保育士試験の過去問ダウンロードと合格への正しい活用法
過去問を3年分しか解かなかった受験者が、直前に法改正の出題で10点以上失点するケースがあります。
保育士試験の過去問を無料でダウンロードできる公式サイト
保育士試験の過去問は、試験を主催する「一般社団法人 全国保育士養成協議会」の公式サイトで無料公開されています。登録不要で、どなたでも最新年度の筆記試験問題と正答をPDF形式でダウンロードできます。
公式サイトには現在、令和7年【前期】・令和7年【後期・地域限定】の問題と正答が掲載されており、科目ごとに個別のPDFファイルが用意されています。実際の試験で使われた問題用紙と同じレイアウトなので、本番の形式に慣れるにはこれが最適です。
以下が公式サイトへのリンクです。まずここをブックマークしておきましょう。
過去問のPDF一覧はこちら(一般社団法人 全国保育士養成協議会)。
公式以外にも、解説付きで過去問を学習できるサービスがあります。特にスマートフォンで効率よく学習したい場合に役立ちます。
| サービス名 | 特徴 | 費用 |
|---|---|---|
| 全国保育士養成協議会(公式) | PDF形式・本番と同じレイアウト | 無料 |
| 保育士サポート.com | 全年度・解答付きで学習 | 無料 |
| hoikushi.kakomonn.com | 令和7年後期〜平成23年まで・解説あり | 無料 |
| hoikusi.biz | 過去10年以上の問題・5択形式で学習 | 無料 |
公式のPDFは「本番そっくりの形式で解く」用途に、解説付きサイトは「間違えた問題の理解を深める」用途に、それぞれ使い分けるのが合理的です。つまり、2種類のツールを組み合わせるのが基本です。
スマホへのダウンロード手順については、iPhoneの場合はSafariでPDFを開いた後「共有アイコン」→「ファイルに保存」を選択します。Androidの場合はChromeでPDFリンクを長押しして「リンクをダウンロード」を選択すれば、端末内に保存できます。「保育士試験対策」というフォルダをあらかじめ作っておくと、後から探す手間が省けます。
保育士試験の過去問ダウンロード後に知るべき2024年の重大変更
2024年後期試験から、解答方式が大きく変わりました。この変更を知らないまま古い過去問だけで対策すると、本番で痛い失点につながります。
変更前(令和6年前期試験まで)は、全問題が「5つの選択肢から正解を1つ選ぶ」形式でした。ところが変更後(令和6年後期試験から)は、「問題文の中に何個選ぶかが明記される」形式が一部導入されています。
| 項目 | 変更前(〜2024年前期) | 変更後(2024年後期〜) |
|---|---|---|
| 正解の数 | 常に1つ(固定) | 問題文中に「○つ選びなさい」と明記 |
| 問題文の例 | 「正しいものを選びなさい」 | 「正しいものを2つ選びなさい」 |
| 部分点 | なし | なし(完全正解のみ得点) |
注意すべき点は、部分点が一切ないことです。「2つ選びなさい」という問題で3つマークした場合も、「3つ選びなさい」という問題で2つしかマークしなかった場合も、すべて0点になります。どれかが正しい選択肢であっても救済措置はありません。これは厳しいところですね。
この変更には受験者から「難しくなったのか、簡単になったのか」という声が多く出ています。実際には「選択肢一つひとつの難易度をそこまで上げなくても、正確な数を選べるかどうかで知識の確実さを測れる」という設計意図があるとされています。うっかりミスで失点するリスクが、以前より高くなったということですね。
対策として最も有効なのは、2024年後期以降の過去問を最初に解くことです。LEC東京リーガルマインドや四谷学院などの保育士試験対策講座では、この変更に対応した最新の演習問題が提供されています。独学で過去問のみを使う場合は、新しい年度のものから取り組む習慣をつけるだけで、本番での形式ミスをかなり減らせます。
解答方式変更の詳細はこちら(LEC東京リーガルマインド)。
保育士試験の過去問ダウンロード後に使う科目別・年数別の選び方
過去問を何年分解けばよいか、多くの受験者が悩む部分です。結論から言うと、直近3〜5年分が目安です。
