世界に一つだけの花の歌詞ひらがなを保育で使いこなす方法
歌詞をひらがなで掲示すると、著作権侵害で園全体がJASRACから請求を受けることがあります。
世界に一つだけの花の歌詞ひらがな全文と読み方ガイド
「世界に一つだけの花」は、作詞・作曲を槇原敬之(まきはらのりゆき)が手がけ、SMAPが歌った楽曲です。2003年3月5日にシングルリリースされ、累計出荷枚数が323万枚を超えたオリコン歴代シングルチャート3位という、まさに国民的な名曲です。
この歌を保育現場で子どもたちと歌うとき、「歌詞をひらがなで読みたい」という保育士さんの声は非常に多いです。特に年長クラスでひらがなを学び始めた5〜6歳の子どもたちにとって、ひらがな表記の歌詞カードは大きな助けになります。
以下に、歌詞のひらがな・ふりがな対応を整理します。漢字が多い部分を中心にひらがな読みを確認しておきましょう。
| 歌詞(原文) | ひらがな読み |
|---|---|
| 花屋の店先に並んだ | はなやの みせさきに ならんだ |
| いろんな花を見ていた | いろんな はなを みていた |
| ひとそれぞれ好みはあるけど | ひとそれぞれ このみは あるけど |
| どれもみんなきれいだね | どれも みんな きれいだね |
| この中で誰が一番だなんて | このなかで だれが いちばんだなんて |
| 争う事もしないで | あらそう ことも しないで |
| バケツの中誇らしげに | バケツの なか ほこらしげに |
| しゃんと胸を張っている | しゃんと むねを はっている |
| それなのに僕ら人間は | それなのに ぼくら にんげんは |
| どうしてこうも比べたがる? | どうして こうも くらべたがる? |
| 一人一人違うのに | ひとりひとり ちがうのに |
| その中で一番になりたがる? | そのなかで いちばんに なりたがる? |
| 世界に一つだけの花 | せかいに ひとつだけの はな |
| 一人一人違う種を持つ | ひとりひとり ちがう たねを もつ |
| その花を咲かせることだけに | その はなを さかせること だけに |
| 一生懸命になればいい | いっしょうけんめい に なればいい |
| 困ったように笑いながら | こまったように わらいながら |
| ずっと迷ってる人がいる | ずっと まよってる ひとが いる |
| 頑張って咲いた花はどれも | がんばって さいた はなは どれも |
| きれいだから仕方ないね | きれいだから しかたないね |
| 色とりどりの花束 | いろとりどりの はなたば |
| うれしそうな横顔 | うれしそうな よこがお |
| 誰も気づかないような場所で | だれも きづかないような ばしょで |
| 咲いていた花のように | さいていた はなの ように |
| 小さい花や大きな花 | ちいさい はなや おおきな はな |
| 一つとして同じものはないから | ひとつとして おなじものは ないから |
「一生懸命(いっしょうけんめい)」は子どもには少し難しい単語ですが、「せいいっぱいがんばること」と言い換えながら伝えると理解しやすくなります。つまり、ひらがなへの変換は語彙の橋渡しになるということですね。
子ども向けに歌詞を丁寧に紹介しているYouTubeチャンネルもあります。歌いながら自然にひらがな読みを学べる動画を活用するのも一つの手です。
【ひらがな歌詞】世界に一つだけの花 ‐ こぐまとうたおう(YouTube)
世界に一つだけの花の歌詞に込められた意味と誕生秘話
「NO.1にならなくてもいい もともと特別なOnly one」。このフレーズは子どもたちが一人ひとり違う個性を持っていることを肯定し、比べることをやめるよう語りかけています。保育の現場で子どもの自己肯定感を高めたいときに、この歌詞はまさにぴったりの内容です。
ここで知っておきたい誕生秘話があります。作詞・作曲した槇原敬之さんは、1999年に覚醒剤取締法違反で逮捕されたことをきっかけに仏教と出会いました。その中で出会った「仏説阿弥陀経(ぶっせつあみだきょう)」の一節「青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光(しょうしきしょうこう…)」に深く影響を受けたとされています。この経文は、浄土にはさまざまな色の蓮華が咲き乱れ、それぞれが個性を持ちながら互いに尊重し合っているという内容です。つまり、「オンリーワン」の概念は仏教哲学に根ざしているということです。
さらに、サン=テグジュペリの『星の王子さま』も着想源の一つです。どれだけ多くのバラがあっても、自分が愛情を注いだバラは世界で唯一の存在であるという考え方が、この曲の核心にあります。
また、槇原さん自身がこの曲について「締め切り1週間前に自暴自棄になっていたとき、部屋の床で犬と寝ていてパッと起きたら、きれいな雨が降っている朝で、頭に浮かぶ景色を文章化していくだけで自分が書いた感覚はなかった」と語っています。これは使えそうです。
こうした背景を子どもたちに年齢相応に伝えることで、歌詞の意味がより深く届くようになります。
「世界に一つだけの花」の誕生秘話 | 町屋光明寺 東京御廟(仏説阿弥陀経との関係が詳しく解説されています)
世界に一つだけの花の歌詞ひらがな掲示に関する著作権の注意点
