雪の降る街を歌詞意味
この曲は失恋ソングだと思われがちですが、実は1番の歌詞だけは幸せへの希望を歌っています。
雪の降る街を歌詞の誕生エピソード
「雪の降る街を」は1952年1月10日、NHKラジオドラマ「えり子とともに」の第114回放送で初めて歌われました。放送前日のリハーサルで時間が余ることが判明し、急遽作られた劇中歌です。wikipedia+1
作詞は内村直也、作曲は中田喜直が担当しました。中田喜直は山形県鶴岡市の知人・菅原喜兵衛宅を訪れた際に見た雪景色からこのメロディを紡いだと伝えられています。当時は前年から続く大雪の年で、中田は夜遅く鶴岡駅に到着し、出迎えの菅原の馬そりに乗って移動したそうです。classic-fan+1
つまり実体験が基になっています。
この時点では1番のみの歌詞でしたが、ラジオ放送で人気が出たため2番と3番が後から追加され、1952年に高英男の歌唱によりレコード化されヒットしました。現在も鶴岡市で毎年2月に開催される「鶴岡音楽祭」では、フィナーレにこの曲が必ず歌われています。worldfolksong+1
作曲者の存命中は、本人が鶴岡に出向いて自ら指揮していました。
雪の降る街を1番の歌詞意味と想い出
1番の歌詞は「雪の降る街を 雪の降る街を 想い出だけが 通りすぎてゆく」で始まります。この「想い出」は、ラジオドラマの主人公である若い女性が過ごした10代の思い出を指しています。uta-net+1
遠い国から落ちてくる雪とともに、過去の記憶が心の中を通り過ぎていく情景が描かれています。どういうことでしょうか?
1番の最後は「この想い出を いつの日かつつまん あたたかき幸せのほほえみ」と続きます。これは過去の想い出を、いつか温かい幸せで包み込みたいという未来への希望を表現しています。大人になった女性が、女性としての幸せをつかもうと夢と希望を抱いて歌い上げる人生ソングという解釈が可能です。worldfolksong+1
保育の現場で1番だけを歌う場合、子どもたちには「雪が降る静かな街で、楽しかった思い出を思い出している歌」と説明すると理解しやすいでしょう。
幸せへの期待が込められた歌です。
雪の降る街を2番3番の歌詞意味と哀しみ
2番の歌詞は「足音だけが 追いかけてゆく」という表現から始まります。真っ白な雪の世界の中、足音だけが聞こえる静寂の情景です。ameblo+1
「ひとり心に充ちてくる この哀しみを いつの日かほぐさん 緑なす春の日のそよ風」という歌詞では、心に満ちてくる哀しみを春のそよ風でほぐしたいという願いが表現されています。白い雪の世界と、春の緑の対比が印象的ですね。uta-net+1
3番の歌詞は最も深い感情を描いています。「息吹とともにこみあげてくる 誰もわからぬわが心 このむなしさを いつの日か祈らん 新しき光降る鐘の音」という内容です。
誰にも理解されない孤独感とむなしさが込み上げてくる様子が描かれています。雪がしんしんと降る道では物音もほとんど聞こえず、自分の心と向き合うことになります。douyou-shouka.himawari-song+1
すべての連で最後に希望や温かさが込められており、真っ白な雪の中で幻想的な世界を作り出しています。
参考)https://ameblo.jp/noriko-r0/entry-12877220995.html
雪の降る街を歌詞に込められた希望と祈り
この曲の特徴は、各番の最後に必ず明るい未来への祈りが配置されている点です。1番は「温かき幸せのほほえみ」、2番は「緑なす春の日のそよ風」、3番は「新しき光降る鐘の音」と続きます。duarbo.air-nifty+2
これらは、短調のメロディで描かれる哀しみや虚しさから一転して、明るい陽射しが差し込むような効果を生み出しています。「希望なきにしもあらず」と救われた気持ちにさせてくれる構成です。
