夕焼けこやけ 意味と歌詞 保育で使える遊び方

夕焼けこやけ 意味と保育での活用法

「こやけ」は「小焼け」で夕焼けが少し消えかけた状態を指します。

この記事の3ポイント要約
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歌詞の深い意味を理解

「夕焼けこやけ」の歌詞には季節感や時間の流れを感じ取る表現が込められており、子どもの情緒教育に最適です

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保育現場での実践方法

手遊びや身体表現と組み合わせることで、0歳から5歳まで年齢に応じた活動展開が可能になります

発達を促す効果

言葉のリズムと情景描写が想像力を育て、集団活動での協調性も自然に身につきます

夕焼けこやけの歌詞に込められた意味

 

「夕焼けこやけで日が暮れて 山のお寺の鐘が鳴る」という冒頭部分には、日本の原風景が凝縮されています。この歌詞は大正時代に作られたもので、作詞者の中村雨紅故郷の八王子で見た夕暮れの情景を歌にしたものです。

「こやけ」という言葉は「小焼け」を意味します。つまり夕焼けが少し消えかけた状態を指しているんですね。この繊細な表現が、時間の経過を子どもたちに伝える大切な要素になっています。

2番の歌詞「お手々つないでみなかえろ 烏と一緒にかえりましょ」には、帰宅を促す意味が込められています。昔は街灯もなく、日が暮れたら早く家に帰るべきだという生活の知恵が表現されているわけです。

実は昭和初期まで、この歌は子どもたちに時間の感覚を教える実用的な役割も果たしていました。お寺の鐘が鳴る時間帯は午後5時から6時頃で、これが「帰宅時刻」の合図だったんです。

保育現場では、この歌を通じて時間の流れや季節の移り変わりを教えることができます。特に夕方のお迎え時間に歌うと、子どもたちが自然に帰る準備を始めるきっかけになるでしょう。

夕焼けこやけを保育で使う具体的な遊び方

0歳児クラスでは、保育士が抱っこしながらゆっくり歌うだけでも効果的です。どういうことでしょうか? 赤ちゃんは大人の声のトーンや優しいリズムに安心感を覚え、情緒が安定するからです。

1〜2歳児には手遊びを組み合わせましょう。「お手々つないで」の部分で両手を握り合い、「烏と一緒に」で羽ばたく動作をすると、言葉と動きが結びつきます。この時期の子どもは模倣が得意なので、保育士の動きを真似しながら楽しめるんですね。

3〜4歳児クラスでは、歌に合わせた身体表現遊びがおすすめです。

  • 「夕焼けこやけ」で両手を広げて大きな夕日を表現
  • 「山のお寺」で手を合わせてお祈りのポーズ
  • 「鐘が鳴る」で鐘を叩く動作
  • 「烏と一緒に」で羽ばたきながら部屋を歩く

この活動は想像力と表現力を同時に育てます。

5歳児には、楽器を使った合奏活動も適しています。トライアングルで鐘の音を表現したり、タンバリンでリズムを刻んだりすることで、音楽的な感性が磨かれるでしょう。グループごとに担当楽器を決めると、協調性も育ちます。

季節ごとの活動展開も効果的です。秋の遠足前に歌って期待感を高めたり、夏の夕涼み会で歌ったりすると、季節の行事と歌が結びつきます。実際に夕方の時間帯に外で歌うと、歌詞の情景をリアルに体験できるんです。

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夕焼けこやけが子どもの発達に与える効果

この歌には言語発達を促す要素が豊富に含まれています。「夕焼けこやけ」「お手々つないで」といった繰り返しの言葉は、2〜3歳児の語彙習得に最適です。リズムに乗せて歌うことで、自然と言葉を覚えられるんですね。

情緒面での効果も見逃せません。夕暮れという少し寂しい時間帯を歌にすることで、子どもたちは様々な感情を経験します。「もうすぐお迎えが来る」という安心感と、「遊びが終わる」という名残惜しさを同時に感じるわけです。

実は3歳以上の子どもにとって、この歌は時間概念を理解する助けにもなります。「日が暮れる」→「鐘が鳴る」→「帰る」という一連の流れが、時間の順序性を教えてくれるからです。

集団活動における協調性も育ちます。みんなで手をつないで歌うことで、他者との距離感や関わり方を学べるでしょう。特に「お手々つないで」の歌詞は、友達と協力する姿勢を自然に身につけさせます。

想像力の発達にも大きく貢献します。山やお寺、烏といった具体的なイメージを頭の中で描くことで、見えないものを想像する力が鍛えられるんです。この能力は将来の読解力や創造性の基礎になります。

夕焼けこやけの歴史と作者について

作詞者の中村雨紅は1897年に東京都八王子市で生まれました。本名は中村高成で、小学校の教員をしながら詩作を続けていたんです。「夕焼けこやけ」は1919年に雑誌『少女号』に発表され、1923年に草川信が曲をつけました。

草川信は日本を代表する童謡作曲家で、「汽車」「ゆりかごのうた」なども手がけています。彼の作る旋律は覚えやすく、子どもでも歌いやすい特徴があるんですね。

この歌が広まったのは昭和初期です。当時はラジオ放送が普及し始めた時期で、NHKの童謡番組で頻繁に流されました。戦前から戦後にかけて、日本全国の子どもたちに愛唱されるようになったわけです。

八王子市の恩方地区には、この歌の記念碑が建てられています。中村雨紅の生家跡には「夕やけ小やけふれあいの里」という施設もあり、毎年多くの観光客が訪れるんです。

保育園の遠足先としても人気があります。

興味深いことに、この歌は海外でも知られています。アメリカやヨーロッパの日本語学習者が、日本語の美しさを学ぶ教材として使っているケースもあるんですね。

保育現場での夕焼けこやけ活用の注意点

歌う時間帯には配慮が必要です。朝の会で歌うと、子どもたちが混乱する可能性があります。夕方のお迎え前や降園準備の時間に歌うのが自然で効果的でしょう。

歌詞の意味を説明する際は、年齢に応じた言葉選びが大切です。0〜2歳児には詳しい説明は不要で、優しく歌い聞かせるだけで十分なんです。3歳以上になったら、「お寺ってどんな場所?」「烏さんはどこに帰るのかな?」と問いかけながら想像を膨らませましょう。

地域によっては、お寺や鐘の音になじみがない子どももいます。その場合は実際の写真や動画を見せて、イメージを共有することが効果的です。都市部の保育園では特に工夫が必要になるでしょう。

活動の強制は避けてください。

歌いたくない子、恥ずかしがる子もいます。

そういう子には無理強いせず、聞いているだけでもOKという雰囲気を作ることが大事です。数回繰り返すうちに自然と参加するようになります。

保護者への共有も忘れずに。連絡帳や掲示板で「今日は夕焼けこやけを歌いました」と伝えると、家庭でも一緒に歌ってもらえるかもしれません。家庭と保育園で同じ歌を共有すると、子どもの情緒はより安定するんですね。

季節感のずれにも注意しましょう。真冬の早い時間帯に「日が暮れて」と歌うと、実際の時間とギャップが生じます。秋から冬にかけて、実際に夕焼けが見える時期に集中的に取り入れるのがベストです。

この歌を活用する際は、子どもたちの反応を観察しながら柔軟に対応することが基本になります。


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