百人一首の覚え方を簡単にする決まり字と遊び方まとめ
100首を全部丸暗記しようとすると、かえって1枚も取れなくなります。
百人一首の覚え方で「100首全部」は最初から目指さなくていい理由
百人一首を始める時、「100首すべてを覚えなければ」と思い込んでいる方は少なくありません。しかし実は、競技かるたの世界でも「全文を覚える必要はない」というのが定説になっています。かるたで勝つために必要なのは、読まれた上の句のどの部分まで聞けば対応する下の句が特定できるか、という「決まり字」の知識だけです。
つまり、100首×31文字をすべて頭に入れる必要はまったくありません。これが基本です。
保育士の方が子どもたちに百人一首を紹介するとき、最初から「覚えよう」ムードで進めると子どもが構えてしまいます。まずは「遊ぶ道具」として触れさせることが、長期的に覚えるための一番の近道になります。
学校現場や保育現場でよく使われている「五色百人一首」は、100枚を色別に20枚ずつに分けたものです。20枚だけを使うことで1ゲームが5〜10分で終わり、子どもが集中を切らさずに取り組めます。元小学校教師が開発した教育ツールとして全国に広まり、スキマ時間に取り入れやすいのが特徴です。
また、自分が「好きだ」「かっこいい」と思う歌を「得意札」として決めておくと、暗記への意欲が大きく変わります。競技かるたの世界でも、得意札を20枚程度持っていれば大会で十分に戦えるとされています。100枚中途半端に覚えるより、確実に取れる20枚がある方が強いのです。
楽しく覚える『百人一首』! 暗記のコツや「決まり字」を解説 ― ベネッセ教育情報サイト(決まり字の仕組みと一字決まりの詳細)
百人一首の覚え方の最初の一歩「むすめふさほせ」一字決まり7枚
百人一首の覚え方として最初に取り組むべきなのが、「一字決まり」の7首です。これは、上の句の最初の一文字を聞いただけで、どの下の句の札かが確定できる歌のことを指します。この7首の頭文字を並べた語呂が、有名な「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」です。
7枚だけで始められます。
この7首を覚えると、読手が「む!」と口を開いた瞬間に手が動くようになります。反応が速くなる実感を得やすいため、初心者の自信づくりに最適です。実際に子どもたちに指導してきた教育関係者の多くが、「まずここから」と口をそろえるのがこの一字決まりです。
各歌の対応関係は以下の通りです。
| 頭文字 | 上の句(冒頭) | 下の句(冒頭) | 作者 |
|---|---|---|---|
| む | むらさめの | きりたちのぼる | 寂蓮法師 |
| す | すみのえの | ゆめのかよひぢ | 藤原敏行朝臣 |
| め | めぐりあひて | くもがくれにし | 紫式部 |
| ふ | ふくからに | むべやまかぜを | 文屋康秀 |
| さ | さびしさに | いづこもおなじ | 良暹法師 |
| ほ | ほととぎす | ただありあけの | 後徳大寺左大臣 |
| せ | せをはやみ | われてもすゑに | 崇徳院 |
覚え方としては、「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」という7文字そのものを呪文のように繰り返し口ずさむのが最速の方法です。まずこの7文字が条件反射で出てくるレベルになれば、かるた大会での勝率は大きく変わります。
保育士の方が子どもたちにこの7首を教える際は、一緒にリズムよく声に出す練習が有効です。「むすめふさほせ」は語呂が良く、リズムに乗せやすいのでグループでも楽しく練習できます。
「むすめふさほせ」決まり字の覚え方一覧 ― かるたclub(一字決まり7首の詳細な解説と語呂合わせ)
百人一首の覚え方で効果的な語呂合わせの作り方と具体例
