ニ短調音階バイオリンで子どもの感性と脳が育つ理由

ニ短調の音階をバイオリンで弾く基礎と保育での活かし方

「開放弦を使わずに弾くほうが、子どもの耳が育つ」は完全な誤りです。

🎻 ニ短調音階×バイオリン:保育士が知っておきたい3つのポイント
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短音階は1種類じゃない

ニ短調の音階には「自然的短音階」「和声的短音階」「旋律的短音階」の3種類があり、それぞれ使い分けが必要です。

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5歳からが脳の黄金期

東京大学の研究で、5歳ごろからバイオリンを習った子は右脳の感覚運動野が顕著に発達することが判明。保育現場での早期音楽体験が重要です。

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ニ短調はバイオリン最適調

ニ短調はバイオリンの4本の開放弦(G・D・A・E)の倍音をすべて活用できる調のため、最も豊かに響き、子どもでも美しい音を出しやすい特徴があります。

ニ短調音階の基本構成:レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ♭・ド・レ

 

ニ短調(d-moll / D minor)は、D(レ)の音を主音とする短調で、調号はフラット1個(シ♭)です。 音階の構成音は「レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ♭・ド・レ」と並びます。 フラットが1個だけというのは覚えやすいですね。

参考)調性|ニ短調の説明|D mino…

バイオリンにとってニ短調は特別な調です。 ヴァイオリンの4本の開放弦(G・D・A・E)はすべてニ短調の主音・属音・下属音の五度に含まれており、倍音が豊かに響く設計になっています。 つまりニ短調が原則です。

参考)ニ短調 – Wikipedia

保育士として音楽の説明をする際、「シにだけ♭がつく」と覚えておくと子どもへの説明がスムーズになります。 フラットが増える順番は「シ→ミ→ラ→レ→ソ→ド→ファ」の法則通りで、ニ短調はその最初の1段階目にあたります。

ニ短調音階3種類の違いと弾き分けのポイント

短音階には3種類あります。これは長音階にはない特徴で、初心者がつまずきやすいポイントです。

参考)【短音階とは】自然・和声・旋律の3種類の短音階の違いと役割│…

  • 🎵 自然的短音階:調号のまま弾く「レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ♭・ド・レ」
  • 🎶 和声的短音階:7番目の音(ド)を半音上げて「ド♯」にする(上り・下り同じ)
  • 🎼 旋律的短音階:上りで6番目(シ♭→シ♮)・7番目(ド→ド♯)を半音上げ、下りは自然短音階に戻す

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3種類もあるの、と感じるかもしれません。 実は篠崎バイオリン教本1巻の162番でまず触れるのは「自然的短音階」であり、最初から全種類を覚える必要はありません。 一種類ずつが基本です。

参考)短調音階には3種類 【篠崎ヴァイオリン教本1巻 】ニ短調音階…

保育士向けの音楽指導では、和声的短音階がもっとも頻繁に登場します。 「ドの音が半音上がってド♯になる」という変化を視覚的に鍵盤で示すと、子どもたちも感覚的に理解しやすくなります。 鍵盤の絵をA4用紙1枚に印刷して掲示するだけで、音の変化が一目瞭然になります。

バイオリンでニ短調音階を弾く運指と開放弦の使い方

バイオリンでニ短調の音階を弾くとき、D線(レ)の開放弦からスタートします。 D線でレ・ミ・ファ・ソを弾き、A線に移りラ・シ♭・ド・レと続けるのが基本の1ポジション運指です。 これが運指の基本です。violin-prelude+1

「開放弦は使うな」と言われることがありますが、これは場面次第です。 速いパッセージや難しい箇所では積極的に開放弦を使うべきで、特にニ短調のように開放弦が主和音の構成音と一致している調では、開放弦が倍音の豊かさを生み出します。 ただし、静かなピアニッシモの長い伸ばし音では開放弦の硬い音が目立つため、避けるのが望ましいです。abcviolin+1

バイオリンには開放弦にビブラートをかけられないという物理的制約があります。 そのためフレーズの途中で開放弦の音が浮いて聴こえることがあるのは事実です。 でも使い方次第、という理解が正確です。

