東くめお正月の歌詞と保育への活用方法

東くめお正月の歌詞と意味

2番の歌詞は東くめが書いていません。

この記事の3ポイント
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東くめ作詞の「お正月」とは

1901年に発表された童謡で、明治時代の正月遊びを子ども目線で表現した日本初の口語唱歌

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男女別の遊びを歌詞に表現

1番は凧揚げ・こま回しなど男の子の遊び、2番はまりつき・羽根つきなど女の子の遊びを描写

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保育現場での活用価値

伝統文化の継承、季節感の体験、手先の器用さや協同性を育む活動として年間を通じて使える

東くめが作詞した「お正月」の歌詞全文

 

童謡「お正月」は、東くめが作詞し滝廉太郎が作曲した曲で、1901年(明治34年)7月25日に刊行された『幼稚園唱歌』に初めて掲載されました。この曲は2007年に「日本の歌百選」にも選ばれています。

参考)お正月 (歌曲) – Wikipedia

歌詞は以下の通りです。

参考)お正月-歌詞-Various Artists-KKBOX

1番

  • もういくつねると お正月
  • お正月には たこあげて
  • こまをまわして あそびましょう
  • はやくこいこい お正月

2番

  • もういくつねると お正月
  • お正月には まりついて
  • おいばねついて 遊びましょう
  • はやくこいこい お正月

つまり全2番構成です。

子どもたちが正月の到来を心待ちにする様子が、シンプルな言葉で表現されています。ファとシを使わない「ヨナ抜き長音階」というメロディが、日本のお正月の雰囲気をよく表しています。

東くめお正月1番と2番の違いと遊びの意味

実は2番の歌詞には創作に関する意外な事実があります。

1番の歌詞には「たこあげて」「こまをまわして」という男の子向けの遊びが登場し、2番には「まりついて」「おいばねついて」という女の子向けの遊びが描かれています。これは明治時代の「男女七歳にして席を同じゅうせず」という風潮を反映したものです。

ところが、2番の歌詞は東くめが作詞したオリジナルではなく、後から誰かが追加した「補作(ほさく)」である可能性が高いのです。1904年の教科書掲載時に、「凧揚げ」や「独楽回し」のように男の子の遊びだけで終わるのを不公平に感じた人が、「まりつき」や「追羽根」など女の子の遊びを加えて男女平等の観点から歌を完成させようとしたという説が有力です。

この補作は教育現場で広まったことで、多くの人が「2番がある」と記憶しているのですね。

それぞれの遊びには縁起の意味も込められています。羽根つきは羽子板で羽を「はね」て子どもの厄をはねのける厄除けの意味があり、まりつきは「一年を円満に過ごす」という願いが込められていました。

東くめお正月の凧揚げとこま回しの文化的背景

1番に登場する凧揚げとこま回しは、単なる遊び以上の文化的意味を持っています。

お正月の凧揚げには、一年の幸福を祈願したり願掛けの意味があったそうです。また、男の子が生まれた家は凧揚げをする風習があったことから、男の子はお正月になると凧揚げをするようになったという説もあります。

参考)お正月には凧上げて〜♪

近年まで、男子出生の正月や厄年、還暦の春など、節目を締め括る大切な行事としても凧揚げは盛んに行われていました。

つまり単なる娯楽ではなかったのです。

こま回しも手先の器用さ、バランス感覚、集中力を育む遊びとして、古くから子どもの成長を見守る大人たちに重宝されてきました。現代の生活では触れる機会が減っているからこそ、保育園での導入に大きな意味があります。

東くめ作詞家としての経歴と幼稚園唱歌の功績

東くめ(1877年~1969年)は、日本で初めて口語による童謡を作詞した人物として知られています。

参考)https://ameblo.jp/inoueno2000/entry-12744586763.html

和歌山県新宮市生まれで、東京音楽学校(現・東京藝術大学音楽学部)でピアノと唱歌を学びました。卒業後は東京府立高等女学校の音楽教諭を8年間務めながら、作詞活動にも力を注ぎました。lib-ikedacity+1

1901年に発行された『幼稚園唱歌』は、言文一致で書かれた日本で最初の唱歌集です。この本に収録された20曲のうち13曲は東くめの作詞で、同窓の作曲家・滝廉太郎と組んで「鳩ぽっぽ」や「お正月」などを残しています。

