サウンド・オブ・ミュージックの曲と歌詞を保育で活かす全まとめ
「ドレミの歌」の日本語歌詞は、原曲とは全く違う内容なのに保育士になった今も正しいと思って教えていませんか?
サウンド・オブ・ミュージックの「ドレミの歌」日本語歌詞と原曲の違い
日本で長年歌われてきた「ドレミの歌」の日本語歌詞は、実は原曲とはほとんど別の内容です。 原曲「Do-Re-Mi」の英語歌詞は「Do, a deer, a female deer(ドはメスの鹿)」「Re, a drop of golden sun(レは太陽の光)」など、英語の音名と意味が韻を踏む形で書かれています。 一方、日本語版を訳詞したのはジャズ歌手・ペギー葉山で、1961年に「ドレミの歌」として発売。 翌1962年にはNHK『みんなのうた』で広まり、保育・音楽教育の現場で”必修ソング”として定着しました。worldfolksong+1
「ドはドーナツのド」という歌詞は、ペギー葉山が戦時中の集団疎開で食べられなかった”母親の手作りドーナツ”への思いから選んだ言葉だというのは、意外と知られていません。 もともとは「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」をすべて食べ物で統一しようとしていましたが、「ファ」に合う食べ物がファンタ(商標名のため不可)しか思い浮かばず断念したというエピソードがあります。 つまり「ファはファイトのファ」は、”苦肉の策”から生まれた歌詞だったということですね。
参考)ドレミの歌〜ペギー葉山の情熱と“超訳”のチカラ – TAP …
この「意訳・超訳」の歌詞が何十年も教育現場に定着したことは、保育士として誇りを持てる文化的事実です。原曲との違いを子どもたちに教えると、「なんで違うの?」という学びの入口になります。これは使えそうです。
| 音名 | 原曲英語 | 日本語訳詞(ペギー葉山版) |
|---|---|---|
| ド | Do, a deer(メスの鹿) | ドーナツのド |
| レ | Re, a drop of golden sun(太陽の光) | レモンのレ |
| ミ | Me, a name I call myself(自分の名前) | みんなのミ |
| ファ | Far, a long long way to run(遠い道のり) | ファイトのファ |
| ソ | Sew, a needle pulling thread(縫物) | 青い空 |
| ラ | La, a note to follow Sol(ソの次の音) | ラッパのラ |
| シ | Tea, a drink with jam and bread(紅茶) | 幸せよ |
参考リンク(「ドレミの歌」原曲歌詞と日本語訳の背景・ペギー葉山による訳詞エピソード)。
ドレミの歌〜ペギー葉山の情熱と”超訳”のチカラ|TAP the POP
サウンド・オブ・ミュージックの「エーデルワイス」歌詞が伝える本当のメッセージ
「エーデルワイス」は美しい自然を歌った曲だと思われがちです。実はこの曲、ナチス・ドイツに占領されたオーストリアへの深い愛国心と抵抗の意志を込めた歌です。 歌詞の「Bless my homeland forever(祖国を永遠に祝福したまえ)」は、ナチスに組み込まれる直前のオーストリアを「消えないでほしい」と願うトラップ大佐の心情を表しています。 映画の中でトラップ大佐が涙をこらえながら歌うシーンは、まさにその背景を知って初めて深く理解できます。
参考)エーデルワイス 歌詞の意味 和訳 サウンド・オブ・ミュージッ…
エーデルワイスという花自体も、高山の険しい場所にしか咲かない花で、純潔・不滅のシンボルとして知られています。 人間が容易には立ち入れない高嶺でひっそり咲く姿が、「どんな状況でも消えない祖国の誇り」と重なるのです。この花のイメージは東京ドーム約0.02個分(直径2~3cm)ほどの小さな花なのに、アルプスの峰々で生き続けます。小さなものの力強さを伝えられる歌として、保育の発表会でも使いやすい一曲です。
保育士がエーデルワイスを子どもたちに歌わせるとき、「愛国・抵抗」を意識させる必要はありませんが、「大切なものを守ろうとする気持ち」という普遍的なテーマは年長クラスでも伝えられます。エーデルワイスが原則です。
参考リンク(「エーデルワイス」の歌詞和訳とトラップ大佐が歌った理由・背景の詳細解説)。
エーデルワイス Edelweiss 歌詞の意味・和訳|世界の民謡・童謡
サウンド・オブ・ミュージックの「私のお気に入り」歌詞と保育活用のポイント
「私のお気に入り(My Favorite Things)」は、JR東海「そうだ 京都、行こう。」のCMソングとして日本でも親しまれた曲です。 嵐の夜にマリアがトラップ家の子どもたちを不安から守るために歌ったのが、この歌の劇中での場面です。歌詞には「バラの花びらについた雨粒」「猫のひげ」「温かいウールのミトン」「クリーム色の子馬」など、日常の小さな幸せを並べた内容が続きます。