百人一首の暗記で多くの人がつまずく原因は、「意味を理解してから覚えようとする」ことです。しかし脳科学的に見ると、感情やイメージを伴う情報の方が記憶に定着しやすいとされています。つまり、正確な意味よりも「面白い・変なイメージ」の方が覚えやすいのです。
これは意外ですね。
語呂合わせとは、上の句の冒頭と下の句の冒頭の音を、別の言葉に置き換えてストーリーにする技法です。意味とは無関係でかまいません。むしろ、シュールで笑えるほど記憶に残りやすくなります。
具体的な例をいくつか挙げます。
- 🎯 「ちはやぶる」→「からくれなゐに」
語呂:「血(ち)がやばい!辛(から)いカレー」。人気マンガ『ちはやふる』の影響で子どもたちに非常に人気の高い一首。映像が浮かびやすく、覚えやすいです。 - 🎯 「あしびきの」→「ながながしよを」
語呂:「足(あし)が長(なが)い」。シンプルな音のつながりで、見た目のイメージも作りやすい組み合わせです。 - 🎯 「ひさかたの」→「しづごころなく」
語呂:「膝(ひさ)が静(しづ)か」。ツッコミたくなる不思議さが逆に記憶に刻まれます。 - 🎯 「はるすぎて」→「ころもほすてふ」
語呂:「春(はる)過ぎて、ころも(衣)を干す」。意味そのものが語呂になっているので覚えやすいグループです。
大切なのは、「自分で作った語呂合わせ」が最も記憶に残るという点です。保育士の方が子どもたちと一緒に、「どっちが面白い語呂合わせを考えられるか」を競い合うゲームにすると、子どもたちが主体的に暗記に取り組むようになります。
語呂合わせを作る際の手順は次の通りです。まず上の句の冒頭3〜5文字と下の句の冒頭3〜5文字をメモします。次に、その音に近い別の言葉に変換します。最後に、その2つの言葉が登場するシュールな場面を1文で作ります。この3ステップが基本です。
百人一首一覧 決まり字・語呂合わせ ― PolygonDrill(全100首の決まり字と語呂合わせ一覧)
百人一首の覚え方として「坊主めくり」と「散らし取り」から始める方法
文字を読む練習より前に、まず「かるたに触れる喜び」を体験させることが、長続きするかどたの第一歩です。ここでおすすめしたいのが、ルールが極めてシンプルな「坊主めくり」です。
運だけで勝てる遊びです。
坊主めくりでは、百人一首の読み札(絵札)だけを使い、1枚ずつめくって出てきた絵の人物によって得点が変わります。男性(殿)が出たら自分の手札にする、坊主が出たら手札をすべて場に出す、女性(姫)が出たら場の札をすべて手元に引き取るというルールです。文字が読めない幼児でも遊べるため、保育の現場で非常に使いやすい形式です。
坊主めくりの魅力は、勝敗に記憶力がまったく関係しないことです。覚えていない子でも平等に楽しめます。そして遊んでいるうちに絵札の顔が自然と頭に入り、「この人が来たらやばい(坊主)」「この人が来たらラッキー(姫)」という感覚で登場人物に親しみを覚えていきます。
坊主めくりに慣れたら、次に取り組むのが「散らし取り」です。全員で下の句の札を広げ、読み手が上の句を読んだら対応する下の句を取り合う、いわゆる一般的なかるた遊びです。ただし最初から100枚全部を使う必要はありません。覚えた10〜20枚だけを使い、少ない枚数でテンポよく進めることで子どもの集中が切れません。
五色百人一首を使う場合、同じ色の20枚だけを使って10〜15分で1ゲームが完結します。1日1色ずつ違う色を使えばバリエーションも生まれ、飽きを防ぐことができます。これが保育・教育現場でも活用されているポイントです。
明日からできる「五色百人一首」導入方法・毎日の取り組み方 ― 山村教育研究所(保育・教育現場での五色百人一首の使い方)
百人一首の覚え方を加速させる無料アプリと学習マンガの活用術
百人一首を継続して覚えるには、日常のスキマ時間をうまく使うことが効果的です。通勤時間や昼休み、就寝前の数分でも積み重なれば大きな差になります。そのために役立つのが専用の学習アプリです。
