鐘が鳴る童謡歌詞
「鐘の鳴る丘」は戦災孤児が主題だと思われていますが、現代の保育現場で歌う場合は背景説明なしに歌詞だけ教えるのはダメです。
鐘の鳴る丘の完全歌詞と構成
「鐘の鳴る丘」の歌詞は全4番まであり、各番で異なる情景が描かれています。1番は「緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台 鐘が鳴ります キンコンカン メーメー小山羊も啼いてます 風がそよそよ丘の家 黄色いお窓はおいらの家よ」という、明るく牧歌的な風景から始まります。uta-net+1
2番では「緑の丘の麦畑 俺らが一人でいる時に 鐘が鳴ります キンコンカン 鳴る鳴る鐘は父母の 元気でいろよという声よ 口笛吹いて俺らは元気」と続きます。ここで注目すべきは「俺らが一人でいる時に」という孤独を表す表現と、「父母の元気でいろよという声」という励ましの言葉です。
つまり希望の象徴ですね。
3番は「とんがり帽子の時計台 夜になったら星が出る 鐘が鳴ります キンコンカン 俺らはかえる屋根の下 父さん母さんいないけど 丘のあの窓俺らの家よ」という歌詞で、ここで初めて「父さん母さんいないけど」という直接的な表現が登場します。worldfolksong+1
4番では「おやすみなさい空の星 おやすみなさい仲間たち 鐘が鳴ります キンコンカン 昨日にまさる今日よりも 明日はもっと倖せに みんななかよくおやすみなさい」と、未来への希望を歌って締めくくられます。この構成は、現在の状況を受け入れつつ、前を向いて生きる子どもたちの姿を表現しています。
保育園で歌う際は、全4番を通して歌うと約3分程度かかるため、年齢やシーンに応じて1番のみ、または1番と4番を組み合わせるなど工夫が可能です。歌詞に「おいら」「俺ら」という一人称が使われていますが、これは昭和20年代の少年言葉で、当時の時代性を反映しています。buna.yorku+1
鐘が鳴る童謡の歴史的背景と作者の思い
「鐘の鳴る丘」は、昭和22年(1947年)にNHKラジオで放送が開始されたドラマの主題歌として誕生しました。
作詞は菊田一夫、作曲は古関裕而です。
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終戦直後の日本には、空襲で家も親も失った「戦災孤児」が街にあふれていました。彼らは「浮浪児」と呼ばれ、地下道やガード下で寝泊まりし、靴磨きや残飯あさりで生活していたのです。当時、そうした子どもたちは何万人も存在し、深刻な社会問題となっていました。weblio+1
ドラマは、復員してきた主人公・修平青年が戦災孤児たちと出会い、信州の山里で共同生活を始める物語です。修平は孤児たちのために「少年の家」という安住の場を作り、彼らと共に明るく強く生きていくさまが描かれました。
参考)鐘の鳴る丘とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書
厳しい現実ですね。
菊田一夫は、戦時中に家族を岩手県の江刺郡岩谷堂町(現在の奥州市)に疎開させていました。岩谷堂町役場には鐘のついた高楼があり、菊田はそれを見て「鐘の鳴る丘」を発想したと言われています。現在、岩谷堂の明治記念館では朝と夕方に「とんがり帽子」のメロディーが流されており、この歌が地域の記憶として残されています。wikipedia+1
ドラマの舞台となった「少年の家」は実際に全国各地に設立され、多くの戦災孤児が救われました。ドラマと主題歌は、困難な時代を生きる子どもたちに希望を与え、社会に対して孤児問題への関心を喚起する大きな役割を果たしたのです。library.toyohashi.aichi+2
保育士がこの歌を子どもたちに教える際は、こうした歴史的背景を知っておくことで、歌詞に込められた深い意味を理解できます。ただし、幼児に対しては戦争や孤児といった重いテーマをそのまま伝える必要はなく、「昔の子どもたちも鐘の音を聞いて元気に過ごしていたんだよ」といった優しい言葉で伝えることができます。
鐘が鳴る外国の童謡との比較
鐘をテーマにした童謡は日本だけでなく、外国にも数多く存在します。代表的なのが17世紀から伝わるフランス民謡「フレール・ジャック」です。
「フレール・ジャック」の歌詞は「Frère Jacques, Frère Jacques, Dormez-vous? Dormez-vous?(ジャック修道士、ジャック修道士、眠っているの?)」で始まり、教会で朝の鐘を鳴らすはずの修道士がまだ寝ているため、早く起きて鐘を鳴らすよう呼びかける内容です。最後の「ディン ドン ダン」が鐘の音を表現しています。dokushocafe+1