保育士試験の出題傾向は極端に変わりにくいため、数年分を反復することで頻出テーマや問題形式に慣れることができます。ただし、自分の状況によって最適な年数は異なります。
- 🕐 3年分が向いているケース:試験まで3〜4ヶ月しか時間がない方、仕事や子育てでまとまった勉強時間が取りにくい方、保育や福祉現場の経験があって基礎知識がある方。直近3年分を集中的に解けば、頻出テーマと出題傾向は十分把握できます。
- 📅 5年分が向いているケース:試験まで半年以上ある方、独学で一発合格を目指している方、科目によって得意・不得意の差が大きい方。5年分に取り組むことで、より幅広い出題パターンに慣れ、初見問題への対応力が身につきます。
ただし5年分を1周するだけでは知識は定着しません。3年分を2〜3周した後、余裕があれば5年分に広げる、という進め方が時間効率の面で優れています。3年分を2周がまず先です。
さらに意識しておきたいのが、科目ごとの難易度の差です。「教育原理」「社会的養護」「社会福祉」は例年難易度が高いとされており、この3科目は過去問だけでなくテキストによる基礎固めも欠かせません。一方で「保育実習理論」「保育の心理学」は比較的得点しやすい科目として知られています。
特に注意が必要なのが、教育原理と社会的養護のいわゆる「ニコイチ科目」問題です。この2科目は同一年度に両方で50点満点中30点以上を取らないと、片方が合格点を超えていても不合格扱いになります。このルールを後から知って焦る受験者は少なくありません。過去問演習の記録をつける際は、この2科目は必ずセットで確認しましょう。
保育士試験の過去問ダウンロードだけでは不足する法改正対策
保育士試験では毎年、法律や制度の改正内容が出題されます。これが、「過去問だけで合格できるかどうか」という問いへの正直な答えを複雑にしている部分です。
過去問は出題傾向を知るために非常に効果的ですが、法改正が反映された最新の問題には対応しきれない場合があります。特に「子ども家庭福祉」「社会福祉」「保育原理」はこの影響を受けやすい科目です。テキストの記述が試験時点ではすでに古くなっていることもあるため、注意が必要です。
2026年度の保育士試験で押さえておきたい主な法改正・制度変更は以下の通りです。
- 🏛️ 保育士の配置基準の改正:74年ぶりの見直しで、4〜5歳児の配置基準が「30対1」から「25対1」に変更されました。この変更は保育の質に直接関わるため、試験で問われる可能性が高いテーマです。
- 👶 児童手当の拡充:所得制限の撤廃、支給期間の延長など、内容が大きく変わりました。子ども家庭福祉の科目で関連問題が出る可能性があります。
- 🏠 「こども誰でも通園制度」の全国実施:2026年からの全国展開に向けた動向が注目されています。新制度については概要を押さえておくことが重要です。
- 📋 里親支援センターの設置:児童福祉法改正に伴い新設された仕組みで、社会的養護の分野で問われる可能性があります。
最新の法改正情報を確認するには、こども家庭庁の公式サイトや、最新版の保育所保育指針を参照するのが確実です。
こども家庭庁の公式サイトで制度改正の最新情報が確認できます。
過去問で土台を固めつつ、法改正情報を最新テキストや公式発表で補完する。この2本立てが合格への現実的なルートです。保育関連の法律は毎年改正が入るため、「去年合格できなかった科目の過去問だけを解き直す」という方法では、今年の試験内容に対応しきれないリスクがあります。過去問は土台、最新情報は上乗せと考えておくと整理しやすいです。
保育士試験の過去問ダウンロードを活かす3段階復習法と合格ラインの目安
過去問を解いてもなかなか点数が伸びない場合、問題は「解き方」ではなく「復習の仕方」にあることがほとんどです。解いて採点するだけでは、同じ問題を次も間違えるサイクルから抜け出せません。
合格ラインは各科目100点満点中60点(6割)以上です。しかし本番では緊張や初見問題の影響で、過去問での正答率より5〜10%下がることが多いとされています。つまり、過去問では70〜75%以上を安定して取れる状態を目標にするのが現実的です。
以下の「3段階復習法」を実践すると、知識の定着率が格段に上がります。
- ステップ1:解説を読んで「なぜ間違えたか」を言語化する
正解・不正解にかかわらず、すべての選択肢に対して理由を説明できるかを確認します。「なんとなく正解した」問題も、理由を説明できなければ理解が浅い状態です。この確認作業が次の演習での正答率を底上げします。
