サトウハチロー 保育園 童謡
サトウハチロー 童謡 代表作 うれしいひなまつり
サトウハチローは「うれしいひなまつり」「ちいさい秋みつけた」「リンゴの唄」などの作詞者として広く知られています。
保育園の現場では、まず行事に直結する「うれしいひなまつり」を“季節の生活の歌”として位置づけると、導入の説明が短く済み、子どもが目的を理解しやすくなります。
歌う前に、雛飾り(ぼんぼり、桃の花、道具類)を実物や写真で確認し、「歌詞の言葉は何を指す?」と結びつけるだけで、言語理解と文化理解が同時に進みます。
導入の一工夫として、歌を“鑑賞→歌唱”の順にせず、“行事準備→口ずさみ→鑑賞”の順にすると、子どもの中で歌が生活体験に貼りつきやすくなります。
雛人形の背景理解(行事導入の参考)。
雛人形を飾る(保育園でのひなまつり導入例と「うれしいひなまつり」への触れ方)
サトウハチロー ちいさい秋みつけた 保育園 秋
「ちいさい秋みつけた」は、サトウハチロー作詞・中田喜直作曲の童謡として整理されており、後年は教科書掲載も多い曲です。
この曲は1955年にNHKの特別番組『秋の祭典』の楽曲の1つとして作曲された、という経緯が記されています。
さらに、当初はレコード化されず、1962年にキングレコード側が合唱に適した曲として見いだし、ボニージャックス歌唱で録音され、日本レコード大賞(第4回)の童謡賞を受賞した流れがまとめられています。
保育園での実践に落とすなら、歌詞に出てくる「かぜ」「くちぶえ」「もずのこえ」などを、散歩で拾える“秋の手がかりリスト”に変換し、歌唱前の活動にします。
例えば「音の秋(風の音・鳥の声)」「色の秋(紅葉の色)」「においの秋(落ち葉や土)」の3分類を用意し、子どもが見つけた“秋”を言葉で持ち寄ると、歌詞の理解が急に深まります。
作品背景(作詞のきっかけ)の参考。
サトウハチロー 作詞 かわいいかくれんぼ 保育園
サトウハチローの童謡作品として「かわいいかくれんぼ」が挙げられており、作曲は中田喜直とされています。
保育園では「かくれんぼ」という遊び経験が既にある子が多く、歌詞の状況理解が早いため、歌唱への抵抗が少ない導入曲になりやすいです。
実践のコツは、“歌う→遊ぶ”ではなく“遊ぶ→歌う”に寄せることです。
活動例として、室内で「見つける役」「隠す役」を交代し、最後に歌詞に出てくる対象(動物など)を「どこに隠れた?」と質問する形にすると、聴く姿勢が整いやすくなります。
また、歌のテンポは一定でも、保育者の声かけ(間の取り方)で難易度を調整できるため、年齢差のあるクラスでも扱いやすい題材です。
サトウハチロー 人物 詩人 作詞家 童謡作詞家
サトウハチローは1903年生まれの詩人・作詞家・作家で、本名は佐藤八郎であることがまとめられています。
人物像として「母親への想いなどをうたった叙情的な作風で知られ、2万にもおよぶ詩のうち3千が母に関する詩である」といった説明があり、子どもの歌にも“身近な感情”が入りやすい背景が見えます。
また、童謡だけでなく歌謡曲や校歌なども多く手がけたことが列挙されており、保育園の歌が「子ども向けの枠」だけではなく、社会の音楽文化と連続している点を保育者側が理解しやすい資料になります。
保育の現場では、この情報を長々と語る必要はありませんが、「この歌を作った人は、子ども向けの歌をたくさん書いた“ことばの人”なんだよ」と一言添えるだけで、子どもが歌を“作品”として扱いやすくなります。
さらに、同じ作者の歌を季節で並べていくと(春=ひなまつり、秋=ちいさい秋、など)、年間のうた計画が立てやすくなります。
人物情報(略歴・代表作)の参考。
サトウハチロー 保育園 童謡 独自視点
検索上位で多いのは「代表作紹介」「歌詞」「由来」ですが、保育園での価値は“歌詞を観察と言語化の道具に変える”ところにあります。
「ちいさい秋みつけた」なら、歌詞内の「わずかな すきから」「かすかに しみた」のような表現を、子どもの体験に置き換える質問にします(例:「どんな小さい音が聞こえた?」「どこから風が入った?」)。
質問の形にすると、正解探しではなく“感じたことの共有”になり、発語が少ない子でも指差し・表情・身ぶりで参加できます。
さらに、保育者が記録を書く場面では、子どもの言葉をそのまま書くのではなく、歌詞の語彙を“橋渡し語彙”として使うと、記録が情景的になり、保護者にも伝わりやすくなります。
具体例として、散歩で拾った落ち葉を見て「赤い!」と言った子に対し、「ちいさい秋、みつけたね」と返すだけで、日常語と作品語がつながり、翌日の歌唱で“自分の体験の歌”として立ち上がります。
表:保育園での落とし込み(例)
| 童謡 | ねらい(保育) | 活動アイデア |
|---|---|---|
| ちいさい秋みつけた | 季節の気配を言葉にする | 散歩で「音・色・におい」の秋を探して、歌詞の言葉で発表する |
| うれしいひなまつり | 行事理解・文化理解 | 飾りを見ながら歌詞の言葉を確認し、当番活動と結びつける |
| かわいいかくれんぼ | ルール遊び・聞く力 | かくれんぼ遊びのあとに歌い、歌詞の状況を再現してみる |
実践チェックリスト(現場向け)
- 導入は「作者紹介」より「体験(行事・散歩・遊び)」を先に置く。
- 歌詞の難しい語は、絵・実物・ジェスチャーで意味を作ってから歌う。
- 子どもの発話は短くてもよいので、歌詞の言葉を保育者が“補助輪”として添える。
- 同じ作者の歌を季節でつなぎ、年間計画に落とす。