日本の「鐘の鳴る丘」と比較すると、鐘の意味が大きく異なります。「フレール・ジャック」の鐘は時刻を知らせる教会の鐘であり、日常的な時間の区切りを表します。一方、「鐘の鳴る丘」の鐘は、孤児たちにとっての「家」の象徴であり、安心と希望を与える存在なのです。worldfolksong+2
対照的な意味合いですね。
クリスマス時期に歌われる「クリスマスの鐘」も、鐘が重要なモチーフとなっています。こちらは祝祭や喜びを象徴する鐘で、サンタクロースの到来を告げる役割があります。「ジングルベル」では鈴の音(ベル)が印象的で、楽しさやワクワク感を表現しています。
保育現場では、これらの曲を季節や行事に合わせて使い分けることができます。時計や時間の学習には「フレール・ジャック」や「とけいのうた」が適しており、6月の時の記念日に活用できます。12月のクリスマス会では「ジングルベル」や「クリスマスの鐘」を選ぶと季節感が出ます。hoiku-is+2
「鐘の鳴る丘」は年間を通じて歌える曲ですが、特に新年度や進級時期に歌うと、新しい環境で頑張る子どもたちへの応援歌として意味を持ちます。外国の童謡と組み合わせることで、鐘という共通のモチーフを通じて、文化の違いや音楽の多様性を子どもたちに伝えられます。
鐘が鳴る童謡を保育で活用する実践アイデア
「鐘の鳴る丘」を保育活動に取り入れる際は、歌詞に登場する「キンコンカン」という鐘の音を楽器で表現する方法が効果的です。トライアングルやハンドベルを使うと、鐘の澄んだ音色を再現できます。douyou-shouka.himawari-song+2
具体的な活動例として、まず子どもたちを3〜4人のグループに分け、それぞれにトライアングルを1つずつ配ります。保育士が「キンコンカン」の部分で合図を出し、各グループが順番に鳴らすことで、リレー形式の合奏になります。これは3歳児クラスから実践可能で、順番を守る社会性や、音を聞く集中力を育てます。
楽器遊びが基本です。
4〜5歳児クラスでは、歌詞の情景を絵に描く活動と組み合わせると効果的です。「緑の丘」「赤い屋根」「とんがり帽子の時計台」「黄色いお窓」など、色彩豊かな描写が多いため、子どもたちの想像力を刺激します。クレヨンや絵の具で自由に描かせた後、その絵を見せながら歌を歌うと、視覚と聴覚の両方から曲を楽しめます。uta-net+1
「メーメー小山羊も啼いてます」という歌詞を活用して、動物の鳴き声当てクイズを取り入れることもできます。保育士が「他にどんな動物がいるかな?」と問いかけ、子どもたちが「ワンワン」「ニャーニャー」など様々な鳴き声を出すことで、言語表現の幅が広がります。
時計の学習と結びつける場合は、歌の中の「時計台」に注目します。「とけいのうた」と組み合わせて、6月の時の記念日前後に実施すると、時間や時計への興味を引き出せます。段ボールで大きな時計を作り、子どもたちが針を動かしながら「今何時?」と問いかけ合う活動は、数の概念の習得にも役立ちます。douyou-shouka.himawari-song+2
朝の会や帰りの会での活用も有効です。朝の会で1番の明るい歌詞を歌うことで、一日の始まりを元気にスタートできます。帰りの会では4番の「おやすみなさい」の歌詞を選ぶと、一日を穏やかに締めくくれます。毎日同じ時間に歌うことで、生活のリズムを作る効果もあります。hoikukyuujin+1
異年齢交流の場面では、年長児が年少児に歌詞を教える活動を設定できます。年長児が先生役となって歌詞カードを見せながら教えることで、責任感や思いやりの心が育ちます。年少児にとっても、お兄さんお姉さんから教わる経験は特別な意味を持ちます。
鐘が鳴る童謡歌詞の現代的解釈と配慮点
「鐘の鳴る丘」の歌詞には「父さん母さんいないけど」という表現があり、現代の保育現場では慎重な扱いが必要です。現在の保育園には、様々な家庭環境の子どもたちが通っています。ひとり親家庭、祖父母が養育者の家庭、里親家庭など、家族の形は多様です。buna.yorku+1
歌詞をそのまま歌うことで、特定の子どもが自分の家庭状況を連想し、傷つく可能性があります。保育士は事前に各家庭の状況を把握し、配慮が必要な場合は1番や4番のみを選んで歌う、または歌詞の一部を変更するなどの工夫が求められます。
慎重な判断が必須です。
一方で、この歌詞は「父さん母さんいないけど」の後に「丘のあの窓俺らの家よ」と続き、家族以外の居場所や仲間の大切さを表現しています。これは現代的な視点でも重要なメッセージです。保育園という場所が、子どもたちにとって安心できる「第二の家」であることを伝える教材として活用できます。worldfolksong+1
