浦島太郎あらすじ最後は神様?原作と教訓を保育士向け解説

浦島太郎あらすじ最後

現代版の浦島太郎は、玉手箱を開けておじいさんになって終わりますが、原作では鶴に変身して神様になります。xn--h9jepie9n6a5394exeq51z+1

この記事のポイント
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現代版と原作の違い

現代版は約束を破る教訓で老人化で終わるが、原作では鶴→神様になるハッピーエンド

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竜宮城での時間の流れ

地上では700年が経過し、家族も故郷も失った浦島太郎の絶望

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保育での活用法

年齢に応じた読み聞かせのポイントと、子どもへの教訓の伝え方

浦島太郎の現代版あらすじと最後の展開

 

浦島太郎は海辺で子どもたちにいじめられていた亀を助けます。数日後、亀が現れて「お礼に竜宮城へ連れて行きたい」と浦島を誘いました。

参考)浦島太郎が玉手箱開けたおとぎ話の【その後】を知りたいと思うひ…

竜宮城では乙姫が太郎を歓迎し、美味しい料理や美しい踊りでもてなします。楽しい日々を過ごしているうちに、太郎は故郷の母親を思い出し、帰りたいと告げました。

乙姫は別れを惜しみながら「絶対に開けてはいけない」と約束させ、玉手箱を渡します。しかし地上に戻った太郎は、700年もの月日が経過していることに気づき、家族も家も失っていました。shin-lehima+2

絶望した太郎は約束を破り玉手箱を開けてしまいます。中から白い煙が立ち上り、太郎は一瞬でおじいさんになってしまいました。

これが現代版の結末です。

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浦島太郎の原作(御伽草子)では鶴になり神様に

室町時代の御伽草子では、おじいさんになった後の展開が大きく異なります。玉手箱を開けると紫色の煙が立ち上り、太郎はみるみる歳を取りましたが、その後鶴に変身して大空へ飛び去りました。yumenavi+2

鶴になったのは神様になったという意味です。

参考)【浦島太郎の考察】なぜ結末で鶴になる?意味がわからない点を解…

その後、浦島太郎は丹後国(現在の京都北部)に浦島明神として降臨し、人々を救う神となります。亀も同じ場所に神として現れ、二人は夫婦の明神となり末永く結ばれました。

つまり原作はハッピーエンドです。

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御伽草子では、おじいさんになることは悲劇ではなく長寿や不老不死の象徴として描かれています。玉手箱に太郎の年齢がたたみ込まれており、700年の寿命を保っていたのは亀の計らいだったのです。telemail+1

現代版は明治時代に巌谷小波が学校教育用に「約束を破ると悪いことが起きる」という教訓を伝えるため、おじいさんになって終わる形に改変しました。大事な部分がカットされた結果、意味がわからない結末になったということですね。shin-lehima+1

室町時代の『浦島太郎』は、ラストで神様になる? | 夢ナビ講義

原作と現代版の違いについて詳しく解説されています。

浦島太郎が玉手箱を開けた理由と心理

なぜ太郎は「絶対に開けてはいけない」と言われた玉手箱を開けてしまったのでしょうか?

竜宮城で過ごしたのはわずか7日間でしたが、地上では700年が経過していました。故郷に戻った太郎は、住んでいた家はなくなり、街の景色もすっかり変わっていることに気づきます。唯一の家族だった母親も、もうこの世にいませんでした。calltips+2

歩き疲れた太郎は、亀と出会った浜辺に戻り、絶望に包まれて泣いていました。生きる希望を完全に失った太郎にとって、乙姫との約束はもはや関係なくなっていたのです。

参考)浦島太郎の教訓の意味とは?省略された結末に真実があった!!

別の解釈では、竜宮城での楽しい時間に浸り、分別を忘れて母親のことを省みなかったことへの後悔も含まれています。太郎が竜宮城に長居して「このままではいけない」と気づいたとき、彼の目は初めて自分の人生に向けられたという考察もあります。joshi-spa+1

玉手箱の煙は、乙姫の魅力で忘れていた太郎自身の思想や時間を取り戻させ、精神を老成させたのかもしれません。

参考)復讐?それとも…乙姫が浦島太郎に「玉手箱」を渡した理由

浦島太郎から学べる教訓と保育での伝え方

浦島太郎からは複数の教訓を読み取ることができます。

まず「約束を守ることの大切さ」です。太郎は乙姫から「決して開けてはならない」と言われた玉手箱を開けてしまい、幸せを失いました。人との信頼関係を壊すことで大切なものを失うことを示しています。

参考)浦島太郎はなぜ玉手箱を開けてしまったのか?古典的な物語から学…

次に「大切なものを選択する重要性」です。竜宮城が楽しいからといって7日間も家に帰らなかった太郎は、分別を忘れて愉悦にひたってしまいました。もっと早く母親のことを省みて帰るべきだったという教訓が含まれています。

