相対音感の鍛え方を知恵袋より深く解説する保育士向けガイド
耳コピを毎日続けても、相対音感はほとんど鍛えられません。
相対音感とは何か?保育士が知恵袋で気になる基礎知識
相対音感とは、ある基準となる音を聴いたとき、そこから別の音がどのくらい離れているかを判断できる能力のことです。たとえば「ド」という音を聴いてから「これが3つ上の音だからミだ」と判断できる、その感覚がまさに相対音感です。絶対音感が「音の絶対的な高さを単独で判断できる力」だとすれば、相対音感は「音と音の関係・距離感を判断できる力」といえます。
これは特殊な才能ではありません。実は、カラオケでキーを変えても曲を歌えるのは相対音感を無意識に使っているからです。頭の中で自然に音程を調整しているのです。つまり、ほぼすべての人が日常的に相対音感を使っていると考えてよいでしょう。
| 能力 | 特徴 | 習得時期 |
|---|---|---|
| 絶対音感 | 基準音なしで音名を瞬時に判断できる | 5歳頃まで(幼少期限定) |
| 相対音感 | 基準音との相対的な距離で音程を判断できる | 何歳からでも鍛えられる |
保育士にとって相対音感は、まさに現場直結のスキルです。弾き歌いのときにピアノ伴奏に声を合わせる、伴奏なしのアカペラで手遊びをするとき音程を保つ、子どもと一緒に歌いながら音程が迷子にならない——これらはすべて相対音感が支えています。保育現場では1日に何曲も歌う場面があり、ピアノが苦手な先生ほど、この「耳の力」が演奏を支える土台になります。
知恵袋でも「弾き歌いで音程が合っているか分からない」「アカペラで高音になると迷子になる」という質問が頻繁に寄せられています。その悩みの根本にあるのは、多くの場合、相対音感の未発達です。重要なのは、大人になってからでも十分に鍛えられるということ。これが相対音感の大きなメリットです。
さらに相対音感にはインプット(音を正確に聴き取る力)とアウトプット(正確な音を声や楽器で出す力)の2種類があります。英語でいうリスニングとスピーキングと同じ構造で、聴くだけでも話すだけでも片手落ちです。両方をセットで鍛えることが重要ということを、まず押さえておきましょう。
相対音感の鍛え方で知恵袋に多い「耳コピだけでは伸びない」本当の理由
Yahoo!知恵袋でも「耳コピをすれば音感が鍛えられますか?」という質問が多く見られます。結論から言うと、耳コピだけを繰り返しても相対音感はほとんど伸びません。これは意外かもしれませんが、知っていないと何ヶ月も効果のない練習を続ける羽目になります。
耳コピが音感トレーニングにならない理由は明確です。耳コピは「すでにある程度の相対音感を持っている人が、その力を使って音を再現するステージ」だからです。音感を育てる段階ではなく、音感を使う段階なのです。正しく音を取れているかどうかを自分だけで確認するのが難しく、間違ったまま慣れてしまうリスクもあります。
相対音感を実際に鍛えるために必要なのは、「音名と響きを頭の中で紐づける」練習です。具体的には以下のような方法が有効です。
- 🎹 移動ド唱法(いどうどしょうほう):どのキーでも主音を「ド」として音程の相対関係を歌う。保育の音楽教育でも公式採用されているトレーニングです。
- 🎤 ピアノ+発声の連動:鍵盤を叩いた音をそのまま声に出す練習。「見る・聴く・声に出す」を同時に行うのがポイントです。
- 📝 新曲視唱(しんきょくしそう):楽譜を見て、音を頭の中で鳴らしてから声に出す練習。音名と音響のイメージを紐づけます。
移動ドとは何か、簡単に整理しておきます。固定ドは「ピアノの白鍵のドはいつでもド」という考え方で、絶対音感と相性がよい方式です。一方、移動ドは「その曲の主音(キーの出発点)を常にドと読む」方式。曲のキーが変わるたびに「ド」の位置がずれますが、音と音の距離感=相対的な関係を感じ取る訓練になります。
つまり相対音感を高めます。移動ドが基本です。
保育士養成校でも「楽器の演奏能力だけでなく相対的な音程感覚を育てるために、適宜、移動ド唱法を用いること」が指導上の配慮事項として明記されています。現場の先生も移動ドを意識して歌うだけで、弾き歌いの音程安定に大きく影響します。
耳コピで音感は鍛えられない!正しいアプローチの解説(DECO MUSIC SCHOOL)
相対音感の鍛え方で知恵袋より役立つ!保育士向け具体的トレーニング5ステップ
実際にどう鍛えるか。保育の現場で無理なく続けられる具体的なステップを紹介します。難易度の低いものから順に取り組むのがコツです。
ステップ1:ピアノで音を弾いて声に出す(1日5分)
ピアノの鍵盤を1つ叩き、その音と同じ音を声に出す練習です。「ド」を弾いたら「ド〜」と発声、「レ」を弾いたら「レ〜」と発声します。単純ですが、視覚・聴覚・発声を同時に使うことで音名と響きのリンクが生まれます。これが音感トレーニングの基礎です。
ステップ2:ドレミファソラシドの音階をハミングで歌う
楽譜や鍵盤を見ながら、ドから順番にハミングで音階を上がったり下がったりします。移動ドを意識して「どのキーでもドから始まる」という感覚を染み込ませましょう。片耳を押さえて自分の声を聴きながら歌うと、音程のズレに気づきやすくなります。
