東くめ お正月 保育で歌う意味と活動

東くめ お正月

お正月の歌詞には、実は男女別の遊びが順番に並んでいます。

この記事のポイント
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東くめの功績

日本初の口語童謡を作詞した先駆者で、1901年に滝廉太郎とコンビで「お正月」を発表

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歌詞の構成

1番は男の子の遊び(凧揚げ・こま回し)、2番は女の子の遊び(まりつき・羽根つき)を歌う

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保育での活用

伝統文化の継承、季節の節目の理解、手先の器用さや協同性を育む貴重な機会になる

東くめが作詞したお正月の歴史的背景

 

東くめは1877年に和歌山県新宮市で生まれ、日本で初めて口語による童謡を作詞した先駆者です。1899年に東京女子高等師範学校教授の東基吉と結婚し、東京音楽学校でピアノと和声学を学びながら作詞にも力を注ぎました。wikipedia+1

1901年(明治34年)7月25日、共益商社書店から刊行された『幼稚園唱歌』が初出です。この唱歌集には20曲が収録されており、そのうち13曲が東くめの作詞によるものでした。

つまり半分以上ですね。

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作曲を担当したのは滝廉太郎で、東くめとは東京音楽学校の同窓生でした。二人のコンビは「鳩ぽっぽ」や「お正月」など、子どもたちが親しめる口語体の童謡を次々と生み出しました。2007年には「日本の歌百選」に選ばれ、現在も広く歌い継がれています。wikipedia+2

東くめは1969年まで92年の生涯を送り、新宮市の名誉市民として顕彰されています。作詞した童謡は100年以上経った今も保育現場で愛され続けているのです。

参考)私のふるさと和歌山県新宮市9~名誉市民 東くめ

東くめのお正月に込められた男女別の遊び

歌詞の1番では「凧あげ」と「こま回し」が登場しますが、これらは明治時代における男の子の遊びでした。当時は「男女七歳にして席を同じゅうせず」という時代背景があり、遊びも男女別に分かれていたのです。

一方、2番の歌詞に出てくる「まりつき」と「おいばね(羽根つき)」は女の子の遊びとして歌われています。実は、この2番の歌詞は後から追加された可能性が指摘されています。男の子の遊びだけで終わるのを不公平に感じた人が、女の子の遊びを加えたという説です。

参考)童謡『お正月』歌詞・音源と【意外と知らない由来と雑学】|どう…

「おいばね」とは、二人が向かい合って羽根を落とさないように羽子板で打ち合う遊びのことです。「まりつき」は糸が丸く巻かれた手鞠を落とさないように突く遊びで、「一年を円満に過ごす」という願いが込められていました。

どちらも縁起物ですね。

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現代の保育現場では、男女の区別なくすべての遊びを体験できます。東くめの時代とは違い、子どもたちは性別に関係なく伝統遊びを楽しめる環境が整っているのです。

お正月の童謡を保育園で歌う意味とねらい

保育園でお正月の歌を取り入れることで、子どもたちは一年の始まりという特別な節目を実感できます。手遊びや歌を通じて、除夜の鐘や初詣といったお正月の習慣を自然と学ぶことができるのです。

参考)お正月におすすめの手遊び歌10選!保育園で楽しく歌って踊ろう…

年齢別にねらいを設定することが重要です。3歳未満児には「絵本や歌を通してお正月を楽しみに待つ雰囲気を味わう」ことを目標にします。3歳以上児には「元気に新年の挨拶をし、お正月の楽しかった体験を話し合う」「様々な伝承遊びを体験し楽しむ」といったねらいが適しています。

参考)https://www.e-hoikushi.net/column/517/

凧揚げ、こま回し、福笑い、羽根つきなど、お正月の伝統遊びには手先の器用さやバランス感覚、ルール理解、協同性などの学びが含まれています。現代の生活では触れる機会が減っているからこそ、園での導入に大きな意味があるのです。

