ケーナ楽器の特徴と保育への活かし方を徹底解説

ケーナ楽器の特徴と保育への活かし方

ケーナを初めて聴いた子どもが、その場でわんわん泣きだすことがあります。

🎵 この記事でわかること
🪈

ケーナの基本特徴と構造

南米アンデス発祥の縦笛。全長35〜40cmのU字型歌口が独特の哀愁ある音色を生み出す仕組みを解説。

🌎

音色・音域・素材の違い

竹・木・プラスチックで音色がまったく異なる。保育現場で選ぶならどの素材が向いているかを比較紹介。

👶

保育への導入アイデア

子どもの感性を刺激する民族楽器の聴かせ方・体験方法。実際の活用例とともに紹介します。

ケーナ楽器の起源と歴史:アンデス文明からの縦笛

ケーナは、南米アンデス地方(現在のペルーやボリビア付近)を発祥とする縦笛で、紀元前から動物や人の骨、葦などさまざまな素材で作られてきた歴史があります。 非常に長い歴史を持つ楽器です。

参考)ケーナ : 南米の民族楽器の管の特徴、価格、歴史について

現代のケーナは西洋音階に対応するために改良され、表側に6孔・裏側に1孔の計7孔が標準となっています。 古くは3〜4孔だったものが、世界中で演奏されるようになるにつれ、現在の形に進化してきました。

参考)ケーナ – Wikipedia

日本では「コンドルは飛んでいく」という楽曲を通じてケーナの音色が広く知られるようになりました。 それ以来、南米のフォルクローレ音楽(民俗音楽)を代表する楽器として多くの人に親しまれています。これが基本です。

参考)ケーナの特徴と選び方 太めG管 PUKIO BRAND Hi…

保育士が「民族楽器」として子どもたちに紹介する際も、この歴史的背景から話し始めると、子どもの好奇心を自然に引き出しやすくなります。ただ音を聴かせるだけでなく、「昔の人は骨で笛を作っていた」という話は、子どもたちの想像力を大きく刺激します。

ケーナ楽器の音色の特徴:独特のかすれ音と哀愁の仕組み

ケーナの最大の特徴は、U字またはV字型に切り込まれた「歌口(うたぐち)」から生まれる独特の音色にあります。 リコーダーのようにマウスピースはなく、唇を歌口に当てて息の角度で音を出すエアーリード式の構造です。kohei-takeda+1

つまり、息を楽器の中に全部吹き込んでしまうと、音が出ません。

プロ奏者によると、息の約半分は楽器の外に「捨てる」ようなイメージで吹くのがコツです。 この独特の吹き方が、他の縦笛にはない「かすれた」「哀愁ある」音色を生み出す理由です。日本の尺八と同じ仲間の楽器に分類されます。wikipedia+1

素材によって音色は大きく変わります。 下表に主な素材の違いをまとめました。

素材 音色の特徴 備考
竹製 かすれた哀愁感のある音色 調律が難しい、個体差あり
木製 クリアでフルートに近い音色 音程が正確に作りやすい
プラスチック製 安定した音色 入門用・低価格帯に多い

保育現場で「音色の聴き比べ」として子どもたちに紹介する活動にも使えそうです。

ケーナ楽器のサイズと音域の特徴:G管が標準の理由

最も一般的なケーナは全長35〜40センチメートル(はがきの長辺が14.8cmなので、約2.5枚分の長さ)で、最低音がソの音(G)となっています。 このサイズは通称「G管」と呼ばれ、フォルクローレの楽曲で多用されるト長調・ホ短調のメロディを演奏するのに最適な調律になっています。

G管が標準です。

ケーナの音域はとても広く、演奏技術次第でさらに上の音域まで出すことが可能です。 同じ縦笛でも、アルトリコーダーより1音高いソから出発するため、子ども向けの楽曲とも音域が合いやすい特徴があります。