参考)東くめ

13曲中の半数以上が彼女の作品です。

東くめの歌詞には子どもへのやさしい目線が感じられ、当時の子どもたちの生活や遊びを知る貴重な記録となっています。彼女は1969年まで長生きしたため、著作権も長く保護されていました。

参考)【名曲紹介】瀧廉太郎《組歌『四季』》:日本風・実験的カンター…

東くめお正月を保育で使う際の年齢別活動アイデア

「お正月」の歌は、年齢に応じた活動を組み合わせることで、保育現場で効果的に活用できます。

保育園でお正月を扱う意義は、単に伝統行事を経験するだけではなく、生活の節目を理解し、季節の変化を感じ、家庭とのつながりを確認する機会としても重要です。以下の表は年齢別の活動例と育つ力をまとめたものです。

年齢 活動例 育つ力
0歳 手形・足形の鏡もち、感触遊び 感覚刺激・保育者との関わり
1・2歳 スタンプ獅子舞、簡単な福笑い 色や形への興味・表現
3歳 凧揚げ・紙コップこま ルール理解・挑戦する意欲
4歳 かるた・羽根つき風遊び 集団遊び・協力
5歳 こま回し・書き初め 自己表現・集中力

子どもの「やってみたい」気持ちに寄り添いながら、発達に応じた活動を選ぶことが大切です。

かるた遊びであれば、読み上げた札の文章を正確に聞くことが必要なので、集中力や聞き取る力を伸ばすことも可能です。札の文章の意味を理解し、それに合った札を素早く探す力(パターン認知力)や記憶力を育てることもできます。

参考)お正月遊びを保育に生かそう! ねらいや配慮すべき点は?【3・…

年末年始の家庭の過ごし方を共有する場面では、「お正月に何をした?」という会話が、保育者と子ども、子ども同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。この歌を導入部分で歌うことで、子どもたちの興味を引き出せます。

保育現場で伝統遊びを取り入れる際には、事前にルールや遊び方を丁寧に説明し、安全面にも配慮してください。手先の器用さ、バランス感覚、ルール理解、友だちと一緒に楽しむ協同性など、多くの学びが含まれています。

正月遊びを保育に生かす際の参考情報として、以下のリンクが役立ちます。

保育園のお正月まとめ(ねらい・遊び・製作・説明文)

東くめお正月の歌を使った季節の導入と製作活動

「お正月」の歌を使った季節の導入は、12月後半から1月にかけての保育活動の軸になります。

歌を導入として使う場合、まず子どもたちに「もういくつねると」の部分を一緒に歌ってもらい、お正月への期待感を高めることが効果的です。現代の生活では触れる機会が減っている伝統的な正月遊びを、歌を通して紹介できます。

製作活動と組み合わせる場合、以下のようなアイデアがあります。

  • 凧製作: ビニール袋や画用紙を使った簡単な凧を作り、歌詞の「たこあげて」を実際に体験する
  • こま製作: 紙皿や牛乳パックのキャップを使った回しやすいこまを作る
  • 羽子板製作: 厚紙に好きな絵を描いて、オリジナルの羽子板を作る
  • まり製作: 新聞紙を丸めて色紙で包み、簡易的なまりを作る

製作後に歌を歌いながら遊ぶことで、歌詞の内容と実際の体験が結びつきます。

お正月行事を保育に取り入れることで、昔ながらの遊びや文化に親しむ機会を提供できます。凧揚げ・こま回し・福笑い・羽根つきなど、お正月には古くから伝わる遊びが多くあり、これらは手先の器用さ、バランス感覚、ルール理解、友だちと一緒に楽しむ協同性など、多くの学びが含まれています。

おたよりで保護者に伝える際には、歌詞の由来や遊びの意味を添えると、家庭でも会話が広がりやすくなります。年末年始の生活リズムが乱れやすい時期に、園でお正月の話題を取り上げることで、休みの経験を言葉で表現したり、園生活のリズムを整えたりする助けになります。

保育現場での正月遊びの実践例や安全配慮については、以下のリンクが参考になります。

正月遊びを保育に生かそう(3・4・5歳児向け)

日本百名湯源泉の宿 東日本編: 温泉達人野口悦男が厳選した珠玉の名湯百選 (J GUIDE 日本の温泉シリーズ)