我は海の子歌詞意味とは?保育で活かせる背景解説

我は海の子歌詞意味

現在歌われている我は海の子は3番までだけです。

この記事の3ポイント要約
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歌詞に込められた海洋国家の理念

明治43年に文部省唱歌として誕生し、海に親しむ教育を推進する目的で作られました

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現在は3番まで・本来は7番まで存在

戦後GHQの指導で軍国主義的な4番以降が削除され、現在の形になりました

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保育での活用ポイント

海の生き物や自然との触れ合いを通じて、歌詞の情景を体験的に理解させることが効果的です

我は海の子が生まれた時代背景

 

我は海の子は明治43年(1910年)に文部省唱歌として誕生しました。作詞者は不詳とされていますが、宮原晃一郎説が有力です。

当時の日本は海洋国家としての意識を高める時期でした。明治政府は国民に海への親しみを持たせ、海運や水産業の発展を促す教育方針を掲げていたんですね。

この歌は尋常小学校の教科書に掲載され、全国の子どもたちが歌いました。海辺で育った子どもの誇りと、海との深い結びつきを表現した内容になっています。

つまり教育的意図が明確な唱歌です。

海に囲まれた日本という地理的特徴を、子どもたちに自覚させる狙いがありました。歌詞の「生まれてしおに浴して」という表現は、文字通り海水に触れて育った環境を示しています。

保育現場でこの歌を扱う際は、単なる童謡ではなく、日本の歴史教育の一部だったという背景を理解しておくと良いでしょう。

我は海の子の歌詞全体構成と削除された部分

原曲は7番まで存在しましたが、現在歌われるのは3番までです。戦後、GHQの指導により4番以降が削除されました。

削除された理由は軍国主義的な表現が含まれていたためです。4番には「いで大船を乗出して」、5番には「丈夫の意気」という言葉があり、海軍や戦争を連想させる内容でした。

削除された歌詞の概要

  • 4番:大船に乗って世界に出る勇壮さ
  • 5番:波風を恐れない男子の気概
  • 6番:海国日本の守りとしての自覚
  • 7番:国のために尽くす決意

これは厳しいところですね。

現在の1~3番は海辺の生活や自然描写が中心で、比較的中立的な内容です。保育で使用する際は、この3番までの歌詞で十分に海への親しみを育てることができます。

削除部分を知ることで、歌の歴史的変遷が見えてきます。保護者から質問された場合に備えて、この経緯を把握しておくと役立つでしょう。

文化庁の国語施策情報ページには、唱歌の歴史的変遷に関する資料があります

我は海の子1番の歌詞詳細解説

1番の歌詞は「我は海の子白浪の さわぐいそべの松原に 煙たなびくとまやこそ 我がなつかしき住家なれ」です。

歌詞の意味を分解すると

  • 我は海の子:海辺で育った子ども
  • 白浪のさわぐいそべ:波が打ち寄せる磯辺
  • 松原:海岸沿いの松林
  • 煙たなびくとまや:煙が立ち上る小さな家(漁師の家)
  • なつかしき住家:懐かしい我が家

生まれてしおに浴してという続く歌詞は、塩水で産湯を使ったという意味です。海辺の漁村では実際にこうした風習がありました。

この表現は象徴的です。

浪を子守の歌と聞きという部分は、波の音が子守唄だったことを示しています。海と共に生きる生活が、幼少期から染み付いているという情景ですね。

保育で歌う際は、海の音や波の様子を実際に体験させると理解が深まります。海なし県の場合は、動画や音源を使って波の音を聞かせるのも効果的でしょう。

我は海の子2番と3番の歌詞内容

2番は海での遊びと成長を歌っています。「高鳴る笛に釣舟の 櫂のしずくも手につかず」という表現は、魚釣りに夢中になる様子です。

2番の主なポイント

  • 笛の音で漁に出る情景
  • 釣りに夢中で櫂の水滴も気にしない様子
  • 千尋(約1,800メートル)の海底まで潜る想像力
  • 魚や貝と遊ぶ日常

千尋は深さの単位で、非常に深い海を表現しています。実際に潜れる深さではなく、子どもの想像力や冒険心を表す比喩ですね。

3番では海藻採集の場面が描かれます。「いで軍艦に乗組みて」という表現は削除版では「磯の鮑の片思い」など別の歌詞に差し替えられることもあります。

これは使えそうです。

干潮時に岩場で海藻や貝を採る様子は、現代の潮干狩りに通じる活動です。保育でも海辺の自然観察や海の生き物に触れる体験学習と結びつけられます。

季節ごとの海の変化を観察する活動と組み合わせると、歌詞の理解が深まるでしょう。

夏のプール活動の前後に歌うのも効果的です。

我は海の子を保育活動に取り入れる工夫

この歌を保育で活用する際は、体験的な学習と組み合わせることが重要です。歌詞の情景を実際に体験させることで、言葉の意味が身近になります。

保育での具体的な活用例

  • 🏖️ 海の生き物図鑑作り:貝や魚の写真を集めて展示
  • 🎨 波の音を聞きながら絵を描く活動
  • 📚 海を舞台にした絵本の読み聞かせ
  • 🎭 歌詞の情景を劇遊びで表現
  • 🧪 塩水と真水の違いを観察する実験

海なし県では水族館見学や、バケツに砂を入れて海岸ごっこをするのも良いでしょう。砂場に波の模様を描く活動も子どもたちに人気です。

歌う前に「海ってどんなところ?」と問いかけることも大切です。子どもたちの経験や知識を引き出してから歌うと、歌詞への共感が高まります。

いいことですね。

年長クラスでは歌詞の言葉の意味を一緒に調べる活動も効果的です。「白浪」「磯辺」「とまや」など古い言葉を現代語に置き換えながら理解を深められます。

保護者参観で発表する際は、歌の歴史的背景を簡単に説明する時間を設けると良いでしょう。保護者自身も知らなかった情報に驚き、家庭での会話につながります。

文部科学省の幼児教育ページでは、伝統的な歌を保育に活かす方法が紹介されています

我は海の子の歌詞に登場する海の生き物と環境教育

歌詞には具体的な海の生き物は直接登場しませんが、「魚とたわむれ」という表現があります。

これを入口に海洋環境教育を展開できます。

明治時代の海と現代の海は大きく変化しました。プラスチックごみ問題や海水温上昇など、子どもたちが将来直面する環境課題と結びつけることができます。

環境教育との関連付け

  • 昔の海と今の海の違いを写真で比較
  • 海を守るために自分たちができること
  • 海の生き物が困っている現状を知る
  • リサイクルや省エネと海の関係

年長児であれば、海のごみ問題について簡単に話すこともできます。「きれいな海で遊べるように、ごみを捨てないことが大切だね」という気づきを促すと良いでしょう。

これは注意が必要です。

環境問題を伝える際は、恐怖心を与えすぎないことが大切です。「海が汚れている」という否定的な情報だけでなく、「みんなで守ればきれいになる」という希望も一緒に伝えましょう。

折り紙で海の生き物を作る活動も効果的です。クラゲ、魚、タコ、カニなど様々な生き物を作り、壁面に「私たちの海」として展示すると、海への愛着が育ちます。

SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」とも関連付けられます。小学校就学前の準備として、社会問題への意識を芽生えさせる良い機会になりますね。

我は海の子は単なる童謡以上の教育的価値を持っています。歌詞の背景を理解し、現代の保育に活かすことで、子どもたちの海への理解が深まるでしょう。歴史的経緯を知ることで、保育者としての説明力も向上します。海辺の園でも内陸の園でも、工夫次第で豊かな学びにつながる教材として活用できます。


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