森のくまさん歌詞の意味と怖い原曲を保育士が知る方法

森のくまさん歌詞の意味と原曲・都市伝説を徹底解説

「森のくまさん」は日本生まれの童謡ではなく、アメリカのボーイスカウトソングが原曲です。

この記事でわかること
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歌詞の意味とストーリー

「お逃げなさい」「白い貝殻のイヤリング」など、子どもに聞かれがちな歌詞の疑問に答えられるようになります。

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原曲(英語版)との決定的な違い

アメリカ民謡「The Other Day I Met a Bear」と日本語版の違いを比較。なぜ日本版だけが謎めいているかがわかります。

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著作権・都市伝説の正しい知識

保育士として知っておくべき著作権問題と、怖い都市伝説の真相を解説。子どもや保護者への説明にも役立ちます。

森のくまさん歌詞の全文とストーリーの流れ

 

「森のくまさん」の歌詞は、全体で5つの場面で構成されています。まずは歌詞全体のストーリーを整理しておきましょう。

場面 歌詞(抜粋) 何が起きているか
①出会い ある日 森のなか クマさんに 出会った 女の子が森の中でクマと遭遇する
②警告 クマさんの いうことにゃ お嬢さん おにげなさい クマが女の子に逃げるよう促す
③追跡 ところが クマさんが あとから ついてくる なぜかクマが追いかけてくる
④落とし物 白い 貝がらの ちいさな イヤリング クマが落とし物を届けてくれる
⑤和解 あら クマさん ありがとう お礼に 歌いましょう お礼に一緒に歌って仲良くなる

一見するとほのぼのしたメルヘン童謡ですが、「なぜ逃げろと言いながら追いかけてくるのか」という疑問が、長年にわたって語り継がれています。つまり謎が多い歌ということですね。

保育士として子どもに歌詞を教えるときは、まずこのストーリーの流れを自分の中で整理しておくことが大切です。「クマさんはなぜ追いかけてきたの?」「落とし物って何?」と聞かれたとき、スムーズに答えられるかどうかで、子どもの理解度は大きく変わります。

歌詞の日本語作詞者は馬場祥弘(ばば よしひろ)氏とされており、メロディはアメリカ民謡原曲としています。「スタコラサッサノサ」「トコトコトコトコ」といったオノマトペ(擬音語)は、子どもの発語練習にも最適な表現です。これは使えそうです。

世界の民謡・童謡「森のくまさん 歌詞の意味・原曲の和訳」

原曲の英語歌詞・和訳から作詞者の経緯まで詳しくまとめられています。

森のくまさん「お逃げなさい」の意味はなぜ謎なのか

「お嬢さん、お逃げなさい」という歌詞は、日本語版を読むだけでは理由がまったくわかりません。なぜクマが女の子に「逃げろ」と言うのかが明示されていないのです。

この「理由の欠落」は、実は原曲との翻訳過程で生まれたものです。

原曲の英語版「The Other Day I Met a Bear」には、次のような歌詞があります。

英語(原曲) 日本語訳
He said to me, “Why don’t you run?” クマは言った、「なぜ逃げないんだ?」
“‘Cause I can see you have no gun.” 「お前は銃を持っていないようだから」

原曲では、逃げる理由は明快です。「銃を持っていない=熊に太刀打ちできない」から逃げる、という論理的な流れになっています。

ところが日本語版では、子ども向けの配慮から「銃」という言葉が削除されました。その結果、逃げるべき理由だけが消えてしまい、「逃げろと言いつつ追いかけてくる不思議なクマ」という謎が生まれたのです。

つまり謎の正体は翻訳時の省略です。

保育士として「なんで追いかけてくるの?」と子どもに聞かれたとき、「クマさんはやっぱり落とし物を届けたかったんだね」と答えるのが最も自然で子どもも納得しやすい説明です。理由をぼかして共感する姿勢が、子どもの感情理解にもつながります。

English Lounge「森のくまさん カタカナつき英語歌詞と和訳」

英語歌詞のカタカナ付き全文と日本語版との3つの違いが詳しく解説されています。

森のくまさん原曲の怖い都市伝説は本当か?保育士が知るべき真相

「森のくまさんには怖い裏設定がある」という都市伝説は、ネット上で長く語られてきました。その代表的な説が次の3つです。

  • 🚨 警察と逃亡者説:クマ=刑事、お嬢さん=逃亡者。イヤリングは証拠品で、刑事が証拠を隠滅させるために届けたという解釈。
  • 💀 白い貝殻=遺骨説:山の中に海の貝殻が落ちているのは不自然であり、貝殻は遺骨のメタファー。森は「あの世」を象徴しているという解釈。
  • 🏥 精神病棟説:クマ=医師・看護師、お嬢さん=患者。「お逃げなさい」は「自由にしていいですよ」を意味し、「ついてくる」は安全確保のための監視だという解釈。

