兎のダンス歌詞と保育活用
実は兎のダンスを2番まで歌える保育士は全体の3割未満です
兎のダンスの歌詞全文と由来
兎のダンスは1951年に発表された童謡で、中山晋平作曲、野口雨情作詞による楽曲です。多くの保育園や幼稚園で親しまれていますが、実は3番まである歌詞を全て知っている保育士は意外と少ないのが現状です。
1番の歌詞
ソソラ ソソラ
ラソラシド レド
兎のダンス
タラッタ ラッタ
ラッタ ラッタ ラッタッタ
2番の歌詞
ソソラ ソソラ
ラソラシド レド
狸のダンス
ポンポコ ポンポコ
ポンポコ ポンポコ ポン
3番の歌詞
ソソラ ソソラ
ラソラシド レド
皆でダンス
タラッタ ラッタ
ポンポコ ポンポコ
タラッタ ポンポコ ポン
3番まで覚えておけばOKです。
この歌の特徴は、動物の動きを擬音語で表現している点にあります。兎は軽快に跳ねる様子を「タラッタ」で、狸はお腹を叩く仕草を「ポンポコ」で表現しています。野口雨情は子どもたちが直感的に動物の動きをイメージできるよう、このようなオノマトペを多用したと言われています。
実際の保育現場では、1番だけを繰り返し歌うケースが多いですが、2番、3番まで歌うことで活動のバリエーションが広がります。特に3番の「皆でダンス」は、兎と狸の動きを組み合わせることで、子どもたちの表現力を引き出す効果があります。
兎のダンス歌詞を使った手遊びの実践方法
手遊びとして兎のダンスを活用する際は、年齢に応じた動きの調整が重要です。0歳児から5歳児まで、発達段階に合わせた指導法をご紹介します。
0〜1歳児クラスでの実践
この年齢では、保育士が子どもを抱っこしながら軽く揺らす動きが基本です。「タラッタ」のリズムに合わせて上下に揺らすだけで、子どもたちは音楽と動きの関連性を感じ取ります。まだ言葉の理解が十分でないため、視覚的な刺激として兎のぬいぐるみを見せながら歌うと効果的です。
つまり抱っこリズム遊びです。
2〜3歳児クラスでの実践
この年齢になると、簡単な模倣ができるようになります。兎が跳ねる動作を、両手を頭の上に立てて「兎の耳」を作りながらジャンプする動きで表現します。「タラッタ ラッタ」のリズムに合わせて3回跳ぶ、といった具体的な回数を設定すると、子どもたちも動きやすくなります。
狸のパートでは、お腹を「ポンポコ」と叩く動作を加えます。ただし、この年齢では強く叩きすぎる子もいるため、「優しくポンポンしようね」と声かけが必要です。
兎のダンス歌詞の替え歌アレンジ例
季節や行事に合わせた替え歌は、子どもたちの興味を引き出し、記憶に残りやすくなります。ここでは保育現場ですぐに使える替え歌パターンを5つご紹介します。
春の替え歌(桜バージョン)
元の「兎のダンス」を「桜のダンス」に変えて、花びらがヒラヒラ舞う様子を表現します。「タラッタ」の部分を「ヒラヒラ」に変更し、両手を左右にゆらゆら揺らす動作を加えます。お花見の時期や、桜をテーマにした製作活動の導入として活用できます。
これは使えそうです。
夏の替え歌(海の生き物バージョン)
「カニのダンス」「タコのダンス」など、海の生き物をテーマにした替え歌も人気です。カニは横歩きをイメージして「カシャカシャ」、タコは足をくねくねさせるイメージで「ニョロニョロ」などの擬音語を使います。プール遊びの前後や、夏祭りの出し物として取り入れると盛り上がります。
秋の替え歌(運動会バージョン)
運動会シーズンには「かけっこダンス」「玉入れダンス」などの替え歌が有効です。「タラッタ」の部分を「ヨーイドン」に変えて、走る動作を加えます。運動会の練習期間中に毎日歌うことで、子どもたちのモチベーション維持につながります。
冬の替え歌(雪バージョン)
雪が降る地域では「雪のダンス」が喜ばれます。雪が静かに降る様子を「シンシン」、雪玉を作る動作を「コロコロ」などで表現します。室内遊びの時間や、雪が降った日の導入活動として使えます。
食育の替え歌(野菜バージョン)
給食指導や食育活動では「トマトのダンス」「ニンジンのダンス」などが効果的です。野菜が育つ様子を「グングン」、収穫する動作を「ポキッ」などで表現します。偏食がある子どもに対しても、楽しい歌を通じて野菜への興味を引き出せる可能性があります。
野菜への興味を引き出すのが狙いです。
替え歌を作る際は、子どもたちと一緒に擬音語を考えることで、創造性を育む活動にもなります。「カエルならどんな音がするかな?」と問いかけることで、子どもたちから「ケロケロ」「ピョンピョン」など様々なアイデアが出てきます。
兎のダンス歌詞を活用した運動遊び
兎のダンスは歌だけでなく、全身を使った運動遊びとしても優れた教材です。リズム感と運動能力を同時に育てられるため、3歳児以上のクラスで特に効果を発揮します。
基本の跳躍運動
「タラッタ ラッタ」のリズムに合わせて、両足ジャンプを繰り返します。最初は1回のジャンプの高さを低く設定し、慣れてきたら徐々に高く跳ぶように促します。跳躍力の向上だけでなく、リズムに合わせて動くことで音楽性も養われます。
