三部輪唱と声部重ね方や指導法
年中から三部輪唱を始めると混乱を招きます。
三部輪唱の基本構造と声部の仕組み
三部輪唱は、同じメロディを3つのグループが一定の間隔(通常2~4小節)をずらして歌う音楽形式です。第1グループが歌い始め、第2グループが追いかけ、最後に第3グループが入ることで、3つの声部が重なり合います。
参考)輪唱(リンショウ)とは? 意味や使い方 – コトバンク
声部数により「二部輪唱」「三部輪唱」「四部輪唱」と呼ばれ、声部が増えるほど複雑なハーモニーが生まれます。三部輪唱は二部よりもハーモニーの幅が広がり、より豊かな響きを楽しめる形態です。esutawachorus+1
輪唱は「カノン」とも呼ばれ、西洋音楽では14世紀の『夏は来たりぬ』以来の長い歴史を持ちます。同じメロディをズラして歌うことでハーモニーを作る仕組みです。everplay+2
三部輪唱が保育活動で育む力
三部輪唱は子どもの音感とリズム感を効果的に育てます。自分のパートを歌いながら他のグループの声も聴く必要があるため、音を聴き分ける力が自然に養われます。ragnet+1
協調性と集中力の向上にもつながります。他のグループとタイミングを合わせることで、仲間と協力する大切さを体験できます。つられないように歌うには高い集中力が必要で、練習を重ねるごとに集中する時間が延びていきます。ragnet+2
音が重なり合う美しさを実感できるのが輪唱の魅力です。自分たちの声がハーモニーを作り出す体験は、音楽への興味を深めるきっかけになります。syowakai+1
三部輪唱の導入時期と段階的な指導法
輪唱の指導は斉唱から始めるのが原則です。まず全員で同じメロディを何度も歌い、メロディをしっかり身体に染み込ませます。この段階を十分に行わないと、輪唱に進んでもつられてしまいます。syowakai+1
次に二部輪唱で「他の声部を聴きながら歌う」経験を積みます。2グループに分けて1回通して歌い、成功体験を重ねることが大切です。二部輪唱が安定してから三部輪唱に進むのが効果的です。syowakai+1
年齢の目安としては、年長クラス(5歳児)から本格的に取り組むのが適切です。年中以下の子どもには、まず簡単な二部輪唱で「ずれて歌う楽しさ」を体験させることから始めましょう。三部輪唱は音楽的な理解力が必要なため、焦らず段階を踏むことが成功の鍵です。chiik+1
三部輪唱に適した曲例と選び方のコツ
保育現場で三部輪唱に使える代表的な曲として、『静かな湖畔』が挙げられます。「静かな湖畔の森のかげから」という歌詞で、完璧に輪唱が決まると美しいハーモニーが楽しめます。『かえるの合唱』や『森のくまさん』も輪唱の定番曲です。wikipedia+2
曲選びのポイントは、歌詞が短くメロディが覚えやすいことです。子どもが親しみやすい動物や自然をテーマにした曲は、イメージしやすく歌いたくなります。『虫の声』は虫の鳴き声がきれいに重なり合い、輪唱の魅力を実感できる曲です。ragnet.co+2
『ぽかぽかてくてく』や『春だうれしいな』など、アップテンポで明るい曲も子どもの意欲を引き出します。季節や行事に合わせた選曲をすると、子どもの興味が高まります。ragnet+1
三部輪唱の実践的な指導テクニック
入りのタイミングを明確に伝えることが最重要です。指揮者役の保育士が、各グループの入りを手や身体の動きで合図し、視覚的にわかりやすくします。息を吸うタイミング(ブレス)を揃えることも、きれいな入りには欠かせません。makiba+2
最初は2グループで練習し、成功したら3グループに増やします。1回だけでなく2回程度は繰り返し歌うようにすると、子どもが「輪唱が成立した」という実感を持てます。グループ数を増やす際は、1小節ずつずらして入るパターンを試すと難易度が上がります。ragnet.co+2
「他のグループの声を聴きながら歌う」ことを事前に目的として明示します。練習後には「○○グループの声が澄んできれいでした」など具体的な評価を伝えると、子どもの意欲が高まります。同時発声・同時終止の合図も丁寧に行い、全体の一体感を作ります。makiba+2
三部輪唱で起こりやすい課題と解決策
つられて他のグループのメロディを歌ってしまうのが、最も多い課題です。これは斉唱の練習不足が原因なので、もう一度全員で歌う時間を増やします。自分のパートのメロディを身体が覚えていないと、他の声に引っ張られます。ragnet+2
声が小さくなってしまう子どもには、「自信を持って歌おう」と励ますだけでなく、歌詞の意味をイメージさせる工夫が有効です。『森のくまさん』なら「くまさんに会ったときの気持ち」を話し合うなど、感情を込めやすくします。chiik+1
年齢や発達段階に合わない曲を選ぶと、子どもが混乱します。長い曲は途中で集中が切れるため、1番だけ、または前半部分だけに区切って取り組むのが効果的です。子どもの様子を見ながら、曲の長さや難易度を調整しましょう。