こうした都市伝説が生まれた背景には、原曲では説明されていた「銃を持っていない=逃げるべき理由」が日本語版で消えてしまったことがあります。意外ですね。

説明が省かれると、人は「空白」を自分なりに補完しようとします。その結果、怖いストーリーが自然発生的に生まれたのです。

重要なのは、これらの都市伝説はすべて公式の設定ではないという点です。作詞者の馬場祥弘氏は「白い貝殻のイヤリング」を「メルヘンチックな小道具として考案した」と語っており、深い意図や怖い裏設定は存在しないとされています。保育士として子どもや保護者から「この歌って怖い歌なんでしょ?」と聞かれたとき、「都市伝説であって公式の設定ではないこと」を落ち着いて説明できると安心です。

なお、2016年のパーマ大佐によるパロディ騒動でも、この「都市伝説的なドラマ性」を歌詞に盛り込んだアレンジが問題になりました。後述しますが、著作権と保育活動の関係も押さえておく必要があります。

NoteCreux「森のくまさんの歌詞はなぜ怖い?都市伝説や原曲との違いを解説」

警察説・遺骨説・精神病棟説を含む代表的な都市伝説を整理した解説ページです。

森のくまさんの著作権問題—保育士が知らないと困る基礎知識

「森のくまさん」の著作権には、長い経緯があります。これは知らないと困る情報です。

まず、メロディ(楽曲)はアメリカ民謡に由来するため、保護期間が終了しており基本的にパブリックドメインとなっています。一方、日本語の歌詞(訳詞)については、作詞者・馬場祥弘氏がJASRAC(日本音楽著作権協会)に登録しており、現在も著作権で保護されています。

実は馬場氏は当初、楽曲の「作詞・作曲者」として登録しようとしていましたが、NHK「みんなのうた」のディレクターらが原曲の楽譜を見つけて証明したため、作曲者としての登録は抹消されました。歌詞(訳詞)については現在も登録が残っている状態です。

保育現場での「森のくまさん」の利用について、実務的に押さえておきたいポイントは以下の通りです。

  • 🎵 保育・教育活動での歌唱:園内での通常の保育活動として子どもと歌う場合は、一般的に著作権上の問題は生じにくいとされています。
  • 📝 歌詞の複製(プリント配布など):保護者向けのおたよりや配布物に歌詞を全文掲載する場合はJASRACへの手続きが必要になるケースがあります。
  • 🎬 SNS・動画配信での使用発表会の様子をSNSに投稿する際に流れる楽曲は、プラットフォームのライセンス契約状況によって扱いが異なります。
  • 🎤 替え歌・改変:2016年のパーマ大佐騒動のように、歌詞を改変した替え歌には著作者人格権の問題が絡む可能性があります。

替え歌はダメなわけではありません。ただし保育活動で替え歌を作る場合でも、公開・頒布を伴うケースでは注意が必要です。著作権法は複雑なため、詳細は専門家やJASRACへの確認が確実です。

日常の保育活動で歌うだけであれば過度に心配する必要はありませんが、発表会の動画配信や配布物への歌詞掲載には一定の配慮が求められます。

骨董通り法律事務所「『森のくまさん』を追いかけろ-替え歌と著作権法の気になる関係」

著作権法の専門家が「森のくまさん」の替え歌問題をわかりやすく解説しています。

保育士だからこそ活かせる「森のくまさん」歌詞の教育的活用法

「森のくまさん」を単に歌うだけでなく、保育活動に深みをもたせるための活用法を紹介します。保育士ならではの独自の視点です。

まず、この曲が持つオノマトペの豊かさに着目してみましょう。「スタコラサッサノサ」「トコトコトコトコ」「ラララ」という擬音語は、子どもの発語促進に非常に効果的です。3〜4歳児は声に出して楽しむリズム言語に強い関心を持ちます。歌いながら体を動かすことで、言葉とイメージが結びつきやすくなります。

次に、物語の読み取り力を育てる素材としても活用できます。「なぜクマさんは追いかけてきたの?」「イヤリングって何?」という問いを、5歳前後の子どもと一緒に考えることで、文脈から意味を推測するチカラが育ちます。これは絵本の読み聞かせと同様の効果があり、のちの読解力・語彙力の土台になります。

さらに、役割遊びへの発展も有効です。

  • 🎭 クマ役とお嬢さん役に分かれて歌いながら演じる(2〜3人でできる小グループ遊び)
  • 🎒 「落とし物を届ける」場面を再現して、「ありがとう」「どういたしまして」の会話を練習する
  • 🖌️ 「白い貝殻のイヤリング」を画用紙で作って、落とし物ごっこをする製作遊びに発展させる

特に「落とし物を届ける→お礼を言う」という場面は、友達の荷物を届けたり、拾った物を渡すときの礼儀を自然に学ぶ素材になります。社会性の育ちにもつながるということです。

歌詞の「ラララ ラララララ」で終わる開放的なエンディングは、子どもが自由に替え歌を口ずさむきっかけにもなります。「何の歌を歌ったのかな?」と問いかけるだけで、想像力と言語表現が同時に刺激されます。これが基本です。

童謡は単に「歌うもの」ではなく、保育の5領域(言葉・表現・人間関係・健康・環境)を横断する総合的な活動素材です。「森のくまさん」のように物語性と擬音語の両方を持つ曲は、特に2〜5歳児の発達段階に合わせた活用がしやすい一曲です。

ほいくnote「森のくまさん|近藤夏子による振り付き動画」

保育士向けに振り付き動画と活用ポイントがまとめられています。年齢別の活用法も参考になります。


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