おはようのうた 保育園 朝の会
おはようのうたのねらいを朝の会で共有する
保育園の朝の会で「おはようのうた」を歌う価値は、まず“ねらい”が複数ある点にあります。全員で顔を合わせて歌うことが、朝のあいさつ代わりになり、登園直後の緊張をほどき、次の活動へ切り替える合図にもなる、と整理されています。特に朝は、家庭から園の集団へ移る移行時間なので、歌がアイスブレイクの役割を担うという視点は、毎日の実感とも一致しやすいはずです。
また、朝の会自体も「安心して一日をスタートする」「一日の見通しを立てる」「出欠や健康状態の確認」といった目的で運用されることが多く、歌はその“導入装置”として相性が良いです。自由遊びのテンションのまま声かけで一気に集めるより、歌で空気を同じ方向に揃えると、保育者の言葉が通りやすくなります。
ねらいが曖昧なままだと、子どもにとっては「毎朝やる儀式」で終わりがちです。そこで、保育者側が“今日は何のために歌うか”を短い言葉で持っておくとブレが減ります。例えば「みんなの顔を見て、おはようを言う時間」「体を起こす時間」「遊びに向かうスイッチ」など、朝の状況に合わせて焦点を選ぶだけでも、同じ歌が別の働きをします。
参考：朝の歌のねらい（あいさつ代わり・緊張をほぐす・活動への切り替え）
保育園で朝の歌を歌うねらいと曲選びのポイント
おはようのうたの歌詞を保育園で扱う注意点（全文掲載しない）
「おはようのうた」は園や地域、教材によって“同名でも別の歌”が複数存在します。たとえば、YouTubeでも「朝の会のうた おはよう」「おはようのうた（作詞・作曲者表記あり）」など複数の系統が流通しており、歌詞の一部が似ていても別作品のことがあります。つまり、記事内で歌詞を断定して全文掲載すると、著作権の問題だけでなく「園で歌っているものと違う」という混乱も生みやすいです。
そこでブログでは、全文掲載を避け、次のような扱いが安全で実務的です。
- 歌詞は“出だしのフレーズ”レベルで紹介し、園の版に合わせて確認する導線を作る。
- 必要なら公式・運営元の楽譜配布ページや動画（歌詞表示のあるもの）へリンクして確認してもらう。
- 「同じタイトルでも複数ある」ことを明記し、保育者間で共通認識を作る。
実務上のポイントとして、歌詞そのものよりも「どの言葉を立てるか」を選ぶほうが保育の質に直結します。たとえば、“先生・みなさん”の呼びかけが入る版なら、視線のやりとりを作りやすいですし、“天気・遊具・遊び”が入る版なら、その後の主活動の見通しにつなげやすいです。
参考：朝の会でよく歌われる「おはようのうた」の例（作詞・作曲表記と歌詞の一部掲載あり）
朝の会のうた おはようのうた（歌詞付き）
おはようのうたを朝の会の流れに入れる（登園後〜主活動）
朝の会は、登園後に自由遊びをしたあとに行い、その後に製作や運動など主活動に入るのが一般的、と整理されています。歌はその中で「朝の挨拶の直後」に入ることが多く、立ったまま歌う運用も紹介されています。つまり、歌は“朝の会の中心”というより“切り替えのハブ”として置くと設計しやすいです。
流れを組むときは、固定しすぎず、子どもの状態で伸縮できる余白が大切です。例えば、雨の日で身体が固い日は歌に簡単な動きを足して目を覚ます方向に寄せ、行事前で落ち着きが必要な日は短く歌って座る姿勢へつなげる、という調整ができます。朝の歌は短め・覚えやすいものが良い、保育者がお手本となってハキハキ歌うのが大切、というポイントも示されているので、毎朝のクオリティ管理に使えます。
朝の会で“よくあるつまずき”は、全員が揃う前に始めてしまい、途中入室の子が気まずくなることです。ここは、歌を「集合が完了してからの合図」にするか、「途中参加でも入りやすい反復フレーズの歌」にするかで設計が変わります。園の登園動線（玄関〜ロッカー〜排泄〜手洗い）と朝の会開始時刻を見直し、歌を“保育者都合の開始ベル”にしないだけで、子ども側の納得感が上がります。
参考：朝の会のタイミング・目的・流れ（朝の歌を含む）
保育園で行う朝の会とは？内容や目的、流れ
おはようのうたを年齢別に工夫（0・1・2歳児／3歳以上）
朝の会は3歳以上の幼児クラスでは行う園が多く、乳児クラスで行う場合は発達や年齢に合わせて内容や時間配分を工夫するとよい、とされています。これは「歌を歌う」ことを同じ目標にせず、「その子が参加できる形」を年齢ごとに定義し直す、ということでもあります。
年齢別に“ねらいの置き方”を変えると、朝の会の疲労感が減ります。
- 0歳児：保育者の膝の上、視線を合わせてリズムを感じる。声が出なくてもOK（聴く・揺れるが参加）。
- 1・2歳児：短いフレーズの反復＋身振り（手を振る、胸に手、ぺこりなど）で「やった感」を作る。
- 3歳以上：当番や日付・天気など、朝の会の要素と歌をつなげて“見通し”へ発展させる。
ここで意外と効くのが、「歌のテンポを上げない」ことです。盛り上げようと速くすると、言葉が崩れて聞こえ、口形模倣が難しい子が置いていかれます。逆に、テンポを一定にして、語尾をそろえるだけで“クラスの同期”が起きやすく、初期のクラス作りに向きます。
参考：朝の会は年齢で内容を工夫する（0歳児は膝の上など）
朝の会のポイント（年齢別の工夫）
おはようのうたを歌わない子への配慮（独自視点：参加の形を増やす）
朝の会の歌は、全員が同じ声量で歌えることを前提にすると、うまくいかない日が必ず出ます。恥ずかしさ、眠気、家庭からの切り替えの遅れ、感覚過敏、場面緘黙など、理由はさまざまです。実際、朝の歌の時間が苦手で精神的にきつい、という体験談もあり、“歌うこと”を強制にすると朝そのものがしんどくなるケースがあると示唆されています。
検索上位の記事は「おすすめ曲」「流れ」「ねらい」が中心になりやすい一方で、現場で本当に差が出るのは“参加の形の設計”です。歌わない子を「不参加」にしないために、参加を分解して設計します。
- 姿勢参加：椅子に座る／輪に入るだけで参加。
- 動き参加：手を振る、ぺこり、胸に手、拍手など声以外で参加。
- 視線参加：保育者や友達を見る、ペープサートを見る。
- 小声参加：口パク、ささやきでもOKにする。
- 役割参加：ページめくり、カードを持つ、タンバリン1回など。
コツは「歌えるようにさせる」より先に「安心してそこにいられる」を成立させることです。朝の会の目的には“安心して一日をスタートする”が含まれるので、歌の出来が目的を壊しては本末転倒になります。できた／できないで評価せず、“今日は動き参加だったね”のように、参加の事実を丁寧に拾うと翌日につながります。
参考：朝の歌が苦手な子（場面緘黙の視点）とスモールステップの考え方
場面緘黙の子は朝の会が苦手？家庭でのスモールステップ
お早よう