野生種 童謡
野生種 童謡と保育園のねらい
保育園の歌は、ただ「上手に歌う」ためだけの活動ではありません。歩く、止まる、指さす、息を整える、順番を待つ、同じ言葉を繰り返す——こうした生活とつながった動きが、歌の中に自然に組み込まれています。そこへ「野生種」という視点を足すと、散歩で出会う草花や虫が、そのまま歌の題材になります。歌が“その場の自然”と結びつくと、子どもの集中が長く続きやすく、保育者側も活動の導線(散歩→歌→観察→制作)を作りやすくなります。
「野生種」を扱うときのコツは、“名前を教えること”より、“気づきを言葉にすること”を優先する点です。たとえば、花の色・形・匂い・触感、葉のギザギザ、茎の硬さ、日なたと日かげでの違いなど、子どもが見つけた特徴をそのまま歌詞のフレーズ候補にしていきます。図鑑的な正確さは後からでも間に合い、最初は「見たまま」を言葉にするほうが、クラス全体で共有しやすいからです。
また、歌は「季節をまたいで残る」道具でもあります。春に見た野生種を夏に思い出す、秋にもう一度探す、という“再会”が生まれます。保育の現場では、この再会が強い学びになります。知識として覚えたのではなく、体験として記憶に残るからです。
野生種 童謡とわらべ歌の違い
「童謡」という言葉は広くは子どもの歌全般を指しますが、日本では大正期以降に“子どもに向けて創作された芸術性の高い作品”という狭い意味でも使われます。童謡が社会的に定義づけられた流れとして、児童雑誌『赤い鳥』創刊をきっかけに鈴木三重吉が童謡を位置づけたことが知られています。つまり、童謡には「創作された歌」という側面が強くあります。
日本語の整理としては、伝承で自然発生した歌(わらべ歌・伝承童謡)と、創作された童謡(文学童謡)を分けて考えると、保育園での選曲がぶれにくくなります。
わらべ歌の特徴は、生活の道具・年中行事・遊び方が歌と一体化していることです。兵庫県のわらべ歌資料にも、季節や天候、動植物に触れる歌がまとまって掲載されており、地域の暮らしと自然との距離が近かったことがうかがえます。たとえば、ほたるを呼ぶ歌や、七草の唱え言葉など、自然物との関係がそのまま歌になっています。
「野生種 童謡」を記事テーマにする場合は、創作童謡の世界観(自然を美しく切り取る)と、わらべ歌の機能性(遊び・まじない・行事)を往復しながら紹介すると、保育園実務の読者に刺さります。つまり「作品としての歌」と「道具としての歌」を分けて、場面で使い分ける、という提案に落とせます。
参考:童謡の定義・歴史(『赤い鳥』、創作童謡と伝承童謡の違い)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%A5%E8%AC%A1
参考:兵庫県のわらべ歌(動植物・季節・年中行事の歌の実例がまとまっている)
https://www.kodomo-kai.or.jp/hyogo/wp-content/uploads/sites/31/2016/05/warabeuta.pdf
野生種 童謡とわらべ歌の動物、植物
「動物、植物」を歌の題材にするとき、野生種は“教材として優秀”です。なぜなら、同じ場所でも季節や天気で姿が変わり、毎回ちがう発見が起きるからです。兵庫県のわらべ歌資料には、動植物とのふれあいをうたった歌が収録されており、昔の子どもたちが、身近な生き物をどれだけ細かく見ていたかが分かります。
たとえば「ほたる」の歌には「あっちの水は苦いぞ/こっちの水は甘いぞ」という有名な型があり、地域ごとに多様な歌詞が存在します。ここが保育で使いやすいポイントで、子どもたちが見つけた“自分たちの言葉”を差し込んで替え歌にできます。「あっちの道は車が多いぞ/こっちの道は静かだぞ」でもよいし、「あっちの花は小さいぞ/こっちの花は大きいぞ」でもよい。替え歌は、単なる遊びではなく、観察と言語化を同時に進める技法になります。
ここで、保育園向けに“歌にしやすい観察軸”を整理しておきます(入れ子にしない箇条書きでまとめます)。
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色:白、黄、紫、緑、茶色など(曇りの日は色が沈むことも観察ポイント)
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形:丸い、細い、ギザギザ、とがっている、ふわふわ
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数:花びらの数、葉の枚数、群れているか、一本だけか
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場所:日なた、日かげ、道ばた、水辺、草むら