ステップ3:手遊び・童謡をラララで歌う
保育でよく歌う「きらきら星」「ぞうさん」「はるがきた」などをラ行やハミングだけで歌います。歌詞を外すことで音程だけに集中でき、曖昧に歌っていた部分がはっきり見えてきます。これは実際に保育現場のボイストレーナーも推薦している練習法です。
ステップ4:聴いた音を楽器で再現する(フレーズコピー)
短い童謡のメロディーをピアノで再現します。まずは耳で聴いてから弾き、正解の楽譜と照合します。このとき答え合わせができる状態にしておくことが重要です。答え合わせなしの耳コピは音感を鍛えません。正解と比較することで初めて学習になります。
ステップ5:和音を聴き分ける練習
2つの音を同時に弾き、どちらが高いか・何度離れているかを声に出して確認します。「ドとミ」「ドとソ」など保育でよく出てくるハーモニーから始めましょう。和音感覚を鍛えると、子どもの歌声に合わせながら正確な音で伴奏できるようになります。結論はインプットとアウトプットのセット練習が原則です。
保育士向けボイストレーナー直伝!音程練習法と喉ケア(ほいくis)
相対音感の鍛え方で知恵袋にはない!保育士こそアプリを活用すべき理由
「練習したいけれど時間がない」——これは多くの保育士が感じるリアルな悩みです。そんなときに力を発揮するのがスマートフォンの音感トレーニングアプリです。これは知恵袋の回答ではあまり詳しく触れられない、独自の視点です。
保育士は朝から夕方まで子どもに向き合い続け、残業や書類仕事もあります。まとまった練習時間を確保するのは難しい状況です。しかし、昼休みの10分・通勤中の5分・就寝前のスキマ時間でも使えるアプリなら、継続が格段にしやすくなります。
おすすめアプリを具体的に紹介します。
- 🎮 ずっしーの音感トレーニング(iOS/ブラウザ版・無料):移動ド方式の相対音感に特化したゲーム感覚のアプリ。「この音はドからどのくらい離れているか?」を答えていくだけで、保育士が身につけたい移動ドの相対感覚が育ちます。
- 🎧
- 🎼 EarMaster(iOS/Android・有料):ビギナーズコースから本格的なソルフェージュまで対応。視唱(楽譜を見て歌う)もできるため、新曲視唱の練習にも使えます。
アプリを使うときに1つだけ守ってほしいルールがあります。それは「必ず声を出しながら使う」ことです。音を「聴くだけ」ではなく、聴いた音を口ずさむ、ハミングする——このアウトプットを加えるだけで効果が2〜3倍変わります。これはアプリだけでなく、すべてのトレーニングに共通する鉄則です。
また、スマホアプリと並行して取り組みたいのが日常の「ながら練習」です。保育中に子どもと歌うとき「今の音は基準のドからいくつ離れているか」を頭の片隅で意識するだけで、立派なトレーニングになります。特別な時間をとらなくていい練習です。
相対音感の鍛え方で知恵袋にも出てくる「移動ドと固定ドの違い」保育士向け解説
知恵袋でも頻繁に質問される「移動ドと固定ドの違い」は、保育士にとって特に重要なテーマです。ここを理解するかどうかで、練習の方向性がガラリと変わります。
固定ドとは、ピアノの特定の鍵盤に固定された音名で読む方式です。鍵盤の「C」の音は常に「ド」、「D」は常に「レ」と呼びます。絶対音感を持つ人はこの固定ドで音を聴いています。問題は「移調」が起きたとき。たとえばト長調(キーG)では「ソ」が曲の出発点になりますが、固定ドではそれをあくまで「ソ」と呼ぶため、音と音の関係性(1番目の音、5番目の音…など)が頭に入りにくくなります。
移動ドはこの弱点を補います。どのキーであっても、その曲の主音(出発点の音)を常に「ド」と読む方式です。ト長調なら「ソ」が「ド」になり、「ラ」が「レ」になる。こうして音と音の距離感=相対的な音程関係を常に「ドレミ」の言葉と一致させて歌えます。
これが相対音感の鍛え方の核心です。
保育士向けに具体例で整理します。
| 場面 | 固定ド(絶対音感寄り) | 移動ド(相対音感寄り) |
|---|---|---|
| 「きらきら星」をハ長調で | ド→ド→ソ→ソ→ラ→ラ→ソ | ド→ド→ソ→ソ→ラ→ラ→ソ(同じ) |
| 子どもに合わせてト長調に移調 | ソ→ソ→レ→レ→ミ→ミ→レ | ド→ド→ソ→ソ→ラ→ラ→ソ(変わらない!) |
移動ドで練習すると、どのキーに移調しても同じ「ドレミ」の感覚で歌えます。保育の現場では子どもの音域に合わせてキーを変えることが多いため、移動ドの感覚は実用性が非常に高いのです。
文部科学省の学習指導要領でも「相対的な音程感覚を育てるために、適宜、移動ド唱法を用いること」と小学校音楽の指導事項に明記されています。保育現場でも同様の考え方が採用されており、子どもたちに音楽を教える立場になる保育士自身が、まず移動ドを体得しておくことに大きな意義があります。
最初は「ソをドと呼ぶ」違和感があるかもしれません。慣れるまでは時間がかかります。しかし1〜2ヶ月継続すると自然になり、その後は弾き歌いの音程安定に明確な変化を感じられるようになります。
固定ド・移動ドと絶対音感・相対音感の関係を解説(Harmonia)

ピアノレッスンを変える(11) 相対音感プログラム 下

