かあさんの歌 保育で伝える母への想い 歌詞の意味と活用のコツ

かあさんの歌 保育現場での活用

保育士さんの8割が「かあさんは」を「かあさんが」と間違えて歌っています。

参考)【独白】かあさんの歌、その歌詞|久保田弥代

この記事でわかる3つのポイント
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歌詞の正確な理解

「かあさんが」ではなく「かあさんは」が正しい歌詞。手紙の引用部分と本人の語りを区別することで、歌の深い意味が理解できます

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保育での導入方法

絵本やシアター、軍手人形を使った視覚的アプローチで、子どもたちが歌詞の情景をイメージしやすくなります

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母の日の活用

母親への感謝の気持ちを育む活動として、製作活動や手紙作りと組み合わせることで効果的な情操教育ができます

かあさんの歌の基本情報と成り立ち

 

「かあさんの歌」は1956年(昭和31年)2月、作詞作曲者の窪田聡さんが20歳のときに『うたごえ新聞』で発表した作品です。

参考)かあさんの歌 – Wikipedia

この歌が生まれた背景には、窪田さん自身の実体験が深く関わっています。戦時中に疎開していた長野県長野市の旧信州新町地区の情景と、家出をしていた当時に母親から届いた小包の思い出が重なり合って作られました。

参考)51.かあさんの歌(信州新町奈津女橋ミニ公園)1956年 :…

作者は東京下町生まれですが、戦争中の約1年間を信州で過ごした経験がこの歌のテーマになっています。故郷を離れて働く若者たちに特に受け入れられ、歌声喫茶の定番曲となりました。

長野県信州新町には歌碑が建てられており、羊の像が近くに設置されています。これは「かあさんの手袋」を象徴しているそうです。

かあさんの歌の歌詞に隠された構造

多くの人が気づいていない重要なポイントがあります。「かあさんの歌」の歌詞は、歌い手である「私」の自発的な言葉と、母からの「手紙」の引用が組み合わされた構造になっているのです。

参考)かあさんの歌(窪田聡)歌詞解説:ありがちな誤解や作品の背景

1番の歌詞を見てみましょう。「かあさんは夜なべをして 手袋編んでくれた」という部分は「私」の語りですが、「故郷の便りは届く いろりの匂いがした」の部分は手紙の内容を思い起こしている表現です。

さらに決定的な誤解が広まっています。1番と2番の冒頭は「かあさん」ではなく、正しくは「かあさん」です。つまり「かあさん夜なべをして」「かあさん麻糸紡ぐ」が正しい歌詞です。

この「は」と「が」の違いは、母との距離感を表現する上で非常に重要です。作詞作曲者本人の歌や歌碑でも「は」が使われていることが確認できます。

歌詞には方言らしき言葉も使われていますが、興味深いことに窪田さん自身もどこの方言かは定かではなく書いたそうです。「もうすぐ春だで」「畑が待ってるよ」といった温かみのある表現が、故郷への郷愁を感じさせます。

「かあさんの歌」の歌詞構造と誤解についての詳しい解説はこちら

保育園でかあさんの歌を教える効果的な方法

保育現場で新しい歌を教えるときは、子どもたちが歌詞の内容をイメージできるような工夫が必要です。

参考)子どもが歌いたくなる!保育園での歌の教え方。選曲の基準や指導…

絵本やペープサートを活用すると効果的ですね。「かあさんの歌」の場合、夜なべをする母親の姿や、手袋、囲炉裏といった昔の生活の様子を視覚的に見せることで、子どもたちの理解が深まります。hoikushi-syusyoku+1

軍手人形を使った導入方法もおすすめです。軍手に顔を描いて「かあさん」を表現し、手袋を編む動作を実演してみましょう。応用が効くため、一つ作っておけばさまざまな場面で活用できます。

参考)「子どもにどう教えたらいい?」新しい保育の歌に挑戦するワザ3…

「歌絵本」を作る方法も効果的です。A3厚紙を半分に折り、片側に歌詞、もう片側に絵を描きます。曲を区切りながらページをめくることで、歌をストーリーとして楽しめます。