また、管尻(かんじり)が内径を細くした「絞り構造」になっているため、同じ音域のストレート構造の笛よりも全長が短く設計されています。 コンパクトなサイズ感も、携帯性の高さにつながっています。携帯しやすいのはいいことですね。

保育活動でケーナを「見せる楽器」として使う場合、G管1本あれば童謡のメロディも演奏できるため、発表会や季節のイベントに取り入れやすい利点があります。

ケーナ楽器の演奏技術の特徴:初心者が知っておくべき難しさ

ケーナは「構造がシンプルな分、音を出す技術はすべて奏者の口と息に委ねられる」楽器です。 リコーダーのようにくわえれば音が出るわけではなく、唇の形(アンブシュア)と息の角度を正確に合わせる必要があります。www2.jimu.nagoya-u.ac+1

最初に音を出すまでが最大の関門です。

特に初心者が陥りがちなのが、「息を楽器の中に全部入れようとする」ミスです。 正しくは唇を歌口に軽く当て、息を半分ほど外に逃がすようなイメージで吹きます。歌口と上唇の距離が近すぎると音程が下がり、遠すぎると音程が上がる特性があるため、角度の微調整が常に求められます。

参考)https://www.kohei-takeda.com/quena4/

また、音程のコントロールが難しい楽器としても知られており、特に指を解放した状態のミ・ファ♯・ソの音は音程が落ちやすい傾向があります。 肩が上がらないよう意識した腹式呼吸も、安定した音出しには欠かせません。www2.jimu.nagoya-u.ac+1

とはいえ、楽器の構造は非常にシンプルで、価格帯も1,160円から数万円まで幅広く揃っています。 音が出る感覚さえ掴めれば、あとは練習を積むほど表現力が豊かになる楽器です。保育士が趣味として始め、園の音楽活動に活かす事例も見られます。

参考)【楽天市場】南米 楽器 ケーナの通販

参考:ケーナの音の出し方・構え方など初心者向けの詳細解説

名古屋大学フォルクローレ研究会 – ケーナの音の出し方基礎解説(アンブシュアと持ち方の具体的な説明あり)

ケーナ楽器を保育で活用する独自視点:感情の語彙を育てる「音の表情」体験

ケーナの哀愁ある音色には、子どもが「悲しい」「せつない」という感情語彙を体験的に学べるという、見逃されがちな教育的価値があります。保育現場でよく使われるカスタネットやタンバリンは「楽しい・にぎやか」の感情表現に偏りがちです。 ケーナのような「しっとりした音」を意図的に取り入れることで、子どもの感情の幅が広がります。

参考)保育で楽器遊びを楽しもう! 鈴や太鼓の正しい使い方や導入する…

感情語彙の発達は乳幼児期が重要です。

具体的には、ケーナで「コンドルは飛んでいく」や日本の童謡「さくらさくら」を演奏して聴かせ、「この音はどんな気持ちがする?」と問いかけるだけで、豊かな感情表現活動になります。子どもたちの「なんかかなしいきもち」「山のにおいがする」といった反応は、感性教育として非常に価値が高い体験です。

また、ケーナは弦楽器のチャランゴや打楽器のカホンなど他のアンデス楽器と組み合わせることで表現力がさらに広がります。 動画配信サービスや音楽プラットフォームで「フォルクローレ」と検索すれば、保育のBGMとしても使える演奏が無数に見つかります。まず音源を聴かせてみるだけでも、十分な異文化体験活動になります。

保育士自身がケーナを習って演奏する場合、名古屋市大須のPUKIO Latinoamericaのような専門音楽教室では体験レッスン(無料)から始めることができます。 楽器の知識がゼロでも、プロの指導を受けながら3〜6ヶ月程度で簡単なメロディが演奏できるようになるとされています。

参考:ケーナを含む民族楽器全般の特徴・価格帯の比較情報

ProMusicSound – ケーナの特徴・歴史・価格についての解説(南米民族楽器として入門者向けにわかりやすくまとめられている)