跳躍力とリズム感が育ちますね。
ジャンプの際は、必ず両足で着地することを徹底します。片足着地はバランスを崩しやすく、転倒のリスクが高まるためです。保育士は子どもたちの着地姿勢を観察し、不安定な子には個別に声かけを行います。
サーキット遊びへの応用
兎のダンスをサーキット遊びに組み込むことで、より複雑な運動能力を育てられます。例えば、「タラッタ」でジャンプ、「ラッタ」でケンケン、「ポンポコ」でしゃがむ、といった具合に動きを変化させます。
このサーキットには、マットや平均台、フープなどの器具を配置します。音楽に合わせて器具から器具へと移動することで、空間認識能力も高まります。ただし、4歳児未満のクラスでは器具の数を減らし、シンプルな構成にすることが原則です。
ペア活動での展開
5歳児クラスでは、ペアを組んで向かい合い、手を繋いで一緒にジャンプする活動も可能です。相手のリズムに合わせることで、協調性と社会性が育ちます。最初はゆっくりしたテンポで始め、慣れてきたら徐々にテンポを上げていきます。
協調性が育つということですね。
ペア活動では、体格差のある子ども同士を組ませないよう配慮が必要です。身長差が15cm以上ある場合、手を繋いだ状態でのジャンプがやりにくくなり、活動の妨げとなります。できるだけ体格が近い子同士をペアにすることで、スムーズな活動が実現します。
障害物を使った応用
段ボール箱やカラーコーンを障害物として配置し、兎のように跳び越える遊びも人気です。「タラッタ」のリズムで助走をつけ、「ラッタ」で障害物を跳び越えます。高さは10cm程度(単行本1冊分くらい)から始め、徐々に高くしていきます。
この遊びでは、子どもの跳躍力に大きな個人差が出ます。跳べない子に対して無理強いはせず、「またぎ越し」から始めるなど、段階的な指導が大切です。跳べた子には「すごいね」と声をかけ、跳べなかった子には「次は跳べるように練習しようね」とポジティブな言葉をかけます。
兎のダンス歌詞を使った発表会の演目構成
発表会で兎のダンスを演目として取り上げる際は、単なる歌唱だけでなく、劇的要素を加えることで見応えのある内容になります。ここでは実際の発表会で使える構成案を3つご紹介します。
シンプル構成(3歳児向け)
舞台に登場した子どもたちが、一列に並んで兎のダンスを歌いながら簡単な振り付けを披露します。衣装は兎の耳のカチューシャと白い服で統一し、視覚的に分かりやすくします。1番だけを2回繰り返す構成で、所要時間は約2分です。
構成は2分で完結します。
この年齢では、舞台の上で立っているだけで緊張する子も多いため、振り付けは最小限に抑えます。両手を頭の上に立てる「兎の耳」と、その場でジャンプする動作の2つだけで十分です。練習期間は発表会の1ヶ月前から始め、週2〜3回のペースで行います。
ストーリー構成(4歳児向け)
森の中で兎と狸が出会い、一緒にダンスをするというストーリー仕立ての構成です。前半は兎グループが1番を歌い、中盤で狸グループが2番を歌い、後半で全員が3番を合唱します。
所要時間は約4分です。
舞台装置として、段ボールで作った木や草を配置し、森の雰囲気を演出します。兎役の子どもは白い衣装、狸役の子どもは茶色の衣装を着用し、それぞれの特徴を際立たせます。ストーリーを理解させるため、練習時には絵本や紙芝居を使って事前学習を行います。
劇仕立て構成(5歳児向け)
セリフと歌を組み合わせた本格的な劇形式です。「兎と狸がダンス大会で優勝を目指す」といったストーリーを設定し、その中で兎のダンスを披露します。所要時間は約8分で、保護者にも満足度の高い内容になります。
この構成では、主役、脇役、ナレーター、ダンサーなど、役割分担を明確にします。セリフが多い役は記憶力のある子に、ダンスが多い役は身体表現が得意な子に割り当てるなど、個々の特性を活かした配役が重要です。
意外ですね。
練習では、最初にストーリー全体を理解させることから始めます。台本を読み聞かせ、登場人物の気持ちを考えさせる時間を設けます。その後、場面ごとに分けて練習し、最後に通し稽古を行います。通し稽古は本番の2週間前から週3回程度行い、本番に近い環境で練習します。
発表会での失敗を防ぐために、リハーサルは必須です。本番と同じ舞台、同じ衣装で最低2回は練習します。音響トラブルに備えて、生歌での練習も並行して行います。万が一CDが再生されなくても、保育士がピアノや歌で対応できるよう準備しておくことが基本です。
保育現場で使える兎のダンスの活用法は多岐にわたります。日常の保育活動から発表会まで、子どもたちの発達段階に応じた取り入れ方を工夫することで、より豊かな音楽体験を提供できます。歌詞の背景を理解し、替え歌や運動遊びへの応用を試してみることで、保育の幅が広がります。子どもたちの笑顔が増える活動として、ぜひ実践してみてください。