英語歌詞に登場する「シュニッツェル(子牛のカツレツ)」「アップルシュトゥルーデル(オーストリアのリンゴパイ)」はオーストリアの郷土料理で、食文化の導入にもなります。 保育の現場ではこの歌を「自分のお気に入りを紹介しよう」という活動と組み合わせることで、子どもたちの表現活動に発展させやすいです。これが基本です。
歌詞の構造がシンプルで繰り返しが多いため、3歳児クラスからでも慣れ親しみやすい点が特徴です。フレーズごとに絵カードを用意して見せると、歌詞の意味と発音を同時に学べます。
- 🌹 バラの雨粒・猫のひげ → 日常の小さな幸せを見つける感性を育てるテーマ
- 🎿 ウールのミトン・銀白色の冬 → 季節感を学ぶ教材として使える
- 🐎 クリーム色の子馬 → 色の表現(英語でcream-colored)を覚えるきっかけに
- 🍎 アップルシュトゥルーデル → オーストリアの食文化を知る食育素材にもなる
サウンド・オブ・ミュージックの曲一覧と各歌詞の特徴まとめ
映画版サウンド・オブ・ミュージック(1965年公開)には16曲以上の楽曲が収録されています。 元はブロードウェイミュージカルとして1959年11月に初演され、アカデミー賞5部門を受賞した映画として世界的に知られた作品です。 原作はオーストリアのトラップ大佐一家の実話をもとにしており、作詞はオスカー・ハマースタイン2世、作曲はリチャード・ロジャースが担当しました。musashino007.hatenablog+1
| 曲名 | 場面 | 保育活用メモ |
|---|---|---|
| ドレミの歌(Do-Re-Mi) | マリアが子どもたちに音階を教えるシーン | 音楽導入・手遊びに最適 |
| 私のお気に入り(My Favorite Things) | 嵐の夜にマリアが子どもを安心させるシーン | 自己紹介活動・表現遊びに活用 |
| エーデルワイス(Edelweiss) | トラップ大佐が客前で祖国への思いを込めて歌うシーン | 合唱・卒園式に使いやすい |
| ひとりぼっちの羊飼い(Lonely Goatherd) | マリアと子どもたちが人形劇を開くシーン | 人形劇・劇遊びの導入に活用 |
| すべての山に登れ(Climb Ev’ry Mountain) | 修道院長がマリアを励ます場面 | 卒園・進級式のテーマ曲に |
| もうすぐ17才(Sixteen Going on Seventeen) | リーズルとロルフが恋を語り合うシーン | 年長劇の曲として活用可能 |
参考)サウンド・オブ・ミュージック (映画) – Wikipedi…
保育士が知っておくべきサウンド・オブ・ミュージックの歌詞と著作権ルール
保育現場での音楽活用に関して、著作権は意外に見落とされやすいポイントです。歌詞プリントを園内で保護者に配布したり、YouTubeに演奏動画をアップしたりする場合、著作権法上の手続きが必要になります。 著作権法違反は民事の損害賠償請求だけでなく、刑事罰として「10年以下の懲役または1000万円以下の罰金」が科される場合があります。 知らなかったでは済まない、というのが現実です。passtell+1
JASRACのガイドラインによると、「営利を目的としない園内の無料イベントでの音楽利用」は手続き不要です。 しかし発表会の演奏・歌の動画をDVDで保護者に配布する場合や、園のWebサイトで音楽を流す場合は許諾申請が必要になります。 教育目的での授業内使用と、対外的な配布・公開は扱いが異なります。 これが条件です。maruc+1
著作権のリスクを適切に回避しながらサウンド・オブ・ミュージックの名曲を活用するためには、JASRACの「教育機関向け申請ページ」で事前に利用条件を確認することをおすすめします。手続き自体は比較的シンプルで、申請1件あたり数百円〜数千円程度が目安になるケースが多いです。
- ✅ 園内で子どもが歌う・弾く → 著作権手続き不要(非営利・無料イベント)
- ✅ 授業・保育活動の中で歌詞を配布 → 授業目的の範囲内ならば許諾不要
- ⚠️ 発表会の動画をDVDで保護者に配布 → 著作権者の許諾が必要
- ⚠️ 園のSNS・WebサイトでBGMとして流す → JASRACへの申請が必要
- ❌ 歌詞や楽譜を外部のサイトに無断掲載 → 著作権侵害のリスクあり
参考リンク(学童・保育園で知っておくべき著作権違反行為と罰則の解説)。
【著作権法に注意】学童や保育園で知らないとヤバい違反行為|学童クラブ指導員と保護者の部屋
参考リンク(JASRACによる学校・教育機関での音楽利用手続きの公式ガイド)。


