ヤドカリの歌CMを保育で活かす振り付けと活用法

ヤドカリの歌CMを保育で活かすポイントと注意点

あのヤドカリの歌CMを園で流すだけで著作権違反になり、最大1,000万円の罰金リスクがあります。

🦀 この記事のポイント3選
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「ヤドカリの歌CM」は実は3種類ある

プレサンスコーポレーションのCMソング・NHKEテレ0655の「あるヤドカリの唄」・子ども向け保育CD「ヤドカリ」と、それぞれ別の楽曲。保育現場での使い方も違います。

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CMソングを無断で園に流すのはNG

著作権法上、CMソングは「映画の著作物」に準じる保護を受けます。保育園で無断使用すると、権利者から最大1,000万円の損害賠償請求が来るリスクがあります。

保育向け「ヤドカリ」CDは安全に使える

ポカポカ公式の保育向けCD「どんぐりの森」収録の「ヤドカリ」は、お昼寝起きや運動会・発表会での使用を想定して作られた楽曲。振り付けつきで安心して使えます。


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ヤドカリの歌CMとはどの曲のこと?3つの楽曲を整理する

 

「ヤドカリの歌CM」と検索すると、実は複数の異なる楽曲がヒットします。混同したまま保育に活用しようとすると、思わぬトラブルの原因になります。まず整理しておきましょう。

① プレサンスコーポレーションのCMソング

近畿圏を中心に全国放送されている不動産会社・プレサンスコーポレーションのテレビCMで流れる曲が、最も検索件数の多い「ヤドカリの歌CM」です。「♪やーどかりかり こだわりやさん♪」というフレーズが耳に残るこの曲は、原曲が「タフアフアイ(Hawaiian War Chant)」というハワイアンの楽曲です。かつてウクレレ漫談で知られる故・牧伸二氏も歌っていた曲を元にしており、歌唱は高木ブーや川原ともみが担当したバージョンが放送されました。2013年から現在に至るまで13種類以上のバリエーションが制作されており、根強い人気を誇っています。

これは保育向けではありません。

② NHK Eテレ0655「あるヤドカリの唄」

NHK Eテレの朝6時55分から放送される「Eテレ0655」のおはようソングとして使われている楽曲です。作詞・作曲は堀江由朗・うちのますみ・佐藤雅彦、歌唱はBEGINの比嘉栄昇が担当しています。沖縄音楽のテンポで「ドカリー」というキャラクターが自分の生い立ちを語る内容で、大人も子どもも楽しめると評判です。CDアルバム「0655/2355 ソングBest!明日がくるのをお知らせします」にも収録されており、一定の人気があります。

感情的な響きを持つ曲ですね。

③ 保育CD「ヤドカリ」(ポカポカ)

保育専門の音楽制作グループ「ポカポカ」が制作した、保育園・幼稚園向けの子どもの歌です。詞・曲は橋井晴彦(はしいはるひこ)で、CDアルバム「どんぐりの森」の2曲目に収録されています。お昼寝から起きる時間に使う曲として保育現場での実績が長く、先生の後に続いて声を出すコール&レスポンス形式で楽しめます。運動会発表会向けの振り付けも存在する、保育に特化した楽曲です。

これは保育現場で使える一曲です。

楽曲名 アーティスト 使用目的 保育での活用
プレサンスCMソング 高木ブーほか 不動産CM ⚠️ 要注意
あるヤドカリの唄 比嘉栄昇(BEGIN) NHK Eテレ0655 △ 条件あり
ヤドカリ(保育CD) ポカポカ 保育向け専用 ✅ 推奨

ヤドカリの歌CMの原曲「Hawaiian War Chant」の歴史と保育への接点

プレサンスコーポレーションのヤドカリCMが長年親しまれている理由のひとつが、その原曲の歴史的な親しみやすさにあります。原曲「タフアフアイ(Hawaiian War Chant)」は、ハワイのマウイ島に伝わる伝統的な楽曲です。ハワイ語の歌詞を持ち、のちにアメリカでビッグバンドアレンジとしてヒットしたこともあります。

日本では1950〜60年代にウクレレブームの波に乗って広まりました。軽快なリズムと反復するメロディが特徴で、一度聴いたら頭から離れない「イヤーワーム(ear worm)効果」が高い楽曲です。保育の視点から見ると、このような反復型のリズムは子どもが覚えやすく、リズム遊びや身体表現活動に向いています。

ただし、この楽曲そのものを保育園で無断使用するのは別の話です。

プレサンスのCMソングは、CMの演出・編曲・歌唱という複数の著作権・著作隣接権が複合した著作物です。CMは著作権法上「映画の著作物」に準ずる保護を受けるとされており、複数の権利者が絡み合っています。保育現場でそのまま使用する際には慎重な判断が必要です。

一方で「♪やーどかりかり♪」というフレーズを子どもたちが口ずさんでいること自体は問題ありません。音楽の動機づけとして会話の話題にすることはできます。また、「ヤドカリ」という生き物に子どもの興味を向けるきっかけとして、このCMへの親しみを活用することは非常に有効です。

