恋矢 童謡
恋矢 童謡「かたつむり」歌詞の「やり」
保育園でよく歌われる童謡「かたつむり」は、「つのだせ やりだせ あたまだせ（または、めだまだせ）」という短いフレーズの中に、子どもの観察心を刺激する問いが詰まっています。
まず押さえたいのは、「やり」が“必ずしも日常観察で見えるものではない”という点です。近年は「やり＝恋矢（れんし）」という説明が広まりましたが、恋矢は繁殖の場面で出る槍状の器官で、普段は体の下側に隠れていると紹介されています。
一方で、童謡の成立背景を考えると、子どもが遊びの中でつついて出させる「触角（つの）」の延長として「やり」を捉えるほうが自然では、という見方もあります。
恋矢 童謡と「つの」「めだま」観察
園の活動に落とし込むなら、最初は“確実に見えるもの”から扱うのが安全です。
たとえば、カタツムリの長い触角（大触角）の先に目があり、短い触角（小触角）はにおい・味などに関わる、といった説明は観察と結びつけやすいです。
「めだま出せ」は無茶ぶりに見えますが、カタツムリなら触角を伸ばして目も一緒に出せる、という驚きが教材になります。
恋矢 童謡と「恋矢（れんし）」の正体
「やり＝恋矢」説を紹介する場合は、過度にセンセーショナルにせず、“繁殖のための体の工夫”として淡々と扱うのが現場向きです。
恋矢は、相手に突き刺すように使われることがあり、種類によって刺し方が違うという解説もあります。
また、恋矢には粘液が付いていて、精子の分解や、ほかの相手との交尾を妨げる効果がある可能性が述べられています。
繁殖の話題を扱うときの言い換え例（保育向け）
- 「恋矢」→「いのちをつなぐときにだけ出る“特別なしくみ”」
- 「刺す」→「相手にとどけるための“合図”みたいな働き」
- 「交尾」→「赤ちゃんにつながる大事な時間」
恋矢 童謡を保育園で扱う指導
保育園での歌は、知識の正確さだけでなく、子どもが安心して歌えること、保護者に説明できることが重要です。
恋矢の説明を“正面から詳説”すると、年齢によっては不適切に受け止められたり、別の子をからかう言葉に変換されるリスクもあります。
そこで実務的には、「歌は歌として楽しむ」→「見える範囲で体を観察する」→「先生が補足として“こんな説もある”と紹介する」という段階設計が扱いやすいです。
園で使える、歌と観察のセット例（入れ子なし）
- 歌う前：「今日の“つの”は何本見える？」と問いを立てる。
- 歌った後：触角が引っ込む様子を見て「さわるとびっくりして隠れる」など感情語で言語化する。
- 発展：「“やり”は見えない日もある。見えたら図鑑みたいに記録しよう」と記録活動にする。
恋矢 童謡の独自視点：歌詞が育てる科学語
検索上位では「やり＝恋矢か否か」の議論に寄りがちですが、保育の現場で本当に価値が出るのは、童謡が“科学の言葉の入口”になる点です。
「どこにある？」「出せ」という命令形のリズムは、子どもに“場所と言葉を結びつける”練習をさせ、観察→仮説→確認という思考の型を自然に呼び込みます。
さらに、恋矢が見えなくても学びは成立します。「見えるもの（触角・目）」「見えにくいもの（恋矢）」「見えないけど推測できるもの（夜行性・乾燥が苦手）」を分けるだけで、科学的態度（確かめ方の違い）を体感できます。
表：園での伝え分け（例）
| 要素 | 子どもに見える？ | 保育者の一言 |
|---|---|---|
| つの（触角） | 見える | 「長いのと短いのがあるね」 |
| めだま | 見える（触角の先） | 「びよーんと出せるね」 |
| やり（恋矢） | ふだん見えにくい | 「特別なときにだけ出ることがあるよ」 |
| 雨の日に出やすい | 状況で感じる | 「乾くのが苦手だから雨の日がうれしい」 |
恋矢（れんし）を含む「槍（やり）」や触角・目の解説（童謡の歌詞と対応）
https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/kanazawa/details/post-1590.php
「やり＝恋矢」説、雨の日に活動しやすい理由、雌雄同体など生態の説明（保育の話題づくりに使える）
https://tenki.jp/suppl/usagida/2017/06/01/23081.html
マイマイの恩返し: 助けた蝸牛の恋矢は刺さらない (Yago Novels)