ひらがなで歌詞を書いた掲示物を保育室の壁に貼る。これをやっている保育園は少なくないはずです。しかし実は、この行為には著作権のリスクが潜んでいます。
著作権法上、歌詞は「著作物」であり、作詞家の著作権はJASRAC(日本音楽著作権協会)が管理しています。歌詞をひらがなに書き換えて掲示することは、「翻案」または「複製」に該当する可能性があります。著作権法第35条では、「学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く)」において授業の過程で使用する場合は無許諾・無償で複製できると定めています。これが原則です。
しかし、「授業の過程」という条件が重要です。具体的には以下のような点に注意が必要です。
- 保育活動の一環(音楽の時間、歌唱練習)として使う歌詞カードは、著作権法35条の範囲内とされる可能性が高い
- 園の廊下や玄関など、保護者向けに常時展示する掲示物は「授業の過程」には該当しないため、JASRAC への許諾申請が必要になる場合がある
- 卒園DVDや記念誌に歌詞を掲載する場合は、別途利用申請が必要(申請手数料が発生するケースあり)
- ひらがなへの書き換えは「翻案」にあたる可能性があり、同一性保持権を侵害するリスクもゼロではない
「保育活動の中で使う分には大丈夫」というのが基本ですが、外部への公開・配布・掲示が伴う場合は確認が必要です。意外ですね。
JASRACは学校教育機関向けの利用ガイドを公開しており、保育園も「学校その他の教育機関」に含まれます。保護者向けの掲示物や記念冊子に歌詞を使いたいときは、JASRACの公式サイトを一度確認しましょう。
JASRAC 学校など教育機関での音楽利用(公式ガイドページ)
世界に一つだけの花の歌詞ひらがなを使った保育活動アイデア
歌詞の意味を子どもたちに伝えながら活動に組み込む方法は複数あります。保育の現場で実践しやすいアイデアをいくつか紹介します。
まずは「歌詞カードを使った読み合わせ活動」です。ひらがなで書かれた大判の歌詞カードを準備し、歌いながら指でなぞって追いかける練習をすると、文字の読みに親しみながら歌を覚えられます。A4サイズ(はがきの約2.5倍の大きさ)の用紙で個人カードを作るか、模造紙(B0サイズ=壁一面くらい)に大きく書いたクラス掲示カードを使うかで印象が変わります。これは使えそうです。
次に「手話うたとの組み合わせ」です。「世界に一つだけの花」は手話パフォーマンスとしても広く親しまれており、YouTube上でも多くの手話うた動画が公開されています。手話と歌詞を同時に覚えることで、子どもたちが聴覚障害者への理解を深める機会にもなります。年長クラスでは特に喜ばれる活動のひとつです。
また「花を描いて歌詞カードに貼る制作活動」も、自己肯定感テーマと相性が抜群です。「世界に一つだけの花」という歌詞のテーマと連動して、「自分だけの花を描こう」という制作活動を行うと、歌の意味と造形活動が自然にリンクします。子どもたちが描いた花を囲んでその歌を歌う場面は、卒園式のシーンにも使えます。
さらに「振り付けの導入」も効果的です。KABAちゃんが振り付けを担当したこの曲は、全員が1つになれる動きが特徴です。シンプルで覚えやすい振り付けなので、運動会や発表会の演目としても取り入れやすく、特に3〜5歳児でも楽しめる動きが多いです。
【世界に一つだけの花】感動曲!みんなで歌って踊ろう!(保育士バンク!公式YouTube)
世界に一つだけの花の歌詞ひらがなと子どもの自己肯定感を育てる独自アプローチ
「NO.1にならなくてもいい」というメッセージは、一見シンプルに見えますが、保育の場で正確に伝えることが意外に難しいテーマです。「がんばらなくていい」と誤解されないよう、歌詞の本質を一緒に味わう工夫が保育士には求められます。
具体的には、「一人一人違う種を持つ」というフレーズを入口にして、子どもたちと「自分の好きなこと・得意なこと」を話し合う場を設けるのが効果的です。「この子はお絵かきが大好き」「この子は走るのが速い」「この子はお友達に優しい」と一人ひとりの「種」を言語化してあげることで、歌詞の意味が自分ごとになります。
研究の観点からも、幼少期に「自分には価値がある」という感覚を持てた子どもは、小学校以降の学習意欲や対人関係に好影響が出ることが報告されています。特に自己肯定感が低い傾向のある子には、歌の言葉を借りながら「あなたの花は何色だろうね」と声をかけることで、安全な自己開示の機会を作ることができます。
またこの曲は、歌詞の中に「花屋」「バケツ」「横顔」「花束」など、子どもたちが想像しやすい日常の風景が描かれているのが特長です。「花屋さんってどんなところだろう?」という問いかけから始まる絵本的な読み解きは、言語発達にも良い刺激になります。厳しいところですね、それを意識してやっている保育士さんはまだ少ないかもしれません。
こうした言語活動と歌を組み合わせることで、歌詞の理解がより一層深まります。ひらがなが読める年長児には、歌詞カードを手に持たせながら「好きな歌詞の行に丸をつける」という活動も盛り上がります。一人ひとり違う行を選ぶことで、まさに「世界に一つだけの花」の世界を体感できる活動になるはずです。
自己肯定感の育て方:幼少期の読み聞かせがもたらす大きな効果(自己肯定感と言語活動の関係が解説されています)

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