いわせひろし 絵本 保育 読み聞かせ
いわせひろしさんの絵本は実は保育の専門家ではなく、もともと演劇やラジオの世界で活躍していた方なんです。
いわせひろしさんのプロフィールと経歴
いわせひろしさんは1953年生まれの絵本作家・児童文学作家です。
本名は岩瀬弘志さんで、東京都出身。
劇団こまどりに所属し、俳優として活動していた経歴があります。演劇活動と並行してラジオドラマの脚本も手がけていました。1980年代から絵本の創作を始め、現在までに多数の作品を発表しています。
演劇で培った表現力が絵本作りに活きているんですね。
代表作には「どろんこハリー」シリーズの翻訳や、オリジナル作品「おばけのてんぷら」などがあります。ユーモアとリズム感のある文章が特徴で、読み聞かせに適した作品が多いです。
日本児童文学者協会に所属し、児童文学の発展に貢献している作家の一人です。保育現場でも長年愛されている作品を数多く生み出しています。
いわせひろし作品の特徴と魅力
いわせひろしさんの絵本は、リズミカルな文章が最大の特徴です。声に出して読むと心地よい音の響きがあり、子どもたちの耳に残ります。
短い文章の繰り返しやオノマトペ(擬音語・擬態語)を効果的に使っています。「どんどん」「ぐるぐる」といった言葉が物語のテンポを作り出します。読み聞かせで子どもたちが自然と体を動かしたくなる工夫がされているんです。
つまり参加型の読み聞かせに最適です。
ストーリーはシンプルで分かりやすく、2〜3歳児でも理解できる内容が中心です。主人公の行動や感情が明確に描かれているため、子どもたちが感情移入しやすくなっています。
絵とテキストのバランスも良く、視覚的にも楽しめる構成です。1ページあたりの文章量は少なめで、絵をじっくり見る時間が取れます。保育現場では集中力が続きにくい年齢でも、最後まで楽しめる作りになっています。
ユーモアのある展開も魅力の一つです。予想外の結末や、ちょっとしたハプニングが子どもたちの笑いを誘います。
保育現場で人気のいわせひろし絵本5選
保育園や幼稚園で実際によく読まれている作品を紹介します。年齢や活動の場面に応じて選ぶ参考にしてください。
- 「おばけのてんぷら」- 3〜5歳向け、食育にも使える定番作品
- 「ころころころ」- 0〜2歳向け、色玉が転がる単純明快なストーリー
- 「きんぎょがにげた」- 2〜4歳向け、探し絵遊びができる参加型絵本
- 「もこもこもこ」- 0〜3歳向け、擬音だけで構成された不思議な世界観
- 「がたんごとんがたんごとん」- 1〜3歳向け、電車好きの子に大人気
「おばけのてんぷら」は、うさこがてんぷらを作る話です。いい匂いにつられたおばけが、誤って衣をつけられて揚げられそうになります。ハラハラする展開と、食べ物への興味を引き出す内容で、給食前の読み聞かせにぴったりです。
「ころころころ」は、色とりどりの玉が坂道や階段を転がっていくだけのシンプルな絵本です。どういうことでしょうか?擬音の繰り返しが心地よく、乳児クラスでも集中して聞けます。
色の認識にも役立つ作品です。
年齢に合わせて選べば失敗しません。
いわせひろし絵本の年齢別読み聞かせのコツ
0〜1歳児には、擬音中心の作品をゆっくりとしたペースで読みます。「もこもこもこ」や「ころころころ」など、音の響きを楽しめる絵本が適しています。
この年齢では内容理解より、読み手の声のトーンや表情に反応します。絵本を読みながら、同じリズムで体を揺らしたり、手を叩いたりするとより楽しめます。1冊を何度も繰り返し読むことで、安心感と親しみが生まれるんです。
繰り返しが学びの基本です。
2〜3歳児には、ストーリー性のある短い作品を選びます。「がたんごとんがたんごとん」や「きんぎょがにげた」など、参加できる要素がある絵本が効果的です。
読み聞かせ中に「次はどうなるかな?」と問いかけたり、探し絵では一緒に指差ししたりします。子どもたちの反応を待つ時間を作ることで、集中力が持続します。ページをめくるタイミングも、子どもたちの様子を見ながら調整するといいでしょう。
4〜5歳児には、少し長めの物語や、考えるきっかけになる作品を選びます。「おばけのてんぷら」のように、ハラハラする展開がある絵本は、この年齢になると十分に楽しめます。
読み終わった後に感想を聞いたり、「自分だったらどうする?」と投げかけたりすることで、思考を深める活動につなげられます。
いわせひろし絵本を使った保育活動のアイデア
絵本の読み聞かせだけで終わらせず、活動につなげることで学びが深まります。いわせひろしさんの作品は、その展開がしやすい特徴があります。
「おばけのてんぷら」を読んだ後は、実際にてんぷらごっこをします。新聞紙で野菜を作り、段ボール箱の油で「ジュージュー」と揚げる真似をすると、子どもたちは大喜びです。
食材の名前を覚える機会にもなります。
「ころころころ」の後は、実際にボールを転がす遊びに発展させます。傾斜のある台を用意して、色玉を転がす実験をすると、絵本の世界を体験できます。どの色が速いか、どれが遠くまで行くかを観察することで、科学的思考の芽生えにもつながるんです。
体験と結びつけると記憶に残ります。
「きんぎょがにげた」は、部屋の中に金魚のイラストを隠して宝探しゲームができます。子どもたちが探検家になって部屋中を探す活動は、観察力と集中力を養います。
制作活動にも応用できます。絵本に出てくるキャラクターを折り紙や粘土で作ったり、お話の続きを子どもたちと一緒に考えて絵に描いたりします。
創造性を伸ばす機会になります。
いわせひろし絵本が保育に与える教育的効果
いわせひろしさんの絵本は、子どもの発達に多面的な効果をもたらします。
まず言語発達への影響が大きいです。
リズミカルな文章と擬音語の繰り返しは、音韻認識(言葉の音の構造に気づく力)を育てます。
これは後の読み書き能力の基礎になるんです。
「がたんごとん」「どんどん」といった擬音を真似することで、発音の練習にもなります。
語彙力も自然に増えていきます。
情緒面では、物語を通じて様々な感情を疑似体験できます。「おばけのてんぷら」のハラハラする場面では、緊張と安堵を味わいます。主人公の気持ちに共感することで、他者理解の第一歩を踏み出すんです。
社会性の発達にも貢献します。集団での読み聞かせは、同じ体験を共有する時間です。友達と一緒に笑ったり、驚いたりすることで、仲間意識が育ちます。読み聞かせ後の感想を話し合う時間は、コミュニケーション能力を伸ばす機会にもなります。
認知発達の面では、探し絵絵本が観察力と集中力を養います。「きんぎょがにげた」で金魚を探す活動は、視覚的注意力のトレーニングです。
細部まで見る習慣が身につきます。
創造性の育成にも効果があります。シンプルなストーリーだからこそ、子どもたちが自由に想像を膨らませる余地があるんです。「次はどうなるかな?」と考えることで、創造的思考が刺激されます。
これらの効果を最大化するには、一方的な読み聞かせではなく、子どもたちとの対話を取り入れることが重要です。感想を聞いたり、疑問に答えたりする時間を作ることで、より深い学びにつながります。