日常的に口ずさむことも大切です。お片づけの時間やお散歩のBGMとして歌うことで、子どもたちが自然に覚えていきますよ。

保育士さん自身が楽しそうに歌う姿勢が何より重要です。下を向かずに、子ども一人ひとりの表情を確認しながら歌いましょう。

母の日行事とかあさんの歌の組み合わせ方

母の日の活動で「かあさんの歌」を取り入れると、母親への感謝の気持ちを育む良い機会になります。

参考)2024年最新!保育園向け母の日製作【ねらい・製作・実用的・…

具体的な活動の流れとしては、まず歌を通して母親の愛情について考える時間を作ります。「かあさんの歌」で母親が家族のために頑張っている様子を知った後、子どもたち自身の母親について話し合うと良いでしょう。

参考)母の日の手遊び歌!保育で使える優しい手遊びです♪【母の日のプ…

製作活動と組み合わせる方法もあります。手袋の形の折り紙製作や、母親の似顔絵を描く活動を取り入れると、歌の内容がより身近に感じられます。

カーネーションの製作も定番ですね。

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「母の日のプレゼント」という手遊び歌と組み合わせるのも効果的です。「だいすきなおかあさんに こころをこめてプレゼント」という歌詞で、カーネーションや似顔絵、手紙などを表現する手遊びができます。

感謝の手紙を書く活動も取り入れられます。幼児クラスなら、歌の中の「ふるさとの便りはとどく」という部分から、自分も母親に気持ちを伝える手紙を書こうという流れが作れます。

心を込めて歌うことが最も大切です。前で歌う保育士さんも、自分の母親のことを想いながら歌うと、その優しい気持ちが子どもたちに伝わります。

年齢別のかあさんの歌導入アプローチ

子どもの発達段階に合わせた歌の取り入れ方が重要です。

2歳児・3歳児クラスでは、まず歌詞の一部だけを繰り返し歌うことから始めましょう。「かあさんは夜なべをして 手袋編んでくれた」というフレーズだけを覚えるところからスタートします。歌詞は全て理解できなくても、優しいメロディーと「かあさん」という言葉の温かさを感じることが大切です。

実物の手袋を見せると効果的ですね。冬の時期なら、子どもたちが実際に使っている手袋を持ってきてもらい、「これもお母さんが用意してくれたんだよ」と話すことで、歌詞の内容が身近になります。

4歳児・5歳児クラスでは、歌詞の意味をより深く考える活動ができます。「夜なべ」「囲炉裏」「麻糸」など、現代では馴染みのない言葉の意味を、写真や絵を使って説明しましょう。

昔の生活と今の生活を比較する活動も有効です。「昔はお母さんが手袋を編んでいたけれど、今はどうやって手袋を手に入れるかな?」といった問いかけで、時代の変化にも気づけます。

母親の仕事について話し合う時間も作れます。「あなたのお母さんはどんなことをしてくれるかな?」と尋ね、それぞれの家庭での母親の姿を共有することで、歌への共感が深まります。

かあさんの歌を使った情操教育のポイント

この歌を通して育てたい心の成長があります。

感謝の気持ちを言葉にする力を養いましょう。歌った後に「お母さんにありがとうって言ったことある?」と問いかけ、感謝の気持ちを表現する大切さを伝えます。

家族の絆について考える機会にもなります。歌詞には母親だけでなく「おとうは土間で藁打ち仕事」という父親の姿も描かれています。家族みんなが支え合って生活している様子を知ることで、自分の家族への愛情も深まります。minnanoongakushitsu+1

労働の尊さを学ぶ教材としても活用できます。「せっせと編んだだよ」「一日つむぐ」という歌詞から、家族のために働く姿の大切さを感じ取れます。utaten+1

季節の移り変わりを感じる感性も育ちます。3番の「根雪もとけりゃもうすぐ春だで 畑が待ってるよ 小川のせせらぎが聞こえる」という歌詞は、冬から春への変化を美しく表現しています。worldfolksong+1

郷愁や懐かしさという複雑な感情に触れることもできます。「なつかしさがしみとおる」という表現は幼児には難しいかもしれませんが、遠くにいる人を思う気持ちについて話し合う良い機会になります。minnanoongakushitsu+1

保育園での歌の教え方のコツと指導方法の詳細はこちら

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