カスタネット保育園で打楽器の製作遊び

カスタネット保育園で打楽器

カスタネット保育園で打楽器
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ねらい

音を出す喜びから入り、リズム感・模倣・協調へつなげます。

🧤

安全

正しい持ち方とゴム調整、指はさみ対策を先に整えます。

🎨

製作

牛乳パック等で手作りし、音の違いも観察して遊びを広げます。

カスタネット保育園で打楽器のねらい

 

保育の打楽器活動でカスタネットが扱いやすい理由は、「叩くだけで音が出る」ことに加え、音程を気にせずリズムに集中できる点にあります。特に導入期は“上手に叩く”より、“音が出た・止めた・そろった”という体験を積むほど活動が安定します。カスタネットは小さな動きで明確な音が出るので、子どもが「自分の動きで環境が変わる」感覚(因果の体験)を得やすいのも強みです。参考として、カスタネットは0歳からでも遊べる楽器として紹介され、音楽への導入になりやすいとされています。

0歳から使える/保育におすすめの理由(導入の考え方)

ねらいを実践に落とすときは、次の3点に分けると指導案が書きやすく、現場でもぶれにくくなります。

  • リズム感:一定拍(一定間隔)→簡単なパターン(タン・タン・ウン等)へ。
  • 模倣:保育者のリズムを真似る→友だちとそろえる。
  • 表現:強弱や間(ま)をつける→「音でお話する」へ。

意外と見落とされやすいのが、「音を出さない練習」です。カスタネットを持ったまま“休符”の合図で止まれるようになると、合奏や発表会でのまとまりが一気に上がります。これは、ピアノや音源に合わせた「鳴らす/止める」遊び(行進して止まる等)に発展させやすい形です。

参考リンク(保育での楽器遊び全体のねらいと位置づけ、導入の考え方)。

楽器遊びのねらい/カスタネットの扱い方の基本

カスタネット保育園で打楽器の持ち方

まず押さえたい基本は、「左手の人差し指または中指にゴムの輪を通し、左手の平に乗せるように水平に持ち、右手で打つ」という形です。保育向け解説ではこの持ち方が示され、誤って指をはさまないためにも正しい持ち方を伝えることが重要とされています。

カスタネットの正しい持ち方(左手の指+水平+右手で打つ)

導入のときは、子どもに“形”を教える前に、事故ポイントを先に共有するとスムーズです。園でよく起きる「つまずき・ヒヤリ」を、短い言葉で合言葉にします。

  • 「指、はさまない」:強く閉じると挟みやすいので、最初は“そっと”の音でOKにする。カスタネットは指を挟む危険があるため注意が必要とされています。指を挟まない注意点
  • 「ゴム、きつすぎ・ゆるすぎ、だめ」:ゴムが大きすぎると落下の原因になるため、手の大きさに合わせて調整することが推奨されています。ゴム調整の注意点
  • 「ねこの手」:打つ手は指先を丸め、力を入れすぎない(園の指導例で“ねこの手”の表現が使われることもあります)。

さらに表現の幅を広げたい場合、意外に効くのが「右手の指を1本ずつ増やして叩き、強弱の変化を体感する」練習です。保育向け記事でも、指を増やしながら叩くことで強弱を楽しめると示されています。

指を増やして強弱を出す

保育者側のコツは、言葉を増やしすぎないことです。最初の1回は「持つ」「鳴らす」「止める」だけに絞り、2回目以降で「強く」「弱く」「おそく」「はやく」を足していくと、子どもの集中が切れにくくなります。

カスタネット保育園で打楽器の製作

製作にするときは、材料が集めやすく、個体差(音の違い)が出やすいものが向きます。上位でよく見られるのが、牛乳パック+ペットボトルのふた(キャップ)を使う手作りカスタネットで、材料・工程が比較的シンプルです。例として、牛乳パックを土台にして内側にペットボトルのふたを貼り、穴を開けてモール(またはゴム)で指にはめられるようにする作り方が紹介されています。

牛乳パック+ペットボトルの蓋の手作りカスタネット

製作を“ただ作って終わり”にしないコツは、音の観察を入れることです。例えば、同じ形でも「キャップの材質」「テープの貼り方」「折り目の硬さ」で音の立ち上がりが変わります。子どもには難しい理屈を説明せず、問いかけだけ置くと自然に試行錯誤が始まります。