スキマ時間が使えます。
現在利用できるアプリの中で特に評価が高いのが「百人一首 初めてかるた(FirstKaruta)」です。iOS・Android両方に対応しており、4択クイズ形式でサクサク進められます。読み札から説明文まですべてふりがな付きで、子どもにも大人にも使いやすい設計です。決まり字の枚数(一字決まりのみ、二字決まりまでなど)を選んで練習できるため、段階的に難易度を上げることができます。
また「百人一首 簡単に暗記」(Google Play)は、出題範囲や決まり字の条件を指定して練習できる機能が充実しており、特定の歌だけを集中的に覚えたいときに便利です。アプリを使うことで、一人でも繰り返し練習できる環境が整います。
学習マンガも非常に効果的なアプローチです。文字だけの暗記に飽きたタイミングで、マンガを読んで右脳に訴えかけることで記憶の定着が変わります。特定のマンガのキャラクターと歌が結びつくと、歌そのものに「色」や「感情」がつき、感覚的に取れるようになります。
保育士の方が子どもたちへの紹介として使うなら、有名なマンガキャラクターが登場する解説本を保育室の本棚に1冊置いておくだけで、子どもたちが自然と手にとって読み始めるケースが多くあります。強制しないことが肝心です。
アプリ練習の効果が出やすいのは、覚えた数が20〜30首を超えたあたりからです。まず最初の20首はカードを手で触って覚え、そこからアプリで反復練習に移行するというステップが実践的です。
【2026年】百人一首・かるたアプリおすすめ5選 ― アプリブ(各アプリの特徴と評価の詳細比較)
保育士が百人一首を子どもに教える独自視点:「感情の絵本」として読み聞かせる方法
百人一首の指導に関して、検索上位記事ではあまり取り上げられていない視点があります。それが「和歌を感情の絵本として読み聞かせる」というアプローチです。
普通の絵本と同じ感覚で使えます。
百人一首の和歌には、恋の喜び・別れの寂しさ・季節の移ろいなど、人間の感情がぎゅっと31文字に詰め込まれています。保育士の方は絵本の読み聞かせを日常的に行っていますが、和歌も本質的には「感情を言葉にしたもの」という点で絵本と同じです。
たとえば、紫式部の「めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな」は、久しぶりに大好きな友達に会えたのに、あっという間に帰ってしまった時の「もっと話したかったな」という気持ちを詠んだ歌です。子どもたちが感じる「もっと遊びたかったのにおうちに帰らなきゃいけない」という感情と重なるものがあります。
このように、和歌の背景にある感情を子どもたちの日常経験と結びつけて伝えると、歌が「遠い昔の難しいもの」ではなく「自分の気持ちに似ている何か」として響くようになります。
読み聞かせとして取り入れる際の手順は、まず保育士が和歌を声に出して読み、そのあと「これはね、大好きなお友達と久しぶりに会えたのにすぐ別れなきゃいけなくて、悲しかったんだって」と現代語で簡単に感情を説明します。次に、子どもたちに「そういうとき、どんな気持ちになる?」と問いかけます。こうして感情を共有する体験が、その歌を記憶に定着させる強力な接着剤になります。
1日1首、絵本を読むような感覚で和歌を紹介し続けると、1ヶ月で30首前後に触れることができます。特定の歌に「あ、この歌知ってる!」という反応が出てきたら、かるた遊びへの参加へと自然につなげていきましょう。
なお、この方法は単に百人一首を覚えるだけでなく、語彙力・共感力・感情表現の豊かさを育てる効果も期待できます。保育士としての専門性が最も活かせるアプローチといえます。
かるたあそびで伸びる力は大きく8つ! ― 学研 kosodate LIFE(百人一首・かるたが育てる子どもの能力の詳細)

エンゼルトランプ 小倉百人一首 令和