歌詞に登場する「おいら」「俺ら」という一人称も、現代の幼児にはなじみがない表現です。そのまま歌わせると、子どもたちが意味を理解できない可能性があります。保育士が「これは昔の言葉で、『わたし』や『ぼく』という意味だよ」と説明することで、言葉の変化や歴史にも触れられます。
替え歌として「わたしたち」に変更する方法もあります。ただし、原曲の雰囲気や時代性が失われる側面もあるため、保育方針や子どもの年齢に応じて判断してください。5歳児クラスであれば、原曲のまま歌った上で「昔の子どもたちはこんな言葉を使っていたんだね」と文化的な学びにつなげることも可能です。
歌詞の背景にある戦災孤児の話を、どこまで子どもたちに伝えるかも判断が分かれます。3歳児には難しい内容ですが、5歳児であれば「昔、戦争があって大変だった時代に、この歌で励まされた子どもたちがいたんだよ」と、年齢に合わせた簡潔な説明は可能です。重要なのは、恐怖心を与えずに平和の大切さを伝えることです。duarbo.air-nifty+1
保護者への配慮も忘れてはいけません。年間指導計画や月案に「鐘の鳴る丘」を取り入れる際は、保護者会や園だよりで歌詞の内容と教育的意図を事前に説明しておくと、理解と協力が得られやすくなります。特に歌詞の背景について質問を受けた場合に備え、保育士間で共通認識を持っておくことが大切です。
鐘が鳴る童謡と他の時計・時間の歌の組み合わせ
「鐘の鳴る丘」を時計や時間をテーマにした他の童謡と組み合わせることで、学習効果が高まります。「とけいのうた」は、時計の針の動きを「コチコチカッチン」というオノマトペで表現した曲で、6月の時の記念日によく歌われます。worldfolksong+1
「とけいのうた」の歌詞は「コチコチカッチン おとけいさん コチコチカッチン おとけいさん こどものはりと おとなのはりが こんにちわ さようなら」と、長針と短針の動きを擬人化しています。この歌と「鐘の鳴る丘」を続けて歌うことで、時計という共通テーマで関連づけられます。worldfolksong+1
リズミカルな学びですね。
フランス民謡「フレール・ジャック」も時計・鐘の仲間として組み合わせられます。この曲は輪唱形式で歌えるため、4〜5歳児クラスの音楽活動に最適です。保育士が「ドレミド ドレミド」と歌い始め、少し遅れて子どもたちが同じメロディを歌うことで、音の重なりを楽しめます。dokushocafe+2
「大きな古時計」は、時計をテーマにした世界的に有名な曲です。おじいさんと時計の絆を描いた歌詞は、物を大切にする心や世代を超えたつながりを教えるのに適しています。「百年いつも動いていた」という歌詞から、時間の長さや歴史の概念にも触れられます。
参考)童謡『大きな古時計』歌詞・音源と【意外と知らない由来と雑学】…
活動プランとしては、まず「とけいのうた」で時計の基本的な仕組みを学び、次に「鐘の鳴る丘」で鐘や時計台のイメージを広げ、最後に「大きな古時計」で時間の流れや大切さを感じる、という段階的な構成が考えられます。それぞれの曲に合わせて、時計の模型を作る製作活動、針を動かす体験、鐘の音を楽器で表現する音楽活動を組み合わせると、多角的な学びになります。
参考)童謡「とけいのうた」6月の定番ソング。時計に興味を持って遊び…
季節や行事に応じた使い分けも重要です。6月の時の記念日には「とけいのうた」を中心に、12月のクリスマスシーズンには鐘をテーマにした「ジングルベル」や「クリスマスの鐘」を選びます。「鐘の鳴る丘」は季節を選ばず年間を通じて活用できる利点があります。hoiku-labo+3
保育士が複数の曲を覚えておくことで、子どもたちの興味や反応に応じて柔軟に選曲できます。例えば、時計製作の活動中に子どもたちが鐘の音に興味を示したら、すぐに「鐘の鳴る丘」を歌って興味を広げることができます。逆に、「鐘の鳴る丘」を歌った後に「他に時計の歌を知ってる?」と問いかけ、「とけいのうた」につなげることも可能です。
これらの曲はピアノ伴奏が比較的簡単で、保育士が弾きやすいのも利点です。楽譜は保育関連の書籍や音楽サイトで入手でき、動画サイトには手遊びや振り付けの参考映像も豊富にあります。ピアノが苦手な保育士は、CDやタブレットの音源を活用しても問題ありません。hoiku-is+2
参考となる楽譜や手遊び動画は、以下のような保育専門サイトで見つけられます。
世界の民謡・童謡 – 鐘の鳴る丘の歌詞と解説
保育士向けクリスマスソング特集 – 季節の歌の活用法

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