参考)保育園のお正月まとめ|行事のねらい・遊び・製作・説明文・おた…

年末年始は家庭の過ごし方が変わり、生活リズムが乱れやすい時期です。園でお正月の話題を取り上げることで、休みの経験を言葉で表現したり、園生活のリズムを整えたりする助けになります。保育者と子ども、子ども同士のコミュニケーションのきっかけにもなるわけです。

お正月の保育は1月だけでなく、12月の指導案にも盛り込むことが推奨されています。新年を迎える前に1年の終わりを伝え、子どもたちと一緒に準備をすることで、より深い理解につながります。

保育士.netコラムでは、お正月遊びの保育のねらいや指導案の具体的な書き方が詳しく解説されています。年齢別のねらい設定や活動内容の工夫について参考になる情報が豊富です。

東くめのお正月を使った年齢別の保育活動

乳児向けには、身近な動物が登場する歌や楽しい振り付けが目を引く歌が人気です。「もちつき」や「雪だるまのチャチャチャ」など、冬の活動をテーマにした歌と組み合わせると効果的です。音楽や歌詞に合わせて手を動かすトレーニングにもなるので、積極的に取り入れましょう。

参考)【保育園】1月の歌15曲!乳児・幼児向けのお正月にぴったりな…

3歳児には凧揚げや紙コップこまなど、ルール理解や挑戦する意欲を育む活動が適しています。4歳児にはかるたや羽根つき風遊びを通じて、集団遊びや協力する力を養うことができます。

基本はここです。

5歳児になると、こま回しや書き初めなど、自己表現や集中力を高める活動が可能になります。子どもの「やってみたい」気持ちに寄り添いながら、発達に応じた活動を選ぶことが大切です。

手遊び歌を活用すると、歌詞の内容と動作が結びついて理解が深まります。保育園では手遊びしながら1月の歌を歌うことで、自然にお正月の楽しみや冬の習慣を学べるのです。段階的に難易度を上げていくことで、子どもたちの成長を促すことができます。

お正月の活動は、単に伝統行事を経験するだけではありません。生活の節目を理解し、季節の変化を感じ、家庭とのつながりを確認する機会としても重要な役割を果たしています。保育者はこうした多面的な意義を理解した上で、活動を計画することが求められます。

保育のいろはでは、お正月の行事のねらい、遊び、製作、おたより文例まで、1月の保育で必要な情報が網羅的にまとめられています。具体的な活動例や年齢別の配慮事項が参考になります。

東くめのお正月と現代保育での文化継承

東くめが作詞した「お正月」は、123年以上経った今も保育現場で歌い継がれています。この長い歴史の中で、歌は単なる童謡を超えて日本文化を伝える重要なツールになっているのです。

保育園でお正月の童謡や伝統遊びを取り入れることで、子どもたちは日本の伝統文化に自然と触れることができます。北風や雪など冬の寒さをテーマにした歌と組み合わせると、季節感がより豊かになります。

現代の子どもたちは、デジタル機器に囲まれた環境で育っています。だからこそ、手を使う伝統遊びや季節の歌に触れる機会が貴重なのです。東くめの歌詞に込められた優しい目線は、今の時代にこそ必要とされています。

滝廉太郎が作曲した四七抜き音階を使ったメロディは、日本のお正月の雰囲気をよく表しています。西洋音楽の技法と日本の伝統的な音階を融合させたこの曲は、文化の橋渡しとしての役割も果たしているのです。

保育園でお正月の活動を行う際は、子どもたちが「なぜこの遊びをするのか」「どんな意味があるのか」を理解できるように工夫することが大切です。東くめの時代背景や歌詞の意味を知ることで、保育者自身も文化継承の意義を再認識できます。

日本の伝統文化に触れる体験は、子どもたちのアイデンティティ形成にも影響を与えます。グローバル化が進む現代だからこそ、自分のルーツを知り、文化を大切にする心を育むことが重要です。東くめの「お正月」は、そのための入口として最適な教材なのです。


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