|---|---|---|
| 保育標準時間(11時間) | 例:7:00〜18:00 | 18:01以降(夕方)・7:00前(朝) |
| 保育短時間(8時間) | 例:8:30〜16:30 | 16:31以降(夕方)・8:30前(朝) |
つまり、標準時間の子どもが18時に帰れば料金はゼロです。しかし短時間認定の子どもが同じ18時まで在園していた場合、16:31から約1時間半分の延長保育料が発生しています。料金が発生するのが原則です。
保護者に「何時まで使えるか」を尋ねられた際、認定区分を確認せずに「18時まで大丈夫ですよ」と答えてしまうと、徴収漏れや保護者トラブルの原因になります。一度、入園書類や各児のファイルで認定区分を確認する習慣をつけておくと安心です。
参考リンク(保護者が持つ認定区分の概要と延長保育料の発生ルールについて)。
延長保育の料金の相場と月額・日額の計算方法
延長保育料には「国の一律規定がない」という事実は、保育士として保護者に説明する際に必ず知っておくべき知識です。料金は各自治体・各園が独自に設定できるため、隣の市と比べて倍以上の差が出るのは珍しくありません。
全国の主な料金事例を整理すると以下のとおりです。
- 📍 月額定額制の例(岡山市公立保育園):18:00〜19:00の1時間延長で月額2,500円。毎日使っても月2,500円の定額です。
- 📍 日額制の例(大阪市公立保育所):1時間延長で1日300円、2時間で600円、3時間で700円。月25日を超えると26日目は別単価が適用されます。
- 📍 段階制の例(福井市):16:01〜16:30(30分以内)は日額100円・月上限1,500円。16:31〜18:00は日額200円・月上限3,000円など、時間帯ごとに細かく設定されています。
- 📍 朝の延長保育(稲沢市の例):短時間認定で7:30〜8:00の朝延長は月額500円。夕方16:00〜17:00は月額1,000円と、朝と夕でそれぞれ別料金が設定されています。
月額定額制は「何日使っても同じ料金」なので保護者に安心感があります。日額制はライトユーザーに有利ですが、毎日使うと月額制より高くなることもあります。これは使えそうな知識です。
おやつ代についても注意が必要です。18時以降の延長保育を利用する場合、園によっておやつが提供されますが、その実費は無償化の対象外となり、別途請求されます。保護者から「なぜ別途請求があるのか」と尋ねられた際に、正確に答えられるよう整理しておきましょう。
参考リンク(大阪市公立保育所の延長保育料金体系の具体的な設定例)。
延長保育料の無償化との関係:保育士が保護者に伝えるべき注意点
幼保無償化は広く知られていますが、延長保育料は原則として無償化の対象外です。この点を保護者が誤解しているケースは非常に多く、保育士が正しく説明できないと「聞いていなかった」というトラブルに発展します。
2019年10月に始まった幼児教育・保育の無償化制度では、3〜5歳の保育料が無償になりました。0〜2歳は住民税非課税世帯のみが対象です。しかしこの無償化が対象とするのは「認定時間内の保育料」のみです。
- ✅ 無償化の対象:認定時間内の保育料(標準時間・短時間ともに認定枠内)
- ❌ 無償化の対象外:延長保育料・給食費(副食費)・行事費・通園費
つまり、保護者が「保育料が無料になった」と思っていても、延長保育を使えば毎月数百円〜数千円の実費が別途かかります。無償化対象外が条件です。
ただし、例外として延長保育料が助成される制度も一部あります。幼稚園に在籍し、自治体から「保育の必要性の認定」を受けた家庭には、保育料の無償化分(月額25,700円)に加えて月額最大11,300円までの助成が受けられるケースがあります。これは認定を受けた世帯限定の話なので混同しないよう注意が必要です。
保護者への説明で曖昧にならないために、入園面談や年度初めの保護者会で「延長保育料は別途かかります」と明示しておくことが、後々のクレーム防止につながります。
参考リンク(幼保無償化の対象範囲と延長保育料の扱いについての公式解説)。
延長保育の時間帯と保育士のシフト体制:朝番・夕番の実際
延長保育が「何時から何時まで」行われるかは、保育士自身の勤務シフトに直結します。現場の体制を正確に把握しておくことは、急な欠員対応や保護者への案内のためにも欠かせません。
一般的な認可保育園の開所時間は朝7時から夜19〜20時です。この中でシフトが組まれており、延長保育に対応するのは主に「遅番(夕番)」のシフトです。
- 🌅 早番(朝番):7:00〜16:00前後。開園作業と朝の延長保育(早朝保育)を担当します。
- ☀️ 中番:8:00〜17:00または9:00〜18:00前後。通常保育のメイン時間帯です。
- 🌙 遅番(夕番):10:00〜19:00または11:00〜20:00前後。夕方以降の延長保育を担当します。
こども家庭庁が定める延長保育事業の基準では、延長保育中に配置する保育士の数は原則2名以上とされています。子どもが1人だけであっても保育士1人では対応できないというルールです。これが配置の原則です。
ただし、朝夕の送迎が少ない時間帯については例外的に「保育士1名+子育て支援員など」の組み合わせでの対応が認められる場合もあります。自治体や施設の運営基準を確認する必要があります。
遅番シフトで延長保育を担当すると、保護者対応・子どものお迎えまでの見守り・終了後の片付けや記録入力と、業務が集中しやすい傾向があります。閉園直前の慌ただしさを経験した保育士なら、「定時退勤が難しい」と感じたことがある方も多いでしょう。残業が発生しやすい時間帯です。
参考リンク(保育士のシフト制勤務の仕組みと遅番の業務内容について)。
延長保育担当で保育士が気をつけたい残業・権利の話
延長保育の時間帯を担当する保育士にとって、「サービス残業」は決して他人事ではありません。厚生労働省の統計では保育士の平均残業時間は月3時間(1日あたり約9分)とされています。しかし現場の実感とは大きくかけ離れています。意外ですね。
2025年度公表の保育士平均月給27万7,200円をもとに計算すると、1時間あたりの残業代は次のようになります。
$$残業単価 = \frac{277{,}200円}{162時間} \times 1.25 \approx 2{,}139円$$
毎日1時間サービス残業をした場合、1か月で約4万2,780円、1年間では約51万3,360円の損失になります。東京ディズニーランドに毎月1回行ける金額を、まるまる失っているイメージです。
延長保育終了後の片付け・記録・翌日の準備など、「閉園後の業務」が残業代なしで当然視される現場は、残念ながら今でも珍しくありません。サービス残業は労働基準法第37条に違反する行為です。これが大原則です。
- 📌 未払い残業代は3年前までさかのぼって請求できます(労働基準法第115条)。
- 📌 自宅での指導案作成や壁面制作も、園から指示されたものは労働時間とみなされます(厚生労働省ガイドライン)。
- 📌 退勤時刻をメモ・自分宛メールで記録しておくことが、後の請求に有効な証拠になります。
延長保育を担当する夕番の保育士は特に、閉園後の業務が積み重なりやすいです。「先輩が帰らないから帰れない」という状況も、立派な残業として扱われるべき時間です。記録が条件です。
サービス残業が常態化している職場環境に限界を感じたら、保育専門の転職エージェント(保育士バンク!などの無料サービス)に相談し、残業ゼロ・ICT導入済みの職場に切り替えることも、現実的な選択肢の一つです。
参考リンク(保育士のサービス残業の実態と年間損失額の計算方法)。
【2026年版】保育士の残業実態!月平均3時間は嘘?年50万損する計算も|保育士バンク!

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