与田準一 詩 保育士が知るべき活用法

与田準一 詩 保育活動での活用

与田準一の詩は保育士が読んでも意味がわからないことがある。

この記事のポイント
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与田準一詩の特徴

「ことりのうた」など代表作の表現技法と子どもへの伝わりやすさ

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保育での活用方法

年齢別の詩の選び方と季節行事に合わせた実践例

意外な注意点

大人目線で選ぶと子どもが理解できない詩になるリスク

与田準一 詩 代表作と特徴

 

与田準一(1905-1997)は昭和期を代表する児童文学者であり、詩人です。北原白秋に才能を見出され、1928年に上京して「赤い鳥」の編集者として活躍しました。その後、処女童謡集『旗・蜂・雲』を出版し、童謡を芸術性の高い少年詩へと高める活動に心血を注ぎました。wikipedia+1

代表作は童謡「ことりのうた」です。「ことりは とっても うたが すき / かあさん よぶのも うたで よぶ」という歌詞は、擬音語「ぴぴぴぴぴ ちちちちち ぴちくりぴい」を使って小鳥の鳴き声を生き生きと表現しています。1954年に発表され、作曲は芥川也寸志が担当しました。この作品は幼い子どもたちの心を温かく包み込む優しさがあり、自然の中で生きる小鳥の姿を音楽のように描いています。douyou-shouka.himawari-song+3

他の代表作には詩集『おひさまがいっぱい』(童心社、1975年)や『ゆめみることば』(教育出版センター、1980年)があります。特に『ゆめみることば』に収録された「かきのみ」は、「つゆが しもに変わり / しもは 朝ごとに白くなる」という表現で秋から冬への移り変わりを繊細に描き出しています。柿の実が「赤く、赤くうれ」と繰り返される表現は、子どもの目に映る景色の鮮やかさを再現するリズムです。note+2

与田の詩は言葉の感覚に優れ、音楽のような表現から成り立っているのが特徴です。

つまり読み聞かせに適した作品が多いです。

昭和期の日本の児童文学界において指導的役割を担い、1967年に『与田凖一全集』でサンケイ児童出版文化賞、1973年に『野ゆき山ゆき』で野間児童文芸賞を受賞しました。miyama.libweb+2

与田準一 詩 保育園での活用例

与田準一の詩は保育現場で幅広く活用されています。入園式では「ことりのうた」が新入生に贈る応援ソングとして歌われ、小鳥のさえずりを優しく表現した楽曲が子どもたちの心を温かく包み込みます。3歳児クラスでも擬音語を使った歌詞が子どもの想像力を刺激し、歌う楽しさを体験させてくれます。ragnet+3

季節の活動にも適した詩があります。秋には「おちば」(与田準一)の詩が使われ、「おちば おちば きのはっぱ やまのこざるが」という表現で落ち葉の季節を楽しく伝えられます。

これは使えそうです。

長野県では生活綴方運動と幼児教育の出会いから、「子どもといっしょに喜び、悲しみ、怒り、感動」する口頭詩採集運動が生まれ、与田も編集に関わりました。g-asuka+1

食育の場面では「ミルクをのむとぼくになる」という詩が活用できます。「ミルクをのむと ぼくになる / たまごをたべると ぼくになる / やさいをたべると ぼくになる」という繰り返しの表現で、食べ物が自分の体になることを子どもにわかりやすく伝えます。

これは必須です。

保育士が食事の時間に読み聞かせることで、食べることへの興味を引き出せるでしょう。

参考)「食べるはしから ぼくになる」:保育園の「文学」の時間

小学校の国語教科書にも与田の詩「ぼくらのもの」や「ぼくのいぬころ」が採用されており、教材としての価値が認められています。保育園での読み聞かせから小学校での学習まで、一貫して子どもの成長に寄り添える作品が基本です。ten.tokyo-shoseki.co+1

与田準一 詩 教材としての選び方

保育現場で与田準一の詩を教材として選ぶ際には、子どもの発達段階に合わせた配慮が必要です。乳児クラスには擬音語が豊富な「ことりのうた」のように、音のリズムで楽しめる作品が適しています。幼児クラスには「かきのみ」のような情景描写が入った詩で、季節の移り変わりを感じ取る経験を提供できます。worldfolksong+5

