若松正司 曲
若松正司氏の曲を行事で使うと、保護者から「古い」とクレームが来る。
若松正司 曲の代表作と音楽的特徴
若松正司氏は、保育・幼児教育の分野で長年活躍してきた作曲家です。1940年代生まれで、主に1970年代から2000年代にかけて子ども向けの楽曲を数多く手がけました。
代表作としては以下のような曲があります。
音楽的な特徴は明確です。
まず、メロディーが覚えやすい構造になっています。音域は1オクターブ前後に収まり、跳躍も少ないため、幼児でも歌いやすい設計です。リズムパターンは4拍子または2拍子が基本で、複雑な拍子はほとんど使われていません。
伴奏はシンプルです。
ピアノ伴奏が中心で、保育士が弾きやすいよう和音の数を抑えた編曲が多くなっています。右手でメロディー、左手で基本的な和音という構成が大半を占めます。テンポは♩=120前後の中庸なものが多く、子どもの動きに合わせやすい設定です。
JASRAC公式サイトでは、保育現場での音楽利用について詳細な情報が掲載されています
若松正司 曲を保育活動で使う際の年齢別選び方
年齢によって適した曲は大きく変わります。発達段階に合わない曲を選ぶと、子どもが興味を持たなかったり、難しすぎて楽しめなかったりするためです。
0〜1歳児クラスでは、聴くことが中心です。
この年齢では歌詞の理解よりも、音やリズムへの反応を重視します。若松正司氏の編曲した子守唄系の曲や、ゆったりしたテンポの曲が適しています。保育士が抱っこしながら揺れたり、優しく手をたたいたりする活動と組み合わせると効果的です。
曲の長さは1〜2分程度が集中力の限界です。
2〜3歳児クラスでは、体を動かす要素が重要になります。
手遊び歌や簡単な振り付けのある曲を選びます。「おもちゃのチャチャチャ」のような繰り返しの多い曲は、この年齢に最適です。歌詞は具体的な物の名前や動作を表す言葉が含まれているものが理解しやすくなっています。テンポは♩=100〜120程度が動きやすい範囲です。
4〜5歳児クラスでは、表現の幅が広がります。
劇遊びや発表会で使える曲を選択できるようになります。若松正司氏が編曲した運動会用の行進曲は、この年齢の集団活動に向いています。複数の役割を演じ分けたり、グループごとに違う動きをしたりする活動にも対応できる楽曲です。
曲の長さも3〜4分まで集中できます。
年齢に合った曲選びが基本です。
若松正司 曲の楽譜と音源の入手方法
保育現場で実際に使うには、楽譜や音源が必要です。若松正司氏の作品は複数の出版社から楽譜集が発売されています。
楽譜の入手先は大きく3つあります。
まず、保育専門の出版社です。チャイルド本社、フレーベル館、ひかりのくになどから、季節や行事別の楽譜集が出版されています。これらは保育士が弾きやすいよう簡略化された編曲になっており、1冊2,000円〜3,000円程度です。Amazon や楽天ブックスでも購入できます。
次に、一般の楽譜出版社です。
ヤマハミュージックメディアや音楽之友社からも子ども向け楽曲集が出ています。こちらは若松正司氏の作品だけでなく、他の作曲家の曲も含まれた総合的な内容です。価格は1,500円〜2,500円程度で、書店や楽器店で購入できます。
オンラインの楽譜販売サイトも便利です。
「ぷりんと楽譜」や「@ELISE」では、1曲単位で楽譜をダウンロード購入できます。価格は1曲300円〜500円程度で、すぐに印刷して使えるメリットがあります。検索機能で「若松正司」や曲名を入力すれば、該当する楽譜が見つかります。
音源については、CDとデジタル配信の2種類があります。
保育向けCD教材は、キングレコードやコロムビアから発売されています。1枚1,500円〜2,500円程度で、カラオケ版も収録されているものが多く、発表会のBGMとして使えます。Amazonで「保育 CD 若松正司」と検索すると複数の商品が見つかります。
デジタル配信はSpotifyやApple Musicでも配信されています。
ただし、保育現場での利用には著作権の確認が必要です。JASRACへの手続きが必要な場合と、施設利用の範囲内で問題ない場合があります。園によって契約内容が異なるため、園長や主任に確認しましょう。
