虫の音季語夏の誤解と保育での正しい使い方

虫の音季語夏の基本

コオロギやスズムシの音を夏の季語として使うと間違いです。

この記事の3つのポイント
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虫の音の季語は秋が基本

コオロギ、スズムシ、マツムシなど代表的な虫の音はすべて秋の季語。夏と勘違いすると俳句指導で誤りを教えることに。

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夏の虫の音は蝉が中心

夏の季語となる虫の音は蝉の鳴き声。ミンミンゼミやアブラゼミなど種類ごとに季語があり、保育活動での使い分けが可能。

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保育での季語活用法

年齢に応じた虫の音の紹介方法と、季節感を育む俳句遊びの実践例。

子どもたちの感性を豊かにする指導のコツ。

虫の音の季語分類の実態

 

虫の音と聞いて夏を連想する人は多いですが、実際には異なります。俳句の世界では、虫の音の大半が秋の季語に分類されているんです。

コオロギ、スズムシ、マツムシ、キリギリスなど、私たちが「虫の音」としてイメージする代表的な虫は、すべて秋の季語です。これらの虫が本格的に鳴き始めるのは8月下旬から9月にかけて。

旧暦では既に秋に入っている時期なんですね。

夏の季語として認められているのは、主に蝉の鳴き声です。ミンミンゼミ、アブラゼミ、ヒグラシなど、蝉の種類ごとに細かく季語が設定されています。

つまり夏は蝉、秋はコオロギ類ということですね。

保育現場で季節の言葉遊びや俳句活動を行う際、この区別を知らないと子どもたちに誤った知識を伝えてしまいます。年長クラスで俳句に触れる機会があるなら、正確な季語の知識が必要です。

学研教育総合研究所の季節と生き物の教材には、保育者向けの季語分類表が掲載されており、虫の音の季節区分を確認できます。

虫の音を夏の季語と勘違いする理由

なぜ多くの人が虫の音を夏と結びつけるのでしょうか?

最大の理由は、現代の暦と旧暦のズレです。俳句の季語は旧暦を基準に作られており、旧暦の秋は現在の8月上旬から始まります。つまり、私たちが「まだ夏真っ盛り」と感じる8月中旬には、俳句の世界では既に秋なんです。

コオロギやスズムシが鳴き始める8月下旬は、気温も高く夏の感覚が残っています。この体感温度と俳句の季節感のギャップが、混乱の原因です。

また、夏休みの思い出として虫取りや虫の音を楽しんだ記憶も影響しています。7月下旬から8月にかけての夏休み期間に虫の声を聞くため、「虫の音=夏」というイメージが定着しやすいんですね。

旧暦と新暦のズレが原因です。

保育現場では、この旧暦と新暦の違いを子どもに説明するのは難しいものです。ただし、「涼しくなってきたら鳴く虫」と「暑い時に鳴く虫」という区別なら、3歳児でも理解できます。実際の気温や体感と結びつけた説明が効果的です。

虫の音で夏の季語になるもの一覧

夏の季語として使える虫の音は限られています。どういうことなのか?

蝉の鳴き声が中心です。以下が夏の季語として認められている主な虫の音です。

  • 蝉の声(せみのこえ)- 蝉全般の鳴き声
  • 油蝉(あぶらぜみ)- ジージーという鳴き声
  • みんみん蝉(みんみんぜみ)- ミンミンという鳴き声
  • 熊蝉(くまぜみ)- シャーシャーという大きな鳴き声
  • 法師蝉(ほうしぜみ)- ツクツクボウシの鳴き声
  • 蜩(ひぐらし)- カナカナという鳴き声
  • にいにい蝉(にいにいぜみ)- チーチーという鳴き声

これらは7月から8月の暑い時期に鳴くため、夏の季語として定着しています。保育現場では、これらの蝉の鳴き声を使った俳句や季節の歌が有効です。

蝉だけが夏の虫の音です。

一方で、「夜の虫」「虫の声」「虫時雨」などの表現は、すべて秋の季語に分類されます。これらを使う場合は、秋の活動として位置づける必要があります。

保育での俳句活動や季節の言葉遊びを計画する際は、この区別を意識しておくことが大切です。文部科学省の幼児教育指導資料にも、季節と自然の関連を正しく伝える重要性が記載されています。

虫の音の季語を保育活動に活かす方法

季語の知識を保育にどう活かせばいいんでしょう?