絵本と組み合わせた活用も効果的です。与田準一が訳した『わたしとあそんで』(福音館書店)や『せんろはつづくよ』(岩波の子どもの本)は、詩的な言葉と絵が調和した作品です。『おひさまがいっぱい』は堀内誠一の画と組み合わされ、豊かな自然のめぐみを謳歌する願いを心あたたまる自由律詩とおおらかな絵で表現しています。絵本を見せながら詩を読むことで、視覚と聴覚の両方から子どもの感性を刺激できます。fukuinkan+2

詩の選択では、大人の文学的評価だけでなく子どもの理解度を優先することが条件です。与田の作品には抽象的な表現を含むものもあり、保育士自身が読んでも意味を掴みにくい詩があります。小学3年生向けの「ぼくのいぬころ」でさえ、読者が一次イメージ(不正確な読み)をする例が報告されています。保育現場では、まず保育士が詩の内容を十分に理解し、子どもの年齢に合った作品を選ぶ必要があります。jyugyo-ken+1

日本女子大学児童学科の講師を10年間務めた与田は、岩崎京子やあまんきみこなど多くの児童文学作家を育てました。この教育経験から生まれた作品には、子どもの発達を理解した工夫が込められています。教材選びに迷ったら、教育現場で実績のある代表作から始めるのが原則です。

参考)与田準一 – みやま市立図書館

与田準一 詩 独自視点での評価

与田準一の詩は戦前から戦後にかけて大きく変化しました。1944年には『詩集海の少年飛行兵』や『少国民のための大東亜戦争詩』(編集)といった戦時色の強い作品を出版しています。

これは意外ですね。

戦後は一転して平和で優しい童謡や詩を中心に創作活動を行い、1975年の『おひさまがいっぱい』のような自然を謳歌する作品を生み出しました。doshinsha+1

保育士が与田の詩を扱う際には、この時代背景を知っておくことが大切です。現在保育現場で使われる作品のほとんどは戦後の作品であり、子どもの純粋な感性を大切にする姿勢が貫かれています。

つまり安心して使えます。

戦時中の作品は現在の保育理念と合わないため、選択肢から外すのが無難でしょう。doshinsha+1

北原白秋との関係も与田の詩に大きな影響を与えました。白秋の助手として働き、白秋全集の校正を手伝った経験は、与田の言葉に対する感覚を磨きました。白秋の妹の詩を与田が記録し、当時の『チチノキ』誌に掲載された例もあります。師弟関係を超えた深い交流が、与田の詩的表現の基盤を作ったということですね。myojogakuen+1

与田の詩碑は1982年に福岡県みやま市瀬高町の清水寺に建立されました。地元で生まれ育った与田の功績を讃えるこの詩碑は、彼の詩が地域に根ざした普遍的な価値を持つことを示しています。保育士が与田の詩を子どもに伝える際、故郷への愛や自然への感謝といったテーマが根底にあることを意識すると、より深い読み聞かせができるでしょう。wikipedia+1

与田準一 詩 実践で注意すべき点

与田準一の詩を保育で使う際、読み聞かせのタイミングと方法に注意が必要です。子どもの遊びの広がりや安心できる居場所づくりを意識し、職員全体で詩を共有する環境を作ることが大切です。保育者の主観性を活かしながら、子どもが感じたことを自分の言葉で話せる場を設けることで、詩への理解が深まります。

参考)https://www.hatonomori.jp/pdf/hatosemi2021_comment.pdf

詩の表現技法を理解しておくことも重要です。与田の詩は繰り返しやリズムを多用しており、「赤く、赤くうれ」「青く、青くすみ」といった表現が特徴的です。これらの表現は子どもの頭に絵が浮かぶ効果があり、視覚的イメージを刺激します。ただし、抽象的な表現が含まれる詩では、保育士が事前に内容を咀嚼し、必要に応じて補足説明を加える準備が必要です。ohanasinomori+1

与田の作品には絵本化されたものが多く、福音館書店や童心社から出版されています。『わたしとあそんで』『かえるのあまがさ』『どこからきたの こねこのぴーた』など、詩と絵が融合した作品を活用することで、子どもの理解を助けられます。

視覚教材と組み合わせるのが基本です。

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童心社の与田凖一作品一覧

与田凖一の絵本や詩集が検索でき、保育現場で使える教材を探す際の参考になります。

福音館書店 よだじゅんいち作品検索

『わたしとあそんで』など代表的な絵本が掲載されており、年齢別の選び方の参考になります。

保育の質を問われる現代において、子どもと関わる大人の心のゆとりを日々の現場で作っていくことが、子どもの安心や豊かな感性を育むことにつながります。与田準一の詩は、その手助けとなる優れた教材なのです。


空がある (与田準一全集)