  • 「この子(自分のカスタネット)、高い音?低い音?」
  • 「そっとだとどんな音?」
  • 「速く叩くと何が変わる?」

安全面では、製作時に“穴あけ”が山場です。学校向けの手作りカスタネット資料では、牛乳パックの真ん中あたりに穴あけパンチでゴムを通す穴を空けておく旨が明記されています。園では、乳児は保育者が事前に穴あけまで済ませ、幼児は「飾り」「貼る」「選ぶ」を中心にすると事故が減ります。

牛乳パックに穴あけパンチでゴム穴(準備の要点)

製作の工程例(園で回しやすい順)

  • 牛乳パックをカットして折る(保育者が下準備してもよい)
  • 画用紙やテープで飾る(子どもが主役)
  • 内側にキャップを貼る(接着が弱いと外れるので、テープ補強も検討)
  • ゴムやモールを通す(年齢により保育者が実施)
  • 音の試し鳴らし→“止める”練習までセットで

カスタネット保育園で打楽器の遊び方

遊び方の基本は「音源に合わせて鳴らす」ですが、いきなり曲に合わせるより、段階を作ると成功率が上がります。保育向け記事では、最初は自由に音を鳴らすだけでもよい、慣れてきたら他の楽器と組み合わせるのもよいとされています。

最初は自由に鳴らす/他の楽器と一緒に

段階づけの例(導入→合奏の入口まで)

  • ステップ1:自由に鳴らす(音を楽しむ)
  • ステップ2:まねっこ(保育者が「タンタン」「タン・ウン」など短いパターン)
  • ステップ3:止まる(合図で“休符”を作る)
  • ステップ4:歌に合わせる(歌詞の“トントントン”など、叩く場所が分かりやすい曲)
  • ステップ5:役割分担(カスタネット+鈴+タンバリン等の小物打楽器で簡単合奏)

曲の選び方は、子どもが知っていることに加えて「叩くタイミングが言葉で示せる」ことが大事です。例として、カスタネット遊びに使える曲として「カスタネットたたこう」が紹介され、歌詞の“トントントン”で叩くと分かりやすいとされています。

「カスタネットたたこう」で叩くタイミング

意外な盛り上がり方として、「床に置いて音を鳴らす」導入もあります。0歳でも遊べる例として、床に置いてハイハイで音を鳴らす提案があり、乳児の探索遊びに繋げやすいです(園の安全基準に合わせ、誤飲や投げる行動が出る場合は中止・代替を判断します)。

床に置いて鳴らす提案(乳児の導入)

カスタネット保育園で打楽器の独自視点

検索上位の多くは「持ち方」「曲」「製作」が中心ですが、園の実務で差が出るのは“音量トラブル”と“感覚過敏”への配慮です。カスタネットは「大きくはっきりした音が簡単に出る」ことが魅力として挙げられる一方、同時に「音が強すぎて苦手な子が出る」リスクも抱えます。

大きくはっきりした音が簡単に出る(特徴)

そこで、活動を壊さずに守れる“現場の工夫”を、あらかじめ運用ルールにしておくと安心です。

  • 音量ゾーンを決める:部屋の端に「小さい音の席」を作り、そこでは“そっと叩く”をOKにする。
  • 強弱の合図を視覚化:カード(小=小さく、星=大きく等)で切り替えると、口頭注意が減る。
  • 役割を分ける:鳴らすのが苦手な子は「止める合図係」「配る係」「片付け係」などで参加を保障する。
  • “音を出さない練習”を褒める:合図で止まれたら拍手、休符が上手=合奏上手、という評価軸にする。

もう一つ、意外と効くのが「同じ楽器でも持ち方を変えると負担が変わる」点の共有です。保育向け記事では右利きを想定した持ち方が示され、左利きの場合は持ち手が逆になることにも触れられています。利き手が混在するクラスでは、保育者が左右の見本を同時に出す(または動画・写真を用意する)だけで、できない子扱いを減らせます。

左利きの場合は逆(利き手配慮)

最後に、打楽器活動は“本番”より“普段の積み重ね”が成否を分けます。保育向け記事でも、自由保育や給食の時間に曲を流して聞き慣れさせるとスムーズだとされています。日常の中で少しずつ音に親しむ時間を作ると、行事前の練習負担も軽くなります。

曲を事前に保育で活用(聞き慣れ)

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