若松正司 曲を活用した保育実践の具体例
実際の保育現場では、どのように活用されているのでしょうか。
具体的な実践例を見ていきます。
朝の会での活用が最も一般的です。
登園後の落ち着かない時間帯に、若松正司氏の編曲した季節の歌を歌うと、子どもたちの気持ちが整います。ピアノ伴奏で歌う場合は、前奏を長めにとって子どもたちが集まる時間を作ります。4月なら「ちょうちょう」、12月なら「ジングルベル」など、季節感のある選曲が効果的です。
運動会では行進曲として使われます。
入場行進や競技間の移動時に、若松正司氏が編曲した行進曲を流すと、子どもたちの動きが揃いやすくなります。テンポは♩=120程度が歩きやすく、録音したCDを使えば保育士も一緒に動けます。事前に練習で同じ曲を使うと、本番でスムーズに行動できます。
お遊戯会では劇伴音楽として活用できます。
「大きなかぶ」や「おむすびころりん」などの劇では、場面に合わせた音楽が必要です。若松正司氏の作品には、こうした劇向けの短い曲が多数あり、場面転換やキャラクター登場時のBGMに使えます。曲の長さを調整したい場合は、繰り返し部分をカットして使います。
午睡前のリラックスタイムにも適しています。
お昼寝前に落ち着いた曲を流すと、興奮していた子どもも徐々に静かになります。若松正司氏の編曲したゆったりした曲は、音量を小さくして流すと効果的です。毎日同じ曲を使うと、「この曲=寝る時間」という条件反射が形成され、入眠がスムーズになります。
これらが実践例です。
若松正司 曲の著作権と保育現場での使用ルール
保育現場で音楽を使う際は、著作権への理解が不可欠です。知らずに違反すると、園が法的トラブルに巻き込まれるリスクがあります。
若松正司氏の作品も著作権で保護されています。
作曲者や編曲者の死後70年間は著作権が存続し、その期間中は権利者の許諾が必要です。若松正司氏の作品の多くは、JASRACなどの著作権管理団体に登録されています。使用する際は、この管理団体を通じて手続きを行います。
保育施設での使用には2つのパターンがあります。
1つ目は、園内での日常的な使用です。朝の会で歌ったり、お昼寝時に流したりする場合は、「非営利・無料・無報酬」の条件を満たせば許諾不要とされるケースが多くなっています。ただし、CDやデジタル音源をコピーして配布する行為は別です。
これは複製権の侵害にあたります。
2つ目は、発表会や運動会など保護者が観覧する行事です。
この場合、入場料を徴収しなくても、JASRACへの申請と使用料の支払いが必要になる可能性があります。年間包括契約をしている園なら、個別申請は不要ですが、契約していない場合は1曲ごとに手続きします。使用料は曲数や観客数によって変動し、1曲あたり数百円〜数千円程度です。
JASRAC幼稚園・保育園向けページでは、施設での音楽利用に関する詳しいガイドラインが確認できます
楽譜のコピーにも注意が必要です。
購入した楽譜を複数の保育士で共有するために複製する行為は、原則として著作権侵害です。ただし、「楽譜コピー問題協議会」(CARS)が定める範囲内であれば、部分的なコピーが認められる場合があります。演奏会用の楽譜は、演奏者数分を正規購入するのが原則です。
YouTubeなどの動画投稿も慎重に行う必要があります。
園の活動紹介として発表会の様子をアップロードする際、BGMに若松正司氏の曲を使うと、著作権侵害になる可能性が高いです。YouTubeのコンテンツIDシステムが検出し、動画が削除されたり広告収益が権利者に移転したりします。
限定公開でも同様です。
著作権は複雑ですが、基本ルールを守れば問題ありません。
不明な点は、JASRACや園の顧問弁護士に相談するのが確実です。適切な手続きを踏めば、安心して音楽活動を楽しめます。
若松正司氏の楽曲は、保育現場で長年愛されてきた実績があります。年齢や場面に応じて適切に選び、著作権ルールを守って活用すれば、子どもたちの豊かな音楽体験につながります。楽譜や音源の入手方法も多様化しており、保育士が使いやすい環境が整っています。日々の保育活動に音楽を取り入れることで、子どもたちの表現力や感性を育てる貴重な機会を提供できます。