年齢別のアプローチが効果的です。3歳児クラスでは、「セミさんは暑い時に鳴くね」「コオロギさんは涼しくなってから鳴くね」という体感と結びつけた説明から始めます。実際に園庭で虫の音を聞く散歩活動を7月と9月に分けて行い、違いを体験させるんです。

4歳児クラスになると、簡単な季節の分類ができるようになります。「夏の虫」「秋の虫」のカード作りをして、鳴き声を録音したものを聞きながら分類遊びをする活動が人気です。絵カードに虫のイラストと鳴き声の擬音語を書いて、季節ごとの掲示板に貼る作業を子どもたちと一緒に行います。

5歳児クラスでは、実際の俳句作りに挑戦できます。「せみのこえ きこえてきたよ あついあさ」のような5・7・5のリズムで、自分たちが聞いた虫の音を言葉にする活動です。夏は蝉、秋はコオロギというルールを伝えておけば、季語を意識した創作ができます。

年齢に応じた活動が基本です。

製作活動と組み合わせるのも効果的です。夏には蝉の折り紙や塗り絵、秋にはコオロギやスズムシの工作を行い、それぞれの季節の虫として明確に区別します。完成した作品に「これは夏の虫」「これは秋の虫」とラベルを貼ることで、視覚的にも季節の違いを学べます。

音楽活動でも活用できます。「みんみんぜみ」「つくつくぼうし」などの歌を夏に、「虫のこえ」「虫の音楽隊」などの歌を秋に歌い分けることで、自然に季節と虫の対応を身につけられるんです。

文部科学省の幼児教育資料には、自然との関わりを通じた季節感の育成について詳しく書かれており、虫の音を使った活動例も紹介されています。

虫の音の俳句を作る時の注意点

保育で俳句活動を行う際、いくつかの注意点があります。

まず、子どもが作った俳句に季語の誤りがあっても、頭ごなしに否定しないことです。「コオロギさんは秋の虫だから、こっちの季節にしようか」と優しく誘導する形が理想的。創作意欲を損なわないよう配慮が必要なんですね。

季語を強制しすぎないことも大切です。年長でも「せみ うるさい あつい」のような3語の組み合わせから始めて、徐々に5・7・5のリズムに慣れていく段階的な指導が効果的。いきなり完璧な俳句を求めると、子どもたちが萎縮してしまいます。

段階的な指導が条件です。

保護者向けの説明も準備しておくといいですね。園だよりや連絡帳で「俳句では虫の音は秋の季語」という豆知識を共有しておくと、家庭でも話題にしてもらえます。「夏休みにコオロギを見つけたけど、俳句では秋の虫なんですって」という会話が生まれれば、学びが深まります。

記録として残す際の配慮も必要です。クラスで作った俳句を掲示する時は、「夏の俳句」「秋の俳句」とコーナーを分けて展示します。これにより、保護者や他の先生方も季節の区別を理解できるんです。

間違いを楽しむ姿勢も大切。「先生も最初は間違えてたんだよ」と自分の経験を話すことで、子どもたちも気楽に俳句作りに取り組めます。失敗を恐れない環境づくりが、言葉への興味を育てます。

虫の音と季節感を育む独自の保育実践

季語の知識を超えて、虫の音を通じた総合的な季節教育ができます。

「虫の音カレンダー」の作成がおすすめです。4月から翌年3月までの12か月分のカレンダーを用意し、実際に園で聞こえた虫の音を子どもたちと記録していくんです。7月に初めて蝉の声を聞いたら赤いシール、9月にコオロギを聞いたら青いシールを貼る。1年間続けると、虫の音の季節変化が視覚的に理解できます。

これは使えそうです。

音の録音プロジェクトも効果的。タブレットやスマートフォンで園庭の虫の音を月1回録音し、聞き比べる活動です。「7月の音」と「9月の音」を聞き比べると、蝉からコオロギへの変化が明確に分かります。子どもたちは音の違いに敏感で、「全然違う!」と驚きの声を上げるんです。

地域の自然観察と組み合わせることもできます。近隣の公園や緑地で虫の音散歩を季節ごとに実施し、どの時期にどんな虫が鳴いているか体験的に学びます。散歩マップに「ここで蝉を聞いた」「あそこでコオロギを聞いた」と記録すれば、地図学習にもつながります。

保護者参加型の虫の音観察会も有効です。夏の夕涼み会で蝉の声を、秋の運動会前の夕方にコオロギの声を親子で聞く時間を設けます。家庭でも虫の音に注目するきっかけになり、季節への意識が高まるんですね。

虫の音図鑑作りも子どもたちに人気です。聞こえた虫の音を絵に描き、いつ聞いたかを記録。「ミンミンゼミは7月20日」「コオロギは9月5日」と日付を書くことで、時間感覚も養えます。

これらの活動を通じて、季語の知識だけでなく、自然の変化を五感で感じ取る力が育ちます。俳句の季語は結果的に覚えられればいいので、まずは体験を大切にする姿勢が重要です。


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