ストリーミングと保育園でこどもの歌

ストリーミングと保育園とこどもの歌

ストリーミング×保育園×こどもの歌:最初に押さえる3点

園内BGMと「配信」は別物

園の外へ公開・共有(ホームページ掲載、動画共有、DVD配布など)に踏み出すと、手続きが必要になる場面が増えます。

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授業目的の扱いを確認

教育機関での利用でも、条件(授業の過程・非営利・必要な限度など)を満たすかで扱いが変わります。

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「何をするか」を先に分解

流す/歌う/録音・録画する/保護者に配る/ネットに載せる、で必要な対応が変わるため、目的から逆算します。

ストリーミングで保育園のこどもの歌を流す基本

 

保育の現場では、活動の切り替え(片付け・移動・昼寝前)や、行事の導入(朝の会・帰りの会)に「こどもの歌」を短時間で呼び出せる点がストリーミングの強みです。とくに“今この瞬間”に合うテンポやキーの音源へ即アクセスできるため、CDの入れ替えよりもオペレーションが安定しやすくなります。

一方で、運用を曖昧にすると「園内で流すだけのつもり」が、いつの間にか「園のホームページに音源を載せる」「行事動画を限定公開する」といった“公衆送信”に近い行為へ広がりやすいのも現実です。JASRACは、学校のホームページで音楽を流す・歌詞や楽譜を掲載する場合には手続きが必要になる旨を明示しています。

保育園の業務フローに落とすなら、まずは次のように「利用形態」を分けて考えると事故が減ります。

  • 園内だけ:室内BGM、体操手遊びの導入
  • 記録として残す:職員研修用の録画、園内共有
  • 園外へ渡す:DVD配布、保護者配布データ
  • ネットに載せる:園サイト掲載、SNS、動画共有

この“分解”ができると、ストリーミング導入の議論が「便利かどうか」から「何をすると手続きが必要か」に移り、園として統一判断しやすくなります。

ストリーミングで保育園のこどもの歌と著作権(JASRAC)

著作権の話は難しく見えますが、保育園が困りやすいのは実務としては次の2点です。

  • その場で流す・歌う(園内の活動)
  • 録音・録画して配布・公開する(複製や公衆送信が絡む)

JASRACの案内では、教育機関における音楽利用について、著作権法第35条などに基づき「一定の条件を満たせば許諾なく利用できる」枠組みがあること、そして条件として非営利であること、授業の過程で必要な限度であること、権利者の利益を不当に害しないこと等を挙げています。

つまり「保育園だから全部OK」ではなく、「授業(保育)の過程に必要な限度か」「外部公開に当たらないか」を確認するのが現場の要点です。

また、園が特に注意すべき“落とし穴”として、JASRACは「学校内の行事をCD・DVDなどに録音・録画して配付する場合は手続きが必要」と明記しています。

この点は、日常保育よりも行事(発表会、卒園関連)で発生しやすく、ストリーミング音源をBGMに使った映像を“配る”段階で一気に論点が変わります。

現場向けに、判断を速くするチェックリストを用意しておくと便利です。

  • ✅ 園内だけで完結?(外へ出ない)
  • ✅ 音源そのものを配っていない?(動画に入っていない?)
  • ✅ 歌詞カードや楽譜をコピーして配っていない?
  • ✅ 園サイトやSNSで流していない?(掲載・投稿していない?)​

「グレーっぽいからやめる」だけでは保育の質も下がりがちなので、園として“やるならどうやるか”まで決めるのが現実的です。

ストリーミングで保育園のこどもの歌を配信・DVDで扱う注意

ストリーミングは、スマホ1台で「再生」だけでなく「画面収録」「動画編集」「共有リンク配布」まで到達できてしまうため、意図せず配信行為に近づきます。JASRACは、教育機関でも「授業や学校行事で、音楽や動画を配信する場合」について説明を置き、授業の過程での公衆送信は制度に基づき許諾なく行える場合がある一方、制度利用には設置者が補償金を支払う必要がある旨を示しています。

さらに分かりやすい例として、JASRACは「学校のホームページで音楽を流す、歌詞を掲載する場合には手続きが必要」と明記しています。

つまり、園のブログに「今日の歌」として音源を埋め込む、歌詞を載せる、行事のダイジェスト動画をアップする、といった行為は、園内BGMとは別の判断が必要になります。

そして最重要の一つが“配布”です。JASRACは、学校行事を録音・録画したCD・DVD等を配付する場合には手続きが必要であること、演奏の手続きが不要になる場合でも録音・録画の手続きは必要と注意しています。