JASRAC「学校で音楽を使うときには」|保育所での音楽利用ルールの基本がわかるJASRAC公式ページ

ヤドカリの歌CMを保育活動に使うときの著作権の注意点

保育士が見落としがちな大切なポイントです。

CMソングを含む音楽全般を保育活動で使う場合、著作権法の知識が欠かせません。知らないままでいると、最大1,000万円以下の罰金または10年以下の懲役という重い罰則の対象になるリスクがあります(著作権法第119条1項)。

園内で音楽を流す場合

保育所は「非営利目的の教育機関」として、一定の優遇措置が著作権法にあります。ただし、「営利を目的とせず」「観衆から料金を受けず」「実演家に報酬を支払わない」という3つの条件をすべて満たす必要があります(著作権法第38条第1項)。株式会社が運営する保育園や、月額保育料を徴収している園の場合は「営利性がゼロ」とは言い切れないため、グレーゾーンになる可能性があります。

つまり「お金を取っていないからOK」では済まない場合があるということです。

SNSや動画配信で使う場合

保育の様子を動画に撮影してSNSや園のホームページに掲載する際、BGMとしてCMソングが流れていると著作権侵害になります。近年、グーグルの画像・音声認識技術により、インターネット上での著作物の無断使用は以前より格段に発見されやすくなっています。実際に保育園・学童クラブで画像や音楽の使用料を請求された事例が増えていることは、業界内でも報告されています。

📋 保育で音楽を安全に使うためのチェックリスト

  • ✅ 使用する楽曲が著作権フリー、またはパブリックドメインか確認する
  • ✅ 保育向け専門CDや配信サービスの楽曲を使う
  • ✅ YouTubeなどJASRACと包括契約済みのプラットフォームで流す
  • ✅ 園のSNS・HPにアップする動画にはBGMをつけない、またはフリー素材を使う
  • ✅ 著作権フリーの音楽サービス(例:魔王魂、DOVA-SYNDROME)を活用する

一度確認するだけで大丈夫です。

著作権フリーの音楽素材サービスを使えば、安心して園のSNS動画にも活用できます。「魔王魂」「DOVA-SYNDROME」などは無料で使えるフリー楽曲を多数公開しており、保育向けのかわいいBGMも充実しています。

愛知文教女子短期大学「保育現場で必要な著作権の知識」|保育士向けに著作権侵害の具体例と対策を解説した大学公式レポート

保育CD「ヤドカリ」の振り付けと活用シーン—お昼寝・運動会・生き物遊び

保育の現場で実際に使えるヤドカリの歌を活かす場面を、具体的に見ていきましょう。

ポカポカの保育CD「ヤドカリ」(詞・曲:橋井晴彦)は、沖縄の石垣島に生息するオオヤドカリをイメージして作られた楽曲です。海に棲むヤドカリが一般的な中、オオヤドカリは陸上に生息するという珍しい生き物で、子どもたちの「知らなかった!」という驚きを引き出すことができます。この曲を使ったコール&レスポンスでは、保育士が歌い、子どもが後に続いて声を出す「まねっこ遊び」スタイルで楽しめます。

お昼寝の目覚め時間に使う場合

お昼寝から起きる時間帯は、子どもによって眠気の深さが違います。急に電灯を点けたり大きな声で起こしたりすると、ぐずりの原因になることもあります。ヤドカリの歌を「眠りから覚める合図」として使うと、子どもが音楽に反応してゆっくり目が覚めていくリズムを作れます。実際にこの曲は「お昼寝から起きるときに元気に起きられる曲」として長年にわたり保育園・幼稚園で活用されてきた実績があります。

運動会・発表会での活用

テンポが一定で体を動かしやすいリズムのため、オリジナル振り付けを組み込んだ発表の場にも向いています。ハサミのようにチョキチョキと手を動かす動作や、貝殻を背負ったヤドカリを表現するポーズなど、視覚的に伝わりやすい振り付けが作りやすい曲です。0〜2歳クラスでも単純な動作に絞れば楽しめます。

生き物遊び・導入活動として使う場合

夏の砂浜や磯遊びシーズンに向けて、子どもたちに「ヤドカリ」という生き物を紹介する導入として使うのも効果的です。歌を通じてヤドカリに興味を持たせてから、絵本・観察・工作へとつなげる流れが作れます。実際に磯でヤドカリを見つけた経験のある子は「あの歌の生き物だ!」という感動が大きくなります。

📌 ヤドカリの歌を使う保育シーン別おすすめ活用法

  • 🌅 お昼寝の目覚め:ヤドカリの歌をBGMに使い、ゆっくり目を覚ます合図にする
  • 🎪 運動会・発表会:チョキチョキ・よちよちなどヤドカリの動きを模した振り付けで発表
  • 🦀 自然体験の導入:歌の後にヤドカリの絵本や写真を見せて好奇心を広げる
  • 🎤 コール&レスポンス遊び:先生と子どもが交互に歌うまねっこ遊びで語彙・リズム感を育む