- ステップ2:テキストで関連知識を横断的に確認する
1問の背景には複数の出題ポイントが含まれていることがほとんどです。たとえば「児童福祉法の改正点」が出題された場合、その問題だけで終わらず、テキストの関連箇所を丸ごと読み直します。関連知識は広めに確認することが基本です。
- ステップ3:間違えた内容をノートにまとめ、試験前日に見直す
法改正の年号、頻出の人物名・制度名などを自分の言葉でまとめておくと、直前期に読み返すだけで効果的な総復習になります。解いた翌日・3日後・1週間後に同じ問題を解き直すと、記憶への定着率が高まるとされています。
また、科目別・年度別の正答率を表にして記録する習慣をつけると、学習の偏りが見えやすくなります。毎回正答率が低い科目はテキストに戻って基礎から学び直し、安定して高い科目は維持しながら実技対策に時間を回す、というように優先順位がつけやすくなります。これは使えそうです。
一発合格できる確率は、統計上わずか15%です。合格者のうち最も多いのは2回受験して合格した方で32.9%、3回受験が22.1%という数字があります(厚生労働省データ)。この現実を踏まえると、「一度落とした科目の免除期間を有効活用しながら複数回受験で全科目制覇する戦略」も十分に合理的な選択です。
合格科目は取得した年を含めて3年間有効です。さらに、対象施設での実務経験(1年以上かつ1,440時間以上)がある場合は最長5年まで延長できる制度もあります。科目免除制度と延長制度の詳細は以下の公式ページで確認できます。
科目免除・延長制度の詳細はこちら(全国保育士養成協議会)。
保育士試験の過去問ダウンロードを超えた独自視点:「解く順番」が合否を分ける理由
過去問を入手した後、多くの受験者が「1科目目から順番に解いていく」という方法をとります。しかし本番の試験では、科目の順番や1日2日にまたがるスケジュールの中で体力・集中力が変動します。この「本番の時間的コンディション」を無視した練習は、実は合格への最短ルートではないのです。
保育士試験の筆記試験は2日間にわたり、1日目は4科目、2日目は5科目(うち「教育原理」と「社会的養護」は各30分の短時間科目)が実施されます。試験開始は午前から始まり、最終科目は午後4時半まで続きます。本番は長丁場です。
過去問演習でぜひ試してほしいのが、「本番のタイムテーブルを再現した模擬試験形式」での練習です。1日目の4科目を時間通りに通しで解き、翌日に2日目の5科目を解く。この方法で練習することで、以下のことが明らかになります。
- ⏰ どの科目で時間が足りなくなるか:特に「社会的養護」「教育原理」は30分という短い試験時間の中で解く必要があります。練習なしで臨むと、問題を読み終わる前に時間が来てしまうケースがあります。
- 😓 午後の集中力の落ち具合:1日目の4科目目(社会福祉)は午後4時スタートです。午前から連続で頑張ってきた後の最終科目は、集中力が落ちているタイミングと重なります。この条件で解く練習をしておくだけで、本番のパフォーマンスが変わります。
- 📝 見直し時間の確保の仕方:1問あたり3分以内が目安です。通しで練習することで、どの科目でどれくらいの余裕が生まれるかが体感できます。
また、「教育原理と社会的養護を連続して解く」という感覚に慣れておくことも重要です。ニコイチ科目は2日目の午前に集中しており、片方がうまくいかないともう片方にも焦りが波及しやすいです。直前期には、この2科目を連続で時間を計って解く練習を最低でも2〜3回やっておくと安心です。ニコイチ科目の対策は特別に重点を置くのが原則です。
本番と同じ条件で練習する。一見地味に思えるこのアプローチが、過去問を使った学習の中で最も見落とされがちで、かつ費用対効果の高い方法と言えます。お金も時間も余分にかかりません。
2026年度の試験日程(前期:筆記2026年4月18日・19日、実技2026年6月28日)を確認して、今から逆算した計画を立てることが大切です。
2026年度の試験日程・詳細はこちら(全国保育士養成協議会)。
https://www.hoyokyo.or.jp/exam/guidance/reiwa-8-1st.html

まんがでわかる 保育士らくらく要点マスター 2026年版