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動き:ゆれる、飛ぶ、はう、にげる、止まる
「野生種 童謡」という狙いワードで書くなら、上の観察軸を“歌詞テンプレ”として提示すると記事が強くなります。読者(保育者)が、園の周りの自然に合わせてすぐ作れるからです。
野生種 童謡と保育園の安全
野生種を扱う活動は、保育園では安全設計が核になります。ここを曖昧にすると、読者の信頼が落ちます。逆に言えば、安全を丁寧に書くほど、記事の価値が上がります。
まず大前提として、「歌う=近づく」になりやすいことを意識します。子どもは歌で気分が上がると、草むらへ勢いよく入ったり、虫を急に触ったりします。そこで、歌に入る前に“ルールも歌にする”のが有効です。説明だけだと流れが止まりますが、短いフレーズにしてしまえば、活動のテンポを崩しません。
安全の観点で、最低限おさえたいポイントを整理します。
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触らない野生種を決めておく(トゲ、かぶれの可能性、汁が出るものなど)
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口に入れないを徹底する(「食べものじゃない」を歌の合図にする)
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採取はルール化する(“1人1つだけ”“先生と一緒”など)
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手洗いの導線を固定する(散歩→歌→手洗い→次の活動)
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アレルギー・虫刺されの想定を共有する(園内での共通理解)
さらに、保育園では「本物を持ち込めない日」もあります。雨、猛暑、感染症対策、行事前で時間がない日など。そのときは、写真カードや折り紙、シールなどで“擬似的な野生種”を作り、歌だけは継続します。歌が続くと、次に本物を見たときの反応が変わります。「あ、歌のやつだ」とつながるからです。
野生種 童謡とわらべ歌の連鎖発想(独自視点)
検索上位の一般的な保育ソング記事は「手遊び」「人気曲」「季節の歌」で終わりがちですが、ここでは独自視点として、わらべ歌に多い“連鎖発想”を「野生種 童謡」の作り方に転用します。兵庫県のわらべ歌資料でも、しりとり的につながる歌が紹介され、「連鎖発想」という説明が出てきます。これを園の自然観察に適用すると、替え歌づくりが驚くほどスムーズになります。
連鎖発想の良さは、「正解が一つではない」ことです。図鑑学習だと正誤が前に出ますが、連鎖発想の歌は“つながれば勝ち”なので、年齢差があるクラスでも成立します。たとえば、散歩で見たものを順番につなげます。
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「たんぽぽ」→「ぽ」から始まるもの(ぽかぽか、ぽんぽん、など擬音も可)
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「はっぱ」→「は」から始まるもの(はち、はる、はな、など)
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「みず」→「ず」から始まるもの(ずぼん、ずかん、など生活語でもOK)
ここで重要なのは、野生種だけに限定しないことです。野生種“だけ”にすると詰まってしまうので、生活語も許可します。むしろ、生活語が混ざることで「自然は生活と切れていない」という感覚が育ちます。保育の狙いとしても筋が通ります。
連鎖発想を歌に落とすときの、簡易テンプレを置いておきます(例として形式だけ示します。園ごとのアレンジが前提です)。
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「〇〇みつけた」→「つぎは△△」→「また□□みつけた」
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「あっちの〇〇」→「こっちの△△」→「どっちの□□」
この方式は、創作童謡のように完成された歌詞を用意しなくても、“その日の散歩”からすぐ歌が作れます。結果として、AIっぽい定型文ではなく、園ごとの具体が出る文章にもなりやすいので、ブログ記事の説得力も上がります。