NHK Eテレ0655「あるヤドカリの唄」の保育活用—独自視点:感情教育への応用

多くの保育活動記事では取り上げられない視点ですが、「あるヤドカリの唄」は感情教育(SEL:社会性と情動の学習)のツールとして注目に値します。

この歌の歌詞は、ヤドカリが海から離れた場所にいながらも、「あの海の砂の色はずっと忘れない」と故郷を懐かしむ内容です。比嘉栄昇(BEGIN)の温かみのある声で歌われるこの曲は、「離れていても大切な場所を心に持ち続ける」という感情を自然に伝えます。幼児期に「懐かしさ」「寂しさ」「でも大丈夫」という感情を音楽通じて体験することは、情緒の発達に貢献します。

いいことですね。

Eテレ0655は保育士・幼稚園教諭の養成課程を学ぶ大学生や、学童保育指導員にも視聴されていることがNHK放送文化研究所の調査でも示されており、保育専門家にとっても信頼度の高いコンテンツです。この曲を子どもたちに聴かせる際には、「ヤドカリさんはどんな気持ちかな?」と問いかけることで、感情の言語化を促す活動につなげることができます。

感情教育への活用ステップ

まず、曲を一度聞かせます。次に「ヤドカリさんはどこにいるんだろう?」「海が好きなのかな?」と子どもたちに尋ねます。そして「みんなが好きな場所はどこ?」と話を広げていくことで、自分の気持ちを言葉にする練習ができます。3〜5歳クラスで特に有効な活動です。

また、NHKのサイトからEテレ0655の関連動画をプロジェクターで見せることも、保育の場での「映像を使った感情の導入」として機能します。NHKの教育コンテンツはCC(クリエイティブコモンズ)的な利用条件が比較的整備されており、学校・保育施設での非営利活用に一定の配慮がなされています。

一点、注意が必要です。NHKの番組映像をそのまま録画して繰り返し流す場合は、録画複製にかかる著作権の問題が生じます。リアルタイム放送の視聴、または公式YouTubeチャンネルでの配信映像を活用するのが安心です。

NHK公式「Eテレ0655」あるヤドカリの唄のページ|曲の概要と放送情報が確認できるNHK公式ページ

ヤドカリを生き物として保育活動に取り入れる方法—観察・工作・絵本

ヤドカリの歌やCMをきっかけに、子どもたちが実際の生き物「ヤドカリ」に興味を持つことがあります。保育士としてその興味を活かす方法を知っておくと、歌の活動が生活・自然教育へと広がります。

ヤドカリの生態:子どもに伝えやすいポイント

ヤドカリは自分の体を守るために巻き貝の空き殻を「家」として背負って歩く生き物です。体が大きくなると引っ越しをします。この「自分に合った家を選ぶ」という生態は、子どもに「自分のサイズに合ったことをする大切さ」という概念を直感的に伝えるのに向いています。

ヤドカリには大きく分けて海に棲む種類(ホンヤドカリなど)と陸に棲む種類(オカヤドカリ、オオヤドカリ)があります。ポカポカの保育CDが題材にした石垣島のオオヤドカリは陸生で、体長が10〜15cm程度(ちょうど大人の手のひらサイズ)にまで成長することもあります。磯遊びでよく見かけるホンヤドカリは体長1〜3cm程度(親指の第一関節ほど)と小型です。

これは意外ですね。

保育活動への取り入れ方

夏の自然体験として磯や砂浜でヤドカリを観察するのが最も効果的です。実際にヤドカリを見つけたり触ったりした経験は、歌への共感度を高めます。磯遊びが難しい場合は、水族館への遠足で観察する方法もあります。

工作活動としては、紙コップや紙粘土を使って「ヤドカリの家(貝殻)」を作り、自作のヤドカリ工作を動かして遊ぶ活動が人気です。「どんな家にしようかな?」「大きさはちょうどいい?」と声かけしながら行うと、想像力と言語表現を同時に促せます。

📚 ヤドカリをテーマにしたおすすめ絵本(保育向け)

  • 🐚 「かいがらとり」(福音館書店):磯の生き物を丁寧に描いた観察絵本で3歳〜向け
  • 🐚 「やどかりとあさり」(こぐま社):ヤドカリの引っ越しをユーモラスに描いた人気絵本
  • 🐚 「うみのいきもの」(学研):ヤドカリを含む磯の生き物を写真で学べる図鑑絵本

絵本→歌→観察→工作という流れで一つの保育テーマを展開すると、子どもの学びの深さが変わります。

活動の深さが変わるということですね。

ベネッセ「ヤドカリの引っこしを観察しよう」|ヤドカリの飼育方法や引っ越し観察のやり方を解説した子ども向け自由研究ページ

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