保育園でも「卒園DVD」「発表会DVD」「保護者向け限定配布動画」などが典型で、ストリーミング音源が混ざると後から差し替えが難しくなります。

事故を減らす運用ルール例(園内マニュアルにそのまま書ける形)

  • 📌 行事撮影の日は「BGMを流さない時間帯」を作る(後編集で曲を入れる前提にする)
  • 📌 どうしても当日BGMが必要な演目は「権利処理の方針」を先に決める
  • 📌 園サイト・SNSに載せる写真/動画は「音が入っていない素材」を基本にする(会話やBGMが入ると判断が難しくなる)​

参考(教育機関での音楽利用の条件、学校行事の録音・録画配付、ホームページ掲載の手続きの根拠整理)

学校など教育機関での音楽利用

ストリーミングで保育園のこどもの歌の選曲と活動(手遊び・行事)

ストリーミング活用は「曲を増やす」より、「活動設計の質を上げる」方向に寄せると効果が出ます。具体的には、同じ曲でも“目的”を変えると使い方が変わります。

  • 朝の会:短い前奏、歌いやすいキー、テンポ安定
  • 移動:一定のビートで歩行が揃う曲
  • 片付け:サビが分かりやすく、終わりが見える曲
  • 手遊び:言葉のリズムが明確、動作が少なく成立
  • 行事:導入は短く、当日運用が簡単(止め時が明確)

検索上位で見かける「メドレー」「手遊び」「園で歌う」といった形は、現場のニーズ(すぐ使える・迷わない)に直結しています。例えば、保育園・幼稚園向けの“手遊びうた/こどものうたメドレー”として長尺でまとまった動画が公開されています。

ただし、長尺メドレーを“常時垂れ流し”にすると、子どもが受け身になりやすい・保育者の声掛けが減る、といった副作用も起きます。そこで、ストリーミングは次のように“短時間・目的別”で切ると保育に馴染みます。

  • ⏱️ 30秒:始まりの合図(集合・注目)
  • ⏱️ 2分:導入(手遊び+歌)
  • ⏱️ 5分:活動(体操・ダンス
  • ⏱️ 1分:終わりの合図(次の行動へ)

さらに、保育者が楽になる小技として「プレイリストを“行動”で命名」する方法があります。

  • 「移動(廊下)」
  • 「お片付け(終了合図)」
  • 「午睡前(落ち着き)」
  • 「行事(入場)」

    曲名で管理すると属人化しやすいですが、行動名なら引き継ぎが簡単です。

ストリーミングで保育園のこどもの歌を安全に回す独自視点(音量・端末・保護者)

検索上位は「おすすめ曲」や「メドレー」に寄りがちですが、現場で本当に差が出るのは“安全な運用設計”です。ここは園ごとの差がつきやすく、整えるだけでトラブルが減ります。

まず、音量の設計です。園内BGMは便利な反面、音が大きいと指示が通らず事故リスクが上がります。そこで、次のような“固定ルール”を作ると運用が安定します。

  • 🔊 生活音を邪魔しない(会話が普通に聞こえる音量を上限にする)
  • 🔊 「合図に使う曲」だけ少し上げる(常時大音量にしない)
  • 🔊 スピーカー位置を固定する(毎回置き場が変わると体感音量が変わる)

次に、端末の設計です。スマホを個人端末で運用すると、通知音・着信・広告・自動再生などが活動を分断します。園としては、最低限ここまで決めるのが現実的です。

  • 📱 園用端末(可能なら)/もしくは園用アカウント
  • 📱 通知OFF、着信の扱い、画面ロックのルール
  • 📱 オフライン再生の可否(通信不安定な部屋で詰まない)

最後に、保護者との情報設計です。保護者は「園で流れていた曲を家でも使いたい」ことが多い一方、園がリンクを共有すると“配信・公衆送信”に近づく場合があります。JASRACが学校ホームページでの音楽掲載に手続きが必要とする点を踏まえ、園の発信は「曲名の紹介」や「活動のねらい」中心に留め、音源リンク共有は園の方針として整理しておくと安全です。

意外と効く工夫として、保護者への掲示は「曲名」より「活動(ねらい)」で書くと、家庭でも再現しやすくクレームにもなりにくいです。

  • 例:×「今日のBGM:◯◯」
  • 例:○「片付けは“終わりが見える歌”で切り替えを支援」

運用の質は、選曲のセンスより“事故が起きない仕組み”で決まります。ストリーミングは便利だからこそ、園の共通ルールに落として初めて味方になります。

参考(園内の無料イベントとWeb掲載・歌詞掲載・DVD配布などで手続きが変わるという整理のヒント)

JASRACのWebサイトで学ぶ 音楽著作権の基本知識

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