小黒恵子童謡とは
保育現場では「虫が苦手な子」ほど小黒恵子童謡を聴かせるべきです。
小黒恵子童謡の基本プロフィールと功績
小黒恵子(おぐろけいこ)は1928年から2014年まで活動した詩人・童謡作家です。川崎市出身で、サトウハチローに師事し、生涯で800曲以上の作品を発表しました。wikipedia+2
1982年には「飛べしま馬」「ライオンの子守唄」で日本童謡賞を受賞しています。同年には「やあこんにちは」で赤い靴児童文化大賞も受賞しました。1990年には川崎市文化賞を受賞し、2001年には勲四等瑞宝章を受章するなど、童謡界に大きな足跡を残しています。note+2
1991年には自宅を改築して全国初の童謡館となる「小黒恵子童謡記念館」を開館し、2014年に亡くなるまで自費で運営していました。現在は川崎市に遺贈され、市民の憩いの場として活用されています。xn--i8s3qt0huor17hbct8ub4z7cxwk+1
小黒恵子童謡の作品世界の特徴
小黒恵子童謡の最大の特徴は、人が嫌う虫や生き物も愛情を込めて描いた点です。
つまり他の童謡作家とは一線を画す視点ですね。
「やぶ蚊」「ケムシ」「クモ」「ゴキブリ」など、通常は嫌われる虫を滑稽で楽しく歌った作品が多数あります。代表作には「ゴキブリのタンゴ」「ドラキュラのうた」(やぶ蚊)などがあり、生き物への偏見をなくす教育的価値が高い内容です。note+2
多摩川の近くで育った経験から、植物や昆虫など自然を愛する思いが作品にあふれています。「かまきりくん」「子ブタのくしゃみ」「リスじいさんのくるみわり」など、身近な生き物を主人公にした作品は子どもの共感を呼びます。wikipedia+1
アフリカのサバンナへの取材旅行から生まれた「飛べしま馬」は、皮をはがされたシマウマの死体に衝撃を受けたことがきっかけでした。この体験は世界自然保護基金チャリティーコンサートなど、自然保護活動にもつながっています。
小黒恵子作品のNHK番組での展開
小黒恵子童謡はNHKの子ども番組で数多く放送されてきました。
これは使えそうです。
「おかあさんといっしょ」では、「ゴミゴミオバケ」「シンデレラのスープ」「ニャニュニョのてんきよほう」などが放送されました。「ゴミゴミオバケ」は、子どもにマナーを自然な形で伝えるために作られた作品です。note+3
「みんなのうた」では、「ドラキュラのうた」「モンキーパズル」「ジャガイモジャガー」などがヒットしました。「エトはメリーゴーランド」など、干支をテーマにした作品もあります。
作曲家は湯山昭、髙木東六、宇野誠一郎、田中星児など著名な音楽家が担当しています。花岡優平作曲の「ゴミゴミオバケ」は神崎ゆう子と坂田おさむが歌唱しました。
これらの作品は、子どもたちに身近な自然への関心と「ありがとう」という感謝の言葉を伝えることを目的としています。
小黒恵子童謡の全作品リストや楽譜情報が確認できる公式サイトです。
イベント情報も随時更新されています。
小黒恵子童謡を保育で活用する具体的な方法
保育現場では、季節の生き物観察と連動させて小黒恵子童謡を活用できます。
虫に触れない段階では禁止です。
春のダンゴムシ観察の際に「ちっちゃなハサミ」、夏のセミ観察で「セミの水鉄砲」を歌うと、子どもの興味が深まります。カマキリを見つけたら「カマキリのお百姓さん」を歌い、生き物への親しみを育てられます。
参考)童謡集:ホラ耳をすまして(小黒恵子作)|小黒恵子童謡記念館
「ゴミゴミオバケ」は片付けや環境教育の導入に最適です。説教臭くならず、楽しみながらマナーを伝えられるのが特徴ですね。保育者がまず楽しんで歌うことで、子どもたちも自然に学びます。
絵本の読み聞かせに小黒恵子の詩を組み合わせる方法もあります。小黒恵子童謡記念館では、絵本の情景に打楽器を用いて音で表現する参加型のお話し会を実施しています。この手法を保育に取り入れると、子どもの表現力が育ちます。
虫嫌いの子どもには、いきなり実物を見せず、まず歌で親しみを持たせる段階的アプローチが効果的です。「ゴキブリのタンゴ」などユーモラスな曲から始めると、抵抗感が薄れます。
小黒恵子童謡記念館の保育者向けイベント
小黒恵子童謡記念館では、0歳からの親子向けイベント「やさしい童話と童謡」を開催しています。参加型のお話し会と参加型コンサートの2部構成で、打楽器や民族楽器の音体験もできます。
「季節のテーブルコンサート」「ミニオペラ」「ホラ 耳をすまして」「集まれ!歌のミニ広場」など、多彩なイベントが年間を通じて実施されています。保育者の研修や勉強会の場としても活用できますね。
参考)小黒恵子童謡記念館
記念館では「セミのぬけがら調査」など自然観察イベントも行われています。2023年8月には5種481匹のセミが確認されました。こうした取り組みを保育園の散歩コースに応用できます。
展示室では小黒恵子の作品や蓄音機などが見られ、童謡の歴史を学べます。保育者自身が童謡の背景を理解することで、子どもへの伝え方が深まります。
小黒恵子童謡記念館のアクセス情報や開館時間が確認できる川崎市の公式ページです。
イベントの予約方法も掲載されています。
保育で伝えたい小黒恵子童謡のメッセージ
小黒恵子が童謡を通して伝えたかったのは「地球に生きているものはみんな友だち」という価値観です。形が違っても、すべての生き物に対するやさしさと愛の心を育てることが目的でした。
「ありがとう」という感謝の言葉を自然に伝えられる環境づくりも重要なテーマです。子どもは大人を模倣するため、保育者がマナーを守り、自然な形で伝えることが大切だと小黒恵子は語っています。
アリの行列を眺めることで心が慰められるという小黒恵子の体験は、子どもの観察力を育てるヒントになります。叱られた時に庭でアリを見つめた幼少期の記憶が、後の作品創作につながりました。
1969年頃の「別れ」の経験以降、小さな生き物たちへの愛情が一層深まったと記録されています。人生の困難を乗り越える中で、身近な自然が心の支えになることを作品は教えてくれます。
📊 小黒恵子童謡の主なテーマ分類
| テーマ | 代表曲例 | 保育での活用場面 |
|---|---|---|
| 昆虫wikipedia+1 | かまきりくん、ドラキュラのうた、ケムシの電車 | 虫探し散歩、自然観察 |
| 動物 | 子ブタのくしゃみ、リスじいさんのくるみわり、ライオンの子守唄 | 動物園遠足、ごっこ遊び |
| 植物 | 草笛のうた、たんぽぽの季節、チューリップのコップ | 園庭の花観察、季節の製作 |
| 生活習慣note+1 | ゴミゴミオバケ、シンデレラのスープ | 片付け指導、食育活動 |
保育者が小黒恵子童謡を選ぶ際は、子どもの発達段階と興味に合わせることが基本です。年少児には擬音語が多い曲、年長児には物語性のある組曲が適しています。