音楽的には、転調により春の芽吹きのまぶしさを待つ希望が表現されています。極寒の地を思い浮かべるメロディが、最後には春への期待に変わっていく構成が特に印象的です。
参考)雪の降る街を
悲しみの中にも希望があります。
保育の現場では、雪の日に窓の外を眺めながら「雪が降ると静かになるね」「春になったら何が見えるかな」と子どもたちと対話することで、この曲の情景を共有できます。歌詞の深い意味まで説明する必要はありませんが、季節の移り変わりと希望をテーマにした歌として位置づけると良いでしょう。
雪の降る街を保育で活用する際の注意点
保育園で「雪の降る街を」を歌う際は、歌詞の内容を子どもの年齢に合わせて調整する必要があります。3歳未満の子どもには歌詞の意味を深く説明するよりも、メロディと雪の情景を楽しむことを優先しましょう。
4歳以上であれば「雪が降る静かな街」「楽しかった思い出」「春が来る希望」といった基本的なテーマを簡単に伝えることができます。ただし「哀しみ」や「むなしさ」といった複雑な感情は、子どもには理解が難しいため避けるべきです。
保育での活用方法として、雪が降った日に実際に窓から雪を眺めながら歌うと効果的です。
この歌と組み合わせて使える教材として、雪の結晶の観察や、雪遊びの後の振り返り活動があります。体験と歌を結びつけることで、子どもたちの記憶に残りやすくなります。また、季節の絵本(「ゆきのひのうさこちゃん」など)と一緒に読み聞かせることで、冬の情景をより豊かにイメージできるでしょう。
注意点として、この曲は大人向けの抒情歌であり、子ども向けの童謡とは性質が異なります。歌詞の「想い出」「哀しみ」「むなしさ」といった言葉は子どもには難しいため、1番のみを歌う、または歌詞を一部簡略化して伝えることをおすすめします。
<参考リンク>「雪の降る街を」の詳しい歌詞解説と音楽的背景について
雪の降る町を 歌詞と解説 ショパンが元ネタ?NHK みんなのうた
<参考リンク>山形県鶴岡市での作曲エピソードと発想の地について
『雪の降るまちを』発想の地モニュメント
雪の降る街を歌詞から学ぶ季節感の伝え方
「雪の降る街を」の歌詞は、冬から春への移り変わりという日本の四季の美しさを子どもたちに伝える優れた教材になります。歌詞の中で「緑なす春の日のそよ風」という表現があるように、冬の寒さと春の温かさの対比が明確に描かれています。
参考)雪の降る町を 歌詞と解説 ショパンが元ネタ?NHK みんなの…
保育の現場では、この対比を視覚的に示すことが効果的です。冬の雪景色の写真と春の草花の写真を並べて見せることで、子どもたちは季節の変化を具体的にイメージできます。また、雪の冷たさと春の温かさを体感する活動(冬は雪に触れる、春は日向ぼっこをする)と組み合わせると、歌の内容がより身近になります。
歌詞に登場する「雪」「足音」「そよ風」「鐘の音」といった聴覚的・視覚的要素を、実際の保育活動で体験させることも重要です。例えば、雪が降る日に園庭に出て静かに耳を澄ませる活動や、鐘の音を録音して聴かせる活動などが考えられます。
五感を使った体験が記憶に残ります。
季節の歌を年間計画に組み込む際は、「雪の降る街を」を1月から2月に取り入れ、3月には春の歌(「春が来た」など)に移行するという流れを作ると、子どもたちは自然な季節の移り変わりを感じられます。このような年間を通じた季節感の育成は、保育所保育指針の「環境」領域にも合致しています。
また、この曲を歌う際には、歌詞の幻想的な雰囲気を大切にすることが重要です。具体的に解説しすぎるのではなく、雰囲気だけを感じていた方が良いという専門家の意見もあります。子どもたちには「雪が降る静かな街で、何かを思い出している歌」という程度の説明にとどめ、各自が自由にイメージを膨らませられる余地を残しましょう。


