筒井敬介とは
筒井敬介作品を「古い作家」と思っていませんか?
筒井敬介のプロフィールと経歴
筒井敬介は1918年1月3日、東京神田に生まれた児童文学作家です。本名は小西理夫で、慶應義塾大学在学中から熱心に劇団活動を行い、1941年に大学を中退後、ラジオドラマの執筆を始めました。kotobank+1
戦前の1937年には劇団東童の文芸演出部に入団し、脚色・演出を担当していました。太平洋戦争中の1942年には近衛兵として入隊しましたが、病気のためまもなく除隊しています。
その後、1948年から1966年まで18年間、NHKの契約作家として活躍しました。この期間に『おかあさんといっしょ』をはじめとする幼児向けラジオ番組『お話出てこい』や連続テレビドラマ『バス通り裏』など、数多くの放送台本を手がけました。児童文学作家、戯曲家としても幅広く活動し、2005年1月8日に87歳で亡くなりました。kotobank+1
筒井敬介の代表作品と絵本
筒井敬介の代表作は多岐にわたります。1948年には童話「コルプス先生汽車へのる」を発表し、その後NHKの放送劇「三太物語」「バス通り裏」の脚本を担当しました。
参考)筒井敬介(つつい けいすけ)とは? 意味や使い方 – コトバ…
1965年にあかね書房から出版された『あかいかさがおちていた』は、堀内誠一の絵と筒井敬介の文章が見事に調和した作品として知られています。ジャングルに落ちた赤い傘が、さる、へび、カンガルーと次々に動物の手に渡る様子をユーモアたっぷりに描いており、絵本から幼年童話へ移行する時期の子どもにぴったりです。
参考)あかいかさがおちていた (単行本絵本) :筒井敬介/堀内誠一…
他にも『ほんとうの おにごっこ (かわいいとのさま)』『へんな どうぶつえん (かわいいとのさま)』などの作品が人気です。中編童話「かちかち山のすぐそばで」では1973年に産経児童出版文化賞大賞を受賞し、1974年には国際アンデルセン賞優良賞も獲得しています。ユーモアと風刺に満ちた独自の作風が評価されました。bookmeter+1
筒井敬介とNHK「おかあさんといっしょ」
筒井敬介はNHKの幼児向け番組において、重要な役割を果たしました。1950年代から、ラジオ番組「幼児の時間」の物語コーナーで「仲よしたっちゃん」(1949年度)、「お母さんと一緒」(1950年度)、「むかしばなし」(1951-1952年度)などを担当しています。
「おかあさんといっしょ」の初期においても、堀内誠一と共に放送されたコーナーの台本を執筆しました。筒井は1948年から1966年まで18年間にわたりNHKの契約作家として、幼児向けラジオ番組や連続テレビドラマの台本を手がけ続けました。nhk+1
この時期の幼児向け番組は、子どもたちの発達にどのような効果や影響をもたらすかという観点から制作されており、筒井の作品も幼児教育に大きく貢献しました。NHK幼児向けテレビ番組の変遷において、筒井敬介は欠かせない存在です。
参考)https://www.nhk.or.jp/bunken/research/domestic/pdf/20200130_2.pdf
筒井敬介作品の保育現場での活用法
保育現場では、筒井敬介の作品が教材として今も活用されています。『あかいかさがおちていた』のように、絵本から幼年童話への移行期に適した作品は、自分で文字を読み始めた子どもの読書意欲を育てます。
音声教材としても優れており、「筒井敬介の名作童話集」は市原悦子や熊倉一雄といった著名な俳優が語り、三枝成章が音楽を担当したCD教材として発売されています。絵本を見ながら聞くお話は、子どもの聞く力・話す力を育むとともに、豊かな想像力と情操を養います。
参考)https://www.sun-edu.co.jp/cd_cllection/best_cd_03.htm
保育の現場では、読み聞かせや劇遊びの題材として筒井作品を取り入れることが推奨されます。ユーモアと風刺に満ちた作風は、子どもたちの感性を刺激し、言葉の発達を促進します。保育者養成においても、児童文化財として紙芝居や絵本を学ぶ際、筒井敬介の作品は重要な教材となっています。
参考)https://ryujo.repo.nii.ac.jp/record/453/files/16_ryujo40(189-199).pdf
筒井敬介が保育士に与える教育的影響
筒井敬介の作品は、単なる娯楽ではなく、幼児教育の理念を具現化したものです。NHKの幼児向け番組で長年活躍した経験から、子どもの発達段階に応じた内容構成や言葉選びに長けていました。
保育所保育指針や幼稚園教育要領における「言葉」の領域では、児童文化財としての絵本や物語の重要性が強調されています。筒井の作品は、まさにこの領域のねらいと内容を体現しています。保育者が筒井作品を通じて学べるのは、子どもの想像力を刺激する語り口や、ユーモアを交えた物語展開の技法です。
また、筒井が作詞した「時計のうた」のような童謡は、保育内容のねらいおよび内容に沿った教材として、今も保育現場で歌われています。保育士にとって筒井敬介の作品群は、幼児教育の実践における貴重な財産です。子どもの感性を育み、言葉の発達を促す教材として、今後も継承されるべきものでしょう。
参考)https://www.kanto-gakuen.ac.jp/junir/info/pdf/bulletin_57.pdf
NHK放送文化研究所の記事では、筒井敬介の生涯と放送作家としての活動が詳しく解説されています
童心社の公式サイトでは、代表作『あかいかさがおちていた』の詳細情報と内容説明が掲載されています

コルプス先生馬車へのる (日本の児童文学)