参考)「浦島太郎」の教訓は?ストーリーから考える4つの教訓について…

ただし、亀を助ける場面では注意すべき点があります。太郎は「釣ってきた魚をあげるから、その亀を離してやりなさい」と交換条件を提示しました。これは一見正しいように見えますが、子どもたちは「浦島太郎の前で亀をいじめれば魚が手に入る」と学んでしまったかもしれません。

保育での読み聞かせでは、年齢に応じた伝え方が大切です。3歳児には言葉の量が多すぎると届きにくいため、シンプルな表現が効果的です。シアターやペープサートを使って登場人物を動かしながらお話を聞かせると、絵本の魅力がさらに伝わります。hoiku-is+1

生活発表会では、「開けてはならない」と約束した玉手箱をなぜ開けてしまったのか?という問題提起の要素を活用できます。子どもたちとストーリーを作り上げる過程を通して、約束の意味や感情について考える機会になります。hoiku-is+1

生活発表会に役立つ『浦島太郎』『さるかに合戦』『3びきのこぶた』ほか日本・世界の昔話絵本

保育での活用方法や発表会での進め方が詳しく紹介されています。

浦島太郎の竜宮城と乙姫の役割

竜宮城は、太郎が今までに見たどんな場所よりも美しい場所でした。乙姫は太郎をもてなし、世話を焼き、いつしか二人は懇意になります。きれいな着物、うまい酒と豪華な食事、そして素敵な恋人がいる環境でした。

しかし竜宮城での時間は、太郎の現実の時間を止めていたとも解釈できます。太郎が「家族が心配だ」「このままではいけない」と気づいたとき、初めて自分の人生に目が向けられました。

玉手箱について、乙姫が一人の男を騙して不幸にするために渡したという解釈は彼女にとって侮辱的です。おそらく彼女には竜宮城での暮らしや使命があったのでしょう。

一部の解釈では、玉手箱は浦島太郎が乙姫との愛を裏切り地上の娘と結婚しようとしたときの復讐の手段だったとも言われます。しかし原作の御伽草子では、最終的に夫婦の明神として結ばれるため、乙姫の行為は復讐ではなく愛情の表れだったと考えられます。wikipedia+1

もし太郎が玉手箱を開けなかったとしたら、竜宮城に戻り乙姫と本当の愛を築いて末永く幸せに暮らしたことでしょう。

参考)【浦島太郎】御伽草子の結末は鶴になる?あらすじと最後について…

保育現場で浦島太郎を活用する際の独自視点

浦島太郎を保育で扱う際、現代版と原作の違いを知っておくことで、子どもの発達段階に応じた伝え方ができます。

年少クラスには、亀を助ける優しさや竜宮城の美しさに焦点を当てたシンプルな展開が適しています。音とリズムとふれあいを意識した絵本選びが大切です。この時期は、繰り返しのパターンがある絵本がおすすめです。

参考)【読み聞かせにぴったりな絵本16選】年齢別の絵本の選び方を読…

年中・年長クラスには、約束の意味や太郎の気持ちの変化について考える機会を作れます。「なぜ玉手箱を開けてしまったのか?」を子どもたちと一緒に考えることで、感情の理解や共感力が育ちます。hoiku-is+1

劇やオペレッタで浦島太郎を扱う場合、友だちと協力しながらひとつの物語を完成させる過程が重要です。イメージを膨らませながら役になりきることで、絵本のストーリーや登場人物に親しみを持つことができます。

参考)生活発表会に役立つ『浦島太郎』『さるかに合戦』『3びきのこぶ…

また、原作では最終的に神様になるハッピーエンドであることを保護者や子どもに伝えることで、「約束を破った=罰」という一方的な教訓ではなく、物語の奥深さを感じてもらえます。

これは厳しいところですね。

浦島太郎の物語は、第一期の国定教科書では助けられた亀が竜宮城に案内して恩返しをした話で終わっていました。つまり放生譚(生き物を逃がして徳を積む説話)で終わっていたのです。時代とともに教訓が変化してきた歴史を知ることは、保育者にとって貴重な知識になります。

参考)なぜ、浦島太郎は亀を助けたのにお爺さんになってしまったのか。…

読み聞かせは聞くだけで子どもの創造力や言語力が向上するなど、知育効果も期待できます。浦島太郎のような海の中の幻想的な世界が楽しめる物語は、やや長めのストーリーですが、創造力をかきたてる内容で子どもも興味を持って聞いてくれるでしょう。

参考)浦島太郎【読み聞かせ】無料音声/昔話/朗読


浦島太郎