参考)【Q】なぜバイオリンを弾くときに開放弦を使ってはいけないので…

保育士が知っておきたい「ニ短調×バイオリン」が子どもの脳を育てる理由

バイオリンなどの楽器を5歳ごろから習得した子どもは、9歳以降に始めた子や未経験者と比べて、右脳の運動前野外側部・感覚運動野の活動が顕著に活発になることが、東京大学大学院の酒井邦嘉教授の研究で明らかになっています。 これは単なる音楽の話ではありません。

参考)楽器演奏の幼少期習得者、経験から特定の脳活動が活発に – 大…

以下に科学的根拠をまとめました。

  • 🧠 聴覚野・言語野・前頭前野が同時に活性化し、決断力や集中力に関わる脳内ネットワークが発達する
  • 📚 左右の脳をつなぐ脳梁が発達し、暗算・読解力のベースとなるワーキングメモリが向上する
  • 👂 4〜6歳の音楽訓練グループは、バイオリン音に対する聴覚誘発脳磁反応(N250m反応)が非訓練グループに比べ1年間で顕著に発達した(生理学研究所の研究)

保育士が子どもにバイオリンの音を聴かせたり、音階のリズムで歌ったりするだけでも刺激になります。 「ニ短調は怒りや厳粛さを表す」とシャルパンティエも述べており、短調の音色が子どもの感情認識能力の発達にも寄与します。脳への効果は確かです。associe-international+1

参考:東京大学・才能教育研究会による楽器演奏の脳科学的効用に関する共同研究(2020年)

東京大学 | 楽器演奏の習得の脳科学的効用〜音楽経験により特定の脳活動が活発に

保育現場でニ短調のバイオリン音階を活かす独自視点:「聴かせる音楽」から「感じる音楽」へ

ここでは保育士ならではの視点をお伝えします。多くの音楽活動では「演奏技術を教えること」が目的になりがちですが、実は子どもの感性に最も響くのは「聴いて身体で感じる体験」です。 技術より体験が優先です。

参考)臨場感ある保育が子どもにもたらす効果とは?|採用情報|株式会…

バイオリンの音が鳴り始めると、それまで騒いでいた子どもたちが「ぴたっ」と静かになるという現象は、保育の現場で実際に報告されています。 ニ短調の「少し哀愁のある、でも落ち着いた」音色は、子どもの情動を安定させる効果があると考えられています。 これは使えそうです。wikipedia+1

具体的な保育への活用アイデアを下記にまとめます。

  • 🎻 ニ短調の音階(レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ♭・ド・レ)を保育士が口ずさみながら、子どもと一緒に「上がっていく階段」「下りてくる階段」をイメージして体を動かす
  • 🎵 短調と長調の音源を聴き比べる活動で「なんとなく違う感じ」を子どもに表現させ、言語化・感情表現を促す
  • 📖 絵本の読み聞かせのBGMとして、ニ短調を基調とした曲(バッハのBWV1043など)を小さく流すことで、集中力・情緒の安定を促す
  • 🏫 スズキメソードの研究では、1年間の音楽訓練で聴覚誘発脳磁反応の顕著な発達が見られたことが示されており、継続的な音楽体験が重要

参考:保育者が作る音楽環境について(高松大学発達科学部・柴田論文)

高松大学 | 保育者が作る音楽環境(PDF)

音楽は「教える」ものでなく「共に感じる」ものです。 保育士自身が音楽理論の基礎(ニ短調の音階構成や3種類の短音階の違い)を知ることで、子どもへの説明に確信が生まれ、音楽活動の質が変わります。 知識が自信に変わります。takamatsu-u+1

ニ短調の音階を保育の場で活かすには、完璧な演奏技術は必要ありません。 音の並びを知り、その響きの特徴(哀愁・安定感・倍音の豊かさ)を理解した上で子どもに音を届けることが、感性教育の入り口になります。 まずは音を鳴らしてみてください。wikipedia+2


バッハ, J. S. : 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903/新バッハ全集版/ベーレンライター社/ピアノ・ソロ